母親の遺品整理のため田舎を訪れた男が、農道ですれ違った般若の面をつけた女―記憶と時間が不穏に交錯する「面」。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

過ぎてみれば、全部、どうってことなかった―― 日々老いを感じつつ山裾の町で暮らす絵本作家の雪代。

研ぎ澄まされた恐怖と官能の世界。

こんなはずではなかったのに――　 ふとしたきっかけが恐怖の落とし穴の始まりだった。

三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。

映画は、ときに優しくロマンティックに、ときに生々しく、ときに手厳しく、恋の至福とテクニックを教えてくれる教科書。

軽井沢にほど近い、別荘と住宅が混在する静かな森の一画。

彼女の愛が、 私の人生を狂わせた――。幻想怪奇小説の到達点。

市役所の戸籍係をしている夫と美人ではないが清楚で控えめな妻。

海辺のリゾートホテルで出会った二組の夫婦。

ラストの告白に衝撃、落涙必至! 10年の歳月をかけて紡がれた別離と再生。 わたしの人生は何度も塗り変えられた。

大手出版社を定年退職後、カルチャースクールで小説講座を持つ澤登志夫、69歳。

大学院生の珠は、大学時代のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思い立ち、近所に暮らす男性、石坂の後をつける。

『僕には、きみの僕への想いが手に取るようにわかる。

健康至上主義の妻と美食家の夫の晩餐は、殺意が隠し味の特別料理。

両親と喧嘩をして実家を出た久美。 身を寄せたのは13年間疎遠だった兄の家だった。

その果てに待つものを知らず、私はあなたを求めた―。

間に合ってよかった…。女優の志摩子と作家の正臣。

1955年、20歳の雅代は、美大で油絵を教える川久保悟郎の家に、娘の桃子の家庭教師を条件に住み込むことになる。

語学留学から帰国した男子学生は死んでしまったペットのリスの死骸を持ち帰り、自宅の庭に埋めてやったが、その日から高熱を出した。

幼い日の性の戯れ。老いの入り口で思いがけず燃え上がる身体。

義母の葬式で男は思い出す。22年前に、義母の起こした事故のこと。

沖縄で退魔師の修行を積んだというプロデューサーの伊東氏は、男性カメラマンから相談を受けていた。

才色兼備の姉と正反対の妹。しかし姉は、母の死、恋人との別離から過食に走り、見るも無惨な姿に変貌していく。

唐沢慎介の三人の息子たちの嫁と、慎介の後妻の車椅子の美しい連れ子。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

両親が亡くなり、解体した実家の物置の床下から白骨死体が発見された。

現代ホラー小説30年の至宝を一挙収録。

誤って恋人の脚本家を射殺してしまった妹をかばうため、凶器の拳銃を捨てようと山梨方面に車を走らせていたフリーライター、世良祐介。

史郎のこれまでの人生は、決して恵まれているとはいえなかった。しかし、そんな自分にもやっとツキが回ってきた。

闇から聞こえる声が人妻を追いつめる！美貌の青年に溺れる人妻・比奈子を待ちうける黒い陥穽。

１９９３年４月の創刊以来、わが国のホラーエンタメを牽引し続けている角川ホラー文庫。

ラストまで一気読みの本格ホラー&ミステリー。原点にして最高傑作 その路地にさしかかったとたん、ひどく嫌な気分がした。

雨の日には、読まないでください。

男を車で撥ねて死なせてしまった女は、記憶喪失のホームレスを男の身代わりに仕立てる。

青山の洋書専門店に勤める木部比呂子は、デートのために借りたマンションで愛人を待っていた夜、真上の部屋で女の悲鳴を聞いた。

頑固で陰険でひどい食道楽で回りの人間をイビリまくる―。そんな父を私が憎むのは当然だった。

ホラー界をリードする作家らの代表作ばかりを収録したオールタイムベスト 『七つのカップ 現代ホラー小説傑作集』と対をなす傑作ホラー短編8選。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

女友達の何気ない言葉から、社長殺害を思いつくジャネット。アメリカの大都会。

男たちの身勝手さを、一行で打ち砕く桐野文学の極北! 夫公認のもと、元恋人と自由な時間を過ごす妻を描いた表題作「もっと悪い妻」など、計六作の短編を収録。

小松左京ファン必読! 選りすぐりの恐怖小説集第2弾。

いま旬の女性ミステリー作家による、「イヤミス」短編を集めたアンソロジー。

ホラー&ミステリの宇佐美まことのデビュー作。受賞作を含む7篇を収録。

父の経営するバードショップにやって来た赤い口紅の女は、僕の五官を痙攣させる魔力を持っていた。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

美千代は人間嫌いの図書館司書。英国人の夫と離婚して帰国した女流翻訳家、真樹子と知り合って初めて心の交流を持った。

千葉県松戸市の結婚相談所でアドバイザーとして働くシングルマザーの平山亜紀は、仕事で顧客とトラブルを起こして以降、無言電話などの嫌がらせに苦しめられている。

この祝祭の真実は、禁忌。ポップなのにねっとり不気味な民俗学カルトホラー 失敗続きの就職浪人生・島本笑美。

何度も同じような悪夢を見る。それはさまざまな女をいたぶり殺すことでエクスタシーを覚えるという夢だ。

ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。

毎年、九月末になると「白河庭園」で行われる、虫聞きの会。

その家に嫁いだ花嫁は、必ず死ぬ。 「嫁いだ花嫁が3年以内にかならず死ぬ」――。

―この物音は、何か可怪(おか)しい。 何かが畳を擦る音、いるはずのない赤ん坊の泣き声。

衝撃の結末に心がざわつき、いやな後味が残るミステリーが「イヤミス」。