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なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数47

全47件 21~40 2/3ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.27: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

百年法の感想

第66回日本推理作家協会賞受賞作。ですが、近未来SF小説で、推理する事は全く有りませんので、ミステリーと間違えないで下さい。ただ、エンターテイメントとして、最高に面白かったです。大半の大人が不老不死になれば、その国にどんな事が起きるのか?を良く考えて進めて有ったと思います。ベタな展開では有りますが、その分ハラハラドキドキで、時にジーンとなって、一気読み必死ですよ。おススメします。
百年法 上
山田宗樹百年法 についてのレビュー
No.26: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

楽園のカンヴァスの感想

なんとも素晴らしい作品に出会った。絵画の知識が全く有りませんので画像を検索しながら読み進めましたが、便利な時代になったお蔭で余計に楽しめましたね。ミステリーとしては、隠された謎が少しずつ見えて来る展開にしても、先が気になるサスペンスとしても、そして一九八三年パートのラストまで、まずまずの出来と言うレベルかと思います。では本作の何をそれ程評価するのか?それは、作者の美術に対する情熱、ルソーに対する愛情、その深さをです。織絵やティム、そして作中作を通して、全編に渡りルソーへの想いが溢れています。打たれました。皆さんに是非おススメします。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)
原田マハ楽園のカンヴァス についてのレビュー
No.25: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

新参者の感想

予備知識は無く、時間をかけて少しずつ読んでいました。日常の謎的な下町人情物短編集だと思っていたのが、3章くらいでやっと同じ殺人事件を追っている事に気づき最初から読み直す事に。なるほどこれはもう傑作じゃ無いですか!このミスも文春も1位だったんですねぇ。犯人当ての本格ミステリーとしては少々雑ですが、構成の見事な人情話として高く評価したいと思います。
新参者 (講談社文庫)
東野圭吾新参者 についてのレビュー
No.24: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

三匹のおっさんの感想

すみません、ミステリーでは全く無いのですが、とにかく面白かった。図書館戦争を読んでで有川浩は合わないと思ったが、これくらいの恋愛要素の比重なら良いんです。物語の中で1年が過ぎるころ、それぞれの人間関係に少し変化が見られるのがまた好ましい。続編ではどうなるんだろう?続けて読みたくなりました。
三匹のおっさん
有川浩三匹のおっさん についてのレビュー
No.23:
(9pt)

下町ロケットの感想

第145回直木賞受賞作。かなり面白かったですね。次々困難が襲って来るが、どんどん吹っ飛ばしていく。まぁ敵役がみんな間抜け過ぎ、若干緊張感に欠ける展開と、最後はすっかり丸く収まるのが予見出来る所は、良くもあるし悪くもある。とは言え、読後感がこんなに爽やかで気持ちが良いのだから、やっぱり文句は言っちゃいかんですね。プライド持てる仕事するぞ!って、何度か胸が熱くなりました。と言う訳でミステリーではありませんが、それでも良いと言う皆さん、最強におススメです。
下町ロケット (小学館文庫)
池井戸潤下町ロケット についてのレビュー
No.22: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

女王国の城の感想

前3作品も読んでいるはずですが、昔過ぎて記憶は全く無し。なので、シリーズを通しての感想では無く本作のみの印象ですが、上巻があまりにものんびりし過ぎに感じました。下巻に入ってからの展開は素晴らしく面白くて、各方面で高評価なのも納得の作品です。
細々とした伏線の回収も鮮やかで、作者の本格推理に対する誠実かつ真摯な姿勢には感銘を受けました。真面目な人なんでしょうな。
前半部分がスロー過ぎる上に、うんちくが多くて少々長すぎる。そこは減点ですが、おススメの傑作に間違い無いですよ。
女王国の城 上 (創元推理文庫)
有栖川有栖女王国の城 についてのレビュー
No.21:
(9pt)

北壁の死闘の感想

正直、第一部は今一つと言った感じでした。それ程の作品かな?と思いましたが、第二部はどんどん引き込まれました。しかし北壁の死闘とは良い邦題ですな。ラストも気に入った、山岳冒険小説の傑作。読んで良かった。250冊目。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)
ボブ・ラングレー北壁の死闘 についてのレビュー
No.20: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

オレたち花のバブル組の感想

前作より更にスケールアップした感じでした。とにかく面白い。半沢は勧善懲悪のヒーローでは無く、自分の信念を貫く頑固なはみ出し者。上司に対して、態度は悪いし言葉遣いも悪い。ただ、次々とやって来る危機を乗り越える姿にはカタルシスを感じました。読後には、ハッピーエンドの爽快感とは違いますが、もっと続きが読みたくなる魅力があると思いました。それではこれからドラマを見て、違いを楽しみましょうか。
オレたち花のバブル組 (文春文庫)
池井戸潤オレたち花のバブル組 についてのレビュー
No.19: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

死の接吻の感想

サスペンス・スリラーの古典名作ですが、非常に良かったですね。3章に分かれていて、ドロシイ、エレン、マリオンと3姉妹の名前が各章に付いていますが、それぞれ趣向が異なっております。その構成が素晴らしい。ただ、2章のラストがピークで、終章がやや落ちる感じはします。
犯人はクズなのでしょうが、個人的にはやや同情的にも思いました。なんか考えさせられたりして。傑作でしょう、面白かった。
死の接吻 (ハヤカワ・ミステリ文庫 20-1)
アイラ・レヴィン死の接吻 についてのレビュー
No.18: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ジェノサイドの感想

超弩級エンタテインメントと裏表紙に有りましたが、間違い無かったです。コレは簡単には書けない渾身の傑作でしょう。
日本の学生、アフリカの傭兵、アメリカの大統領とそのブレイン、の3つの視点より描かれています。人間の極端な側面をそれぞれが表してくれていますが、アフリカのパートは読むのが辛くなる。ちょっとバイオレンスが過ぎて、万人に勧めづらいのが残念。また、日本のパートは完全に理系の話なので、分からなくて途中は飛ばしぎみになりました。
しかし、圧倒的なスケール感とスピード感で満足度は高い。ラストシーンの続きが気になるので、是非続編が読みたい。高評価は当然です、かなりおススメ。
ジェノサイド
高野和明ジェノサイド についてのレビュー
No.17: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

Xの悲劇の感想

初エラリー・クイーンです。ガチガチの本格読むのが久しぶりだからかも知れませんが、こんなに面白いとは思わなかったですね。古さも違和感もあまり感じず、魅力的な探偵にすっかり魅了されました。最近まで翻訳ものは敬遠していたのが、勿体無かったです。
思えば昔、新本格に夢中になった時期が有りましたが、随分時間が経ってから元ネタにたどり着いたと言う訳ですね。しばらく古典を読んだ後は、新本格を読み直して見よう。
Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫)
エラリー・クイーンXの悲劇 についてのレビュー
No.16: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

幻の女の感想

タイムリミットサスペンスの古典的名作。「幻の女」は果たして見つかるのか?次々と掴みかけては離れる手がかり、そして大どんでん返し。本当に面白い作品です。真相に全く気付かず、最後は唖然としました。いくつか腑に落ちない点があり、ラストは個人的には後味が良く無かったですが、最近読み始めた翻訳ものでは断トツの傑作。未読の方は是非。
幻の女〔新訳版〕
ウィリアム・アイリッシュ幻の女 についてのレビュー
No.15: 7人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

暗いところで待ち合わせの感想

あらすじを読んで、どうしてこんなに評価が高いのか不思議でした。設定が有り得ないので、どんだけ馬鹿馬鹿しい話かと思えば、実際の所コレはかなり良いです。
設定それぞれに理由がある所は本格推理っぽいし、流れはサスペンス風でもあります。でも、最終的には青春ラブストーリーな感じでしたね。すごく可愛らしいお話で、ラストまで楽しく読めました。
設定を受け入れた後は、細かいことは気にしない。不自然とか不可能とか言わなければ、入り込んで思わずグッと来ますよ。若さって素晴らしい(うらやましい)、って事でどうでしょうか?
暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)
乙一暗いところで待ち合わせ についてのレビュー
No.14: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

カーテンの感想

ポアロ最後の事件です。作品全体を包む雰囲気は重く、その背景には老いや病気、また過去に失った多くの物への追憶が有るのでしょう。ミステリーとしても、錯綜する人間関係には読みごたえがあり、謎の解けない不可解な事件とラストの解決は素晴らしく良かったと思います。
まだポアロシリーズをさほど読んでいないタイミングでこの作品に手を付けたのが良かったのかどうか分かりません。今でも十分感動的で、最後のポアロの手記を読みながら泣きそうになりました。
でも、やっぱり少々早かったですね。シリーズ読破後にぜひ再読したい。10点はその時に付けます。
カーテン(クリスティー文庫)
アガサ・クリスティカーテン についてのレビュー
No.13: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

臨場の感想

誰もこのサイトでレビューしていないのはなぜでしょうか。ドラマで有名な作品ですので、もうとっくに読まれていれば良いのですが、こんな面白い作品未読の方は勿体ないですよ。
検死官が主人公の警察小説ですが、基本的に各話にはそれぞれ狂言回しがいて、主人公はちらちら出てくる感じで進みます。緊張感が持続して、最後は余韻を残して粋に終わる。どうにも横山秀夫には短編が合いますね。特に大人のみなさんには絶対オススメ。150冊目。
臨場 (光文社文庫)
横山秀夫臨場 についてのレビュー
No.12: 9人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

カラスの親指―by rule of CROW's thumbの感想

中年の詐欺師二人の話から始まり、仲間が少しづつ増えて行きます。みんな過去から逃れられず、最後に追い詰められて危険な相手に大勝負に出る事となります。しかし結末は衝撃のどんでん返しで、それまでのすべての伏線が真相を示していた事に気づかされます。登場人物は魅力的で、ストーリー展開も巧みです。とても面白く読めましたが、満点は付けられません。
とにかく主人公達の過去が悲惨すぎて、気分が悪くなる。考えられる不幸をどんどん机上で詰め込んだ、という感じで、ここまで必要ですか?と言いたくなりました。こう背景が暗いと面白いと言っていいのかな?と考えてしまうんですね。
ただその辺りは好みの問題ですので、オススメ出来ることは間違いありません。すごく良く出来ています、是非どうぞ。
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
道尾秀介カラスの親指 by rule of CROW's thumb についてのレビュー
No.11: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

空中ブランコの感想

伊良部シリーズ2作目であり直木賞受賞作です。話の流れはいつも同じで、伊良部先生はまともな治療を全くせず、患者が自分で立ち直って(回復して)行く事になります。
どの患者も本当に辛そうで、読んでいて感情移入してしまいます。最後にストンときっかけをつかんで、好転する気配を見せてくれると、ホッとして暖かい気持ちになれます。
ミステリー要素は全くありませんが、最高のエンターテイメント。読まれた方も多いでしょうが、未読の方は是非。前作より数段上です、特に疲れた大人にオススメの傑作。

空中ブランコ (文春文庫)
奥田英朗空中ブランコ についてのレビュー
No.10: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ジョーカー・ゲームの感想

第二次大戦中の日本でスパイ養成学校が設立される。そこから生まれたスパイ達の活躍を描いた短編集。内容、文体共にハードでとても面白い。少し会話や行動が現代的に思え、本当に時代考証出来てるのかな?と感じる所と、スパイがあまりに超人的過ぎる部分はマイナス。しかし、各編に出て来る人々は魅力的で、ミステリーとしても謎とその解決は鮮やかで、十分満足できる物でした。すごく良かった。ぜひオススメします。

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)
柳広司ジョーカー・ゲーム についてのレビュー
No.9: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

サクリファイスの感想

自転車のロードレースを題材とした青春ミステリーです。ロードレースの魅力を伝える事は、出来ているのではないでしょうか。かなり面白かったです。ただ、登場人物のキャラクターは主人公を含めて独特で、取っつきにくい為、感情移入しきれなかったです。ミステリーとしても、事件(事故)の真相にはかなり驚かされましたが、少々突飛過ぎませんかね、若干マイナス。
しかし、若者の情熱や苦悩をスポーツを通して描き切った作品、と言えるでしょう。多少の不満はすべて吹っ飛び、とにかく切なくて気に入りました。青春好きの方、ぜひお読み逃しなく。
サクリファイス (新潮文庫)
近藤史恵サクリファイス についてのレビュー
No.8: 8人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

13階段の感想

本作で描かれるのは死刑制度、冤罪、殺人犯の出所後の人生や家族に与える影響、また遺族の感情などです。テーマは社会派ですが、テンポよく解けていく謎と、気になる伏線、魅力的なキャラクターのおかげで素晴らしいエンターテイメントに仕上がっています。難を言えば、デビュー作の気負いなのかラストのドタバタはサービス過剰で、少し唐突でバランスを欠く感じもしました。
しかし、303ページをめくった時は鳥肌が立ちました。間違いなくオススメ出来る傑作だと思います。
13階段 (講談社文庫)
高野和明13階段 についてのレビュー