長男の不祥事により所轄へ左遷された竜崎伸也警視長は、着任早々、立てこもり事件に直面する。容疑者は拳銃を所持。

警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。

竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。

東京を騒がせる怪事件の影で、知略によって警視庁を出し抜いてきた元江戸南町奉行の一派。

“犯罪被害者家族の集い”に参加した女性2人の惨殺死体が、東中野の教会で発見された。

7年前に行方不明になった少女の遺留品が発見され、県警捜査一課の都筑は捜査を再開。

明治の王政復古とともに復活した役所、弾正台。

殺人事件の時効成立目前。

情念が支配する街・新宿。警察官を狙った暴行事件が続けて発生する中、山地部長刑事に封書が届く。

若き美人シャンソン歌手・伶子が忽然と姿を消した。

欲望が渦巻く街・新宿。密輸事件の容疑者を張込んでいた老刑事の目の前で轢き逃げが起きた。

新興の化粧品会社が主催する洋上大学―豪華客船セントルイス号は、選ばれた百名の若い女性を乗せて、ハワイへ向かった。

フリーのPRマン・漆田亮は、得意先の日野楽器から、ある男を探してくれと頼まれる。

検察が押収したわいせつ図画販売罪の証拠品、その中のフィルムの映像に妻と似た女性の姿を見つけた検察官の笹田は独自調査に乗り出すが、たどり着いたのは思いもよらない残酷な真相だった(表題作)。

精神科医・南川藍子の前にあらわれた三人の男たちは、それぞれが脳に「傷」を持っていた。

ギター製作の名手を捜し、スペインの小さな村パロマレスを訪ねた日本人の古城。

明治神宮外苑近くの林で発見された男の死体。

哀しみが漂う街・新宿。本物の刑事になるため、心のやわな部分を削ぎ落として果敢な精神を持つ。

眠らない街・新宿。通りがかりに硫酸を浴びせかける連続事件が発生する。

刑事くずれの探偵・鬼束啓一郎は、ヤクザの次男坊・仁科英雄に依頼され、謎の殺し屋“ミスター”を探すことになった。

失踪した前任者・香取の行方を探すために、内戦下のサイゴンに赴任した坂本の周囲に起きる不可解な事件。

死にかけた海辺の町にもちあがった空港建設計画。町は真っ二つに割れていた。

私立探偵の真木は、実業家・磯村の依頼を受けて、十九歳の劇団研究生・乃里子の行方を捜し始めた。

新宿で10年間任された酒場を畳む夜、郷田克彦は血染めのシャツを着た少女を店内に匿った。

バーのマスター斎木章の裏の顔は、盗みのプロ。一年前のヤマで相棒と恋人を失い、いまは傷心の日々を送っている。

犯罪者たちから「新宿鮫」と恐れられる、新宿署刑事・鮫島。新宿の高級娼婦の元締め・浜倉が殺された。

古ぼけたアパートの一室で発見さ

新宿署刑事・鮫島を、犯罪者は、恐れを込めて「新宿鮫」と呼ぶ。

御茶ノ水署・生活安全課保安二係は斉木斉と梢田威だけの小世帯だった。小学校の同級生が御茶ノ水署で再会する。

「精神鑑定」に真っ向から挑む感動作! 「心神喪失」の通り魔犯に娘を殺された夫婦。

東京の千川上水沿いで連続する“通り魔”事件。いずれも若く太った女性が臀部を切りつけられ、被害者は数を増すばかり。

幼馴染みがヤクザの幹部になっている徳持刑事は、なにかと癒着が疑われていた。

総統暗殺!?一九四〇年。内戦の痛手いまだ癒えぬスペインでは、フランコ殺害を企む一派が活動を続けていた。

北海道警察本部に警察庁から特別監察が入った。監察官は警察庁のキャリアである藤川警視正。

陸軍刑法の裁きのもと、故国を遠く離れた戦場で、弁護人もないままに一方的に軍律違反者として処刑されていった兵士があった。

空虚な日常、目を凝らせど見えぬ未来。五人の男は競馬場へと吹き寄せられた。

筑豊の廃坑の村。

子どもへの性犯罪が起きるたびに、かつて同様の罪を犯した前歴者が殺される。

昭和51年南アルプスで播かれた犯罪の種は16年後、東京で連続殺人として開花した―精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークスが跳ぶ。

十月下旬の北海道で、ほぼ同時期に三つの死体が発見された。函館で転落死体、釧路で溺死体、小樽で焼死体。

出世なし。女もなけりゃ、金もなし。

事件は珍妙、捜査は迷走。御茶ノ水署生活安全課の、あの二人が帰ってきた!凸凹コンビが挑む難事件の数々。

札幌の刑事だった川久保篤は、道警不祥事を受けた大異動により、志茂別駐在所に単身赴任してきた。十勝平野に所在する農村。

御茶の水署・生活安全課保安二係の斉木係長とヒラ刑事の梢田は、飲食店視察の名目でタダ酒にありつくような、お調子者コンビ。

囚人だって人間だ―と言う原胤昭の言葉が心にかかった四郎助は、いつしか囚人たちが引き起こす事件の内に、彼らの仁義や数奇な人生を見出すようになっていた。

西新宿のホテルで元CIAのアメリカ人が殺された。事件の鍵を握る平出組の前岡に迫る鮫島。

自らが犯した不祥事で職を追われた元警官の佐伯修一は、今は埼玉の探偵事務所に籍を置いている。

ホステス殺害事件を追う合田雄一郎は、電車飛び込み事故に遭遇、轢死した女とホームで掴み合っていた男の妻・佐野美保子に一目惚れする。

ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです―通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。

「謝ってほしいんです。あのときの県警本部長に。

失踪したシャンソン歌手を追って軽井沢の別荘で私立探偵真木の見つけたものは?依頼された仕事は終わっても事件の背後に潜む真相を真木は追及し続ける。

婚期を過ぎて母とつましく暮らす市子のもとに、二十五年前に音信を絶った徒兄の圭吉が訪ねて来た。

渡辺探偵事務所の沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、赤坂の料亭の女将の身辺調査をしてくれという。