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(短編集)
光媒の花
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光媒の花の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 1~20 1/3ページ
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綺麗な状態で、比較的早く届きました | ||||
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ミステリー要素の入った純文学寄りの短編集です。 無駄のない洗練された文体は心地よく、飽きずに一気に読んでしまいました。 お気に入りは「冬の蝶」と「遠い光」です。 白い蝶の描写は美しく切ないです。まるで最高視座の神のように人間の業や罪でさえも優しく包み込んでくれているみたいです。 道尾さんの作品には「鬼の足音」のように無慈悲に悪意や狂気を描いたものもありますが、 本作では血の通った人間の苦悩や救いを巧みにストレートに表現している作品だと思います。 おすすめの一冊です。 | ||||
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①ストーリー 3 ②登場人物の魅力 5 ③世界観 5 ④読後感 4 ⑤読み易さ 5 総合評価4.4 以下感想 全6編の短編集。独立した話となっているが、それぞれが少しずつ関わりがあり、前編の登場人物のその後や結末がさりげなく分かるよう、想像の余地を残した描かれ方がされている。どんでん返しがあるような作品ではないが、登場人物の心理描写やそれに至る構成が上手いため、次の展開が気になり早く読みたいと思わせるのはさすがである。 各編の主人公たちは皆、心に少なからず傷を抱えており、その傷に耐え、あるいは翻弄されながらも今を懸命に生きている。そのため全編通して暗く重い雰囲気をまとっており、読み進めるのが辛く感じる場面もあるが、主人公達のひたむきな姿に感情移入してしまい、「頼むから救われてくれ...」と祈るうちにどんどん読み進めてしまう。その後主人公達がどうなるか、それは読んでからのお楽しみという事でここでは控えるが、暗い雰囲気の作風の中に感じる爽やかさはこの作品の最大の魅力だろう。 思えば心に傷を抱えていない人間などこの世にはいないだろう。この小説の登場人物達とまではいかないだろうが、誰しもが皆何かしらのトラウマや絶望を経験した事があるだろう。この世界を憎んだり、命を終わらせようと考えた者もいるに違いない。この感想文を書いている筆者も然りである。しかし現在筆者は笑えている。周りに恵まれていると実感できる。タイトルの【光媒の花】。心の中にある『光』を見失わず、あるいは見つけ出す事ができれば、色鮮やかとは言わないまでも、自分サイズの健気な『花』を人は咲かせる事ができるのだろう。 読み終わった後はふと空を見上げてしまう、そんな作品である。 | ||||
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6つの短編からなる本作ですが、どの作品も秀逸で、切なく、愛おしいです。短編はそんなに好きではありませんが、ただの短編集とは言えない、久しぶりに出会った秀作でした。 最後の文節が、まさにこの作品を表現しているといえます。 "光ったり翳ったりしながら動いているこの世界を、わたしもあの蝶のように、高い場所から見てみたい気がした。すべてが流れ、つながり合い、いつも新しいこの世界を。どんな景色が見られるだろう。泣いている人、笑っている人、唇を嚙んでいる人、大きな声で叫んでいる人――誰かの手を強く握っていたり、何かを大切に抱えていたり、空を見上げていたり、地面を真っ直ぐに睨んでいたり。" 小説が好きな人、本をあまり読んだことがない人、傷つき痛い思いをしたことがある人、大切な誰かがいる人、いろんな人に読んでほしい作品です。 | ||||
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最近短編が好きで読んでみましたが、前半の重たい話に暗い気持ちになり(ユーモアのある作品を続けて読んでいたため余計に)なんだかなあと読み進めると終盤に向けて次第に、文字通り光が差し込んできました。 各章の繋がりはささやかながらその後が補完され、読み終えた後には少し救われた気持ちになりました。文章が綺麗な作品でした。 ただ恐らくは、道尾さんの作品の中から最初に読むお話ではないのだろうと感じました。他の作品を読んでから改めて読んで見たいと思いました。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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作者の人間観察力がすごい、社会の光と影を映し出す秀作! | ||||
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バッチリ | ||||
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推理文学の名手、道尾秀介さんが書き上げた心を波立たせながらも最後に安らぎと平安をもたらせてくれる山本周五郎賞受賞作の6つの絶品連作短編集。「光媒」はありそうで実はない道尾さん一流の造語ですね。前半3つは忌まわしい殺人物語ですが後半3つは悩める人々の癒しと救いの物語になっていますね。一編毎に語り手を変えながら前人が次の話の何処かで顔を出す秀逸な構成が意味するのは、人は誰もみな目に見えない苦労を抱えて生きているのだというシンプルな事実でしょう。私は薄幸の女サチと昆虫学者志望の男との再会が叶う事を信じています。 | ||||
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初めて著者の作品を手にしました。他の作品も是非読んでみたいと思いました。こんな素晴らしい作品にはめったに出会えないでしょう。構成の絶妙さ、描写の美しさ、文章の上手さ、とにかく素晴らしい!美しいけど決して人工美でない。それぞれの話にちょっとしたトリックもあって、ただのヒューマンドラマではない。著者の才能が詰まっている玉手箱のような一冊です。 | ||||
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美しいです。とても。 登場人物やその周りで起きていることはとても日常でむしろ下層の人たちと言っても良いかもしれない環境だぅてりしますが、 読んでいる間ずっと、作られたような人工的な美しさではない ギラギラしたものでない、澄んだ美しさを感じていました。 いい小説です。作者の力量にも感服いたします。 | ||||
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読み進むほどに、1つ1つの話の繋がりが見えてきて、最後にもう一度読み返したくなりました。読了後の満足感は半端ないです! | ||||
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他のレビューにあるように、それぞれの短編が微妙に関連付けられている。それぞれ単独で十分に読み応えがあるが、やはり最初から読み進めるのがベスト | ||||
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~あの蝶はいったいどんな景色を見てきたのだろう。光に満ちた景色だろうか。暗くて悲しい風景だろうか。~ いかなる人も闇を抱えている。闇には濃淡があるにせよ悲しみのない人生はない。 それぞれの死が物語の軸となり、 哀しくも苦しくも、もがきながら懸命に生きる市井の人々の人生が描かれている。 私たちは年月を生きて、心はいつのまにか重くなり暗くなる。 子供のころの澄みきった心は過去のものとなり、 生きることへの期待が気づいた時には薄れてしまっている。 本書に書かれてあるように、世界は何も変わっていない。 変わったのは私達の心なんだと気づかされた。 希望は私達の側にある。 | ||||
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短編小説でありながら、最後まで気を抜く事が出来なかった。楽しく読みました! | ||||
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個人的に、リアリティのない、残酷な話が好きである。 それを踏まえて、今まで読んだ小説の中で一番面白かった。そして構成の妙がある。 ただし、「小説」で本当に良かった。 また、こんな小説を書いてほしい。 | ||||
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道尾秀介らしい話。 ミステリーは暗くなる傾向にあるけど、この作者の小説は「救い」がある。 基本的には暗いけど。 | ||||
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良い作品でした。 その一言につきます。 内容は他の方が書いているので省きます。 読み終わった時の満足感。達成感。そんな思いが入り乱れながら本を閉じた時に、目にはいった表紙に描かれていた蝶。 その時、頭に蝶道と言う文字が浮かんだ。 不規則に飛んでいるように見えて、同じ道を通る蝶。 この話の最大のキーワードだったのだと感じました。 最後の最後まで、驚かされ、感心させられました。 | ||||
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道尾さんの短編を初めて読みました。表現の素晴らしさはさすがです。是非読んで頂きたい本です。 | ||||
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少しずつリンクはしているものの短編集である。短編集が売れないといわれる時代、 あまり無理に長編を装うことは出版社が浅ましく見えてしまうから、やめた方がいい。 第1話など暗澹たる話だが、ハッピーエンディングのものもいくつか混ざっている。 暗い結末で終わったものが別のエピソードで救いをもたらされているものもある。不幸 や残酷を通じて人間の希望をうたった力強い物語として読んだ。 | ||||
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