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梁山泊 さんのレビュー一覧
梁山泊さんのページへレビュー数106件
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視点人物となる理帆子の一人称で語られる彼女の成長の物語のようです。
一人称小説の特徴として、感情移入させやすいというメリットがある一方で、読み手が語り手に共感できなかった場合に拒絶反応を起こされる危険性があるというデメリットがあります。 従って、感情移入しやすい人物に語らせる事に効果があると考えますが、この作品の語り手・理帆子は感情移入しやすい人物といえるでしょうか。 理帆子は自分を「少し不在」と評しています。 どこにいてもそこを自分の居場所だと思えない感覚。 自分にもどこか思い当たるフシがあります。 また、他人を下に見てしまうところ。 これもどこか思い当たるフシがあったりします。 確かに、自分と似ているところがあると感じてしまうそんな人物。 しかし、彼女は一人称として、その内面を次々と吐露していきます。 活字で読むと、かなり醜い、結構エグい。 実際は、似ている部分は確かにあるけれども、(自分はここまで醜くないので)共感はできない。 そう思う人が多いのではないでしょうか。 理帆子という人物は、さすがに、多くの読者に共感を得られる存在として造形されたキャラでは無いでしょう。 共感できない人の方が恐らく多いと思われる人物を視点とし、その人物の成長物語を描いた作者は、ある意味チャレンジャーだと思います。 「泣けた」というレビュアーの方も多々いられるようなので、その試みは成功したと言えるのではないでしょうか。 さすがの筆力ですね。 私にはにわかに信じられないのですが・・・ ▼以下、ネタバレ感想 |
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8年後に小惑星が衝突し地球は滅亡すると分かってから5年後の物語。
脆い人間達が淘汰されほぼ強い人間だけが残った世界。 パニックや混乱は余り描かれず、そんな情況下における達観した人間達が描かれます。 地球が滅亡するというスケールが大きいストーリー設定だが、仙台郊外の某マンション周辺が舞台として限られているという対比が面白く、何とも伊坂さんらしい作品。 「今日を生きることの意味を知る物語」 なる程なと思う。 この「終末」という世界観だからこそ「普通」が輝いて見えるんですね。 |
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「中絶胎児が人間として認められれば、日本人の死亡率トップはガンではなく、人工妊娠中絶ということになります」
避妊や中絶の問題がテーマとなります。 この問題、責任の所在はほぼ男性側にあると言っていいでしょう。 この作品では、経済的に問題を抱える夫婦の妊娠、そして産むべきか中絶すべきかという苦悩が描かれていますが、不思議な事に、描かれている苦悩は主に男性視点からのものです。 「有無を言わさず言いなり」という女性側の現状を象徴しているように感じました。 そこで作者は、女性側の反撃として「ホラー」で返しています。 ホラーの部分には、当然リアリティはありませんし、作者の回収する意思も感じられません。 兎に角「思い知れぇ!」って感じ。 結構怖いです。 それだけ恐ろしい思いをさせなければ気が済まない、無責任な男はいなくならない。 そういう作者の怒りが感じられた作品でした。 |
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「F」から始まるS&Mシリーズの最終章。
「Insider」に対する「Outsider」、名作「F」と対になると考えて良い作品。 800頁超えの長編、そしてあの真賀田四季が再登場するとなれば、読み手のこの作品に対するハードルも必然的に上がってしまう。 そんな期待感満載の作品だったが、個人的には、それに応えてくれるものではなかった。 正直、この作品に対する不満は結構ある。 しかし、このシリーズを評価順に並べろと言われると間違いなく「F」の次に置くだろう。 自分でも不思議でならないが、巷の書評サイトで言われる通り、これがまさに「真賀田四季効果」なのかと思う。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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ミステリ色は薄く、気楽に読める娯楽作品です。
登場人物は意外と多いのですが、伏線が非常に分かりやすいので、その人物の役どころだけでなく、先の展開も読めてしまいます。 意外性の少ない作品という事になりますが、頭を使わずに読めるので、楽しめると思います。 語り手にイマイチ存在感がなかったかなぁ。 もう少し弾けてもよかったように思います。 ラストに関して批判的な意見が多いようですが、ではどういうラストなら良かったのでしょう? 全体通して漂う何とも言えないB級感から、C級を通り越してD級で落とす。 個人的にあのラストこそ、この作品の世界観の締めくくりに相応しいと思えたのですが・・・ ラストシーンをバックに、過去のシーンが、走馬灯のように思い浮かびました。 作品と一つになれた気がしました(笑 ▼以下、ネタバレ感想 |
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一癖も二癖もある患者たちが、トンデモ精神科医・伊良部のもとを訪れる5作の短編集。
プール依存症、陰茎強直症、自意識過剰、携帯依存症、強迫神経症。 題材のチョイスが絶妙で、仰々しい名称こそ付けられているが、読んでみると、身近に結構いますし、1つか2つ、自身の行動、思考様式にも合致する項目があるように思います。 何れの症状も、原因の根源にはストレスがあるように感じました。 最初こそ拒否反応があるものの、脳天気でストレス皆無のお金持ち・伊良部に徐々に依存していくようになり、癒されるという構図が面白い。 気軽に読めて笑える作品と言う事になりますが、自身に該当する症状の場合は意外と笑えません(笑 |
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ホラー作品ではあるが、(情景描写は雰囲気十分なものの)わざとらしく読み手に恐怖を煽るような記述はなく読みやすい作品です。
この作品では、心霊写真、憑依現象、また霊の存在といった超常現象を肯定しています。 超常現象の存在を信じない、また興味がなく、知識もない私のような読み手にとって、作者の自己満足というか、都合のいいように薀蓄を垂れ流され、歯切れの悪い結末を押し付けられる事が多々あります。 しかし、やはりこの作者はそんな事はしなかった。 主人公である探偵が(ある事情から)積極的に霊の存在を肯定したいという立場でもあり、作品内で発生する多くの怪現象を、軽く扱うのではなく、それに整然と向き合い、万人に理解できる解釈を与えようとしている。 だから、ラストにもうまくつながるんです。 読後感いいですよ。 ホラー苦手の人にもお薦めできます。 |
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タイトルはかっこいいんですけどね。
兎に角個性的過ぎです。 多くの方が言うように、句読点は少ない、改行をしない。 客観的な考察などは殆ど省略。 そしてカタカナ言葉連呼でアメリカンな乗り。 で、主人公の「またしても唐突に俺は閃く」が登場して急展開。 何というか、余りにも独りよがりで突飛な閃きで、最早一人ツッコミ一人ボケの世界。 読み手に推理させる暇も与えないというより、読み手を完全に置いてけぼりにしている 作者の計算づくだろうが、これを「圧倒的文圧とスピード感」と取るか、「投げやりなだけ」と取るかは読み手次第だろう。 低俗な暴力描写、言い回し、汚い言葉遣いが多く、学校関係者やPTAからは、間違いなく「有害図書」に認定されるはずだ。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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落ちこぼれが以外な才能を発揮して、エリート達と対等にやり合うという面白さ故の人気か、とか考えたりもしたが、実際田口に肩入れする読者って多いんだろうか?
やはり何と言ってもこのシリーズの屋台骨を支えているのは、ロジカル・モンスター白鳥のキャラだろう。 友達にはなりたくないですが・・・ 田口と白鳥という全く正反対のキャラの対比が面白いんでしょうね。 ドラマ、映画共に見ています。 作者の海堂氏は現役医師だけあって、病院内の描写は見事だと思います。 医療現場の実情も伝わってきます。 医療モノですので、専門用語が多数登場するのはやむを得ません。 この作品の場合、専門用語の解説の記述が無駄に無い事が、作品のテンポを高める効果をあげている気がします。 しかし、 ▼以下、ネタバレ感想 |
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【ネタバレかも!?】
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