運行しているはずのない深夜バスに乗って、 彼は摩訶不思議な光景に遭遇したーー あの手この手で謎解きのおもしろさを描いた〈ミステリ・ショーケース〉 手間暇かけた五つの短編ミステリを御賞味ください。

碆霊様を祀る、海と断崖に閉ざされた強羅地方の村々。

惨殺された若き資産家の喉には可憐な花が活けられ、その妻は行方をくらました。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

名声のために罪を犯した過去を恥じ、今は猟師として各地を旅する「私」。ある日、訪れた村で奇妙な警告を受ける。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

交番近くに置かれた不審なタオルには、血染めの文字が。

頭蓋骨に白い花、掛け時計にスープ皿―テーブルの上の惨殺遺体を囲むように置かれた謎めいた品々。

メーラーデーモンを名乗る者から「一週間後、お前は死ぬ」 というメールが届いた後、殺害される連続殺人が発生! 「お客様」を殺された上木らいちは捜査を開始。

完全に施錠された家に現れたサンタ、殺されていた母親。鳥居の亡霊、猿時計の怪。

「一編でも読者が心から怖がってくれれば、編者冥利に尽きる」 怪異の名手・三津田信三が自ら選んだ、国内外のホラー名作十三篇。

空き家だった洋館で火災が発生。鎮火後、殺人分析班の如月塔子は納戸の奥に隠し部屋があることを知る。

針金で縛られた遺体が発見された。傍らには、謎の血文字―。

とある若者の間で流行する奇病、異形性変異症候群にかかり、一夜にしておぞましい芋虫に変貌した息子優一。

匿名の通報により、中央消防署・救急隊長真田が現場へ急行すると、そこには業務用冷蔵庫に監禁され、憔悴しきった少女の姿があった。

わたし、海砂真史(うみすなまふみ)には、ちょっと変わった幼馴染みがいる。

人工知能の研究者だった父が、密室で謎の死を遂げた。「探偵」と「犯人」、双子のAIを遺して―。

三重県立伊賀野高校の放送部に所属する、伊賀ももと上野あおは共にミステリが大好き。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

繁華街のショーウインドウに見せ物のように吊るされた演出家の遺体。現場からは精巧なマネキン一体が盗まれていた。

中央区日本橋。男性の“損壊"遺体が発見された。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

囲碁界では有名な老舗旅館で発生した怪死事件。

殺人現場は、スプレー塗料で赤く染められた寝室だった。

空港のバーで離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに出会う。

右手首のない遺体が発見された。現場に残されたのは、レシート裏のメモと不可解なアルファベットカード。

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。