オススメ?ダメダメ? 推理小説(ミステリ)について読書管理や感想を書いていく書評サイトです。 はじめての方はこちらからどうぞ。 サイトの要望はこちらからどうぞ。
2026年度雑誌ランキング
会員機能
その他
テスト稼働中自由に遊んでみてください!
【真梨幸子】
【この小説が収録されている参考書籍】
【この小説が載っている参考書籍】
鸚鵡楼の惨劇の評価:
6.60/10点 レビュー 5件。 B ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点6.60pt
絞込み:
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
惨劇?
▼以下、ネタバレ感想
鸚鵡楼の惨劇の感想
この作家さんは、あの「フジコ」以来の2作品目。それにしても、この作者さんって他もこんな感じなんですかねぇ。イヤミスの女王と呼ばれているみたいですが・・・エログロ全開って感じですね。「惨劇」って言うほどの事件は起こらず、歪んだ人間達によるちょっと気持ち悪くなるような物語が続きます。ただ、イヤミスを我慢して読み切った者しかその面白さまで到達できませんよ。「フジコ」ほどのインパクトはないですけど、仕掛けまみれで面白いのは確かです。まぁ、仕掛けというよりも「小細工」って感じもしないでもないですが・・・しかも「鉄則」と言ってもよい仕掛けとも思うんですが、毎回騙されてしまうんですよね。ただ、この作品に限っては、読み進めるうちに途中で「あれっ!?」ってなりました。どこかでミスリードされてるって気付いちゃうんじゃないかな。私の場合は、当たらずといえども遠からず、って感じでしたが。そこが少し減点材料になりますかね。某所で作者ご本人さんにリツイートされたんで1点おまけ。
オウムを漢字で表記したタイトル『鸚鵡楼の惨劇』。このおどろおどろしい文字の雰囲気はいいですね。ただ、期待した怖さや嫌な雰囲気はあまり感じず、心理面はあっさりしていました。宣伝キャッチのフジコを超える"戦慄"とか、 担当編集のコメントで使われている単語や、"惨劇"とか"イヤミス"とかのPRに期待してしまうと、ちょっと肩すかしな印象です。ただ、女性向けの商品作りとしては釣針が豊富で巧いなーと感じる内容でした。作品内に出てくるエッセイストさんのセリフと読むと、仕事の為や読者サービスの原稿作りの考え方は、作者の気持ちが出ているように感じました。ミステリ模様は終盤になってやっと発生しますが、それまでのエピソードを絡めて読者をミスリードする技は巧いです。やられた!というものではなくて、作品の作り方が巧いな~と感じる内容でした。文章が読みやすいのもよいです。もうちょっと棘がある作品を期待してしまったので、個人的に普通なミステリの印象でした。 ▼以下、ネタバレ感想
作者らしいイヤミス。とても良かったです。 ▼以下、ネタバレ感想
ひとつのトリックと云うか仕掛けで固められたミステリと言えます。作者の徹底したミスリードにより読者は真相に気付くことなくラストに至ります。四つの時間軸でストーリーが語られます。それぞれのエピソードの中で沙保里の話しに重点が置かれていますが、この女性の生活観と言うか生き様に余り共感出来ず、子供を怖がる理由もイマイチ不明で意味が良く解かりません。駿のエピソードはどうも読んでいて不快で気分のよいものではないのが難点です。と云うか全体的にどんよりとした暗いイメージで彩られているストーリー構成です。殺人事件の真犯人に迫る役割の人物にしてもあまり好感の持てる人物ではなく、本当のラストの様子もどうも違和感を覚えます。両者の気持ちのすれ違いといったところなんでしょうが、だからといってあのラストはどうなんでしょうか、まるでホラー小説的なオチに感じます。でも時代背景に合ったエピソードを使っているところは面白く感じました。ビデオ屋で借りるツイン・ピークスの話とか、灰とダイアモンドとかローズマリーの赤ちゃんや羊たちの沈黙の話などが出てくるところはニヤリとしました。まぁ、さらりと読める内容ですのでボンヤリ読み進み最後の意外さを楽しむのも良いでしょう。
▼以下、ネタバレ感想