■スポンサードリンク
(短編集)
ささらさやささらさやささらさやささらさやささらさやささらさやささらさやささらさやささらさや
ささらさや
ささらさや
ささらさや
ささらさや
ささらさや
ささらさや
ささらさや
ささらさや
ささらさや
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ささらさやの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語は、幸せな日常を送る若い女性さやの夫が、あくまでも日常の中でふいに死に追いやられる出来事から始まります。突然の出来事に、さやと、さやのあかちゃんであるユウボウは放り出され、身近だった人たちからの迫害から逃げるために、数少ないさやの親族が残した「ささら」という土地にある古い家に住むことになります。 さやの夫は実はまだ完全に死んだ(という言い方が適切かどうかは微妙ですが)わけではなく、生と死の世界の狭間にある空間で幽霊として、大好きな夫を失い悲しみに沈み、そして陰謀に対しあまりに無防備なところのあるさやとユウボウのの守り人として間接的に支え続けることになります。 さやの無防備さはけれども利点でもあって、ささらの土地の人間くさい、時に陰謀に加担しそうなところさえある近所のおばあさん達や周囲の人々のハートをがっちりキャッチして、コミュニティを形成してその中で小さなユウボウを育てていくことができるようになります。 さやの無防備さにはらはらしどおしだったけれど、後半、さやの芯である合理性を優先しないある意味かたくなな(大切な夫が死んでしまったので変わらないように閉じているのでしょう)ゆずらなさが、そしてさやの怒りが激しくあらわになる場面があり、そこがとても好きです。また、夫を失い、はらはらと涙を流すさやも、好きです。 別れてしまうのならば、少しでも長く。 また、あいたいと願うだけ。 「ささらさや」は誰よりも大切で愛する人を喪失していく過程の物語です。そしてさやの守り人である夫が、生の世界、未完の人生を失っていく物語でもあります。 悲しみも悔しさも憎しみも淡々と感情的でなく描かれることでより感情はにじみ、愛情がじんじんと、波打ってくる・・・ 「ささらさや」はそんな物語です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公さや、のキャラがとても魅力的です。すんなりと感情移入でき、さやの行動が目にありありと浮かんできました。これはおすすめですね。切なく、暖かくなれる本です。私的には6話目の『待っている女』がとても良かったですね☆ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
安心して読める本です。後味の悪い終わり方をする話はないと思います。おおざっぱに言うと、事故で夫に先立たれた妻とその子ども(赤ん坊です)がトラブル?に巻き込まれますが出会った人々や亡き夫の助けを得てそれらを乗り越えていく話です。ミステリーというカテゴリーには収まらない作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
切なくて、暖かくて、とてもいい話でした。 現代にあっては、望んでも得られないような人間関係が、また、なんともなつかしく心地よいのです。 子どもを持つっていいことなんだな、としみじみ思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
加納朋子さんの著書は初めて読みました。 なんとなくタイトルと表紙のイラストに惹かれて購入しましたが 久しぶりに,ほのぼのした読後感のよい物語でした。 人情味あふれる周りの人々がとても印象的で,主人公の「さや」の人柄が,なんだかとても心地よかったです。 ぜひ他の著書も読んでみようと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者がもっとも得意とする「泣けるミステリ」の真骨頂。お人よしで頼りない主人公を、そっと見守る亡くなった夫の優しい目線が、物語り全体を切なくも暖かく彩ります。不思議の宿る街で様々な出来事を経験して、少しずつ強くなって行く主人公には、素直に共感が持てました。しかし、この物語はただの主人公の成長物語ではありません。思わず涙溢れるラストシーン。「変わっていくこと 変わらないこと」両方の大切さを教えてくれたような気がしました。著者の綺麗な文体も作品世界を美しく見せる一要因です。筆者の作品に初めて挑戦する読者さんには一番にお勧めしたい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表紙からも想像できるようにとても優しいお話。旦那さんが事故で死んでしまい残されたのは弱い女性「サヤ」ともっと弱い赤ん坊「ユウスケ」悲しんでばかりいる彼女に、様々な問題が降りかかってくる。彼女が困ったとき、死んでしまった幽霊の旦那さんはささら さやという音と共に「彼を見ることのできる人物」に憑依して現れ「馬鹿っさや」といいながら彼女を助けてくれる。 目新しい話ではない。驚くような描写もない。それでもこの話が好きなのは、その優しい世界に惹かれているんだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
~ 冒頭から、サヤの夫が自動車事故で死んでしまう。彼は、買い物にさえ出かけなければ、鰹のたたきなんか買わなければ、「たっぷりニンニクをのっけてくれよな」なんてふりむかなかったら、事故に遭わなかったのではと”幽霊”になって後悔している。どうやら成仏できなかったらしい。 不思議なことに、彼が見える人にだけ取り憑くことができる。その人~~に体を借りて、サヤの前に現れることができる。でもそれは一人につきたった1回。 読み進めていくうちに、この先どうなるんだろうと楽しみより不安を覚えるような展開。ほかの加納さんの作品とはちょっと違った印象を持ちながら読んでいきました。 気が弱いサヤ。泣いてばかりで、謝ってばかり。亡き夫の家族に生まれたばかりの息子ユウスケをとら~~れそうになっても、逃げることしかできない。いつも加納さんが描いているキャラクターとは違って、最初はあまり好感が持てなかった。 サヤが困ったときには夫がどこからか人の体を借りて助けにくる。でも、いつまでそんなことしてるのよ!と読んでいる私が突っ込みたくなってしまうほど、弱気なサヤ。もう、母親がそんなことでどうするの! でも、~~実は彼女は弱い女性なんかじゃなかった。ほんとうは、芯の強い女性。ひょんなことから知り合ったエリカや、お夏さん、久代さん、珠ちゃんの3人のおばあちゃんに囲まれて、だんだん生きる気力を取り戻し、母親の自覚を持って、強くなっていく彼女にだんだん好感を持つようになった。 ラストでは、ようやく自分自身が生きていくことに目を向けられるよう~~になったサヤ。亡き夫が最後に残した”プレゼント”に気づいたとき、もう泣いたりせずに、しっかりと自分の足で立って生きていくことができるようになるでしょう。 やっぱりあったかい加納さんの作品。最初の印象をくつがえす、すてきなラストが用意されていました。最後はちょっとうるうるしてしまいます。~ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ささらさや」。それは魔法の呪文。サヤが少しだけ元気になれる言葉。愛する夫を失って途方にくれるサヤを、幽霊になった夫は何とか助けようとする。だが夫は気づく。自分がいなくても、サヤを助けてくれる人たちがたくさんいることを。最後に素敵な魔法をかけて、夫はサヤのもとを去っていく。その魔法はサヤをきっと元気づけるに違いない。夫の限りない愛情を感じるに違いない。いつの日か、二人が再び出会えることを信じて。ささらさや・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
題名の語呂の良さに惹かれて購入しました。まだまだ幼い感じの主人公と赤ん坊の息子とを取り巻く人々の人間模様をハラハラしながら眺める故人の夫。最初は悲しみに打ちひしがれていた主人公が周りの人々に助けられながら少しずつ前向きに生きていこうと立ち直っていく様が優しい目線で描かれています。口うるさいけど心が温かいおばあちゃんトリオが良い味を出してます。各章ごとにチョッとした謎解きが盛り込まれていて楽しめますよ。この本を読んで、いっぺんに加納さんのファンになってしまいました! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
始めは主人公がふにゃふにゃしていて、どうしても好きになれなかったのですが、様々な事件を経て、徐々に芯のある強さが出てくる彼女の姿は魅力的でした。登場人物がおもしろく軽快なやり取りをするので全く悲しい話ではないのですが、ホロリときます。特に「待っている女」での夫の変わらぬ優しさを感じて泣けました。死んでしまった人はいつまでも変わらないけれど、残された人はそこで足踏みをするのではなく、変わっていく勇気を持つことが必要なんだと感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いろんな優しさ、大切に思う気持ちの“かたち”があるんだなぁと思いました。最初、今回は「日常」とはかけ離れた話なのかなっと思いましたが、やっぱり物語の中に漂う《あたたかさ》は、いつもの光原さんのカタチだな、と思いました。お勧めです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ばかっさやめ。すぐに人を信じるんだから」少し乱暴で、でも愛情いっぱいのこの科白が本当に聞こえてくる。それ程、登場人物が生き生きと息づいている作品である。馬鹿正直で少女のような幼さのサヤと生まれてすぐのユウスケを置いて交通事故で死んでしまった夫。連作短編集となっていて一話ごとにサヤはちょっとした事件に巻き込まれる。しかし家族が心配でたまらない夫は幽霊となって見守りつづけ、謎を解き、サヤたちを守る。ファンタジーと日常の謎の合いの子のような暖かい作品。設定だけ読むと子供だましのような小説と思うかもしれない。だが、そんな安っぽさは微塵も感じられない。むしろありえないはずの設定を素直に信じその世界にすんなりと入り込むことができる。なぜだろう?すぐに人を信じてしまうサヤに私も知らない間に影響を受けたのかもしれない。彼女の暖かい人柄に多くの人が救われる。おせっかいで口うるさいおばあちゃんたち3人衆。口が悪く、見た目もヤンキーのようなママ友達。いまどき珍しい「ご近所付き合い」がここでは展開されていてそれがほほえましく、うらやましい。きっと彼女は永遠に変わらないんだろう。ずっと少女のような心をもちつづけるんだろう。けれども、夫はその様子を見守ることはできても一緒に体験することは二度とない。彼女が魅力的であればあるほど、夫の最後の決断はさびしく、読後感は切ない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリー小説という感じは無いし,そうした分類にはしてほしくないなあとも思いました.日常生活に流れる穏やかな空気と小さな幸福が,不思議な視点で描かれていて,読後感のとても良い作品です. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
分類上「ミステリ」に属するのでしょうか?でも、世間一般的なミステリとはほど遠く、逆にごく普通にありがちな不可解な事件を佐々良の街を舞台に、様々な人間模様といっしょに描いています。この本を読んで、あらためていろいろな人たちがそれぞれのドラマを背負って生きているんだな、と思いました。自分がふれている世界なんてごくごくわずかな小さな部分なんだなって。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
事故で夫を亡くし、佐々良町に引っ越したサヤ。数々のピンチに夫の幽霊が現れてサヤを救います。これだけだと、なんだかありきたりな話ですが、とても胸が痛くなるような話になっています。サヤは、不器用だけれどもサヤとユウ坊を愛してくれる人たちに支えられながら、自分で歩いていく自信をつけます。夫の妻と子供への想いは切なすぎます。幼い子供を持つ親には、かなり共感できると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
夫が交通事故で亡くなり、赤ちゃんとともに残された主人公が生きていく話です。柳のようにしなやかで、それでいて芯のある主人公と、赤ちゃんの成長物語になっています。彼女を取り巻く、珍妙な友人たちもまた好感が持てます。パンチの聞いたエピソードがあるわけではないのですが、なんだかほのぼのとして読後感がよいです。授乳の悩みや、電車に乗る苦労など、子育て中のママなら共感が持てるのではないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あらすじを読んだだけで「ありがちな話」と思ってしまわないで下さい。確かに、ありがちなんですが、悲壮感はありません。別れの場面ではホロリとしてしまいましたが、悲しいというより、切ないのです。それでいて、とても優しくて温かい作品です。日常の謎解きを含みますが、人間の色々な側面を見せてくれ、その上で主人公のサヤが成長していく姿が目覚しいです。すべてが悪でないかわりに、すべてが善だとも言い切らない加納朋子氏の包み込むような温かさが好きです。きっと「人間ってまだまだ捨てたもんじゃないな」と思えるでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
加納朋子作品特有の優しさにあふれる新作。夫に先立たれ、僅か3ヶ月に満たない赤ちゃんと暮らすことになったサヤ。しかしそれだけでない苦労が2人に迫る。でもそこはそれ、加納作品。決して世の中悪人ばかりじゃないんですよ。そしてそんな頼りなげなサヤを夫は放っておけない…。遠くの他人より近くの他人、そんな言葉忘れてませんでしたか? 自分の周りに優しい人を惹きつけずにはおられない、サヤはそんな人だったのです。そんなサヤの近くにあなたも行ってみたくなりますよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
死者の魂が残された者へ送る小さな魔法、切なくて、それでいて温かい物語です。大切なサヤとユウ坊を残して死という運命を受け入れるしかないダンサ様、残された妻をただ見守るしかない彼の気持ちが軽快な文章の中に痛い程伝わってきます。本当の別れとユウ坊にかけた最後の魔法。彼が幾度となく繰り返す「馬鹿っサヤ」という言葉が胸にきます。加納朋子さんの作品に共通する温もりが「ささらさや」という題名と同じように優しく読み終えた後も包み込んでくれます。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!