鬼人幻燈抄 明治編 徒花
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
鬼人幻燈抄 明治編 徒花の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク
鬼人幻燈抄 明治編 徒花の総合評価:
9.00/10点 レビュー 4件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
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本巻は鬼人幻燈抄第5巻に当たる物語で、第4巻である幕末編からは4年半の歳月が流れています。本巻から始まる明治編は、全3巻の構成となり、物語の軸はこれまでの自らの生き方を探し彷徨う甚夜から、甚夜と野茉莉、鬼と人の親娘へと移ろいゆきます。そして、この3冊からなる明治編を以て、鬼人幻燈抄という物語が漸く折り返し地点を迎えることとなります。
本巻はその明治編の序章。舞台は新時代を迎えた京都となり、甚夜は時に父親として右往左往し、そして時に戦友三代目秋津染吾郎等と共に京に蔓延る悪鬼を屠る剣豪として活躍します。
さて、本巻には明治編の始まりとなる「二人静」や表題作である「徒花」、そのほか新たに書き下ろされた「続・雨夜鷹」等、いづれも私が大好きな物語が収録されています。しかし、何を差し置いても語らなければならないのは、鬼人幻燈抄シリーズを通しても、私が最も好きな物語の一つである「林檎飴天女抄」が収録されていることです。この物語は、私の好みを深々と突き刺してくるのです。
「葛野くんは今、幸せ?」
時代を越えて問われた全く同じ質問。質問した方もされた方も、一度目とはまるで状況は異なり、そしてその回答も全く異なるものとなります。明治を堪え、大正を守り抜き、昭和を経て、長い長い時を乗り越えてきた甚夜が、私には尊くて、心がじんわりと暖かくなります。そして果たされる約束。表紙を見れば溢れる感嘆の溜息。第5巻は涙が滲んでばかりです。
「あなたは今幸せか?」
この問いはまた更に時代を越えて、今度は彼が大正時代の東京駅の夕暮れに、最愛の人に対して問うこととなります。
私は、なんとなしに読み始めた鬼人幻燈抄という物語が、まさかここまで愛おしくなるとは、2011年当初は思いもしませんでした。泣きを売りとした号泣必至の作品は今の世には溢れかえっておりますが、私は鬼人幻燈抄明治編ほど心を揺さぶられた作品は数える程しか知りません。
話が脱線致しましたが、次巻以降も鬼人幻燈抄は益々魅力が花開いていきます。書籍版は今年中には最終巻が発売される見通しとなっており、文庫版第6巻、明治編・夏宵蜃気楼も令和5年9月発売予定とのことです。皆さんにも、明治を生きる鬼と人の親娘の行く末を見守って頂ければ幸いです!!