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ヘッポコ屋敷嬢 さんのレビュー一覧

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レビュー数38

全38件 1~20 1/2ページ
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No.38:
(9pt)

最後がホラー

角川ホラー文庫から出てるのにホラー要素がない…と思ったら最後の最後でホラー要素が出てきた。
ベトナム人のイケメンの正体よりこっちの方が怖かった。
楽園(ラック・ヴィエン) (角川ホラー文庫)
岩井志麻子楽園(ラック・ヴィエン) についてのレビュー
No.37:
(10pt)

夜啼きの森の感想

辰雄は多面的に人間を見たり、貧乏故に人間が薄汚くなったり意地悪になったり下品になったりする事を受容出来ない人間だったのかな?と思った。村人達は皆お世辞にも善人とは言い難いが語り手の視点が変われば良いところもあるし、舞台設定が昭和初期の極貧村である事を考えれば極悪人といえそうな人もいない。

辰雄もやよひの入り婿のような人間だったらそれなりに一生を終えることも出来たはず。それが出来なかったというのは辰雄が単に村社会で生きて行くにはしんどい性質だったからなのだと思う。もしそうだとすれば辰雄でなくても生きにくさを感じている人が周りに恨みや不満を持った時、鬼になる可能性があるということなのだろうか。

岩井志麻子さんの作品を読んでいると、この世で1番不幸なのはブサイクでも極貧出身者でもなく自分の不幸や周りを受け流せない性格の人なのかもしれない…と思う。
夜啼きの森 (角川ホラー文庫)
岩井志麻子夜啼きの森 についてのレビュー
No.36:
(9pt)

片目を悪くした人間が不思議な力を持つというのはミステリー界のセオリーなのか

愛人に左目を切られて以来不思議なものが見えるようになった岡山女の話。ぼっけえきょうてえよりもエロ要素もホラー要素も低いので岩井志麻子初心者にはオススメ。仲が良いんだか悪いんだかよくわからないタミエの両親が面白かった。

にしても何故タイトルが岡山女なのだろう?岡山には霊媒師や千里眼といった能力を持った女性が多かったのだろうか。それとも霊媒師や千里眼といった触れ込みの娼婦が多かったのか。
岡山女 新装版 (角川ホラー文庫)
岩井志麻子岡山女 についてのレビュー
No.35:
(9pt)
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黒焦げになっても美人は悪目立ちする


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黒焦げ美人 (文春文庫)
岩井志麻子黒焦げ美人 についてのレビュー
No.34:
(9pt)

どこからどこまでが事実なのか

途中までは「なんだ、ミステリーじゃなくて自伝小説じゃん」と思いながら読んでいたのだが、歌舞伎町に住む謎の姉妹が出て来てから急にミステリーっぽくなってきて、しまいにはホラーで終わった。

愛犬ショウゲン(ジョンウォン君の和名でもあるらしい)のドッグトレーナーの「我々や仕事はペットとして飼われている犬たちを番犬にしない事です」「今の日本では番犬は求められていません。誰にでも愛想良くして人から可愛がられる事が彼らの幸せなんです」というセリフが何故か心に残る。
マカリーポン
岩井志麻子マカリーポン についてのレビュー
No.33:
(9pt)

全部偽物

大義名分と傀儡で出来た国には嘘つき女と嘘つき男が相応しい。
岩井志麻子さんの作品に出てくるキャラクターは男も女も嘘つきだが、人を貶める為でなく生きて行く為又は苦しい現実をいっとき忘れる為に嘘をつくのでどこか悲しく憎めない。
偽偽満州(ウェイウェイマンジョウ)
岩井志麻子偽偽満州 についてのレビュー
No.32:
(9pt)

岩井志麻子版マリア様がみてる…ではない

題名を見て「まあ、あのスケベでケダモノな岩井志麻子さんが耽美小説をお書きになったことがあるの?」と思って手に取ったら全く違う話だった。

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女学校
岩井志麻子女学校 についてのレビュー
No.31:
(9pt)

極貧の明治時代の岡山を舞台にした短編集

「乞食柱」
聖なる者と邪な者は紙一重。巫女も僧も一皮むけばただの動物。
「魔羅節」
助平歌の話だと思って読んだら全く違う話だった。
「きちがい日和」
浜辺に流れ着いたイケメンを普通に飼おうと言う未亡人達におぞましさと妙な逞しさを感じた。
「おめこ電球」
1番狂ってるのは夫や嫁ではなく姑だと思う。
「金玉娘」
ふたなり娘の話ではない。
「支那艶情」
艶も情もあったもんじゃないエグい話。
「淫売監獄」
岩井志麻子版ガールズラブ。
「片輪車」
生きた人間達と死んだ人間達が混じり合ったような不思議な話。
魔羅節 (新潮文庫)
岩井志麻子魔羅節 についてのレビュー
No.30:
(9pt)

仄暗いエロス

ほとんどが異国の地に来たアラフォー女性の性欲と寂しさと性行為で出来ているような作品。
エロ小説は綺麗な文章や表現が多くてウットリ出来るものより、「汚さや暗さが目立つがそこがエロい」みたいな方が好きという人にはオススメ。
ただし前者のようなエロ小説が好きな人には不向きだと思う。

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チャイ・コイ (中公文庫)
岩井志麻子チャイ・コイ についてのレビュー
No.29:
(9pt)

人の振り見て我が見直さずな女の悲劇

ヒロインによるシンデレラのガラスの靴に対する考察が面白かった。

12時過ぎて馬車がカボチャに従者がネズミにドレスがボロ服に戻ったのに、なぜガラスの靴だけが消えなかったのか?答えは簡単。ガラスの靴だけは本物で、本命の王子様を落とすために別の王子様から買ってもらったから
…なんて、熟年女性作家にしか書けない事だわ。

男性はあまりそういう点には疑問を持たないだろうし、若い女性は疑問に思ってかつそういった答えに辿り着いても口に出したりツイッターや著書に書いたりしないと思う。自分もそういう事をする女だと思われるのが嫌だから。

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十七歳 (徳間文庫)
岩井志麻子十七歳 についてのレビュー
No.28:
(9pt)

美女に産まれても醜女に産まれても

女達よりも女達に自分の心の闇を打ち明けられる相手とみなされなかった男達の方が哀れだった。
作者はエロオバハンで有名な方だが、本当は男よりも女が好きなんだと思う。
男登場人物達の書き方が、女よりも男が好きな女の書くそれじゃない。
べっぴんぢごく (新潮文庫)
岩井志麻子べっぴんぢごく についてのレビュー
No.27:
(9pt)

ホラーというより不気味な昔話

語り口が岡山弁なせいか、お世辞にも裕福とは言いがたい田舎が舞台なせいか、「ホラーというよりもジジババが孫たちを怖がらせるために語っている昔話みたいだな」と思った。

ホラー要素だけでなくエロ要素や禁断の恋も盛り込んであるあたりがホラー作家でありエロオババンである岩井志麻子さんらしい。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)
岩井志麻子ぼっけえ、きょうてえ についてのレビュー
No.26:
(9pt)

本編を読んでないと楽しめないかも

安槻大学4人組シリーズを読んだことのある人にとっては美味しいオマケ作品だが、そうでない人にとってはなんの話だかわからないと言う箇所も多いかもしれない。特に「黒の貴婦人」は「スコッチゲーム」を読んでいないと何の感慨もわかなそうな気がする。
タカチとタックの社会人になった後の関係性がよく分かるようなイマイチ分からないような感じに書かれているのが良かった。シリーズ物のミステリー作品における色恋沙汰の分量はこのくらいでちょうど良い。
黒の貴婦人 (幻冬舎文庫)
西澤保彦黒の貴婦人 についてのレビュー
No.25: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

掟破りのようなそうでないような主人公

超能力者が主人公という一見反則な設定だが、制約があるが故にちゃんと話になっている。相手の過去を見られる榎木津礼二郎より使い勝手が悪いのでズルさはあまり感じなかった。むしろその能力があったが故に最終的には複雑な展開になってしまっているのでズルいどころか悲しさややるせなさを感じた。
新装版 瞬間移動死体 (講談社文庫)
西澤保彦瞬間移動死体 についてのレビュー
No.24:
(10pt)
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トリックよりも動機に驚く作品


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仔羊たちの聖夜(イヴ) (幻冬舎文庫)
西澤保彦仔羊たちの聖夜 についてのレビュー
No.23: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

安槻大学4人組長編シリーズ第4弾

耽美少女・松尾さんによる、男と女の嫉妬の違いや女の嫉妬の健全さと男の嫉妬の陰湿さや男が女に脅威を感じる時のメカニズムについての考察が興味深い。女の敵は女、というが本当に女にとっての怖い敵は男なのかもしれない。タカチのような男のプライドをグラつかせる女でなくても。
そういえば女同士の嫉妬やバトルは確かに其処彼処で繰り広げられているが、それが原因で殺人沙汰とかになることはまず無い。男が自分を振った=自分の価値をグラつかせた女を殺害するニュースはいつの時代も時々見るけれど。
スコッチ・ゲーム (幻冬舎文庫)
西澤保彦スコッチ・ゲーム についてのレビュー
No.22:
(10pt)

安槻大学4人組シリーズ第2弾


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麦酒の家の冒険 (講談社文庫)
西澤保彦麦酒の家の冒険 についてのレビュー
No.21:
(10pt)
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ヒロインに感情移入できる人にとっては多分地獄、でもそうでなければ…

話が進んでいくうちにヒロインの茜の正論ぶりや真面目ぶりや頑張り屋ぶりが鼻についてくる上、小学校時代のイジメにおいてある意味いじめっ子よりもタチの悪い傍観者だったということが判明するせいか、ラストで彼女が殺される場面はむしろ爽快だった。
殺人描写に爽快感を覚えるなんて我ながらかなりアレだと思うのだが、ホラーやサスペンスに恐怖を感じるのは襲われる側に好意を持っていたり感情移入している場合つまり助かって欲しいという気持ちがあるからでありそうでない場合にはさほど怖いとは思わないもの。
結局のところホラーやサスペンスに限らず読んだ作品に対してどう思うのかは出来栄えでも文章の美しさでも作品から滲み出る作者の思いでもなく、登場人物に共感できるかどうかで決まるのかもしれない。
少なくとも私はそうだ。その証拠に感想文も八割がた登場人物に対する意見ばかり。
晩年計画がはじまりました (角川ホラー文庫)
牧野修晩年計画がはじまりました についてのレビュー
No.20:
(9pt)

なんでこんな結果になっちゃったんだろうなオチ


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彼女が死んだ夜 (幻冬舎文庫)
西澤保彦彼女が死んだ夜 についてのレビュー
No.19:
(10pt)

長いけれど読む価値あり


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依存 (幻冬舎文庫)
西澤保彦依存 についてのレビュー


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