(短編集)

亜愛一郎の転倒

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評判

亜愛一郎の転倒の評価:

4.56/5点 レビュー 18件。 B ランク

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平均点4.56pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全41件 21〜40 2/3ページ
No.21
(4pt)

亜愛一郎シリーズ2作目

泡坂氏の代表連作シリーズの亜愛一郎もののシリーズ2作目。
パターンは1作目と変わらず、不可思議な事件を鋭い推理で論理的に解決する趣向だ。
後半のエピソードはやや強引過ぎてやっつけみたいな推理展開のもあるが、軽く読めて常識の盲点を突いた小気味よいトリックの魅力は衰えておらず、楽しめる一作である。
亜愛一郎の転倒 (角川書庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (角川書庫)より
4041461065
No.20
(4pt)

亜愛一郎の転倒 を読んで

このシリーズは切れがいいです。
本書もスパッと落ちるので読んでいて気持ちがいいです。
短編ですし、手軽に読むのにはお勧めです。
亜愛一郎の転倒 (角川書庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (角川書庫)より
4041461065
No.19
(5pt)

奇妙な事件連続

頭は冴えているのだけれども、
行動が少し、いやかなり残念な青年「ああ」こと
亜愛一郎の事件簿です。

今回も不思議な事件が軒を連ねていますが
中には殺人が絡まないものもあります。
摩訶不思議なことをといてくれ、というものまで。

その中で真相がわかってくると
なかなか恐い、というか人の性質の恐ろしさを
感じたのは「藁の猫」ですね。
これは一人の画家が描いた絵に含まれた秘密の物語です。

これは少しキチガイじみていて
狂気が含まれるので気持ち悪いかもしれません。

かと思えば殺人の絡む
摩訶不思議ものもあります。
死体が乗ってきた奇妙なものも。
これはあまり結末は期待しないよう。

でも、飽きずに読めてしまうのは
さすがです。
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151
No.18
(5pt)

奇妙な事件連続

頭は冴えているのだけれども、
行動が少し、いやかなり残念な青年「ああ」こと
亜愛一郎の事件簿です。

今回も不思議な事件が軒を連ねていますが
中には殺人が絡まないものもあります。
摩訶不思議なことをといてくれ、というものまで。

その中で真相がわかってくると
なかなか恐い、というか人の性質の恐ろしさを
感じたのは「藁の猫」ですね。
これは一人の画家が描いた絵に含まれた秘密の物語です。

これは少しキチガイじみていて
狂気が含まれるので気持ち悪いかもしれません。

かと思えば殺人の絡む
摩訶不思議ものもあります。
死体が乗ってきた奇妙なものも。
これはあまり結末は期待しないよう。

でも、飽きずに読めてしまうのは
さすがです。
亜愛一郎の転倒 (角川書庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (角川書庫)より
4041461065
No.17
(5pt)

シリーズ最高峰

だと思ってます。泡坂ワールドのユニークなキャラクターが全開で、お話も粒より。
亜愛一郎シリーズ中最も好きな「藁の猫」(動機がたまらないです、すごく、らしい、んです)、ほかには「砂蛾家の崩壊」(思わずうなる)、「珠洲子の装い」、「三郎町路上」が好き、というか好きじゃない短編のほうが少ないかも。
泡坂作品はあるシリーズ全体に大きな仕掛けがあることがままあって、このシリーズでも例外ではない、、、のかな。
個々の作品、シリーズ全体、キャラクター、全てに愛着が持てる稀少な作品群です。
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151
No.16
(5pt)

シリーズ最高峰

だと思ってます。泡坂ワールドのユニークなキャラクターが全開で、お話も粒より。
亜愛一郎シリーズ中最も好きな「藁の猫」(動機がたまらないです、すごく、らしい、んです)、ほかには「砂蛾家の崩壊」(思わずうなる)、「珠洲子の装い」、「三郎町路上」が好き、というか好きじゃない短編のほうが少ないかも。
泡坂作品はあるシリーズ全体に大きな仕掛けがあることがままあって、このシリーズでも例外ではない、、、のかな。
個々の作品、シリーズ全体、キャラクター、全てに愛着が持てる稀少な作品群です。
亜愛一郎の転倒 (角川書庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (角川書庫)より
4041461065
No.15
(5pt)

《亜愛一郎》シリーズの第二作

名探偵名鑑が編まれた時に(五十音順で)最初に くるようにと命名された本作の探偵役・亜愛一郎。 雲や虫、化石などを専門に撮影するカメラマンである亜愛一郎は、その眉目秀麗な 外見にそぐわないドジな振舞いを連発するとぼけた人物として造形されていますが、 誰よりも早く事件の存在に気づき、真相を見抜く観察力と推理力も備えた好漢です。 ミステリとしては、奇妙な謎や風変わりな状況が示された後、それについて天啓が 閃いた――「白目をむく」というアクションをする――亜が、謎解きを披露する ――というのが基本パターンで、まず意外な真相が明かされてから、亜がそこに到るまでの思考のプロセスが開示されるといった構成が採られています。 その際に展開される読者の意表を突くチェスタトンばりの逆説的ロジックは、 ときに非現実的なものになる恐れもありますが、それに説得力を付与すべく、 全編に亘ってさりげなく数多くの伏線が張り巡らされています。 読者は、亜の謎解きによって、あれもこれも伏線だった のかと気づかされ、必ずや驚嘆させられることでしょう。 ※収録された短編の内容については「コメント」をご参照ください。
亜愛一郎の転倒 (1982年) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (1982年)より
B000J7MJC6
No.14
(5pt)

魔術的な造形力に感嘆する!

容姿は二枚目。振る舞いは三枚目。憎めないナイスガイの亜愛一郎。そんな彼が活躍するシリーズ二作目。泡坂先生の特徴はやはりユーモラスにしてトリッキーなところ。でも実は、そんな演出の裏では誰よりも人格者な性格が働いているような気がしてならない。「藁の猫」なんてどうだろう。こんなにも人間という精神動物を端的に描いて見せた作品があるのだろうか。あまりに悲しい。でもそれを楽しく読める。その皮肉。抽象的で不合理だからこそ単純。愛しい強迫観念こそ苦しい。その逆も然り。一流の逆説。また「砂蛾(すなが)家の消失」では、奇術師としても知られた泡坂先生の手品が炸裂だ。家をまるごと消失させてしまうのだ。その他、上品な滑稽さに酔える「珠洲子(すずこ)の装い」。タイトル同様で遊び心あふれる「意外な遺骸」。緻密なパズル性を有した「三郎町路上」。そんなのアリ?ちょっと想像してみたらグロテスクな逆説に驚く「病人に刃物」。とにかく面白い。興味ある方は心ゆくまで遊んでみて下さい。この不思議な造形世界を。
亜愛一郎の転倒 (角川書庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (角川書庫)より
4041461065
No.13
(5pt)

魔術的な造形力に感嘆する!

容姿は二枚目。振る舞いは三枚目。憎めないナイスガイの亜愛一郎。そんな彼が活躍するシリーズ二作目。泡坂先生の特徴はやはりユーモラスにしてトリッキーなところ。でも実は、そんな演出の裏では誰よりも人格者な性格が働いているような気がしてならない。「藁の猫」なんてどうだろう。こんなにも人間という精神動物を端的に描いて見せた作品があるのだろうか。あまりに悲しい。でもそれを楽しく読める。その皮肉。抽象的で不合理だからこそ単純。愛しい強迫観念こそ苦しい。その逆も然り。一流の逆説。また「砂蛾(すなが)家の消失」では、奇術師としても知られた泡坂先生の手品が炸裂だ。家をまるごと消失させてしまうのだ。その他、上品な滑稽さに酔える「珠洲子(すずこ)の装い」。タイトル同様で遊び心あふれる「意外な遺骸」。緻密なパズル性を有した「三郎町路上」。そんなのアリ?ちょっと想像してみたらグロテスクな逆説に驚く「病人に刃物」。とにかく面白い。興味ある方は心ゆくまで遊んでみて下さい。この不思議な造形世界を。
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151
No.12
(5pt)

魔術的な造形力に感嘆する!

 容姿は二枚目。振る舞いは三枚目。憎めないナイスガイの亜愛一郎。そんな彼が活躍するシリーズ二作目。泡坂先生の特徴はやはり
ユーモラスにしてトリッキーなところ。でも実は、そんな演出の裏では誰よりも人格者な性格が働いているような気がしてならない。
「藁の猫」なんてどうだろう。こんなにも人間という精神動物を端的に描いて見せた作品があるのだろうか。あまりに悲しい。でもそれを
楽しく読める。その皮肉。抽象的で不合理だからこそ単純。愛しい強迫観念こそ苦しい。その逆も然り。一流の逆説。
また「砂蛾(すなが)家の消失」では、奇術師としても知られた泡坂先生の手品が炸裂だ。家をまるごと消失させてしまうのだ。
その他、上品な滑稽さに酔える「珠洲子(すずこ)の装い」。タイトル同様で遊び心あふれる「意外な遺骸」。緻密なパズル性を有した
「三郎町路上」。そんなのアリ?ちょっと想像してみたらグロテスクな逆説に驚く「病人に刃物」。とにかく面白い。
興味ある方は心ゆくまで遊んでみて下さい。この不思議な造形世界を。
亜愛一郎の転倒 (角川書庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (角川書庫)より
4041461065
No.11
(5pt)

魔術的な造形力に感嘆する!

 容姿は二枚目。振る舞いは三枚目。憎めないナイスガイの亜愛一郎。そんな彼が活躍するシリーズ二作目。泡坂先生の特徴はやはり
ユーモラスにしてトリッキーなところ。でも実は、そんな演出の裏では誰よりも人格者な性格が働いているような気がしてならない。
「藁の猫」なんてどうだろう。こんなにも人間という精神動物を端的に描いて見せた作品があるのだろうか。あまりに悲しい。でもそれを
楽しく読める。その皮肉。抽象的で不合理だからこそ単純。愛しい強迫観念こそ苦しい。その逆も然り。一流の逆説。
また「砂蛾(すなが)家の消失」では、奇術師としても知られた泡坂先生の手品が炸裂だ。家をまるごと消失させてしまうのだ。
その他、上品な滑稽さに酔える「珠洲子(すずこ)の装い」。タイトル同様で遊び心あふれる「意外な遺骸」。緻密なパズル性を有した
「三郎町路上」。そんなのアリ?ちょっと想像してみたらグロテスクな逆説に驚く「病人に刃物」。とにかく面白い。
興味ある方は心ゆくまで遊んでみて下さい。この不思議な造形世界を。
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151
No.10
(5pt)

《亜愛一郎》シリーズの第二作

■「砂蛾家の消失」
  土砂崩れで列車が運行不能になったため、乗客だった亜と二人の男は、
  歩いて山越えをすることにする。道に迷い、命からがら三人が辿り着いた
  のは、かつて大名のお抱え医師だった家系で、家が忽然と消えてしまった
  という奇怪な伝説が残る砂蛾家であった。
  一晩泊めてもらうことになった亜たちは、部屋の窓から合掌造りの家を目撃
  したのだが、朝になり、目を覚ましてみると、それが跡形もなく消えていた……。
  合掌造りの特性を活かした消失トリックという、派手なイリュージョンで
  読者を幻惑することによって、真相から巧みにミスリードしおおせた傑作。
  真相を裏づける伏線の数々が見事なのは勿論、亜の最後の一言が実にお洒落です。
  
■「病人に刃物」
  盛栄堂病院の屋上。衆人環視の状況下
  で、堤という男が刃物によって死亡した。
  ただ、奇妙なことに彼は階段に躓き、転倒しただけで、
  誰かに直接、刃物を突きたてられたわけではないのだ。
  のちに、堤が以前入院していた際に同室だった磯明(本作の視点人物)の
  所持するナイフが凶器として発見されるのだが、磯明に身に覚えはなく……。
  偶然に因るところが大きい、本作の事件。凶器
  の所在と、「共犯者」の弥縫策がポイントです。
  また、本作の根幹をなすネタは、きわめて社会派。
  できたら一生、関わり合いになりたくないですねw
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151
No.9
(5pt)

白昼の病院で起きた事件

◆「病人に刃物」
  盛栄堂病院の屋上。
  衆人環視の状況下で、堤という男が刃物によって死亡した。
  ただ、奇妙なことに彼は階段に躓き、転倒しただけで、
  誰かに直接、刃物を突きたてられたわけではないのだ。
  のちに、堤が以前入院していた際に同室だった磯明(本作の視点人物)の
  所持するナイフが凶器として発見されるのだが、磯明に身に覚えはなく……。
  偶然に因るところが大きい、本作の事件。
  凶器の所在と「共犯者」の弥縫策がポイントです。
  また、本作のトリックの根幹をなすネタは、きわめて社会派的。
  できたら一生、関わり合いになりたくないですね。
亜愛一郎の転倒 (角川書庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (角川書庫)より
4041461065
No.8
(5pt)

心のない悪=「亜」

◆第一話「藁の猫」
 完璧な写実性で有名な画家の内縁の妻が服毒死した。
 そして、なぜか遺体の手には藁の猫が握られていて…。
 前作『狼狽』の「DL2号機事件」と同じテーマが変奏されます。
◆第二話「砂蛾家の消失」
 (人家消失)という大ネタですが、
  仕掛け自体は至ってシンプル。
  動機の必然性の演出が見事です。
◆第三話「珠洲子の装い」
 飛行機事故で死んだ流行歌手の名を冠した
 映画のオーディションでの出来事。
 これぞ逆説、という論理が冴えわたります。
◆第四話「意外な遺骸」
 手毬歌に見立てられた他殺死体の謎。
 死体の死因がとにかくユニーク。
 廻文のお遊びも楽しいです。
◆第五話「ねじれた帽子」
 落とした帽子を頑として受け取らない男の謎。
 冒頭、無造作に示される伏線が、とにかく洒落ています。
◆第六話「争う四巨頭」
 第一線を退いた、同郷の政財界の大物4人。
 人目を避けて、彼らが会合するのはなぜなのか?
 「知」の喜びや、それまで気づかなかった自分の
 嗜好を知ることこそ、人生の醍醐味でしょう。
◆第七話「三郎町路上」
 タクシーの後部座席に突然出現した死体の謎。
 昆虫学者・響子の姐御っぷりが忘れがたい印象を残します。
◆第八話「病人に刃物」
 「転倒」がキーワード。
 誰の身にも起き得る危険ですが、
 最終的には因果応報というところ。
 作中の、勘違いコント風の会話に、現代でも
 決して色褪せない著者の洒脱さを感じます。
亜愛一郎の転倒 (角川書庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (角川書庫)より
4041461065
No.7
(5pt)

凶器はどこにあったのか?

◆「病人に刃物」
  盛栄堂病院の屋上。
  衆人環視の状況下で、堤という男が刃物によって死亡した。
  ただ、奇妙なことに彼は階段に躓き、転倒しただけで、
  誰かに直接、刃物を突きたてられたわけではないのだ。
  のちに、堤が以前入院していた際に同室だった磯明(本作の視点人物)の
  所持するナイフが凶器として発見されるのだが、磯明に身に覚えはなく……。
  偶然に因るところが大きい、本作の事件。
  凶器の所在と「共犯者」の弥縫策がポイントです。
  また、本作のトリックの根幹をなすネタは、きわめて社会派的。
  できたら一生、関わり合いになりたくないですね。
  
亜愛一郎の転倒 (1982年) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (1982年)より
B000J7MJC6
No.6
(5pt)

「転倒」した論理の美しさ

◆第一話「藁の猫」
 完璧な写実性で有名な画家の内縁の妻が服毒死した。
 そして、なぜか遺体の手には藁の猫が握られていて…。
 前作『狼狽』の「DL2号機事件」と同じテーマが変奏されます。
◆第二話「砂蛾家の消失」
 (人家消失)という大ネタですが、
  仕掛け自体は至ってシンプル。
  動機の必然性の演出が見事です。
◆第三話「珠洲子の装い」
 飛行機事故で死んだ流行歌手の名を冠した
 映画のオーディションでの出来事。
 これぞ逆説、という論理が冴えわたります。
◆第四話「意外な遺骸」
 手毬歌に見立てられた他殺死体の謎。
 死体の死因がとにかくユニーク。
 廻文のお遊びも楽しいです。
◆第五話「ねじれた帽子」
 落とした帽子を頑として受け取らない男の謎。
 冒頭、無造作に示される伏線が、とにかく洒落ています。
◆第六話「争う四巨頭」
 第一線を退いた、同郷の政財界の大物4人。
 人目を避けて、彼らが会合するのはなぜなのか?
 「知」の喜びや、それまで気づかなかった自分の
 嗜好を知ることこそ、人生の醍醐味でしょう。
◆第七話「三郎町路上」
 タクシーの後部座席に突然出現した死体の謎。
 昆虫学者・響子の姐御っぷりが忘れがたい印象を残します。
◆第八話「病人に刃物」
 「転倒」がキーワード。
 誰の身にも起き得る危険ですが、
 最終的には因果応報というところ。
 作中の、勘違いコント風の会話に、現代でも
 決して色褪せない著者の洒脱さを感じます。
亜愛一郎の転倒 (1982年) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (1982年)より
B000J7MJC6
No.5
(5pt)

家の〈消失〉と死体の〈出現〉

◆第一話「藁の猫」
 完璧な写実性で有名な画家の内縁の妻が服毒死した。
 そして、なぜか遺体の手には藁の猫が握られていて…。
 前作『狼狽』の「DL2号機事件」と同じテーマが変奏されます。
◆第二話「砂蛾家の消失」
 (人家消失)という大ネタですが、
  仕掛け自体は至ってシンプル。
  動機の必然性の演出が見事です。
◆第三話「珠洲子の装い」
 飛行機事故で死んだ流行歌手の名を冠した
 映画のオーディションでの出来事。
 これぞ逆説、という論理が冴えわたります。
◆第四話「意外な遺骸」
 手毬歌に見立てられた他殺死体の謎。
 死体の死因がとにかくユニーク。
 廻文のお遊びも楽しいです。
◆第五話「ねじれた帽子」
 落とした帽子を頑として受け取らない男の謎。
 冒頭、無造作に示される伏線が、とにかく洒落ています。
◆第六話「争う四巨頭」
 第一線を退いた、同郷の政財界の大物4人。
 人目を避けて、彼らが会合するのはなぜなのか?
 「知」の喜びや、それまで気づかなかった自分の
 嗜好を知ることこそ、人生の醍醐味でしょう。
◆第七話「三郎町路上」
 タクシーの後部座席に突然出現した死体の謎。
 昆虫学者・響子の姐御っぷりが忘れがたい印象を残します。
◆第八話「病人に刃物」
 「転倒」がキーワード。
 誰の身にも起き得る危険ですが、
 最終的には因果応報というところ。
 作中の、勘違いコント風の会話に、現代でも
 決して色褪せない著者の洒脱さを感じます。
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151
No.4
(5pt)

砂蛾家 やっぱりおもしろい!

とある推理漫画でトリックだけぱくられていました。
しょうがないかもなあ、面白いもん。
世界遺産白川郷・五箇山に行くときは是非カバンの中に一冊。
一つ一つの情景描写も、後で見直してまた納得、のお話です。
実際に白川郷で合掌住居に泊めてもらった夜も、素晴しい木組みや、
美しい秋の防災訓練の写真を見ながら、この作品を思い出さずにおられませんでした。
トリックの本家はこの作品ですよ、あくまでも。
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151
No.3
(5pt)

ショウキョウホウセンカの種子

 心理トリックをつかった短編が8つ収められた、素敵な推理小説の本です。 短い話のなかに、ちゃんと伏線がちりばめられていて、筋道立った解決に「うーん、さすがだ」と何回もつぶやいていました。 無理がないきれいなトリックを披露してくれるお話ばかりでとっても面白いです。 どれも面白かったのですがとくに、「砂蛾家の消失」のホウセンカの種子の伏線に「やられた!」と思いました。
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151
No.2
(5pt)

転ぶ亜愛一郎。

一夜にして忽然と消えてしまった家…、手鞠歌の通りに、撃たれ、煮られ、焼かれていた死体…、探偵役である亜愛一郎はもちろんですが、事件の謎の方もとても魅力的な作品です。 さらにシリーズを通して文章のいたる所で思わずニヤリとしてしまう作者の泡坂妻夫氏の遊び心もこのシリーズの楽しいところです。巧みな言葉遊びや、再読してみて初めて気付くような些細な法則?めいたもの、あれ?と思わず前の作品を読み返したくなる登場人物(笑)などが各作品にさり気なく紛れていて、これを見つけるのもこのシリーズの一つの愉しみだったりします。もう20年以上も前の作品なのですが、初めて読んだ時、そんなに昔の作品であった事に驚かされました。個人的には「転倒」が一番好きなのでレビューに書きましたが、三部作どれも良作、名作揃いのシリーズです。「逃亡」に収録されている「歯痛の思い出」なんかも面白いですよ!
亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫)より
4488402151