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彼女について知ることのすべての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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順序だてて説明してしまえば、短編になってしまうかもしれない痴話殺人話。 だけど話の筋が断片的に倒置されているから、全体像を把握するのに手間がかかる。そして、この手間が面白いと思わせるのがこの作家の真骨頂でにも通じるものがある。 ストーリーよりも、巧みなプロットに妙があるのだ。 | ||||
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何か今年の8月はうんざりした陽気、に似合った展開、私の若い頃の風景のよく知ってる、私の全然知らない風景のよく知ってる作家、のうだうだした展開こんな展開うんざりだと思い思い、お盆の前後からこれまで読んでしまった記録的な雨の8月。の中でもこれは読みごたえがあった。 少しおごったくらいでは人はこんな話してくれないから、連休にすこし何か買ってみたくなった私の買い物としては良いのか悪いのか。映像にしたらとても出せない、読んだだけでも、きかせられない当時の常識というか、反常識。お皿にものせられない事柄の思い 、の重み。うだうだと行きつ戻りつ、のはなしの内に、時おりピーンと澄みきってくる細々。時おり、ほんの時おり、振り返ってみてしまう。そんなお話。魅力、なのかな。 | ||||
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佐藤正午ワールドが好きな人でないと、読むのがつらいかもしれません。私は、この独特のドライな感じの文体が好きですのでとてもおもしろく読みました。以前、新刊の時にも読んだと思うのですが、今回あらためて読みました。 | ||||
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ヒューマンな基調が良い。 人間愛は常に持ち続けないとと思います。 | ||||
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どちらかというと、エンタテイメントの方に行ってしまった佐藤正午さんですが、この作品は、佐藤正午さんがもともと持っていた純文学性をいかんなく発揮された作品だと思います。確か、この後に「Y」や、「ジャンプ」といった、名作が書かれたものと記憶しています。 本作品は、面白くはありません。 読み終わってスカッとするようなオチ、というか辻褄が一気に混ざり合うようなエンディングがあるわけでもありません。 ただ、一人の男のことが、克明に、丁寧に描かれています。そして、この男がどうしようもなく惹かれてしまった女のことも。 いつしか、自分もこんな恋に巡り合うことができるのでは、いや、巡り合ってみたい、と思わせる話です。 少し危険な恋ではありますが。 王様の結婚に納められた「青い傘」や、短編集「夏の情婦」が好きな方であれば、気に入っていただける作品です。 男の、どうしようもなさが、どうしようもなく丁寧に描かれています。 重厚な、純文学です。 | ||||
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過去に単行本と文庫で出版済みの作品だが、今回装いも新たに光文社文庫で帰ってきた。以前読後に頭の中に広がっていた雪の光景が、今回は表紙を飾っている。 冒頭「人を殺しに」という言葉の入った一文で始まり、殺人事件に関わった主人公の話かと思わされるのだが、実際殺人事件よりも彼が関わった人々や彼のたどった道のりが展開されていく。目次を見てみれば「冬・春・夏・秋」と季節を順にめぐった1年の話のようであるが、実はその季節季節を数年生きてきたあれこれが入っていて、主人公が些細なことで過去を思い出し、また現在に戻るというような、実際生きていて過去を反芻し続ける日常のように綴られていくのである。 地味に予定通りの人生を送ったかもしれない主人公が、ほんとうに些細なきっかけでどんどん人生の道を違えていく様子はあざやかで、誰にもどんなことにも些細な事が影響しているんだと思わされる。いつもと同じ日と思っても、噂話に行ってみた場所から始まる恋もあるかもしれないし、ほんの一瞬に決心したことが未来をつくるかもしれない。そんな人生の不思議を感じながら、主人公の思いを全編で感じ取れる小説だ。 | ||||
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