死んだ人形たちの季節



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初公開日(参考)2014年10月
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長編小説

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死んだ人形たちの季節 (集英社文庫)

2014年10月17日 死んだ人形たちの季節 (集英社文庫)

取調べ中、呪術医オマルに暴力を振るい、休暇を取らされていたカタルーニャ州警察のエクトル・サルガド。復帰後、実業家の息子の転落死の調査を命じられ、バルセロナの街を奔走する。一方、オマルがおぞましい痕跡を残して失踪。呪術医の魔の手はどこに向かうのか?セックス、金、ドラッグ、いじめ、人権問題…さまざまなバルセロナの姿が複雑に絡み合っては浮かび上がる、スペインの大ヒット警察小説の登場! (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

死んだ人形たちの季節の総合評価:7.33/10点レビュー 3件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

バルセロナのニューヒーロー登場

スペインの新星トニ・ヒルのデビュー作。スペインで大ヒットになったというだけあって、非常に面白い警察小説である。
取調べ中の呪術師に激しい暴行を加えたことから強制的に長期休暇を取らされていた、アルゼンチン移民の警部エクトル・サルガドがようやく仕事に復帰しようとしたとき、呪術師が部屋に豚の頭と人血を残して失踪。関与を疑われたサルガドはこの事件捜査からは外され、新人女性刑事と組んで、19歳の少年の転落死の再調査を命じられる。「事故か自殺か、簡単に調査すればいい」という、どうでもいいような事案だったが、調べを進めるうちに数々の疑問が発生し、やがては社会の闇に隠されていたおぞましい真相に近づくことになる。
まず、謎解きミステリーとしての構成がしっかりしているので、最後の最後まで緊張感にあふれ、読後は十分なカタルシスが得られること間違いなし。さらに、キャラクター作りが巧みなため、主要な登場人物がみな生き生きとして魅力的で、自然な共感を呼びさまされる。また、ストーリーは過去と現在を行き来しながら展開されるのだが、非常に読みやすく、混乱することはない。
本作は「バルセロナ警察三部作」の第一作だということで、残りの二作品の登場が待ち遠しくなる、傑作エンターテイメントである。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.2:
(3pt)

どこかのんびり

とある件で、その捜査は終了しているとしながら、関係者である女性知人から再捜査依頼を上司が安易に?受け、部下である謹慎明けの主人公がとりあえず動き始め、そしてゆっくりとではあるが事件へと事態は転がり始める……
1つはテンポが悪いと言うか、遅々として進まない所が気になる。
所々、びっしり書かれた文章に何故こんなに詰め込むのだろう?と。
それに、主人公が事件関係者と男女の関係にあっさりなってしまったり、それはいいのか?と、ちょっと不思議に思えた(笑)
終盤、当然謎が暴かれて行くのだが、犯人の動機の中に狂気とも思える心理が伺えるのに、何故か陳腐な描写と言うか表現が残念かな…。
お国柄なのか、全体的にどこかのんびりしているのも残念。
死んだ人形たちの季節 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:死んだ人形たちの季節 (集英社文庫)より
4087606929
No.1:
(4pt)

スペイン発の警察小説3部作、その1

スペイン・カタルーニャ州警察のエクトル・サルガド警部は、人身売買に関わった呪術医オマルを取り調べ中に暴行したため、故郷アルゼンチンで謹慎するよう命じられていた。
 職場復帰後、実業家の息子で19歳のマルク少年が自宅の窓から転落死した事件を調査するよう言われる。事故死と思われた事件だったが、少年の母親が他殺を疑っているのだ。エクトルは型通りの捜査をして事件に幕を引くつもりだったが、同僚刑事たちと調べを進めるうちに、少年の死に不審な点を見つけて行く…。

 バルセロナ生まれの新人作家によるデビュー長編ミステリー『El Verano de los Juguetes Muertos(死せる玩具たちの夏)』の邦訳です。
 少年の不審死をめぐる捜査が物語の主たる軸ですが、その一方で呪術医が突如謎の失踪を遂げ、エクトルは二つの事件の解決を求められることになります。

 先日読んだスペイン人作家カルロス・ルイス サフォンの『天国の囚人』の帯に、同じ版元の集英社は次はトニ・ヒルも、と推奨していたこともあり、手にしました。
 作者トニ・ヒルは長年英語圏の小説をスペイン語に翻訳してきた人物だけに、新人作家とは思えない巧みなプロット構成で物語をぐいぐい牽引していきます。
 少年の死は果たして本当に事故死なのか。やがて浮かび上がってくるのは、少年が6歳だったころに起きた少女の死をめぐる謎です。そして少年特有の青く“歪んだ”正義感が13年の時を経て過去の闇を再び呼び寄せるのです。

 物語の終幕で少年の不審な死は決着を見るのですが、その上でエクトルの身の上には新たな事件が起こります。そう、この小説はまだほんの幕開けに過ぎないということなのです。
 エクトル・サルガド警部の物語はスペイン本国では『Los Buenos Suicidas』、そして『Los Amantes de Hiroshima』へと引き継がれています。今後日本でも引き続き翻訳が出ることを期待しています。

*119頁に「アレーシュが彼女を離し」たとありますが、彼女の手首を「放した」のであって、「離した」わけではありません。変換ミスが校閲をすり抜けてしまったようです。
死んだ人形たちの季節 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:死んだ人形たちの季節 (集英社文庫)より
4087606929



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