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死都日本



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【この小説が収録されている参考書籍】
死都日本
死都日本 (講談社ノベルス)
死都日本 (講談社文庫)

死都日本の評価: 4.22/5点 レビュー 125件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全104件 21~40 2/6ページ
No.84:
(5pt)

カルデラ噴火の恐ろしさに驚愕

カルデラ噴火の恐ろしさを知らされました。これまで十和田湖とか観光に行ってカルデラ湖の美しさに魅せられていましたが、その湖がどのようにできたか知るにつれ美と恐怖の混在に認識を変えさせられました。
内容は詳細を極めていて、この本を書くためにどれだけ調査したのか考えると作者に敬意を表さざるを得ません。
日本では約 7300年前に九州南方にある鬼界カルデラがカルデラ噴火を起こした時は九州の縄文人が全滅したと聞きました。自分が生きている間にはそんなことは起きないで欲しいと願うばかりです。
死都日本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:死都日本 (講談社ノベルス)より
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No.83:
(4pt)

シン・ゴジラみたい

娯楽として楽しむにはあまりにも現実問題と重なり過ぎている。でも、だからこそ余計に、不謹慎な言い方だが、スリル満点だった。巨大な火山噴火の物理的・経済的な影響と、その対応策が、物語に乗せて語られている。正直、説明のほとんどが私には理解不能だったため、「なんだか凄いぞ」という雰囲気だけ受け取って、パニック映画と同じ楽しみ方をしてしまった。駄目だと思う。もっとちゃんとした、権力のある人に読んでおいてほしい。
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No.82:
(4pt)

火山国日本の火山入門書

破局的噴火という火山活動があることを初めて知った。
特に九州はカルデラ火山地帯であり、地震よりも怖い。地震は一過性の災害ともいえるが、噴火、それも破局的噴火は何十年という単位で災害の影響を受ける。考えてみれば、地球も様々な活動を行っており、その活動の積み重ねで、現在の日本列島ができているはずなので、日本にいれば、必然的に火山や地震のことは考える必要があると思う。小説中で、以前住んだことのある場所が巨大火砕流に飲み込まれたのは、他人事ではないように感じた。エネルギー政策は、この小説で書かれているリスクも含めて考える必要があると改めて感じた。

「死都日本」という小説のストーリーはおいておいたとしても、火山と古事記との関係や、アイスランドのラキ火山の噴火とフランス革命との関係や、ミノア文明を消滅させた火山とアトランティス伝説など、ところどころに挿入される火山話が大変興味深かった。特に、古事記における火山の解釈は、日本が火山地帯にあることを思えば、そういう解釈があっても全然おかしくないし、むしろ説得力があるように感じた。

例えば、古事記の記載について、この小説中で次のように展開する。『スサノオが泣き喚くと山が枯れ、川が乾き、海が干上がり、万の災いが世に満ちた、という。古事記学者は「泣く」を「豪雨」だと考え、スサノオ=暴風雨神だと説明するが、この解釈は子供が考えてもおかしい。豪雨では川は増水し、海は 高潮 となる。「いや、泣き過ぎて涙が涸れた干ばつだ」と言う人もいるが、死海やカスピ海ならいざ知らず、九州の海が干ばつで干上がることはない。こういう矛盾は古事記の至る所に存在し、そのことが逆に古事記の文学的価値を高めているとも言える。しかし、このスサノオの涕泣場面などは、スサノオを火山神、泣き喚く声を噴火の轟音だと考えれば何の矛盾もない。降灰により山が枯れ、川が乾き、土石流で海が埋まるのである。黄泉の描写同様、天孫族の先祖が子孫に宛てた噴火災害警告である可能性は高い。』
小説というより、著者の火山に対する思いをぎゅっと詰め込み、小説中の主人公の黒木の口を借りて持論を繰り広げているようなスタイルである。

小説という形をとっているが、自然災害のリスクに対してどのように対処していくべきかという啓蒙書でもあると思う。この小説の災害の対応中の合言葉として、「SECOND BEST, TOMORROW!(今できることをしろ!)」がある。〝最善を求めて手遅れになるよりも、次善で良いから今出来る事をしろ!〟というナチスの侵攻を目前にした英国の戦時訓だそうだ。
不勉強で知らなかったが、それが当てはまるケースはいっぱいあると思う。特に、緊急な対応が必要な際には、次善の策でも適切な対応をすばやく対応したほうがよいであろう。とても長い小説だったが、勉強になった。
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No.81:
(4pt)

壮大な物語を創り上げた作者の熱量を感じる作品

大規模噴火の臨場感溢れる描写に惹きつけられる。反面、政府の動きは如何にもフィクションで現実味が薄く、噴火の描写との落差が大きいのが残念。しかしながら多彩な要素を詰め込み、壮大な物語を創り上げた作者の熱量を感じる作品で、読了後は面白い本を読んだ満足感に浸ることができた。
死都日本Amazon書評・レビュー:死都日本より
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No.80:
(5pt)

新聞記事をきっかけに見つけました。

新燃岳7年ぶりの噴火の最中に読みましたが、リアルと小説の間を行き来する怖いくらいのリアリティがあり、づっ引き込まれっぱなしでした。映画化期待しています。
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4061825615
No.79:
(5pt)

映画化してもらいたい

いつ起きてもおかしくない破滅的噴火。古事記が古代の破滅的噴火の表現だという視点も説得力がある。ぜひ映画化してもらいたい作品だ。
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No.78:
(4pt)

読む価値はあるが、現実と物語を区別できる人向け

●良いところ
他の方も述べているように、火山描写は非常にリアルです。
また、登場人物の心理描写もリアルかつ丁寧に描写されています。
更に、ところどころ日本神話の話を織り交ぜてあり、
重いテーマにも関わらず暗い一方の物語になっていない点も見事です。

●悪いところ
日本の技術を明らかに盛っています。
仮に今から全力で火山対策をしても、実用化に最低5年は掛かる技術が平然と出てきます。
でないと「日本が滅びました、終わり」になってしまうので、やむを得ない部分はありますが、
それだけに現実と混同しないよう、ある意味で読み手の知識と注意力が問われます。

また、火山については丁寧に調べ尽くしている一方で、
軌道力学(人工衛星)・医学の調査はおろそかだったようです。
話にからむ3機の人工衛星の内、1機は物理学的に不可能な軌道を計画され、
1機は不可能な軌道変更を2度実施しているため、まともに描画された衛星は残りの1機だけです。
さらにNASAとESAの実力も甘く見積もりすぎです(神の手作戦 関連)。
また、医学についても看護師が素人丸出しの病名の間違え方をしています。
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No.77:
(5pt)

映画で見たいが…

2011年の霧島新燃岳噴火、2016年の熊本地震を身近に体験した事、描写されている地域に馴染みがあることで背筋が寒くなる作品でした。
是非、実写映画化して欲しいです。
ただ、スケールが大き過ぎて邦画のレベルで扱えるのか…。
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No.76:
(4pt)

映画化を希望したい作品!

作中にあった「地震には上限があるが、火山には上限がない。」という台詞が、東日本、熊本と目の当たりにしてきた地震の悲惨さを思い返しても、どれだけの事態になるのかを想像するに空恐ろしくなりました。

作品の最後は、やはりお話として希望が持てるものになっていましたが、自分が作中にいたとしたら、どうやっても逃げ切れないな…と、地理的なことが分かっているからこそ恐怖感は倍増です。

ぜひ映画化してほしい作品ですね。
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No.75:
(5pt)

何度読んでも素晴らしい!

何度読んでも素晴らしい!黒木のような友人がいれば楽しいだろうな〜!時間ができれば鹿児島に、桜島を見に行きたいと思います。
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No.74:
(5pt)

火山の恐ろしさがわかります

石黒 耀さんは医者なのに、火山に対する知識量がものすごいです。
破局噴火がもし起きたら「大変」では済まされない被害がでるのが分かりました。
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No.73:
(5pt)

凄まじい破壊描写

他のディザスター小説と比べて破壊と死者の規模が段違いですね。
カルデラ噴火だから当たり前ですが、色々な配慮から少し想定を緩くのでは?という感じもします。
主人公中心視点がちょっと多いのがアレでした。もっと破壊度合いを広範に記述頂ければもっとインパクトがあると思いますが、
刺激的な良い作品。もし起きたら絶対死ぬって諦めが付く内容です。
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No.72:
(4pt)

こんなこと知らなかった-------。

前半は、圧倒的な迫力と科学的な考察を交えた説得力のある内容で、寝るのも忘れて読みました。終盤の、「神の手作戦」は、やや苦しさがあります。しかし、現在の日本について、大きく見方を変えさせられたのも確かです。面白い!
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No.71:
(4pt)

おもしろい

破滅的な噴火についてとてもわかり易く書かれている本です。火山国日本に住んでいる限りいつ襲ってくるかわかりません。一読を薦めます。
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No.70:
(5pt)

火山防災につながる良著

阿蘇山の噴火が気になりますね
大規模カルデラ噴火の災害をイメージさせてくれる良著
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No.69:
(4pt)

火山列島日本に住むということ

宮崎と鹿児島に出張する機会があり、だいぶ前に購入したのを思い出し読み始めた。

この本を読むことで、火山列島日本という不安定な天秤の上に住んでいるということを改めて認識した。

また、破局的噴火があった際の民族・経済の立ち直り方から
米中の動向まできちんと書かれていて勉強になった。

ただ、何百万人という日本人があっという間に亡くなる中、主人公夫妻のハッピーエンドはリアリティーを薄めてしまった。
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4061825615
No.68:
(4pt)

やはり政策が甘すぎますね

この作品のストーリーは既に知っておられると仮定して、アメリカ大統領顧問が地球寒冷化が起こり
食糧危機が起こると示唆している、正にその通りこれを「火山の冬」と云うVEI7以上の噴火だとまず
起こりますねタンボラの時は幸いにも小規模な寒冷化で済みましたがそれでも翌年は「夏のない年」
と言われていますが。
この作品の様に中緯度でしかも初夏で人口密集地域だととんでもない被害がでます、VEI7クラスでは
この程度の被害でも死者はその後の餓死者も含めて1千万人程度しょう、しかしながら噴火で発生した
エアロゾルは20000~30000メートルの上空に滞留し全地球を覆います、結果、日光がその層で
反射され所謂「火山の冬」を起こします、これがVEI8クラスに成ると1000立方キロに成り数年は続きます
その後エアロゾルの重い部分は降下しCO2等の軽い部分は数十年から数100年長い場合は数1000年
続くこ事に成り今度は温暖化の原因に成るでしょう、実際にPーT大絶滅の初因はこれだと言われています。
ところでエアロゾルの重い成分は所謂「火山灰」です、これが曲者でガラスの砕片です、しかも帯水すると
良導体と成り電線等に積るとショートさせるしそれ自体の重量が増し5cmも積もれば屋根等を潰してしま
います、さて阿蘇4程度の噴火が再び起こった場合、関東等でも降灰量は5cm程度だと考えられていますから
まず現在の通常の和式建築物は帯水した火山灰の重さの為に潰れるでしょう、高層ビル等にはやはり灰が
付着して最初はショートそして灰の重さに耐えかねて断線してしまう電線の為に生活は不可能と成ります
更に水源が灰に汚染されては農耕は勿論、飲料水として確保する事が非常に困難と成ります、また、現在の
ビルは電力で水を貯水槽に組み上げてから使用している為、電力が無ければポンプがまわせず貯水槽に水を
上げる事が出来ず断水です、更にで発電にも酸素が必要ですから特殊なフィルターを取り付けなければ
タービンが使えません、更には現在では鉄道も電力が無ければ動かせません又、灰はガラス質なので1cmの
降灰で車も動かせなく成ります、人間が灰を吸い込んだ場合そのガラス質の灰により呼吸が出来ないでしょう
要するに、もし霧島があの様な噴火を起こせば日本の大半は居住不可能に成るんです、これがVEI7の噴火の
被害として想定できる事なのですが、この地球上には更に大きなVEI8といわれる噴火も起きる可能性が
在る火山も存在しているのです。

そこで問題になるのが超巨大噴火に対し人間はどうすれば良いのか、と云う問題ですが答えは簡単です
その徴候を逃さずに捉え、もし兆候が見えたのなら逃げ出す事です、現在の科学・技術では何をしても無駄
でしょうから、出来得れば火山の全く無い所へ、最もいのは宇宙でしょうね、それも惑星では無く人工の天体へ。

「日本沈没 第一部」の映画で総理大臣に「箱根の老人」が言った「何もせん方がええ」と言う事は事噴火に
対しては現在の人間の科学・技術力では残念ながら事実なのです。

では何が甘いかと云うと調査及びその結果の発表の方法です、現在の人間にできる事は徹底的な調査で
兆候が在ったら即、避難出来る様に結果は公表しなけれれば成りません、しかし公表するとパニックが起こり
それなら事前に多少の情報をリークさせて一般市民が即、政府を信用し避難する事も出来る様にしておく事や
予め経済界対し経済状況が変ると云う点もやはりリークさせておく事も重要です、そうすれば噴火後の経済界
の説得も楽に成ります、政策と言うと皆さん事後の政策の事は良く解かっているのですが果たしてあれだけの
噴火の後その連絡が出来るのでしょうか、この点は「日本沈没 第一部」の方が上回っていると考える次第です、
確かにあれだけの噴火が起きるのなら何時と云う点も重要なんですけれどそれを政官界に留めておき秘密主義に
徹する事は致命的なあやまりに成ります、もし鹿児島県知事にある程度の情報が流れていれば鹿児島は救えな
くとも一部の人間は自力で避難し救えたでしょう、それが黒木のやっていた事なので宮崎の人間はある程度は
自力で逃げる事が可能に成ったのです、逆に鹿児島では何の情報も無いので全滅したのです、つまり事後の情報
よりも事前の情報の方が有効に成ったケースですが、今の政府にはその力はありません、何もかも官僚任せの
そして官僚は秘密第一主義なのです、ですから秘密主義の壁をを打ち破れないのです、そしてそれに輪をかけて
駄目なのがマスコミでしょうね、このマスコミを何とかアメリカ並みにする事が現在の日本の最初の課題ですね
現在の日本のマスコミは視聴率に胡坐をかいているだけですから(あろう事かNHKもそう成りつつある)この様な
啓蒙作品は殆ど作りません、また災害時にも自らが第一の姿勢です(311にも取材現地へ行かなかったとも聞く)
フリー・ランスの記者に依頼するか殆ど外注で済ませています、それを編集し流している様な状況です,更に悪い
事はそのうちに国民全体にそのマスコミ体質が広がり全て安易に済ませる様に成ってしまうから311の様な時に
全くなすすべがなくなったのです、自然界に対し自分達の安直さを求めてその答えが311の様なお返しを自然界
がしたともいえないでも有りません、危険な土地開発、安価な電力こういった事がいかに危険であるかを示したとも
いえるでしょう。

さてでは結論として小説の中の菅原首相が現在の首相だたとして何が出来るかはっきり言って何も出来ないでしょう
それほど現在n日本は個人・個人がエゴイスズムに侵されているのと世界が後輩しつくしいてるからです、まず日本
で黒木の言うような事をする事は不可能でしょう、何故なら現在の日本国民はどんな時でも安直な方法を取ると考え
られるからです311後、まだまともな復興していないのににオリンピックをする事にを行う事は普通の国のあり方では
ありません’、あんな物は単なる娯楽です他の国がやりたいといっているのに、復興は娯楽ではありません増税も有り
得るでしょう、けれどもそれは後の後の為に成るのですから、しかしながら娯楽は一時的なものです、それをマスコミが
批判もしないで真っ先に立ってやれやれと言う様な組織は一般民衆の為にははなはだ好ましく無い事です。
t一部の利権団体が自分達の利権を追求しより好ましい政策を求めるのは致し方無いとして、もしそれがマスコミの様な
組織だと反対する権利を封じる可能性が合法的に出来るのがマスコミですから.、ちょっと話がそれましたか、では戻して
この様な国で国家が民衆の利益に成る事を益を出来はずが有りませんこれではバカを見るのは自分達自身が選んだ
民衆です、その結果は国破れて山河無し」と成る事は明白です、故にこの役立たずで害の多いシステムまず変えなければ
あのレベル噴火にタチウチ出来る訳が無いのです、その点で菅原総理はまず最初に官僚システムでは無くマスコミ及び
それを利用している政・財・官のシステムを破壊しなければ成らなかったのですが却って利用しようとししたのです。
死都日本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:死都日本 (講談社ノベルス)より
4061825615
No.67:
(4pt)

ディストピア小説が成り立つような立地条件

小説としてのクオリティは、それほど高くない。
が、火山災害のありうべき未来図を、物語形式でわかりやすく落とし込んだ力技には脱帽である。

火山災害に関する知識の深さは、日本地質学会からもお墨付きをもらっている。
刊行が2008年だから、大震災の3年前である。
原子力発電所を巻き込んでのあの大惨事を予想する内容になっていることにも驚く。

それでも地震災害は、火山災害に比べると規模からすればおとなしいようだ。
歴史上、噴火で滅びた文明はあっても、地震で倒壊した国はないという。
日本は、1万年に1回の割合で破局的大噴火に見舞われており、
最後の破局的噴火からはおよそ7000年が経過している。
とすれば、いつ破局的大噴火に見舞われてもおかしくないということか。

本作の舞台は、霧島火山地帯の破局的大噴火により、西日本のほぼすべてが壊滅的被害を受け、
南海トラフ地震、東海地震、富士山噴火へと連動する筋立てになっている。

おそらく最悪のシナリオという事になるのだろうが、こういうディストピア小説が成り立つような立地条件で、
日本の原子力政策や政経が進められているという現状が再認識できる。
この現状に無力な庶民がいかに対峙するかと考えると、ちょっと気が重くなる。
警告の書と言っていい作品だ。
死都日本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:死都日本 (講談社ノベルス)より
4061825615
No.66:
(5pt)

これはすごい…。

ここまでくると一般小説の範疇からははずれていると思います。多分火山学を専攻なさっている学生さんや、ともすると教授クラスの先生までもうならせるような内容なんじゃないでしょうか、地図をひろげつつウィキペディアで調べつつじっくり時間をかけて読ませていただきました。かなり面白いです。
死都日本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:死都日本 (講談社ノベルス)より
4061825615
No.65:
(5pt)

ハラハラ、ドキドキ

厚みのある本ですが、読み始めたら、一気に最後まで読んでしまいました。中断するのがもったいない。

火山の噴火について非常に良く調べてあります。次々と起こる事態に、ハラハラのしどおしでした。
自分がそういう事態に遭遇したら、どういう状況になりうるのか、非常に勉強になりました。

日本人には、地震は非常に身近ですが、火山のほうは、6000年前に大きな大爆発を経験したのみで、
資料が少ないです。

フィクションですが、実際、日本がこういう経験をする可能性は決して少なくないと思われます。

2011年の東日本大震災以前に、書かれている点は重要だと思います。大災害について想像だけで
書かれているわけですが、大災害について日本人が実際に経験することを、精確に予想できている
と思います。
死都日本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:死都日本 (講談社ノベルス)より
4061825615

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