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ヘッポコ屋敷嬢 さんのレビュー一覧
ヘッポコ屋敷嬢さんのページへレビュー数23件
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辰雄は多面的に人間を見たり、貧乏故に人間が薄汚くなったり意地悪になったり下品になったりする事を受容出来ない人間だったのかな?と思った。村人達は皆お世辞にも善人とは言い難いが語り手の視点が変われば良いところもあるし、舞台設定が昭和初期の極貧村である事を考えれば極悪人といえそうな人もいない。
辰雄もやよひの入り婿のような人間だったらそれなりに一生を終えることも出来たはず。それが出来なかったというのは辰雄が単に村社会で生きて行くにはしんどい性質だったからなのだと思う。もしそうだとすれば辰雄でなくても生きにくさを感じている人が周りに恨みや不満を持った時、鬼になる可能性があるということなのだろうか。 岩井志麻子さんの作品を読んでいると、この世で1番不幸なのはブサイクでも極貧出身者でもなく自分の不幸や周りを受け流せない性格の人なのかもしれない…と思う。 |
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超能力者が主人公という一見反則な設定だが、制約があるが故にちゃんと話になっている。相手の過去を見られる榎木津礼二郎より使い勝手が悪いのでズルさはあまり感じなかった。むしろその能力があったが故に最終的には複雑な展開になってしまっているのでズルいどころか悲しさややるせなさを感じた。
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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耽美少女・松尾さんによる、男と女の嫉妬の違いや女の嫉妬の健全さと男の嫉妬の陰湿さや男が女に脅威を感じる時のメカニズムについての考察が興味深い。女の敵は女、というが本当に女にとっての怖い敵は男なのかもしれない。タカチのような男のプライドをグラつかせる女でなくても。
そういえば女同士の嫉妬やバトルは確かに其処彼処で繰り広げられているが、それが原因で殺人沙汰とかになることはまず無い。男が自分を振った=自分の価値をグラつかせた女を殺害するニュースはいつの時代も時々見るけれど。 |
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【ネタバレかも!?】
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話が進んでいくうちにヒロインの茜の正論ぶりや真面目ぶりや頑張り屋ぶりが鼻についてくる上、小学校時代のイジメにおいてある意味いじめっ子よりもタチの悪い傍観者だったということが判明するせいか、ラストで彼女が殺される場面はむしろ爽快だった。
殺人描写に爽快感を覚えるなんて我ながらかなりアレだと思うのだが、ホラーやサスペンスに恐怖を感じるのは襲われる側に好意を持っていたり感情移入している場合つまり助かって欲しいという気持ちがあるからでありそうでない場合にはさほど怖いとは思わないもの。 結局のところホラーやサスペンスに限らず読んだ作品に対してどう思うのかは出来栄えでも文章の美しさでも作品から滲み出る作者の思いでもなく、登場人物に共感できるかどうかで決まるのかもしれない。 少なくとも私はそうだ。その証拠に感想文も八割がた登場人物に対する意見ばかり。 |
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湊かなえ先生のデビュー作品。読了後なぜこの作品がイヤミスと呼ばれているのか分からなかった。平たく言うと娘を殺された母親が手の込んだ復讐を遂げるというだけの話ではないか。殺人に関与した人間達も性悪なことこの上なく、殺されても仕方ないとまでは言わないが他人に復讐されたくないなら大人しく生きてればいいのに、としか思わなかった。どこが後味悪い作品なの?中高生の肥大した自我や自信過剰さにうんざりしている私にとってはむしろ爽快だった。というか苦しめる側が大人で苦しむ側が子供という設定の小説でここまで子供側に同情しないで読んだ本って初めて。
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西澤保彦さんの森奈津子シリーズに出てきた作家さんの本。ストーリーは途中まで読めばなんとなくラストがわかる様な感じだったが、各キャラクターが魅力的。しかも容姿描写で釣らず言動で萌えさせるところが良い。最近のミステリー小説はキャラクターを美男美女話にして読者を釣る傾向があるがああいうのが好きじゃない私にとっては好ましい作品だった。
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BLを彷彿とさせるミステリー小説は多いのに、百合要素のあるミステリーは何故ないのか?!と思っていたらありましたありました。でも女性登場人物の年齢が高くフェミニズム要素の入った百合なので、百合好き男性にはあまり面白くないかもしれない。エロ描写もあるけれど、多分男性向けというより女性向けなのではないかと思われる。しかしセクシャルマイノリティーの人間の思考が登場人物を通してたくさん書かれている作品なので、百合をオカズや美少女萌えのツールとしてでしか楽しんだことのない男性にも是非読んでほしい。
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お馬鹿ありお笑いありエロありのハチャメチャミステリーなのだが、登場人物を通してセクシャルマイノリティーの意見が読めるので興味深い。同性愛や性同一障害に興味のある人は、学術的な本を読むよりこの作品や森奈津子さんの作品を読んだ方がいいような気がする。なにせ生のセクシャルマイノリティーの声が聞けるのだから。
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