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(短編集)
光媒の花
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光媒の花の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 41~60 3/4ページ
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道尾氏の作品の2冊目として読んだ。短編集で読みやすい。各話の登場人物がつながっており、それぞれ主人公を変えて話を進めている。どこでつながってるのだろう?と考えながら楽しく読めた。特に、性や生々しいシーンの表現に引き込まれる。表現も美しく、「やわらかい恐怖」という表現はなんとなく感覚がわかるようで面白いと思った。 | ||||
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道尾氏の作品の2冊目として読んだ。短編集で読みやすい。各話の登場人物がつながっており、それぞれ主人公を変えて話を進めている。どこでつながってるのだろう?と考えながら楽しく読めた。特に、性や生々しいシーンの表現に引き込まれる。表現も美しく、「やわらかい恐怖」という表現はなんとなく感覚がわかるようで面白いと思った。 | ||||
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いまさらのレビューですが、直木賞を受賞したことで、これから道尾作品を読もうと思う人がいると思うので、書かせていただきます。 読了してすぐに思ったのは、タイトル通り「らしい」ということでした。 私の思う道尾さん「らしさ」とは「人間に向ける暖かい目線」です。 最初のほうに収録されている作品などは、救いの無い重く暗い話に感じますが、全編を読み終えた時には、なぜか気持ちは前を向いています。 私の考える「良い作品」とは、こうして読者に何かを与えることができるものなので、やはり今回も「良い作品が読めて満足」と感じることが できました。 「書店員が勧める!」などのPOPに惹かれて「向日葵」から入った知人などは、道尾作品を暗いと言って敬遠していますが、ぜひそんな方にも読んでもらいたい と思います。 | ||||
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いまさらのレビューですが、直木賞を受賞したことで、これから道尾作品を読もうと思う人がいると思うので、書かせていただきます。 読了してすぐに思ったのは、タイトル通り「らしい」ということでした。 私の思う道尾さん「らしさ」とは「人間に向ける暖かい目線」です。 最初のほうに収録されている作品などは、救いの無い重く暗い話に感じますが、全編を読み終えた時には、なぜか気持ちは前を向いています。 私の考える「良い作品」とは、こうして読者に何かを与えることができるものなので、やはり今回も「良い作品が読めて満足」と感じることが できました。 「書店員が勧める!」などのPOPに惹かれて「向日葵」から入った知人などは、道尾作品を暗いと言って敬遠していますが、ぜひそんな方にも読んでもらいたい と思います。 | ||||
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この作品は、主人公がそれぞれ異なる全6章から成る連作小説です。 これまで、道尾さんの作品を多く読んできましたが、この作品は特に登場人物の心の機微が丁寧に描かれていると思います。 悲しいときに感じる痛みだとか、そこから立ち直るときのちょっとしたきっかけだとか、これまでに自分も感じてきた情景を追体験するようなほろ苦さを味わいながらも、たのしく読み終えました。 主人公たちが章をまたいで影響しあう話の展開も含めて、完成度の高い作品だとおもいます。 | ||||
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この作品は、主人公がそれぞれ異なる全6章から成る連作小説です。 これまで、道尾さんの作品を多く読んできましたが、この作品は特に登場人物の心の機微が丁寧に描かれていると思います。 悲しいときに感じる痛みだとか、そこから立ち直るときのちょっとしたきっかけだとか、これまでに自分も感じてきた情景を追体験するようなほろ苦さを味わいながらも、たのしく読み終えました。 主人公たちが章をまたいで影響しあう話の展開も含めて、完成度の高い作品だとおもいます。 | ||||
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題名の「光媒」は作者の造語で、虫媒花・風媒花から採ったもの。ひっそりと日陰に咲く「光媒花」は社会の底辺で生きる人々のメタファーであり、人目に付かない「光媒花」がそれでも光を求めて逞しく生きる姿を、悲哀を味合う人々の希望と重ね合わせた連作短編集。草花・虫の精緻な描写と共に、切なさと優しさが漂う作品である。しかし、道尾氏の作品としてはどうなのだろうか ? デビュー当時の衝撃性・異界性は最近はすっかり影を潜め、本作のような人間心理の機微を描く作家に変身してしまった。作家的成長の証とも言えるが、個人的には物足りない。本作の各編を取っても、物語は淡々と進み、そのまま終了してしまう。その割には、起きる事件が多い。登場人物の悲劇性を高めるためだけに、無理やり現実味の乏しい事件を起こしているようで違和感を覚えた。また、子供を含め作者自身より若い世代の登場人物を描く際と年上の世代を描く際では、明らかに心理の抉り方が異なり、作者の人生経験・人間観察眼の不足も感じた。このまま平凡な中間小説作家となってしまっては嘆くファンも多いと思うのだが。 | ||||
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初めて道尾秀介の著書を読んだのですが、とても気に入りました。文章は綺麗でスマートなのに…正直エロい…あからさまじゃないだけに想像で…とにかく文章では表しにくいのですがオススメです!読んだあとは比較的リサイクルなのですが手放そうか迷ってしまう感じです。 | ||||
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ほんのわずかな描写にとてもひきつけられました。風の描写や匂いの描写や光の描写……。リアルで美しくて、しかも今まで見たことのないような、けれど、間違いなく自分の目の前にあるような。とても力のある文章です。ストーリー自体も練られているので、次のページをめくるのが楽しみでした。しかしながら、ラストの一遍はどうしたものでしょうか? 今までの連作をなんとか無理やりにまとめた感じが否めませんでした。とりあえず「フルキャスト、登場させました」みたいな感じで。それまでの連作が、それぞれ人物が際立っていて、ストーリーが従だったのに対し、ラストの一遍は、つじつま合わせのために、人物が従になってしまったような感じがしました。途中の数編では、あまりの巧さに絶句するほどだっただけに、残念です。 | ||||
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6作の連作短編集。 途中からガラリと雰囲気が変わります。 前半、ダーク。重い。 後半、やさしい。ほんのり甘い。 後半3編はなんだかメレンゲを連想します。 深い深い穴の底に落とされてから、ふわっと掬いあげられる気分。 それでも私は前半3編の方が道尾氏らしさが出ている気がして好き。 まぁ、たまには後味のよい本もいいかも。 | ||||
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全く関係性の持たなかった人生が、偶然にも繋がっていく群像劇。 テレビではそう紹介していたので興味を持ったのですが、正直、群像劇としては読めませんでした。 6つのストーリーは完全に独立しているわけでもないのですが、ただ共通の時間を共通の土地で過ごしているだけで、 ストーリー同士のリンクが密接ということではありませんでした。おまけに回想シーンに大半を費やす物語もあり、 全体的な繋がりは薄いです。 中には一つの短編では主人公だった人物が、他の章でチラリと姿を見せるといった細かな演出もありますが、 あってもなくても変わらないような繋がりが多かったので、物足りなさが勝っていました。 それから、絶望や切なさがどの作品にも滲み出ていて、連作としてのテーマ性はあるのですが、 何分どれもただ暗いだけで、飽きてしまいました。 | ||||
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道尾氏の作品はすべて読破しているが、連作短編集の中では、「鬼の跫音」「花と流れ星」 よりお気に入りだ。 全6編のうち、前半3編と後半3編の対比が秀逸。 どこまでも救いようのない前半と、わずかながらの光明を垣間見せる後半。 なぜこの作品で直木賞を取れなかったのか疑問に思い、本命「月と蟹」を 読んでから、このレビューを書いているが、やはり完成度で言うと、今作の 方が優れている。 優れているというか、今作の方が、最近の道尾氏の作品の風潮からいうと、 バランスがとてもいい。 「カラス」「ラット」「ソロモン」のようなミステリー&どんでん返し系から、 ノワールを残しつつ、登場人物の心情を深く掘り下げた作風、とでも言えば いいのか。 いずれにしても、筆者は明らかに作風を変えてきているが、いわゆる「道尾流」 を極める過程での試行錯誤がうまくいった結果、出来上がった作品ではないかと思う。 大御所たちの直木賞の書評は、理解できない点が多かったが、いいも悪いも、 この作品が多くの読者に読まれ、何とも言えない読後感を味わってほしいことを 願ってやまない。 | ||||
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鬼才、道尾秀介氏の連作短編です。 ホラー、サスペンス、ミステリー、文芸など多彩なジャンルを描きわける著者ですが、本作もミステリー的なものから純文学系なものまでバラエティに富んだ内容となっています。 それぞれの物語が部分的に繋がることで、一つ一つの話に奥行きが出ています。 2007年から2009年までと約2年にわたって「小説すばる」に初出された各話ですが、2年間という長い期間を経ても、それぞれが同時点に存在するかのごとく緻密にプロットされているのに驚きます。 どの作品もテーマは人間の哀しさ。それを虫や花に例えて切なく表現しています。とはいえ、希望を織り込んであるので読後感は悪くありません。 個人的には、トリックスター道尾秀介が好きなので、やはりもっと長編の本格ミステリーを書いてもらいたいと思いますが、こうした作品も悪くないとは思います。 | ||||
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うまいとは思うけど、どうしてこんなに題材が暗いんだろう。どうして、子供への性的虐待が何度も出てこないといけないんだろう・・・それだけで、女の私は読んでいてとても不愉快になる。もう少し、明るい話だったら良いのに・・・暗すぎる・・・人にも勧めにくい | ||||
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若いのに手練れ、という感想がまず最初に浮かびました。 道尾氏らしい際だった仕掛けやトリッキーさが前面に押し出されることなく、丁寧に紡いだ六編の小編が最後には光の花となる。風媒花でも虫媒花でもない、自ら輝き光を伝え合う光媒の花になる。迷い傷つき、運命に翻弄される人たちへの作者の願いが込められたラストで、山本周五郎賞に相応しいと思いました。 これから道尾氏がどんどん年令を重ねてより深く人と向き合い、どんな作品を書いていくようになるのか本当に楽しみです。今回の受賞はその期待の意味もあるような気がします。 | ||||
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全六章を読み終った後に感じるものがありました。 個別のストーリーですが、なんか人間てみんな気づかずに繋がっているものなんだなぁ。 色々な事があっても生きている。強くもあり脆くもあり・・・。 あまりにも現実にありそうで怖かった。 | ||||
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私は、小手先トリックの殺人事件小説が嫌いだ。人を殺したいという気持ちと、実際に殺人を実行する行為の間には、超えがたい裂け目があると思う。だから、第一話の「隠れ鬼」で少しめげた。ああこの人やっぱり…と思った。以前道尾さんの別な作品で残念に感じたものがあったからだ。第二話、第三話のつながりが面白く、今回は面白いなと思ったものの、ちょっと人が殺されすぎるなとも思った。 だから、人の死なない話である「風媒花」と「遠い光」で、最高に読後感が良かった。それに、「遠い光」のエピソードのおかげで、第一話の「隠れ鬼」の登場人物たちさえ、人生を肯定するねばり強い筆致で再生しているではないか。 道尾秀介の、本格小説家としての円熟ぶりを示す作品である。 | ||||
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ずっと読みたくて でもケチな私は悩んでました。 本屋で表紙の綺麗さに、 「たまには贅沢をしよう」と買いました(笑) 買ってよかった^−^と思います。 人生の暗部ばかりではなく、最後にきちんと希望を持たせてくれた。 しかも巧妙につながっているんですね。 そこがよかった。 白い蝶が物語りの鍵になっていたとは……。 あと驚いたのは文章の美しさです。 とにかく綺麗でした。リズムもいいし、一気にファンになってしまった。 | ||||
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本作は人生の苦難を描いた6つの短編集。希望のある話もあったが、全体的に暗く悲しい話が多く、嫉妬、性的虐待、貧乏、お金、病気、等の人生の様々な苦難が繊細に描かれて楽しめた。また、最初から最後まで登場人物がそれぞれリンクしていて、ある物語の登場人物のその後が分かったのもよかった。 今まで著者の作品はミステリが多く、大きな仕掛けや意外な伏線、ぞっとするような展開に何度も楽しませてもらったが、本作はミステリの要素が少なかった。これはこれでそこそこ楽しめるのだが、ぐっと惹き込まれるようなミステリ作品を期待していたのでそういう意味で残念だった。 | ||||
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文芸書として、読むには、とてもきれいな文章で、でも読者が期待している、道尾秀介としてのブランドとしてはどうなのだろう? 『龍神の雨』『シャドウ』『ラットマン』『カラスの親指』は好きな作品。 『花と流れ星』『向日葵の咲かない夏』『鬼の足音』は、う〜んの作品。 『片目の猿』『ソロモンの犬』は、まあまあ。 ミステリー作家としての才能をぜひ、見せてほしい。 | ||||
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