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失楽園殺人事件
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失楽園殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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本書は『黒死館殺人事件』を除いた法水麟太郎の探偵作品集だが、それにしたところで『日本探偵小説全集6 小栗虫太郎集』と三篇がダブるし、そもそも今となっては青空文庫で読み放題なのだが、そんな中で本書の価値は、23片100頁を超えるエッセイが収録されていることである。 しかし小説7篇については、杉江松恋の解説があるものの、エッセイに関しては、ただただ収録しただけの投げっぱなしである。それだって、小栗虫太郎やその時代に興味を持った人にはありがたいのだが、やはりその時その文章が書かれた背景くらいはさっくり説明して欲しかったところだ。 | ||||
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博識さにかけては日本一、いや、かのファイロ・ヴァンスを抜いて堂々世界一の名探偵であろう法水麟太郎。犯罪学、心理学、医学は言うに及ばず、植物学から中世文学、果ては一流の役者として舞台に上がると、その広くて深い知識と能力はとどまるところを知らない。弁護士などやめて、学者にでもなったほうが大成するのでは?と思うのは私だけではないはず。この法水麟太郎の扱った事件、短編7作が収録されています。どの作品でも、法水麟太郎が推理に調査にと八面六臂どころか十六面十二臂ぐらいの大活躍、おそらく彼以外には解くことができなかったであろう、一度読んだぐらいではすぐに理解できないような、ややこしく、複雑で、奇想天外、荒唐無稽なトリックが炸裂しています。こんなこと考え付いて実行するほうも実行するほうだけど、解き明かすほうも解き明かすほうだな、とヘンなところで感心してしまいます。作者の持ち味である衒学趣味がタップリなのはいいのですが、そっちばかりに気を取られてしまい、肝心のどんな事件だったのか、何を調べていたのかさえ忘れてしまって、前に戻って読み直し、ということが何度かあり、読み終わるまでにかなりの時間と労力が必要でした。体調のいいとき、ゆっくりと時間のとれるときに、ぜひ挑戦してみてください。 | ||||
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