空中庭園

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

空中庭園の評価:

4.05/5点 レビュー 91件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.05pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全161件 61〜80 4/9ページ
No.101
(3pt)

まさしく空中庭園

結論からいえば あまり好きな部類の小説ではない。 
しかし 細やかな文章表現や構成の仕方は卓越していて 全く飽きさせない。
特に絵里子やミーナの親との確執や 絵里子が 自分の家族が何かしらの秘密を抱えてるのでは、と感じながらも必死に理想の家庭を作ろうとし また そう信じようとしている姿が 同じ主婦として 非常に共感できるものがあった。
構成として唯一残念に感じたのは 6人がそれぞれの視点で語ってる小説なので 前章での出来事が あとになって ああこういう事だったのか、とわかるシーンがあるのだが それがあまりにもストレートで もう少し含みを持たせてほしかったなと思った。
ただ この家族には最後まで着地点が見いだせていない。それはそれで良いのだが小説としてもどこに着地点があるのかよくわからない。 空中に浮かんだままのラストはなんとも後味が悪い。あくまでも個人的な好みなのだが。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.100
(3pt)

まさしく空中庭園

結論からいえば あまり好きな部類の小説ではない。 
しかし 細やかな文章表現や構成の仕方は卓越していて 全く飽きさせない。
特に絵里子やミーナの親との確執や 絵里子が 自分の家族が何かしらの秘密を抱えてるのでは、と感じながらも必死に理想の家庭を作ろうとし また そう信じようとしている姿が 同じ主婦として 非常に共感できるものがあった。
構成として唯一残念に感じたのは 6人がそれぞれの視点で語ってる小説なので 前章での出来事が あとになって ああこういう事だったのか、とわかるシーンがあるのだが それがあまりにもストレートで もう少し含みを持たせてほしかったなと思った。
ただ この家族には最後まで着地点が見いだせていない。それはそれで良いのだが小説としてもどこに着地点があるのかよくわからない。 空中に浮かんだままのラストはなんとも後味が悪い。あくまでも個人的な好みなのだが。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.99
(3pt)

空中庭園

あのね、お伽噺スタートでリアリティーがないわけだよ。学校生活で、ヤンキーでもない女子が女友達を全くもたずに森崎くんのような男子とだけつるむことは現実的でないわけだよ。まず、女友達を作って地盤を固めてから男子だろ普通は。いつも男子とのみいたら、反発力のあるヤンキーでもない限りいじめられちゃうよ?本人もそうゆうことを知ってるから、普通は大半と同じにしようとするもの。小説にはこういうことが多々ある。まぁ、そこは目つむって読むけど。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.98
(3pt)

空中庭園

あのね、お伽噺スタートでリアリティーがないわけだよ。学校生活で、ヤンキーでもない女子が女友達を全くもたずに森崎くんのような男子とだけつるむことは現実的でないわけだよ。まず、女友達を作って地盤を固めてから男子だろ普通は。いつも男子とのみいたら、反発力のあるヤンキーでもない限りいじめられちゃうよ?本人もそうゆうことを知ってるから、普通は大半と同じにしようとするもの。小説にはこういうことが多々ある。まぁ、そこは目つむって読むけど。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.97
(5pt)

そう絶望的ではない

友達から勧められ、皆様のカスタマーレビューを見せていただいて
から、気合を入れて読みました。「暗くて、立ち直れない作品」な
のかなーと思って。「さあこい!読むぞ」みたいな。

あとがきの石田衣良さんも、「乾いた絶望」の作品だと述べておら
れましたが・・・。

そんなに絶望なのかなあ?

確かに秘密が多く、互いに不満の多い家族ですが、それでも集まっ
てなんやかやと、わざとらしい誕生日パーティをしたり、一生懸命
一緒に食事を作って食べて、集まっている。その体温・ぬくもり。
ウザイけれど一緒感。それこそが家族なのだなあと、苦笑半分の
ほほえましさ半分で読めました。ちょっとホッとしました。

この作品で、一番救いのない絶望キャラとして描かれているのは、
メインの6名ではなく、マナをナンパしてきた「見るからに彼女
いない歴30何年の、まともにコミュニケーション取れない男」、
と、マナの父の独身の愛人、ミーナの父の独身の愛人。後者2人の
女性は、十年二十年も愛人を続けてきても、男は最後には家族の
方を選択した・・・という、報われない寂しさを抱えて、まさに
絶望を体現する登場の仕方でした。

それに比べれば、ともかく一緒に暮らしてくれる人がいて、外泊
や朝帰りもあっても、最後はなるべくそこに帰ろうとする、そう
いう場がある人って、十分マシじゃないか。と思います。

逆に言えば、理想の家族なんて幻想の中にしかない、どこもこんな
モンだったりするよ!ということでもあり、問題だらけの家族関係
を生きている私には、絶望よりも希望が持てる作品でした。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.96
(5pt)

そう絶望的ではない

友達から勧められ、皆様のカスタマーレビューを見せていただいて
から、気合を入れて読みました。「暗くて、立ち直れない作品」な
のかなーと思って。「さあこい!読むぞ」みたいな。

あとがきの石田衣良さんも、「乾いた絶望」の作品だと述べておら
れましたが・・・。

そんなに絶望なのかなあ?

確かに秘密が多く、互いに不満の多い家族ですが、それでも集まっ
てなんやかやと、わざとらしい誕生日パーティをしたり、一生懸命
一緒に食事を作って食べて、集まっている。その体温・ぬくもり。
ウザイけれど一緒感。それこそが家族なのだなあと、苦笑半分の
ほほえましさ半分で読めました。ちょっとホッとしました。

この作品で、一番救いのない絶望キャラとして描かれているのは、
メインの6名ではなく、マナをナンパしてきた「見るからに彼女
いない歴30何年の、まともにコミュニケーション取れない男」、
と、マナの父の独身の愛人、ミーナの父の独身の愛人。後者2人の
女性は、十年二十年も愛人を続けてきても、男は最後には家族の
方を選択した・・・という、報われない寂しさを抱えて、まさに
絶望を体現する登場の仕方でした。

それに比べれば、ともかく一緒に暮らしてくれる人がいて、外泊
や朝帰りもあっても、最後はなるべくそこに帰ろうとする、そう
いう場がある人って、十分マシじゃないか。と思います。

逆に言えば、理想の家族なんて幻想の中にしかない、どこもこんな
モンだったりするよ!ということでもあり、問題だらけの家族関係
を生きている私には、絶望よりも希望が持てる作品でした。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.95
(3pt)

家族。

角田さんは旅やエッセイ等、子供の手の届くところに何気に置いておいても安心な本。と思っていたので今回の本がそれらと異質なものでびっくりしてしまった。
文芸賞を取った作品ということもあって一度読んでみたかったのですが、ちょっと違ったかなー・・というのが本音です。

まず、父親の奔放さ。2人の姉弟の父でありながら、17年連れ添う愛人がいて、また今は20才そこそこの女と付き合っている。そしてそれはのちに息子の彼女?のような存在にもなる。
それ以外にも一時期の女のようなのもいて、自身も早くに結婚し、早々に子供が出来ている。
おそらくもう30台後半なのに、おそろしく甘え症。彼女に甘える時の言葉が幼児言葉。
でも約束の場所を決める時に「ま、いーや、わかった。ディスカバのスタバ、あ、なんかこれヒップホップ調?ディスカバのスタバ、いければやれば、くればーおさらばー」には呆れながらも爆笑してしまいしたが・・・。 こういうのに限って外ではいっぱしの顔してるんだろーな。
でも普通のサラリーマンで長らくの愛人と彼女+α?と繋がっていけるというのは、家のローンを考えても、外には子供はいない、ことを考えてもやっていけるの?って単純に思ってしまいます。

動物園での一コマでも、小さな淡いピンクのマナ、同じく水色のコウ、と2人ぴょんぴょんしている
回想で「すごく可愛かった」と振り返りそのまま口にするあたり、しかもミーナはこんなことは気に
しない。と思っているあたり阿呆な男だと思う。

このまま書いていくと長くなりそうなので他の家族については割愛しますが、全体に暗くなることも
重くなることもないので読みやすいのは読みやすいです。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.94
(3pt)

家族。

角田さんは旅やエッセイ等、子供の手の届くところに何気に置いておいても安心な本。と思っていたので今回の本がそれらと異質なものでびっくりしてしまった。
文芸賞を取った作品ということもあって一度読んでみたかったのですが、ちょっと違ったかなー・・というのが本音です。

まず、父親の奔放さ。2人の姉弟の父でありながら、17年連れ添う愛人がいて、また今は20才そこそこの女と付き合っている。そしてそれはのちに息子の彼女?のような存在にもなる。
それ以外にも一時期の女のようなのもいて、自身も早くに結婚し、早々に子供が出来ている。
おそらくもう30台後半なのに、おそろしく甘え症。彼女に甘える時の言葉が幼児言葉。
でも約束の場所を決める時に「ま、いーや、わかった。ディスカバのスタバ、あ、なんかこれヒップホップ調?ディスカバのスタバ、いければやれば、くればーおさらばー」には呆れながらも爆笑してしまいしたが・・・。 こういうのに限って外ではいっぱしの顔してるんだろーな。
でも普通のサラリーマンで長らくの愛人と彼女+α?と繋がっていけるというのは、家のローンを考えても、外には子供はいない、ことを考えてもやっていけるの?って単純に思ってしまいます。

動物園での一コマでも、小さな淡いピンクのマナ、同じく水色のコウ、と2人ぴょんぴょんしている
回想で「すごく可愛かった」と振り返りそのまま口にするあたり、しかもミーナはこんなことは気に
しない。と思っているあたり阿呆な男だと思う。

このまま書いていくと長くなりそうなので他の家族については割愛しますが、全体に暗くなることも
重くなることもないので読みやすいのは読みやすいです。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.93
(4pt)

暗いだけじゃない、不思議。

マンション住まいの4人家族とプラス2名、合計6名による、それぞれの視点で描かれた、「家族」の物語である。一見、どこにでもある家族構成、一家団欒といった赴きながら、家族の中ではウソは付かないというルールに逆行して、それぞれが、どんよりとした黒い秘密を持っているという話。それぞれの闇の暗さにギョッとしながら、読み薦めていくと、なるほど、こういうカラクリなのねと、登場人物と、読者のトラウマの共感の中で、なんだか、ユーモラス、滑稽にも感じられる。状況は何一つ改善しないんだけれど、読者のトラウマを見事に汲み取り、登場人物と「恥」を共感したような第三者の視点で見せることで、なんだか、ちっぽけな問題なんだ、ということを思わされて、救いのようにも感じられた。

 作者の角田さんをナショナルグラフィックのサイトで、少し知った。前から少し気になってはいたけれど、ナカナカの変わり者である。女一人で、発展途上の国をあてもなくブラブラするかと思いきや、旅が怖いとおっしゃる。度胸があるやらないやら、なんだか興味が出てきての一冊だ。次は「対岸の彼女」あたりを読んでみたいところ。

 本作ではいがいとエロというか、性の描写があって、作者の雰囲気とのギャップにもびっくりした。創造された小説だからこそ、作家との落差も読みどころに入るのかもしれない。作者の本性と作品と落差。
 本作のターゲットがどのあたりにあるのか、女性層でもこういった内容で受けるのか、マーケティング的なことも気になる。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.92
(4pt)

暗いだけじゃない、不思議。

マンション住まいの4人家族とプラス2名、合計6名による、それぞれの視点で描かれた、「家族」の物語である。一見、どこにでもある家族構成、一家団欒といった赴きながら、家族の中ではウソは付かないというルールに逆行して、それぞれが、どんよりとした黒い秘密を持っているという話。それぞれの闇の暗さにギョッとしながら、読み薦めていくと、なるほど、こういうカラクリなのねと、登場人物と、読者のトラウマの共感の中で、なんだか、ユーモラス、滑稽にも感じられる。状況は何一つ改善しないんだけれど、読者のトラウマを見事に汲み取り、登場人物と「恥」を共感したような第三者の視点で見せることで、なんだか、ちっぽけな問題なんだ、ということを思わされて、救いのようにも感じられた。

 作者の角田さんをナショナルグラフィックのサイトで、少し知った。前から少し気になってはいたけれど、ナカナカの変わり者である。女一人で、発展途上の国をあてもなくブラブラするかと思いきや、旅が怖いとおっしゃる。度胸があるやらないやら、なんだか興味が出てきての一冊だ。次は「対岸の彼女」あたりを読んでみたいところ。

 本作ではいがいとエロというか、性の描写があって、作者の雰囲気とのギャップにもびっくりした。創造された小説だからこそ、作家との落差も読みどころに入るのかもしれない。作者の本性と作品と落差。
 本作のターゲットがどのあたりにあるのか、女性層でもこういった内容で受けるのか、マーケティング的なことも気になる。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.91
(1pt)

自明の理を書かれても

「秘密を持たないようにしよう」という家族が、実は全員秘密を持っていて、それをそれぞれの視点から書いていくという話。
一見、怖そうとかグロテスクとか、感じるかもしれないが、そんなことはない。
家族が家族としての役割を演じ、団欒を演じるということはどんな家族にもあることで、自明の理。
それを書いて何かを「あばいた」ように見せかけては・・、新人賞作品ならまだしも直木賞作家のやることではない。

家族がそれぞれに秘密を抱えている、過去がある、背徳がある、これは現代においてはごく当然の「前提」であり、この作品は長々とその「前提」を書いているにすぎない。社会的動物である人間は誰しも、本心から行動する場合もあれば、そうしたくなくてもそう行動することもある。家族に見せる顔とキャラクター、会社の人に見せる顔とキャラクター、一人になったときの顔とキャラクター、皆それぞれ異なっているのが普通で、それらすべてをひっくるめてその人間である。

(以下ネタばれ含む)
作中に、長男の家庭教師で、父親の愛人である女性(ミーナ)が、当該家族の誕生会に参加して、普段の別の顔を知る父親や息子の振る舞いに違和感を覚える場面があるが、果たしてこんなことを、それもこの章のクライマックスのように書く必要があるだろうか。とりたてて不思議なことか。
不倫している父親が楽しそうに家族サービスしていることは確かに違和感の対象かもしれないが、小説の根幹に来るような事象でもない(もしそれが主要テーマならその小説はかなり陳腐なものじゃないだろうか)。

娘から始まり、第二章の父親の章に入ったところで、小説の先は読めたと思った。最終章は息子の視点だろうと思っていたらやはり息子だった。
6人の視点で書くというのは凝っているようだが、安直にも思える。文体を書き分けられて作者は楽しかったかもしれないが、視点が6つあっても何ら小説のテーマは深まっていかない。「みんなそれぞれ色々あって色々抱えてるんだね」と感じるだけ。いたずらにページ数だけが過ぎる。
第6章でようやく、テーマの深化がわずかにあったようには思うが。

平凡な家庭や日常の風景を、何かつまらないものとか批判する対象のようにとらえる書き方を含めて、好きになれない作品だった。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.90
(1pt)

自明の理を書かれても

「秘密を持たないようにしよう」という家族が、実は全員秘密を持っていて、それをそれぞれの視点から書いていくという話。
一見、怖そうとかグロテスクとか、感じるかもしれないが、そんなことはない。
家族が家族としての役割を演じ、団欒を演じるということはどんな家族にもあることで、自明の理。
それを書いて何かを「あばいた」ように見せかけては・・、新人賞作品ならまだしも直木賞作家のやることではない。

家族がそれぞれに秘密を抱えている、過去がある、背徳がある、これは現代においてはごく当然の「前提」であり、この作品は長々とその「前提」を書いているにすぎない。社会的動物である人間は誰しも、本心から行動する場合もあれば、そうしたくなくてもそう行動することもある。家族に見せる顔とキャラクター、会社の人に見せる顔とキャラクター、一人になったときの顔とキャラクター、皆それぞれ異なっているのが普通で、それらすべてをひっくるめてその人間である。

(以下ネタばれ含む)
作中に、長男の家庭教師で、父親の愛人である女性(ミーナ)が、当該家族の誕生会に参加して、普段の別の顔を知る父親や息子の振る舞いに違和感を覚える場面があるが、果たしてこんなことを、それもこの章のクライマックスのように書く必要があるだろうか。とりたてて不思議なことか。
不倫している父親が楽しそうに家族サービスしていることは確かに違和感の対象かもしれないが、小説の根幹に来るような事象でもない(もしそれが主要テーマならその小説はかなり陳腐なものじゃないだろうか)。

娘から始まり、第二章の父親の章に入ったところで、小説の先は読めたと思った。最終章は息子の視点だろうと思っていたらやはり息子だった。
6人の視点で書くというのは凝っているようだが、安直にも思える。文体を書き分けられて作者は楽しかったかもしれないが、視点が6つあっても何ら小説のテーマは深まっていかない。「みんなそれぞれ色々あって色々抱えてるんだね」と感じるだけ。いたずらにページ数だけが過ぎる。
第6章でようやく、テーマの深化がわずかにあったようには思うが。

平凡な家庭や日常の風景を、何かつまらないものとか批判する対象のようにとらえる書き方を含めて、好きになれない作品だった。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.89
(4pt)

シニカル?コミカル?

隣の芝生は青い、と言われるけれど、
実は隣の芝生は人工芝だった・・・。

いや、面白い!
この物語を面白がって読む私は、他人の不幸は蜜の味、と思っているのだろうか?
と、少々、自己嫌悪に陥るほど楽しんで読ませていただきました。

いや、これは不幸、と呼ぶべきものではないのかも・・・?

お父さん、お母さん、娘、息子。
お父さんの愛人とカノジョ。
お母さん方のおばあちゃん。
大型のショッピングセンター、
田畑の中を線路が走る風景。
インター近くの地方都市の南向きの団地。

壊れてしまいそうな、もろいものの上に、
それらの関係は成り立っています。
「何事も包み隠さず」という家族のルールの下、
ラブホテルでの営みで妊娠して、あなたが生まれた、ということまで語る家族にあって、
それでも、皆、そう、皆、
家族といえども他者に、自分に起きている全てを語るわけではなく、
開け放たれた玄関の中にある、
それぞれの部屋に、内鍵のかかる部屋を持っている。

この物語の中で語られるそれらは、
少し、デフォルメされて描かれて入るけれど、
どの家族も似たりよったりであろう。

しかし、家族が揃うリビングの中ではそれらを見せることなく、
家族の一員を演じている。

書いてしまうと、なんだか切なくて救いの無い話みたいだが、
そうではない。
リビングでの、演技のような振る舞いの裏には、
家族ならではの愛があるのだ。
それぞれが、懸命に生き、賢明に振舞っているのだ。
奥さんに浮気がバレないようにするのは、愛の一種だし、
親に、実は私は彼氏とホテルに行ったなんていわないのも、愛ゆえだ、ともいえる。

この家族が、このあと、どうなっていくのか、
この子どもたちもまた、自分の家族を持ち、
また新しい家族の物語が紡がれていく。

家族という愛や、家族ゆえの面倒すら愛おしくなる。

シニカルに見えるし、
コミカルでもある。
でも、ここにあるのは愛の物語なのだ。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.88
(4pt)

シニカル?コミカル?

隣の芝生は青い、と言われるけれど、
実は隣の芝生は人工芝だった・・・。

いや、面白い!
この物語を面白がって読む私は、他人の不幸は蜜の味、と思っているのだろうか?
と、少々、自己嫌悪に陥るほど楽しんで読ませていただきました。

いや、これは不幸、と呼ぶべきものではないのかも・・・?

お父さん、お母さん、娘、息子。
お父さんの愛人とカノジョ。
お母さん方のおばあちゃん。
大型のショッピングセンター、
田畑の中を線路が走る風景。
インター近くの地方都市の南向きの団地。

壊れてしまいそうな、もろいものの上に、
それらの関係は成り立っています。
「何事も包み隠さず」という家族のルールの下、
ラブホテルでの営みで妊娠して、あなたが生まれた、ということまで語る家族にあって、
それでも、皆、そう、皆、
家族といえども他者に、自分に起きている全てを語るわけではなく、
開け放たれた玄関の中にある、
それぞれの部屋に、内鍵のかかる部屋を持っている。

この物語の中で語られるそれらは、
少し、デフォルメされて描かれて入るけれど、
どの家族も似たりよったりであろう。

しかし、家族が揃うリビングの中ではそれらを見せることなく、
家族の一員を演じている。

書いてしまうと、なんだか切なくて救いの無い話みたいだが、
そうではない。
リビングでの、演技のような振る舞いの裏には、
家族ならではの愛があるのだ。
それぞれが、懸命に生き、賢明に振舞っているのだ。
奥さんに浮気がバレないようにするのは、愛の一種だし、
親に、実は私は彼氏とホテルに行ったなんていわないのも、愛ゆえだ、ともいえる。

この家族が、このあと、どうなっていくのか、
この子どもたちもまた、自分の家族を持ち、
また新しい家族の物語が紡がれていく。

家族という愛や、家族ゆえの面倒すら愛おしくなる。

シニカルに見えるし、
コミカルでもある。
でも、ここにあるのは愛の物語なのだ。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.87
(3pt)

『切狂言(芝居小屋の名役者)』的世界感

クニ河内さんの『切狂言(芝居小屋の名役者)』という楽曲があります。 (ヴォーカルはジョー山中さん、ギターは石間秀機さん)。 本作はこの『切狂言』の世界観ととても近いのではないかと感じました。

http://www.youtube.com/watch?v=BGhSJhAvUsE

角田さんの文章、とにかく面白いので最期まで一気に読んでしまいました。

キーワードは<学芸会><逆オートロック>あたりなのでしょう。 でも、人間ってそんなに複雑なのでしょうか。 そんなに深い闇を持っているものでしょうか? (描かれている闇は実はそんなに深くない気もする。。。。)

『対岸の彼女』ほど何か心に響くものはなかった。 読み終えた正直な感想です。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.86
(3pt)

『切狂言(芝居小屋の名役者)』的世界感

クニ河内さんの『切狂言(芝居小屋の名役者)』という楽曲があります。 (ヴォーカルはジョー山中さん、ギターは石間秀機さん)。 本作はこの『切狂言』の世界観ととても近いのではないかと感じました。

http://www.youtube.com/watch?v=BGhSJhAvUsE

角田さんの文章、とにかく面白いので最期まで一気に読んでしまいました。

キーワードは<学芸会><逆オートロック>あたりなのでしょう。 でも、人間ってそんなに複雑なのでしょうか。 そんなに深い闇を持っているものでしょうか? (描かれている闇は実はそんなに深くない気もする。。。。)

『対岸の彼女』ほど何か心に響くものはなかった。 読み終えた正直な感想です。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.85
(3pt)

同時代を描く佳作

現代の家族を、その内面をよく描けている作品
だと思います。

隠し事をしない、をルールにしている
家族それぞれの視点から自分の秘密が暴かれる。

構成もよくできているし、読んでる者を飽きさせない。

しかし、どうしてもあることに引っかり、入りこめなかった
のも事実だ。

それは、各人の視点から書かれる文章が、結局は小説家の
文章になっているところだ。

高校生が、中学生が、主婦が、サラリーマンが、やや馬鹿
そうな27歳の女が、さほど学があるわけではない老女が、
あんなうまい文章を書ける訳がないだろ、という突っ込みが
頭から離れないのである。

彼らが、小説家なみの知性や感性を持っているのであれば、
そもそも、このような裏表のある家族には出来上がっていない
はずだ。

1人称で書かれる小説を読む場合でも、同じような疑問を
持つことはあるが、今作は、多角的な視点から書かれている
だけに、より一層をこの疑問が際立つ。

いや、こんなことは読者は、気にしていないだろうし、
気にするのが間違っているのかもしれない。

この作品で、直木賞を逃した角田氏は、「対岸の彼女」
で受賞した。確かに、「対岸の彼女」の方がいい。

とはいえ、「空中庭園」も、佳作であるのは確かであり、
角田光代は、ディティールの人だなぁとつくづく感じる。

かなり知識を持った人であり、イタコ的に老若男女の心理に
なりきれる才能もあるように思う。

同時代にこのような作家がいることは幸せだ。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.84
(3pt)

同時代を描く佳作

現代の家族を、その内面をよく描けている作品
だと思います。

隠し事をしない、をルールにしている
家族それぞれの視点から自分の秘密が暴かれる。

構成もよくできているし、読んでる者を飽きさせない。

しかし、どうしてもあることに引っかり、入りこめなかった
のも事実だ。

それは、各人の視点から書かれる文章が、結局は小説家の
文章になっているところだ。

高校生が、中学生が、主婦が、サラリーマンが、やや馬鹿
そうな27歳の女が、さほど学があるわけではない老女が、
あんなうまい文章を書ける訳がないだろ、という突っ込みが
頭から離れないのである。

彼らが、小説家なみの知性や感性を持っているのであれば、
そもそも、このような裏表のある家族には出来上がっていない
はずだ。

1人称で書かれる小説を読む場合でも、同じような疑問を
持つことはあるが、今作は、多角的な視点から書かれている
だけに、より一層をこの疑問が際立つ。

いや、こんなことは読者は、気にしていないだろうし、
気にするのが間違っているのかもしれない。

この作品で、直木賞を逃した角田氏は、「対岸の彼女」
で受賞した。確かに、「対岸の彼女」の方がいい。

とはいえ、「空中庭園」も、佳作であるのは確かであり、
角田光代は、ディティールの人だなぁとつくづく感じる。

かなり知識を持った人であり、イタコ的に老若男女の心理に
なりきれる才能もあるように思う。

同時代にこのような作家がいることは幸せだ。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.83
(3pt)

ゾッとする…。

『マザコン』を読んだ時にも思いましたが、家族ってなんだろう、母親ってなんだろう…。

他の方の感想を読むと、「家族ってこういうもの」的な意見も多く、我が家も端から見たらこんな感じなんだろうかと思うと、ゾッとします。
今まで、自分の家庭に対して疑問を抱いたことがなかっただけ、余計に。
それとも結婚して自ら家族を作る段階になると、考え方も変わるんでしょうかね?

基本的に不倫ものが苦手なので、「鍵つきドア」の章を読んでいるのは辛かったです。
私だったら、堪え性がないので、父親の秘密をあらゆる所で暴露してしまう気もする。

しかし、もし自分の父親がタカシのような男だったらと考えたら、軽く絶望したくなります。
いくらなんでも馬鹿すぎる…。
見ていてイライラするタイプの馬鹿です。
現実世界では、できればお目にかかりたくはない…。

空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.82
(3pt)

ゾッとする…。

『マザコン』を読んだ時にも思いましたが、家族ってなんだろう、母親ってなんだろう…。

他の方の感想を読むと、「家族ってこういうもの」的な意見も多く、我が家も端から見たらこんな感じなんだろうかと思うと、ゾッとします。
今まで、自分の家庭に対して疑問を抱いたことがなかっただけ、余計に。
それとも結婚して自ら家族を作る段階になると、考え方も変わるんでしょうかね?

基本的に不倫ものが苦手なので、「鍵つきドア」の章を読んでいるのは辛かったです。
私だったら、堪え性がないので、父親の秘密をあらゆる所で暴露してしまう気もする。

しかし、もし自分の父親がタカシのような男だったらと考えたら、軽く絶望したくなります。
いくらなんでも馬鹿すぎる…。
見ていてイライラするタイプの馬鹿です。
現実世界では、できればお目にかかりたくはない…。

空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030