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世界の終わり、あるいは始まり
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世界の終わり、あるいは始まりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.79pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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非常に面白く読んだのですが賛否両論、しかも否の方が多いみたいですね。 ミステリーとして犯人は誰でトリックはどうで動機はみたいな読み方をすれば確かに肩透かしを食らうかも知れません。 この小説には殺人事件を犯した(かも知れない)父親の苦悩がこれでもかと描かれているんだと思います。 その先どの様な展開になってもバッドエンド。 後味の悪さでは一級品ではないでしょうか。 そして結局は振り出しに戻って終わるところも個人的には好きでした。 何も解決せずこの先どうなったかは読者が考えてと言われているような感じがして、実際にそれを考えるのも面白いと思います。 自分は殺人事件が起きて犯人は誰だみたいなありきたりなミステリーには食傷気味になっていたので楽しめたのかも知れません。 ちなみにミステリー四大奇書なんかも読んでいますよ。 | ||||
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他の人も書いているがこれはミステリーじゃない。 ミステリーとして読めば評価は下がって当然。 子を持つ親・子を持つ年齢になった方が読めば我が事のように戦慄する。 | ||||
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恐ろしくて、一気読みしました。 小学校高学年〜高校生くらいの子供がいる親がこの小説を読むと、その恐ろしさが身近に感じられると思います。 | ||||
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私は、これ以前に「家」シリーズを読んでいた。なので、この本を読み終えた時に「家」シリーズとはまた違うジャンルのものであると感じた。だが、これはこれで面白いと私は思っている。 今回この「世界の終わり、あるいは始まり」という作品は、作者の挑戦ではないかと私は感じた。「家」シリーズのように信濃という探偵がいるわけでなく、ただただ父が子供を疑う、と大雑把にいえばそういう話であるが、疑ってそれを本人に確認するでもなく話が終わる、中途半端といえばそうなのだが、そういうパターンの話を書く人は少ないのではないか。その点でこの作品は挑戦しているといえるだろう。 その点で私は素晴らしい作品だと思っている。 | ||||
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高く評価します。先のレビューアも書かれているとおり 主人公の空想の意匠をかりたいわゆるマルチプロットもの。 しかし、決して単なる「夢オチ」には堕してない。 最初の事件状況の緻密な設定、それをふまえた各ルートが ありうべき選択肢となるよう作家の想像力をフルに動員して それぞれ一篇の物語となりうるよう描かれている。ある意味贅沢。 円地文子の「食卓のない家」の主人公が息子の犯罪に確固と した近代市民的な理念をベースに独立した個人としての態度を 選択したのとは対照的だ(それゆえ「食卓」はその理念と 日本現実との乖離をめぐる一篇の物語として完結しえるのだけれど)。 本作の主人公は「食卓」の主人公に引けをとらないドライな 理念性をみせつつも、そんな理念などたちまち無効にしてしまう ような「現在」を生きるごく普通の父親として造形されている。 また、「食卓」で描かれたような父親と息子のある種の土俗的な 地続き感は、本作では微塵も描かれず、父親にとって長男は 徹底して怪物的な他者としてしかたち現れない存在として描かれる。 やや、類型的な描写に流れる部分はあるも、大きな物語が終焉して しまったあとでの現在での「親」という立場の漂流感を様々な 選択肢を描くなかで見事に写し取っているように思える。 そんな中で虚しくも最後に倒錯した「希望」を扱った選択肢も 描かれているのだが、他のルートには見られない妙な明るさに 包まれてはおり、この収まらない「うすら甘い」感じこそ きわめて今なんじゃないかと思わせられる。 こんなものを書いてしまったら、もう普通の物語などかけなく なるのではないのかと心配してしまう。 ミステリではないです。間違いなく。親になる前に読むべき一冊です。 エンタメ的なカタルシスを求める方にはお勧めはしません。 | ||||
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新本格時に館ものでデビューした氏がその後誘拐ものに作風をシフトした90年代初期以来の誘拐ものである。個人的には歌野氏の誘拐ものは非常にプロットが凝っており、秀作が多いが、本作は児童誘拐殺人という残虐な事件と自分の息子が犯人ではないかと疑う父親の姿が描かれている。 法月綸太郎氏が歌野氏の誘拐ものは岡嶋二人の影響が強いと評論していたが、本作はどことなく岡嶋氏のチョコレートゲームを彷彿とさせるが、勿論歌野氏のことなので、凝りまくったプロットになっている。 妄想だけでオチがない作品という批判が多いが、これはマルチプロット方式小説の変形で、一つの事実でどれだけ様々なストーリー展開を生み出せるかという実験を試みたものだろう。故にシリアスに読むと、毎回夢オチじゃないか!という怒りがこみ上げるのも納得できるが、一歩引いた視点で読むとこれほど面白い作品もない。プロット作りのうまさに定評のある歌野氏の魅力が味わえる作品。 | ||||
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最近とても人気がある作家なので、とりあえず一冊と言う感じで読みました。 とりあえず平凡な始まりから、描かれる奇妙な符合が、とても身近な少年犯罪に 近づいていく。それは自分の実の子供。 という、結構ありきたりな設定が、確かな文章力と、確かな構想の下に繰り広げ られる。私的には、まあ、こんなものもアリかなあと。 人間の心理として分かる部分もあるのです。しかしながら、あまり目にしたくない 心理を描かれるのは、あまり好ましくないものです。 引っ張るだけ引っ張って、行き着いてしまう。 設定が、時々見られるものだけに、ゴールに選択の余地が無かったか。 そんな読後感です。 十二歳と言う年齢が、私からすると非現実的。むしろ、高校一年生の子供を持つ 自分に投影して、寒さを感じてしまいました。 しっかりした構想と、描ききった文章力、80点かな。一言、面白かったです。 読んで損するってことはありません。 | ||||
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途中までまんまと騙されて読み続け、妄想が出てくる度に今度こそ真相が!?とドキドキしてましたが… 結末は…。 とても実験的な作品ですね。 暗号を答えを見る前に自力で解いてみたら解けたので、それは個人的にちょっとだけスッキリ&ぞっとしました。 | ||||
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謎解きよりも、年頃になる子供をどう育てるべきか、どう接していくべきか、を考えさせられました。ミステリーとしては異色かもしれませんが、斬新でおもしろかった。 | ||||
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恐るべき犯罪を犯した12歳の息子、そしてその事件を案じる父親の葛藤劇。 しかしその葛藤は実は自分の保身が大半で、息子に対する愛情などは凄く 希薄なのだ。そこに現代人というか、「この親あってこの子あり」という 感じがします。 息子が重大事件の真犯人と確信してから、父親は様々な妄想をし、 「息子が警察に捕まり、家族は世間から非難の嵐、挙句の果て小1の娘が 殺されてしまう」というパターンや「息子の旧友(ヤクザの息子)が黒幕 で、息子は無理やり共犯者にさせられていた」パターンや、「実は自分が 真犯人で、家族も道連れにしてしまうパターン」や「息子を殺し、浮浪者 に全ての罪を着せてしまおう」とするパターン、「その浮浪者に逆襲され て自分が殺されてしまう」パターン、「実は小1の娘がその浮浪者と妻の 浮気の結果生まれた子で、妻も娘も殺してしまう」パターンなど、後半部 分はこの父親の数ある妄想が描かれ、それが良い意味で現実感を損なわせ 一体何が真実なのか、この息子の犯罪自体が妄想なのか、と思える位妙味 な物語として進行します。 しかも、自分が作り上げた妄想にも関わらず、そのトリックが大なり小な りの綻びによってイチイチ瓦解していくという様が、「いいじゃん、そこ は自分の妄想なんだから、ご都合主義で!」と思えて面白いです。 映画とか、ドラマにしたら凄い面白そうです! | ||||
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ミステリーとしての落ちはないが、主人公の思考や会話にリアリティがあって面白かった。 読者はこれが主人公の妄想なのか現実なのか分からなくなるだろう。主人公の考え方は一見身勝手で卑怯に思えるが、善良な普通の人間ならこんなもんでしょう。また少し大人びた小学6年の男の子ならこんな感じかなと思う。この物語の面白さは偽善的なヒューマニズムを排した現実感にある。 | ||||
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小学高学年の我が息子が連続誘拐殺人犯!?殺害に使用された証拠品が息子の部屋で発見し、親として真実を探っているのか、殺人犯を知りたくて探っているのか。色々な展開を考え、最終的に富樫家の 世界の終わりと始まりを表現している。作者の例えも上手く面白い。 | ||||
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新本格作家・歌野晶午の作品、ということが一番のトリックになってます。「葉桜〜」や「女王様と私」等の前に読んでた、というせいもあるかもしれませんが。途中で嫌な予感がしてきて、 だんだん、あぁ…、そうか…、と。憎たらしい作家だな〜、と(笑)講談社でも光文社でもなく、角川書店から出てる、ということを当時不思議に思いましたが、読んでなんか納得。後味悪いのがイヤな方、特に「女王様と私」が納得できない方にはオススメできません。 | ||||
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ミステリーらしいオチはありませんでしたが、大変面白かったです。うすら寒くなります。父親の身勝手な所に閉口する場面もありましたが、人間なんて所詮こんなものかも…。少なくとも私には、自分はこんな人間ではないと言い切れる自信はありません。 | ||||
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ドラマとかアニメとかでも面白いかも 竹内義和のアニメ映画「パーフェクトブルー」を彷彿させた オチは賛否両論だろうけど ハラハラがドキドキで一気読みしてしまう本は久しぶり | ||||
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ある閑静な住宅街で、とある男児が誘拐される。狡猾な手口で、身代金を要求。その額は、二百万円。この金額の低さは、一体なにを意味するのか? 要はサスペンスと言って差し支えはないだろう。事件の真相は急に闇の中に宙吊りになる。そこで、ふとしたことから富樫修は自分の息子に疑惑を抱く。前半は、その手がかりを追い求める物語。そして後半は、四種類からなる別の展開が待っている、という作品だ。つまり注釈なしで主人公の妄想が展開されるだけなのだが、そのことごとくが後味の悪い終わり方になる。主人公の妄想に付き合わされているだけなのだから、途中で軌道が意図的に修正されることもある。おそらく著者は新しいミステリーを模索した結果、こういうものを生み出したのだと思う。あくまで個人的な意見だが、すべてパラレルワールドで終わったほうがまだ納得できたと思う。でないと、四つの世界すべてを妄想で片付けられてしまうのもちょっと……。発想は面白かったが、若干肩透かしを食らったのも事実。 | ||||
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ストーリーの展開・構成は大変ユニーク。ハラハラさせられる。主人公の人ほどリアルにあれこれ想像できると、世の中生き辛いよな。 自分でももし息子がいて、どう考えても非道な殺人を行っていることがわかったらどうするか。真面目に考えてみた。きっと真正面から話し合い、警察まで同行する。社会的な批判はもう受け止めるしかない。受け止められなければ。。。 | ||||
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12歳の息子に疑いをもった主人公が 息子が犯人では無い証拠を探していくうちに どんどん誘拐事件への関わりの証拠を発見してしまう恐怖がさまざまと描かれています。 また、自分は親として息子を庇うべきか、正すべきか、警察へ通報するべきか、、 その葛藤が狂気の世界を描いていて、寒気を覚えました。 現代の社会にあり得る歪みだと思います。 ただ、結局この話は着地していないので このラストがパンドラの箱の最後の希望となり得るのか、、 受け止め方は読み手しだいです。 | ||||
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最後までどきどきしながら読みました。 自分が犯罪を犯すよりも、血の繋がった家族が犯罪を犯すほうが辛いかもしれない… そんなことを考えていたので、読みながら何度も自分だったら、と思ってしまいました。 私的には、アリで好きな終わり方です。 読み終わってから、この本が歌野さんの本だと知りました。 実はずっと違う人の本だと思いながら読んでいたのでびっくりしました(笑) | ||||
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残りのページをどうやって埋めるのかと想ったら、想わぬ展開でビックリさせられました。映像ではよく展開されますが。良くできていると思いましたが、意外に底が浅くて残念でした。テンポの良さはありましたけど。飛行機の中だったので、熱中できました。 | ||||
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