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ヘッポコ屋敷嬢 さんのレビュー一覧
ヘッポコ屋敷嬢さんのページへレビュー数38件
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角川ホラー文庫から出てるのにホラー要素がない…と思ったら最後の最後でホラー要素が出てきた。
ベトナム人のイケメンの正体よりこっちの方が怖かった。 |
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辰雄は多面的に人間を見たり、貧乏故に人間が薄汚くなったり意地悪になったり下品になったりする事を受容出来ない人間だったのかな?と思った。村人達は皆お世辞にも善人とは言い難いが語り手の視点が変われば良いところもあるし、舞台設定が昭和初期の極貧村である事を考えれば極悪人といえそうな人もいない。
辰雄もやよひの入り婿のような人間だったらそれなりに一生を終えることも出来たはず。それが出来なかったというのは辰雄が単に村社会で生きて行くにはしんどい性質だったからなのだと思う。もしそうだとすれば辰雄でなくても生きにくさを感じている人が周りに恨みや不満を持った時、鬼になる可能性があるということなのだろうか。 岩井志麻子さんの作品を読んでいると、この世で1番不幸なのはブサイクでも極貧出身者でもなく自分の不幸や周りを受け流せない性格の人なのかもしれない…と思う。 |
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愛人に左目を切られて以来不思議なものが見えるようになった岡山女の話。ぼっけえきょうてえよりもエロ要素もホラー要素も低いので岩井志麻子初心者にはオススメ。仲が良いんだか悪いんだかよくわからないタミエの両親が面白かった。
にしても何故タイトルが岡山女なのだろう?岡山には霊媒師や千里眼といった能力を持った女性が多かったのだろうか。それとも霊媒師や千里眼といった触れ込みの娼婦が多かったのか。 |
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【ネタバレかも!?】
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途中までは「なんだ、ミステリーじゃなくて自伝小説じゃん」と思いながら読んでいたのだが、歌舞伎町に住む謎の姉妹が出て来てから急にミステリーっぽくなってきて、しまいにはホラーで終わった。
愛犬ショウゲン(ジョンウォン君の和名でもあるらしい)のドッグトレーナーの「我々や仕事はペットとして飼われている犬たちを番犬にしない事です」「今の日本では番犬は求められていません。誰にでも愛想良くして人から可愛がられる事が彼らの幸せなんです」というセリフが何故か心に残る。 |
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大義名分と傀儡で出来た国には嘘つき女と嘘つき男が相応しい。
岩井志麻子さんの作品に出てくるキャラクターは男も女も嘘つきだが、人を貶める為でなく生きて行く為又は苦しい現実をいっとき忘れる為に嘘をつくのでどこか悲しく憎めない。 |
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「乞食柱」
聖なる者と邪な者は紙一重。巫女も僧も一皮むけばただの動物。 「魔羅節」 助平歌の話だと思って読んだら全く違う話だった。 「きちがい日和」 浜辺に流れ着いたイケメンを普通に飼おうと言う未亡人達におぞましさと妙な逞しさを感じた。 「おめこ電球」 1番狂ってるのは夫や嫁ではなく姑だと思う。 「金玉娘」 ふたなり娘の話ではない。 「支那艶情」 艶も情もあったもんじゃないエグい話。 「淫売監獄」 岩井志麻子版ガールズラブ。 「片輪車」 生きた人間達と死んだ人間達が混じり合ったような不思議な話。 |
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ヒロインによるシンデレラのガラスの靴に対する考察が面白かった。
12時過ぎて馬車がカボチャに従者がネズミにドレスがボロ服に戻ったのに、なぜガラスの靴だけが消えなかったのか?答えは簡単。ガラスの靴だけは本物で、本命の王子様を落とすために別の王子様から買ってもらったから …なんて、熟年女性作家にしか書けない事だわ。 男性はあまりそういう点には疑問を持たないだろうし、若い女性は疑問に思ってかつそういった答えに辿り着いても口に出したりツイッターや著書に書いたりしないと思う。自分もそういう事をする女だと思われるのが嫌だから。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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女達よりも女達に自分の心の闇を打ち明けられる相手とみなされなかった男達の方が哀れだった。
作者はエロオバハンで有名な方だが、本当は男よりも女が好きなんだと思う。 男登場人物達の書き方が、女よりも男が好きな女の書くそれじゃない。 |
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語り口が岡山弁なせいか、お世辞にも裕福とは言いがたい田舎が舞台なせいか、「ホラーというよりもジジババが孫たちを怖がらせるために語っている昔話みたいだな」と思った。
ホラー要素だけでなくエロ要素や禁断の恋も盛り込んであるあたりがホラー作家でありエロオババンである岩井志麻子さんらしい。 |
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安槻大学4人組シリーズを読んだことのある人にとっては美味しいオマケ作品だが、そうでない人にとってはなんの話だかわからないと言う箇所も多いかもしれない。特に「黒の貴婦人」は「スコッチゲーム」を読んでいないと何の感慨もわかなそうな気がする。
タカチとタックの社会人になった後の関係性がよく分かるようなイマイチ分からないような感じに書かれているのが良かった。シリーズ物のミステリー作品における色恋沙汰の分量はこのくらいでちょうど良い。 |
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超能力者が主人公という一見反則な設定だが、制約があるが故にちゃんと話になっている。相手の過去を見られる榎木津礼二郎より使い勝手が悪いのでズルさはあまり感じなかった。むしろその能力があったが故に最終的には複雑な展開になってしまっているのでズルいどころか悲しさややるせなさを感じた。
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耽美少女・松尾さんによる、男と女の嫉妬の違いや女の嫉妬の健全さと男の嫉妬の陰湿さや男が女に脅威を感じる時のメカニズムについての考察が興味深い。女の敵は女、というが本当に女にとっての怖い敵は男なのかもしれない。タカチのような男のプライドをグラつかせる女でなくても。
そういえば女同士の嫉妬やバトルは確かに其処彼処で繰り広げられているが、それが原因で殺人沙汰とかになることはまず無い。男が自分を振った=自分の価値をグラつかせた女を殺害するニュースはいつの時代も時々見るけれど。 |
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【ネタバレかも!?】
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話が進んでいくうちにヒロインの茜の正論ぶりや真面目ぶりや頑張り屋ぶりが鼻についてくる上、小学校時代のイジメにおいてある意味いじめっ子よりもタチの悪い傍観者だったということが判明するせいか、ラストで彼女が殺される場面はむしろ爽快だった。
殺人描写に爽快感を覚えるなんて我ながらかなりアレだと思うのだが、ホラーやサスペンスに恐怖を感じるのは襲われる側に好意を持っていたり感情移入している場合つまり助かって欲しいという気持ちがあるからでありそうでない場合にはさほど怖いとは思わないもの。 結局のところホラーやサスペンスに限らず読んだ作品に対してどう思うのかは出来栄えでも文章の美しさでも作品から滲み出る作者の思いでもなく、登場人物に共感できるかどうかで決まるのかもしれない。 少なくとも私はそうだ。その証拠に感想文も八割がた登場人物に対する意見ばかり。 |
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