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ヒートアイランド
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ヒートアイランドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全63件 21~40 2/4ページ
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前半のリアリティ これがあるからこそのクライマックスの エンターテイメントぶりに脱帽しました。 この世代の男を描く小説家としては ナンバーワンだと思います。 | ||||
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最近では「君たちに明日はない」(新潮文庫)が話題になっていたので、著者の事は知っていましたが、実際に作品を読んだのは初めてでした。 城田優主演の映画版も数年前ですが観た事があります。 渋谷で4つのギャングチームのリーダーを務める若者を束ね、「雅(みやび)」を組織し、大人顔負けの企画力&行動力でファイトパーティーを開き、荒稼ぎを続けるアキとカオル。 ある日、雅の仲間タケシとサトルが渋谷のバーで騒ぎを起こし、中年の男・折田を暴行、持っていた鞄を強奪してしまう。 だが折田はただの会社員ではなく、裏金強奪を行うチームの一員で、バッグの中身は3000万以上の「ヤバイ金」だった。 この小説は、元々の大金の所有者である暴力団松谷組、それをカジノより強奪した折田の仲間、大金の横取り&ファイトパーティーからも金をせしめようと目論む別の暴力団・光栄商事、そしてアキたち雅の数日間に及ぶ息詰まる攻防を描いたミステリーです。 お話の舞台もほとんど渋谷から出ず、僅か数日間の出来事でありながら、非常に濃厚で、450Pを超えているのに、読んでいて飽きない物語でした。 前半の「集積」と後半の「放熱」に分かれているのですが、役者が次々に登場し、アキやカオル、裏金強奪チームの桃井などの身の上が語られ、段々と現在においてその各々が絡まってゆく前半と、アキとカオルを中心としながらも前半以上に目まぐるしく視点を変え、一気に渋谷というヒートアイランドの熱が爆発する様な後半の怒涛の展開は、映画とはまた少し違ったお話で、目が離せなくなります。 車や銃に関する非常に詳しい描写、そして一部の性描写は男性向けかなあとも思うのですが、この作品が持つ熱や、疾走感、そして時折描かれるアキとカオルのさりげない友情は、女性の自分も多分に惹かれるものがありました。アキの母親の為に、大学生の振りをするカオルとか。ラストの「あのシーン」とか。 他の方も比較していますが、石田衣良のIWGPシリーズ、あと私は高村薫の作品が好きな方は、この物語も特にオススメです。 もう10年近く前に刊行され、解説の大沢在昌の予言通りシリーズ化された本作は、現在4巻まで刊行されています。最新刊では遂にあの人とあの人が再び出会っているので、このお話を読んで気になった方はそちらもゼヒ。 | ||||
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このシリーズは「ゆりかごで眠れ」に次ぐ、作者の代表作です。ぜひ読んでみて下さい。 | ||||
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友人に勧められて何気なく読んだ「ヒートアイランド」。最初はあまり期待はしていなかった。だが、読むにつれ、緊張感のあるストーリー、迫力のある文構成に次第に飲み込まれていった。この本には続編があるが、何といっても第1作の衝撃は大きかった。ここでは書き表せないほどのものがある。 現代の若者、読書好きにはたまらない作品だと思う。 ぜひこの本を読んでたくさんの面白い場面を探して欲しい。 | ||||
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読後に何を思うわけでもないし、何も残らないけど、読んでいる間は夢中で読んだ。「ワイルドソウル」の主人公たちと比べると背負っているものが違うので、こちらの方がどうしても軽く感じてしまう。それでも続編もすぐに注文しようと思わせるだけのものはある。 | ||||
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スピード感があり。写実的で現実感、生活感が感じられる。 映画も見たが、小説の方が面白い。 | ||||
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ストリートギャングvsヤクザvs武闘派強盗団の、知略をめぐらせた戦い。 この三者が大金をめぐり、それぞれの思惑と利害が交錯する。 物語にぐいぐい引き込む描写と、スピード感溢れる展開は、読んでいて楽しいです。 基本は知恵で戦い、必要な時だけ力を使う、仲間と組織を重んじるギャングのトップが主人公です。 そこに、絵に書いたようなヤクザと、義理深い強盗団が複雑に絡み合っていきます。 ケンカやドンパチ合戦だけの、軽い物語ではありません。 ギャングの友情、ヤクザのメンツ、強盗団の義理といった、己のプライドをかけた戦いです。 個人的に、強盗団は好感が持てましたが、主人公にあまり好感は持てませんでした。 仲間を救うためとはいえ、主人公の実行した作戦はあくどく、末恐ろしさを感じさせます。 その智謀によって犠牲になった一部の人間が不憫でした。 最初は、こんなに人間が出てきて、どうやって物語を終わらせるつもりだ? と不安でしたが、杞憂でした。 絡み合う複雑な物語が、緊張感を保ちながら、終盤で一気に収束に向かいます。 物語も、最初に敷かれた伏線がラストで見事に生かされて、納得のいく終わり方でした。 『ワイルドソウル』を先に読んでいたので、それと比べると内容は少し落ちてしまいます。 しかし、上記の作品を彷彿させる迫力のある垣根ワールドで、お勧めできます。 | ||||
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『ワイルド・ソウル』と双璧の、垣根涼介の最高傑作。『ワイルド・ソウル』のほうがスケールは上だが、欠陥も感じられた。こちらは隙がなく完成度が高い。この作家は才能がある。読ませるすべを知っている。遠からず間違いなく日本を代表する娯楽作家になるだろうと思わせられる一作。(ただしその後の展開をみると、この期待は裏切られ続けている。) ストリートギャングを束ねて、ストリートファイトをビジネスにしているアキとカオル。そのグループ雅のメンバーがひょんなことから、やくざのカジノから裏金を強奪した3人組の金を手に入れたことから、雅と強奪犯、さらに二組のやくざが絡んだ息詰まる争奪戦が始まる。 非常に劇画チックではある。主要人物は強すぎたり賢すぎたり。でもそれが痛快。そして、能力が優れているだけでなく、彼らが敵味方を超えて非常に魅力的なのも、作家の力量だろう(なんと言ってもアキだろうが)。ジャンルとしてはハードボイルドだろうが、解説の大沢在昌が書いているように、そこには暗さがない。人物は破滅に向かわない。まっとうだ。その点、ある意味安心して読める。 しかし、暗さはないといっても、垣根の書くものでは常に人物たちは、社会と呼ばれる巨大システムに虐げられ、不満を持つ者たちだ。自身が結果的に犯罪者であっても、基本的にそれに対する正義感ともいえる怒りが、彼らを真っ当にし、魅力的にしている。見方によっては単純である。たとえばカオルの生き方。カオルは、デビュー作『午前三時のルースター』の高校生に似ているが、その辺はだからまだ青臭いのかもしれない。しかし逆にその明るさが魅力なのも確かだ。 解説に言うように、物語は、その不満な彼らが持て余す男のエネルギーを噴出する展開を取る。当然暴力のアクションが絡むが、同じぐらい、あるいはそれ以上に頭脳のアクションがあるのが特徴的でもあり、魅力でもある。かなり頭のいい作家であるのは間違いない。 とくに見事なのは、立場の違う4者の関わりあい方の描写と展開、そしてそれぞれの思惑での「計画」とずれ。『午前三時のルースター』の素人っぽさがずっと遠く思えるような、本格的な小説になった。終わりのまとめ方は、そのまとまりの良さにおいて『ワイルドソウル』よりも優れている。 そしてこうなると、たしかに大沢の解説が言うように、続編があってもおかしくはない。このまま終わっても魅力的だが、その後が描かれるのも同じぐらい魅力的だ。そこでは柿沢の過去もより明らかにされるだろう。だが、アキの今後の生き方を描くのは難しいかもしれない。アウトローになって終わるのがいいとも思えないからだ。開いたままにして、むしろこの問題は別の小説で考えるのがいいのかもしれない。と、あれこれ考えるまでもなく、まもなく続編が書かれるのだが、これは失望。やはり書かない方がよかった。だがそれは別の話。 「ヒートアイランド」という象徴も、その意味での東京渋谷という場所設定もいいと思う。 | ||||
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最初から、いかにも現代風の雰囲気。主人公たちは、一種のケンカのイベントとストリートファイトで金を稼いでいる。そんな彼らがある日、大金を手にする。しかし、それは少しヤバい金だった。 クライムノベルなど、今までたくさん書かれている。ありふれた設定では、読者を引きつけられるはずもない。だから、このストーリーは少しひねりを加えている。文体は読みやすく、不良の若者同士の会話も自然である。ケンカの表現も上手い。その光景が自然に浮かぶ。 ひょんなことからヤクザの金を手にした主人公たち。その金を取り戻そうとする強盗グループ。同じく、自分たちの金を追うヤクザ。三者の思いが絡み合い、舞台はヤクザの組事務所へ−。 この本は確かに面白い。しかし、個人的には主人公のアキとカオルより、強盗グループを応援したくなってしまう。彼らは、スマートに仕事をこなす。その態度が、怪盗ルパンを思わせる。彼らはかっこいい。ケンカパーティーで生きている主人公たちよりも。 しかし、アキたちは、危機的状況を一気に解決できる妙案を思いつく。はたして、その結末は… なかなかよくできている。型どおりのクライムノベルではないが、アクションシーンなどもふんだんに盛り込まれており、すらすら読める小説に仕上がっている。 | ||||
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テンポがよく、読みやすいです。 アキがかっこいい。 続編も絶対読みます! | ||||
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ストーリーも面白いのですが、やはり登場人物が皆とても魅力的です。 特に、主人公のアキ、そしてギャングの柿沢、桃井たち。皆、法的には悪いことばかりやっているのですが(ギャングなんだから当たり前ですが…)、シンパシ―というか、思い入れを持つことができるキャラクターたちが沢山登場します。 垣根氏の著作は、『午前3時のルースター』や『ワイルド・ソウル』、『君たちに明日はない』など何作が読みましたが、本作のシリーズが最も面白く、垣根氏の最も良い持ち味が出ているのではないかと思いました。 | ||||
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垣根涼介の最高傑作はワイルド・ソウル。 あたしの中ではそれは間違いない。 でも、このヒートアイランドもすごい。 ストリートギャング(?)と始末屋(?)とやくざの抗争がうまく絡み合い、 緊張感とリズム感を保ちながら最後まで駆け抜ける、この快感。 ヒートアイランドというネーミングも抜群。 そんなに言及されていないのに、ほこりっぽさと都会のだるいような暑さが文字の間から滲んでくるようだ。 ヒート。ビート。リズム。 熱くて暑くて、でも爽快。若くてむちゃででも、とびっきりな夏を、堪能できる一作。 | ||||
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■読み始めたきっかけ 「ワイルドソウル」が面白かったので、2冊目として「ヒートアイ ランド」をチョイス。巻末の大沢在昌の解説の中で、彼も同じ順番 で読んだようだ。 基本的にはハードボイルド。用意周到で頭が良く、体を鍛えている、 車(日本車)、カネが絡んだストーリー。男性読者が多いと想像される。 義理人情も重要なキーワード。しばらくは、他の著作も続けて読みたい と久々に思った。 ■心に残る言葉 著者は、日本車が好きと思われる。特に90年代の車種が好きなのでは ないか。「ワイルドソウル」では、フルチューンをしたRX-7。イメージ 的には、BMWとか外車だろっと思っていたところに、意外な設定。 今回は、インプレッサとユーノス500!特にユーノスは最近の若い 人は知らないだろう。同車はハイレフコート技術と呼ばれる塗装がいい。 ダークグリーン、ダークレッド系のカラーは欧州車の香りがする。当時 のマツダはランティス、コスモを含めスタイリングやインテリアがいい 車が多い。私も含め30歳代の90年代の日本車好きには、たまらない設定。 解説の大沢在昌で「修羅場が男を磨く」という信念を著者は持ってい ると書いている。確かに「ワイルドソウル」も含めて、それぞれの登場 人物がそれぞれの背景で修羅場をくぐり抜けている。それが、垣根涼介の 魅力であると思う。 自分には縁遠い世界だが、かっこいい、そうありたいとあこがれる世界 があると思った。また他の著作も読んでみたい。2作読んで大体の展開や キャラが読めるようになったが、その分、安心して読める気楽さがある。 ■どんな人にお勧めか 90年代の日本車好きの人 早朝ジョギングなどで、体を鍛えたい人 家をシンプル、清潔にしたいと思う人 用意周到な人間を尊敬する人 | ||||
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あたり♪ 最近、辛気臭い本にばかりあたってましたが、 久々のヒット♪ とにかくテンポがいいのよ。 で、ありえないだろーって設定、かつ、おいおいって突っ込みどころも満載なのに、 突っ込む暇もなく、先へ先へと読みすすめます。 なんていうか、馳 星周が、もっと明るく軽くなったみたいな? このシリーズは、ギャングスターレッスン、サウダージと続きますが、 これまたおもしろいです。 | ||||
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ストーリーや話の展開はよくあるドタバタ物語です。 ブラピの映画、スナッチに似てます。話は凄く面白いです。 ただしどうやっても納得いかないのがほんの19歳の若僧がどうやってここまで知恵をつけたのかというところ・・・主人公アキにしてもカオルにしても他のただのストリートギャング達と何が違ってここまで頭の回転が違うのか・・・頭がいいことには納得できても知識や定石等々を当たり前に押さえすぎていることに違和感を感じずにはいられない。 その点35歳過ぎの男達の修羅場の凌ぎ方には納得できるが、そんな百戦錬磨の彼らがなぜ金を取り返しにいったのか・・・がよく理解できない。 等々色々と疑問を残させたまま読み進めなくてはいけないが話そのものはコンパクトで面白い。IWPG以来ストリートギャングというこじんまりした題材でも受けるようになったからだろうか・・・争奪される金額も3000万ちょっとじゃ少々しらけてしまう。 何かを手に入れるために大暴れする物語は面白いが、手に入れてしまった火の粉を振り払おうとする物語なのでそこまでのめりこめない。 | ||||
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「君たちに明日はない」で初めて著者の作品に触れて、奥田英朗の方がおもしろいと思った。余計で陳腐な表現の性描写も多くあまり好きになれなかった。だけど、きっと実力はあるのだろうなとも思ったので、傑作とされる「ワイルドソウル」を読んでみたのだが、評判どおり傑作だった。時間を忘れ徹夜で読み切った。 で、次に手に取ったのがこの「ヒートアイランド」だ。登場人物が男しかいない。濡れ場(笑)もない。笑いやくすぐりの要素がまったくない。暴力だけが渦巻く小説だ。解説の大沢在昌氏が「多くの女性には理解されにくい物語世界」と書いているとおりだと思う。 ストーリーや登場人物に“新しい”魅力を感じるかといえば疑問符がつく。多少複雑ではあるがストーリーはこういった作品の典型だ。同じく、アキやカオルも含めた登場人物もこういった作品の典型だと思う。正反対の二人がコンビを組むという手法も新しくない。 しかし、それでもこの作品は面白かった。それはひとえに、一気に読ませる構成力とスピーディな展開なのだと思う。こういった作品で大事なのは、読者に本を閉じる暇を与えないリーダビリティの高さだ。いわゆるハードボイルドと呼ばれる、人物の造形などに“ある程度“パターンの決まった”ジャンルの小説で、これだけの作品を書き上げた著者の実力はやはり高い。 この作品はデビュー2作目なので、結果的に遡って彼の作品を読んだことになった(まだ3作だが)が、感じるのは、垣根涼介はハードボイルド的な作家として登場したものの、それには飽き足らず(あるいは限界を感じて)、「ワイルドソウル」のような、人物造形に力を入れハードなだけではない奥行きのある、彼にとって一つの頂点ともいえる作品を書き上げ、そして「君たちに明日はない」のようにキャラが立った小説にシフトしようとするも、それがまだ試行錯誤の段階であるということだ。 | ||||
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映画化されるということで、初めて作者の本を手にしました。読みやすく、ストーリーのスピーディさもあって、一気に読んでしまいました。 渋谷のストリート・ギャングを描いているのですが、主人公のアキのスマートで頭の良い格好良さに、「ストリート・ギャング」という余り印象の良くないところが薄められ、いつの間にか受け入れていました。作者も彼らのそこまで来る人生を垣間見せながら、彼らの裏に或る「絶望感」「虚無感」を見せてくれます。それも主人公たちに違和感を持たず共感することを促してくれるのかも知れません。更に、この本の良さは、彼らを「破滅」に導いていないことも、読後感の良さをもたらしてくれます。 楽しい作品でした。 | ||||
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話自体はスピーディーで読みやすいと感じましたが… どうも登場する若者のセリフにリアリティを感じることができませんでした。十代、二十代の読者なら「そんな言い方しないよ」とツッコミたくなる箇所は幾つかあると思います。そこがちょっと安っぽくみえて残念でした。 | ||||
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以前に垣根涼介氏の「午前三時のルースター」「ワイルド・ソウル」を読んでいたので、何も深くは考えずに買いましたが、正直、予想以上です。 ストリートギャング?と聞くと、なんとなくその物語から一歩引いてしまう方もいると思いますが、実際に読んでみれば「なるほど」と思ってしまような、それらを差し引いてもお釣りがきそうな面白さでした。 ヤクザから計画的に金を奪ったつわものな強盗たち。その強盗から何も知らずに突発的に金を巻き上げてしまったアキとカオルの仲間たち。ヤクザ同士の勢力争いも絡み合いながら、金を取り戻そうとヤクザに強盗に追われ、ハイスピードでこの作品に引っ張られてしまいます。 主人公であるアキもですが、強盗にしても、ヤクザにしても、それぞれに存在感があり魅力を持っていて物語の展開に引き込まれていきます。 ハイスピードで読ませてくれると言う意味では、戸梶圭太氏の「闇のカーニバル」等が好きな方にもお勧めです。 | ||||
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この作者のことはまったく知らなかった。 ところが、私がレビューを書いた作品によくレビューを書いておられる方がいて、 本の好みが似ているので、その人が絶賛する本なら、はずれはないだろうということで 手にしてみた。 読む前は、「コールドゲーム」のような感じかなと想像して、正直買ったはいいが読む気があまりしなかったのだが、いざ読み始めると、読了まで一気だった。 皆さん書いておられることだが、主人公アキのものはぜひシリーズ化してもらいたい。 一大ビルドゥングス・ロマンに発展することと思う。 この作家のいいところは、可能性を感じさせるところである。まだまだ引き出しを持っていそうで、この作品で一杯いっぱいということを感じさせない。 解説で、大沢在昌は垣根を大藪の正当な後継者と論じているが、 垣根の可能性を考えれば、大藪春彦をはるかに凌駕する作家になるだろう。 ワイルドソウルを読む日が、楽しみだ。 | ||||
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