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ヘッポコ屋敷嬢 さんのレビュー一覧

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レビュー数23

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No.23:
(10pt)

夜啼きの森の感想

辰雄は多面的に人間を見たり、貧乏故に人間が薄汚くなったり意地悪になったり下品になったりする事を受容出来ない人間だったのかな?と思った。村人達は皆お世辞にも善人とは言い難いが語り手の視点が変われば良いところもあるし、舞台設定が昭和初期の極貧村である事を考えれば極悪人といえそうな人もいない。

辰雄もやよひの入り婿のような人間だったらそれなりに一生を終えることも出来たはず。それが出来なかったというのは辰雄が単に村社会で生きて行くにはしんどい性質だったからなのだと思う。もしそうだとすれば辰雄でなくても生きにくさを感じている人が周りに恨みや不満を持った時、鬼になる可能性があるということなのだろうか。

岩井志麻子さんの作品を読んでいると、この世で1番不幸なのはブサイクでも極貧出身者でもなく自分の不幸や周りを受け流せない性格の人なのかもしれない…と思う。
夜啼きの森 (角川ホラー文庫)
岩井志麻子夜啼きの森 についてのレビュー
No.22: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

掟破りのようなそうでないような主人公

超能力者が主人公という一見反則な設定だが、制約があるが故にちゃんと話になっている。相手の過去を見られる榎木津礼二郎より使い勝手が悪いのでズルさはあまり感じなかった。むしろその能力があったが故に最終的には複雑な展開になってしまっているのでズルいどころか悲しさややるせなさを感じた。
新装版 瞬間移動死体 (講談社文庫)
西澤保彦瞬間移動死体 についてのレビュー
No.21:
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

トリックよりも動機に驚く作品


▼以下、ネタバレ感想
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仔羊たちの聖夜(イヴ) (幻冬舎文庫)
西澤保彦仔羊たちの聖夜 についてのレビュー
No.20: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

安槻大学4人組長編シリーズ第4弾

耽美少女・松尾さんによる、男と女の嫉妬の違いや女の嫉妬の健全さと男の嫉妬の陰湿さや男が女に脅威を感じる時のメカニズムについての考察が興味深い。女の敵は女、というが本当に女にとっての怖い敵は男なのかもしれない。タカチのような男のプライドをグラつかせる女でなくても。
そういえば女同士の嫉妬やバトルは確かに其処彼処で繰り広げられているが、それが原因で殺人沙汰とかになることはまず無い。男が自分を振った=自分の価値をグラつかせた女を殺害するニュースはいつの時代も時々見るけれど。
スコッチ・ゲーム (幻冬舎文庫)
西澤保彦スコッチ・ゲーム についてのレビュー
No.19:
(10pt)

安槻大学4人組シリーズ第2弾


▼以下、ネタバレ感想
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麦酒の家の冒険 (講談社文庫)
西澤保彦麦酒の家の冒険 についてのレビュー
No.18:
(10pt)
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ヒロインに感情移入できる人にとっては多分地獄、でもそうでなければ…

話が進んでいくうちにヒロインの茜の正論ぶりや真面目ぶりや頑張り屋ぶりが鼻についてくる上、小学校時代のイジメにおいてある意味いじめっ子よりもタチの悪い傍観者だったということが判明するせいか、ラストで彼女が殺される場面はむしろ爽快だった。
殺人描写に爽快感を覚えるなんて我ながらかなりアレだと思うのだが、ホラーやサスペンスに恐怖を感じるのは襲われる側に好意を持っていたり感情移入している場合つまり助かって欲しいという気持ちがあるからでありそうでない場合にはさほど怖いとは思わないもの。
結局のところホラーやサスペンスに限らず読んだ作品に対してどう思うのかは出来栄えでも文章の美しさでも作品から滲み出る作者の思いでもなく、登場人物に共感できるかどうかで決まるのかもしれない。
少なくとも私はそうだ。その証拠に感想文も八割がた登場人物に対する意見ばかり。
晩年計画がはじまりました (角川ホラー文庫)
牧野修晩年計画がはじまりました についてのレビュー
No.17:
(10pt)

長いけれど読む価値あり


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依存 (幻冬舎文庫)
西澤保彦依存 についてのレビュー
No.16:
(10pt)

西澤さんらしいシリーズ物のミステリー


▼以下、ネタバレ感想
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身代わり
西澤保彦身代わり についてのレビュー
No.15:
(10pt)

中年女性が見た儚くも楽しい夢


▼以下、ネタバレ感想
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春の魔法のおすそわけ
西澤保彦春の魔法のおすそわけ についてのレビュー
No.14: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

民俗学ミステリーの最高傑作


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天鬼越 蓮丈那智フィールドファイルV (角川文庫)
No.13:
(10pt)

満足満足


▼以下、ネタバレ感想
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邪馬台 蓮丈那智フィールドファイルIV (角川文庫)
北森鴻邪馬台 についてのレビュー
No.12:
(10pt)

貫禄ある博識ヒロインはおばさんでなくてはならない


▼以下、ネタバレ感想
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写楽・考 蓮丈那智フィールドファイルIII (角川文庫)
北森鴻写楽・ 考 についてのレビュー
No.11:
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

民俗学は人の業を扱う学問なのか


▼以下、ネタバレ感想
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触身仏 蓮丈那智フィールドファイルII (角川文庫)
北森鴻触身仏 についてのレビュー
No.10:
(10pt)

民俗学ミステリーの短編集


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凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルI (角川文庫)
北森鴻凶笑面 についてのレビュー
No.9: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

百鬼夜行シリーズ最高傑作

戦前に医学博士の娘が映画女優になるなんて可能だったのだろうか。今でこそ女優は憧れの的だが、戦前の女優は歌舞伎役者などと同じように、憧れの的である一方で下賤な職業とみなされている職業だったのに。

この世界の医学会で伝説化されていてかつ30過ぎた娘がいる美馬坂博士のことを「美馬坂さん」と読んでいる里村は一体幾つなのだろう?木場からのぞんざいな口の聞かれ方から考えて40手前くらいに思っていたのだが、50がらみとかなんだろうか。


▼以下、ネタバレ感想
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魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)
京極夏彦魍魎の匣 についてのレビュー
No.8: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

どこがイヤミス?

湊かなえ先生のデビュー作品。読了後なぜこの作品がイヤミスと呼ばれているのか分からなかった。平たく言うと娘を殺された母親が手の込んだ復讐を遂げるというだけの話ではないか。殺人に関与した人間達も性悪なことこの上なく、殺されても仕方ないとまでは言わないが他人に復讐されたくないなら大人しく生きてればいいのに、としか思わなかった。どこが後味悪い作品なの?中高生の肥大した自我や自信過剰さにうんざりしている私にとってはむしろ爽快だった。というか苦しめる側が大人で苦しむ側が子供という設定の小説でここまで子供側に同情しないで読んだ本って初めて。
告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
湊かなえ告白 についてのレビュー
No.7:
(10pt)

これぞ本当のキャラ萌えミステリー

西澤保彦さんの森奈津子シリーズに出てきた作家さんの本。ストーリーは途中まで読めばなんとなくラストがわかる様な感じだったが、各キャラクターが魅力的。しかも容姿描写で釣らず言動で萌えさせるところが良い。最近のミステリー小説はキャラクターを美男美女話にして読者を釣る傾向があるがああいうのが好きじゃない私にとっては好ましい作品だった。
破滅の箱 トクソウ事件ファイル(1) (講談社ノベルス)
牧野修破滅の箱 トクソウ事件ファイル(1) についてのレビュー
No.6: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

百合好きにはたまらないミステリー

BLを彷彿とさせるミステリー小説は多いのに、百合要素のあるミステリーは何故ないのか?!と思っていたらありましたありました。でも女性登場人物の年齢が高くフェミニズム要素の入った百合なので、百合好き男性にはあまり面白くないかもしれない。エロ描写もあるけれど、多分男性向けというより女性向けなのではないかと思われる。しかしセクシャルマイノリティーの人間の思考が登場人物を通してたくさん書かれている作品なので、百合をオカズや美少女萌えのツールとしてでしか楽しんだことのない男性にも是非読んでほしい。
なつこ、孤島に囚われ。 (祥伝社文庫)
西澤保彦なつこ、孤島に囚われ。 についてのレビュー
No.5:
(10pt)

ヘテロには難しいが面白い


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キス (徳間文庫)
西澤保彦キス についてのレビュー
No.4:
(10pt)

森奈津子のセクシャルマイノリティー論炸裂

お馬鹿ありお笑いありエロありのハチャメチャミステリーなのだが、登場人物を通してセクシャルマイノリティーの意見が読めるので興味深い。同性愛や性同一障害に興味のある人は、学術的な本を読むよりこの作品や森奈津子さんの作品を読んだ方がいいような気がする。なにせ生のセクシャルマイノリティーの声が聞けるのだから。
両性具有迷宮 (双葉文庫)
西澤保彦両性具有迷宮 についてのレビュー


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