ピアノ・ソナタ
- リディア・チン&ビル・スミス シリーズ (11)
- 潜入捜査 (106)
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文体などは典型的な欧米ハードボイルドだが 恋愛関係とか配偶者を失った妻の書き方などが、やはり繊細である | ||||
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ある老人ホームで不審死が起き、主人公の探偵が捜査を始め・・・というお話。 前作では今回の主人公で相棒役にあたる女性探偵が主人公でしたが、今回は前回相棒役だった男性探偵が主人公になって捜査をし、活躍する展開の話でした。 男性作家が女性を主人公にして小説を書いて成功する事も多いですが、女性作家が男性を主人公にして小説を書くことも結構あるり、本書もそんなタイプの作品ですが、かなり男性の心情や物の考え方を捉えるのが巧く、かなりの筆力、創作力に思えました。 作品の中心の謎もかなりよく出来ていて感心させられました。現代社会の歪みを描いて読み応えのある作品でした。シェイマス賞受賞も納得の出来栄えの作品でした。 個人的にハードボイルドというジャンルに思い入れのある人間なので、この人みたいにコツコツとながらもこういう傾向の作品を書き継いでいる人がいると単純に嬉しいです。 大器の誕生を祝いたくなる傑作。是非ご一読を。 | ||||
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警備会社で働いていたBobbyの甥っ子が殺された。 恩人のBobbyに真相解明を頼まれたBillは、代わりの警備員に扮して潜入する。 そこは、大人たちが再開発の利益を狙う一方で、行き場のない少年たちが 暴力と犯罪に手を染めるブロンクスにある老人ホームだった。 人生の終焉を静かに待つはずの場所で、第二の殺人事件が起き、 Billは少年ギャングにも狙われ…。 中国系の女探偵Lydiaと、アイルランド系の中年探偵Bill が、 交互で主人公となるシリーズの第二弾です。 Lydiaが主人公の第一作 China trade では、気のいい仲良しパートナーだったBillが、一人称になってみると<実は過去の傷を引きずっていることが わかります。 Lydia版は、オリエンタルムードと二人のかけあいがややくどい、 ライトノベルのように感じられましたが、 Bill版は正統派ハードボイルドで、魅力的な一冊です。 | ||||
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彼女の作品を好む方はたぶん、どこらあたりから読み始めたとしても、なんとか全シリーズを手に入れたいのじゃないかと思います。 かくいう私もそうでした。 幸い、一作目に出会ったのが初対面でした。その後色々さがしてなんとか全部集めて。その次は新刊を待つ日々。 いま、一番新作の翻訳を待っている海外の作家です。 本作を読んで、びっくりするほどにピアノの音色を聞きたくなりました。 私はかつてピアノ弾きだったのですがある事情でそれをやめたのです。だからかも知れませんが、 この『ビル編』の中でピアノを弾くビルのシーンは、自分でも驚くほどにその曲を聴きたくなりました。 『リディア編』でのリデイアは、いつもどちらかと言うとビルに多大な心配事を生み出す事によって、それがミステリーと相まって面白さが増すのですが、 『ビル編』では、リディアは心の底から心配はするし、できる限りの協力はするけど、その本編の物語とはまた違った、過去のビルという者の持つ陰を、どうする事もできない小娘と表現されるんです。 それがおもしろい所だと思いますし、やっぱりビルの背負った過去の暗闇の深さを感じさせずにはおりません。 また、二人共に移民の子供という所も、このシリーズの特異性ではあると思います。 ある意味ではそれが、これがアメリカなのよと言う、作家のメッセージでもあるのかもしれませんが。 移民、チャイナタウン、ベトナム戦争。 あげつらうとなんだか暗いイメージであるはずのモノが、この作家によって小説になると、影を秘めてはいるけどどこか突き抜けたものを。 アメリカという国の中ではおそらく意図的に消さないであろう少しだけ嫌な、フリーダム万歳、と違うコンセプトを。 それは了解しました。でも、まだ詰まっているのよ、だから。 風穴を作りましょうよ、ね。 そんな、メッセージを、感じるのです。 | ||||
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原題の「Concourse」が悪いとは言いませんが、「ピアノ・ソナタ」というタイトルが目を引きますよね。この「ソナタ」は伊達ではなく、本当に主人公の白人中年探偵のビルが弾くシューベルトのピアノソナタから取られています。実際にピアノを弾く場面がそれほど出てくるわけではありませんが、家でグランドピアノに集中するビルの姿が、ちょっとしたことから思い出されます。それくらい印象の強いモチーフです。特にピアノを弾くときのビルの心情は、実際にピアノを弾く者としては非常によくわかります。おそらくビルのごっついがっしりとした手から繰り出されるピアノソナタは、ソフトなタッチで情感にあふれた美しい音楽となっているのでしょう。話のほうは、ちょっとごつめなのですが、このシリーズのビル編のときはいつものこと。同じニューヨークでもリディア編とはテリトリーが違うところも、ファンとしては面白いところです。 | ||||
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