よき自殺
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今年読んだミステリーのなかで、設定はいちばん好きだったかも。 スペインのじゃっかんテキトーな感じとかが感じられてよかったのかな笑 真犯人についてはふーんというか、真犯人が明かされるシーンがけっこうそっけなくてびっくりしたけど、それ以外は満足。 何より一人ひとりのキャラクターがしっかりえがけてたのがよかったかな。 三部作ということで、三冊目が楽しみなのと同時に一作目を読まないと! | ||||
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スペイン・カタルーニャ州警察のエクトル・サルガド警部の別れた妻ルトが失踪。その行方をサルガドではなく、妊娠中の同僚刑事レイラ・カストロが追うことになる。 一方、≪アレマニー化粧品≫の社長秘書サラ・マーラーが地下鉄に身を投げて自殺するという事件が発生。この化粧品会社では4か月前に財務部長代理のガスパー・ロダナスが家族と無理心中していた。この二つの自殺に関連性はあるのか。サルガドが捜査を始めると、さらに別の社員の死亡事件が起こる。 バルセロナを舞台にしたスペインの警察小説『死んだ人形たちの季節』の続編です。サラ・マーラーが身を投げる直前、彼女の携帯電話に奇妙な写真が送られていたことが判明。その写真を見て動揺するサラの姿が防犯カメラにとらえられていたことがわかり、彼女の自殺は俄然、大きな謎を秘めたものへと様変わりしていきます。 スペインの警察小説だけに、かの国や中南米の現代事情がそこかしこに散りばめられています。 「今年2010年」になってから夫の手にかかって死亡した女性が44人という数字が出てくるほど、スペインのDVがことのほか大きな社会問題として報道され続けていること。 アルゼンチン人にとって“行方知れず(desaparecido)”という言葉は、1976年から1983年にかけて軍事政権が反政府勢力を逮捕・監禁・拷問にかけた暗い過去を示すこと。 近年の不動産バブル崩壊で、スペイン国民の多くが経済的な打撃を受けていること。 喫煙大国スペインでも最近、禁煙法が施行されて店ではタバコが吸えなくなってきていること。 バルセロナのラス・アレーナス闘牛場だった場所がショッピングセンターに再開発されたこと。 そうした数々の事柄が、スペイン(語圏)好きである読者の私の気持ちを大いに刺激しました。 連続自殺事件の顛末そのものは、なるほどと思わせる一方、本格ミステリーというほどの作品的高さは感じられませんでした。 むしろルトの失踪事件が最後の最後でさらに大きな謎を提示する形で終わることに、してやられたという思いが残りました。 最終巻にあたる第3部『Amantes de Hiroshima』が邦訳で読める日はいつになるのでしょうか。 | ||||
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