ムーンシャイン・ウォー



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初公開日(参考)1991年07月
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長編小説

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ムーンシャイン・ウォー (扶桑社ミステリー)

1991年07月31日 ムーンシャイン・ウォー (扶桑社ミステリー)

時は1931年、アメリカでは禁酒法がいまだ幅をきかせていたころ―ケンタッキー州の田舎町マーレットを、フランク・ロイドという男が訪れた。フランクは禁酒法取締官として、かつての戦友サン・マーティンの父親が仕込んだというウィスキーを求めてやってきたのである。ウィスキーの引き渡しを拒むサンに業を煮やして、フランクは密売人のタウルビーを呼び寄せる。幻の密造酒(ムーンシャイン)をめぐってサンとタウルビーたちの“戦争”の火蓋が切って落とされた…。鮮烈なタッチで描くレナード初期の名作登場。(「BOOK」データベースより)




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ムーンシャイン・ウォーの総合評価:8.00/10点レビュー 3件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

レナードらしからぬストレートな語り口。しかし面白い!

レナードのデビューはクライムノヴェルではなく、実はウェスタン小説。本書はその頃に書いたウェスタン小説の一部だが、意外と、いやすごぶる面白い。

物語の舞台は禁酒法統治下のアメリカ。
幻の密造酒を巡って禁酒法取締官、密売人、そして禁酒製造者たちの戦争が始まる。

レナードの作品は読者が予想もしないストーリー展開と、実在するかのごとく「生きた」登場人物と彼ら・彼女らの会話の妙というところにある。これについては後々もっと詳しく語りたいと思う。
しかし初期の作品である本書はストーリーが一直線に進む。すなわち悪人登場、嫌がらせが行われ、彼らとの対決に向け、じわりじわりと雰囲気が盛り上がり、やがて闘争へ・・・。
登場人物たちは起こるであろうゼロ時間に向けて、それぞれの信条、恨み、怒りを募らせ、突っ走るだけだ。これが非常に小気味よかった。シンプルなだけに解りやすく、また初めて読んだウェスタン小説という珍しさも手伝って、予想外に面白く読めた。

さて本書の題名になっているムーンシャインだが、これは禁酒法取締官に見つからないように密造者が月明かりの下で蒸留酒を作っていたことから、そのお酒を称した呼び名である。そして密造者はムーンシャイナーと呼ぶ。なんとも詩的な表現ではないか。やっていることは当時の法律に照らし合わせれば犯罪なのだが、闇夜に紛れて作る酒という無骨な物にこんなにロマンチックな呼称を付けるアメリカ人の稚気と心意気に乾杯したくなる。

この評価はこの前に読んだ『マイアミ欲望海岸』、『ザ・スイッチ』が個人的には不評だったことで、レナードに対する期待値が下がった上での意外性というのも多分に加味されているだろうけれど、そんな西部時代の男のロマンがピリッと織り込まれた薀蓄も面白く、また酒好きにどんな味なのか想像を掻き立てさせるレナードの密造場面の描写も加え、本書は数あるレナード作品でもお気に入りの部類に入る。
数年後、レナードは『ホット・キッド』という新たなウェスタン小説を発表する。これも実に面白く読めたが、ラストはやはりクライムノヴェルのレナードらしく、予想もしない捻った結末だった。翻って初期の本書はラストも鮮やか。個人的には逆にこの頃のレナードを取り戻してほしいなぁと思ってしまった。

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.2:
(4pt)

ストレスぶっとびの爽快感

禁酒法時代、ケンタッキー州の田舎町。

サン・マーティンの隠し持つ大量の密造酒を目当てに、戦友フランク・ロイドとその仲間たちがやってきた。禁酒法取締官の身分を盾にてサンへの揺さぶりをかけるロイド。ロイドの仲間たちは、徐々に犯罪者の本性をあらわし、サンを、そして、住民たちを暴力の渦へ巻きこんでいくのだった・・・

悪党どもを描かせたら天下一品、エルモア・レナードの初期作品である。敵役のエメットとデュアルは、悪党過ぎて読み進めながら沸々を怒りが湧いてくる。

サン VS ロイド一派の諍いは戦争のごとき様相を呈するのだが、西部劇にさも似たりの悪党どもの宴が催される。

サンの家に総攻撃を繰り広げるエメットら犯罪者集団。危機一髪に陥るサン。どうなる、どうするとクライマックスへ。

ストレスぶっとびのラストは爽快感満点である。
ムーンシャイン・ウォー (扶桑社ミステリー)Amazon書評・レビュー:ムーンシャイン・ウォー (扶桑社ミステリー)より
4594007864
No.1:
(4pt)

映画チック!! レナードの習作(というには立派)時代の作品

 レナードの初期の作品は、B級映画化を意識していたようで、場面、場面が浮かんでくる楽しいく、禁酒法モノのB級映画の原作にぴったりです。
 マーティンはマットデイモンかな、フランクは昔のショーンペンにやらせたいなあとかいろいろ配役まで浮かんできます。
 ムーンシャイナーとは月下で作る密造ウィスキーの隠語だと知っていましたが、この語感あふれる単語がそのまま題名になっていて大変よろしい!!
 最後は warとなって派手に終わってしまうのだが、この結末も初めは好きになれなかったけれど、今は納得できますね。
 レナードタッチの小悪党どもが皆生き生きしていて楽しいです。
ムーンシャイン・ウォー (扶桑社ミステリー)Amazon書評・レビュー:ムーンシャイン・ウォー (扶桑社ミステリー)より
4594007864



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