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(短編集)

手焼き煎餅の密室



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【この小説が収録されている参考書籍】
手焼き煎餅の密室 (創元推理文庫)

手焼き煎餅の密室の評価: 3.50/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(4pt)

“美波の事件簿” シリーズ、初の短篇集

『激アルバイター・美波の事件簿』シリーズの第4作にして、初の短篇集。収録された5篇はいずれも、シリーズ第1作『天使が開けた密室』事件に先立つエピソードで、主人公“倉西美波”とその親友“立花直海”はまだ中学生。“倉西美波”らと、もう一人の親友になる“西園寺かのこ”とは出会う前で、前作まででは謎解き役を任される“藤代修矢”ともまだ面識が無い。そしてなにより、倉西家の隣の洋館の主、“水島啓輔”老人がまだ存命という設定。扱う事件は、死人が出たエピソードもあるものの、推理小説にしては全般的に可愛らしい事件ばかりなので、その意味ではミステリ・マニアには物足りないかもしれない。だが、いずれのエピソードも推理小説としての構成がしっかりしていて、まさにミステリの王道を行く作品ばかり。そして何より、シリーズのレギュラー・キャラクターの内面が、前作までよりもより深く描かれている。特に、先のシリーズでは“ヒネた大学生”であり、ヒロインの“倉西美波”を守る騎士であり、探偵役を務めた“藤代修矢”のナイーブな内面を描いた高校時代のエピソードは、シリーズの愛読者なら必読であろう。巻末の解説に拠れば、本シリーズは『ミステリーズ!』誌に連載中とのことで、近い将来に続編が拝読できることと期待している。
手焼き煎餅の密室 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:手焼き煎餅の密室 (創元推理文庫)より
4488466044
No.2:
(4pt)

シリーズ前日譚

現在(2010年7月)、「美波の事件簿」シリーズは本著を除き3作が出版されている
この3作は、スペインで行方不明になった父親を探しにいく為の費用をアルバイトで稼ぐ高校生の美波が主人公となっている
そして、3作目で父親との再会を果たし、シリーズはひと段落した
本作は、それらの前日譚的内容の短編5本を収録
また、最後にこれらの短編がひとつに繋がる趣向も凝らされています
キャラがしっかりと立っている点が、このシリーズの長所でもあり、短所にもなっていたように思います
しかし、本著では各キャラクターの肉付けに成功しており、より深みが増しました
今後が楽しみなシリーズです
手焼き煎餅の密室 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:手焼き煎餅の密室 (創元推理文庫)より
4488466044
No.1:
(4pt)

《美波の事件簿》シリーズの前日譚にして、第一短編集

美波の家の隣に住む「水島のじいちゃん」が安楽椅子探偵となり、
美波や修矢が遭遇した奇妙な事件の謎を解く、シリーズ前日譚。
先行作では語られなかった、さまざまな事実が明かされており、それによって一人
ひとりの登場人物が掘り下げられ、シリーズとして、奥行きが出たように感じます。
また、ミステリとしては、丁寧な手がかりをもとに、手堅い推理を展開していく正統派で、
基調は《日常の謎》ですが、相変わらず律儀で基本に忠実な物理トリックも好印象です。
◆「旧体育館の幽霊」
◆「手焼き煎餅の密室」
◆「回る寿司」
◆「熊の面、翁の面」
◆「そして、もう一人」
  水島のおじいさまが解決された、四つの事件の話を聞いた「わたくし」は
  ひとつの結論に至る。「この物語、まだ全体が完結してはおりませんよね」
  そして本作は、創元推理文庫における連作短編集
  定番の趣向によって、締めくくられることになります。
手焼き煎餅の密室 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:手焼き煎餅の密室 (創元推理文庫)より
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