アフターダーク

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評判

アフターダークの評価:

3.48/5点 レビュー 468件。 C ランク

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平均点3.48pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全512件 381〜400 20/26ページ
No.132
(3pt)

現代版理想的社会小説

明治末期ならば閉塞感に対し、島田清次郎の熱さや葛西善蔵の諦観で対処した。が現代東京は、熱くも諦観にもリアルはなく、もちろん癒しにもなく、ただ閉塞感の中で戸惑いつつも、欠点が長所でもあるそんな当たり前の性質をもつ身近な人との、ちょっとした出会いからしか閉塞感の脱出はないし、また時に脱出し、時に脱出できないしという現実を受け入れながら、魅力はないが、あった方がいいだろうといった各駅停車のようなライフスタイルを再構築している等身大の読者を多少デフォルメした社会小説。「わたしたち」という表現には、誰もが内包している、実は個にさほどのこだわりのないテレビやインターネットといったマスメディアに依存した人々の、総体的な観点と心境を感じる。そしてその犠牲者として世間価値に無意識に踊らされていた姉が価値の再生へ向けて冬眠、いや充電をし、いままでの価値観に違和感を感じつつも地道にでももちろんアヤフヤさのど真ん中で「個らしいもの」を確立していく妹たちの、孤独前提の価値観を構築している様子をタンタンと見せ、メッセージ性を隠すことで、読者は春樹の世界観に現実の自分らもいることを実感するから、かえって説得力がでている。登場人物と読者の垣根がとっばらわれた、実生活と物語が実感で調和できる位置を示唆した参加共住型小説とも言える。無機質な交換不可能性の一切ないデニーズやラブホテル。言葉と物語の希薄なセックスといった刹那的ゆえ浅い快楽に囲まれた可視的な環境までもイビツになっている現状に対し国民作家という立場から、精一杯の再生プロセスメッセージになっていると思う。しかし現代版夏目漱石だけにどうしてもマジメさが鼻につき、必死にマジメさを隠しても、本質は明治文壇の系譜的人生、自我模索小説から今回も一切はみ出ていない。つまり芸術という基準からいえば?
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.131
(3pt)

つまらないが、退屈はしない

 読み終わっても体の奥にじわりと残る、あの心地よい読後感が今回の作品では微塵も感じられなかった。つまらない映画の長大な予告編を文字に起こしたみたいな作品だった。とにかく登場人物である若者たちにリアリティーのかけらも感じなかった。もちろん、そうしたリアル感のない若者の存在もある種の小説的世界には必要な場合もあるだろうけど、その小説世界に入って行けないのだからどうしようもない。一人一人が思わせぶりで、何かの予兆だけを残し、小説が終わってしまった。この話から何か教訓めいたものが引き出されるのかな。  ああ、できれば村上さんの実年齢に近い、初期の「僕」の感覚をもった主人公を中心にした物語を、もう一度読んでみたい。 しかし、こんなにつまらない話を退屈させずに最後まで読み通させる村上春樹の力量は、やはりすごいんだろうなあ。 
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.130
(3pt)

村上春樹の時代性

私は、角川書店から刊行された『THE ANSWER』という本の著者の鈴木剛介と申します。(次回作も角川書店から刊行されます)私はまだまだ駆け出しのひよっこですが、同じ専業作家として村上さんの最新作である本書を読み、「作者と読者の乖離」ということについて考えさせられました。デビュー作からページが剥がれ落ちるほどに繰り返し読んできた氏の作品は、恐らくは『アンダーグラウンド』により社会のダークサイドと深くコミットしたことを契機に、『海辺のカフカ』から作風が完全に変わりました。個人的には、『カフカ』と『アフターダーク』は、もう一度読みたいとは思えなくなりました。もともと氏はそんなことは考えずにこれまでやってきたのだと思いますが、私は「本」も商品として流通する以上、ある意味で作家も「サービス業」的な側面も持つ必要があると考えています。そのような意味で、『カフカ』と本書は、完全に読者のことは無視されて書かれているように感じました。村上作品が、10年後に、現代における(一昔前の作家である)「大江健三郎」さんのようなポジショニングになるのか、それとも若い世代に読み継がれていく作品群となりうるのか、ちょっといやらしいですが、そんな興味を持って今後の成り行きを見ていきたいと思っています。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.129
(3pt)

もうちょっと欲しかった

村上春樹本はせめて上下巻以上欲しい私にとっては、期待しすぎだったのか、さらっと終わってしまいました。もちろん、読みながら安心できる春樹節の箇所もあるんですけど、いっきに読んだあとの感じが私には物足りなかった気がします。村上春樹ビギナーさんにはいいと思いますが、春樹ファンの私は次にもっとがっつり読めるようなものを期待します!
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.128
(3pt)

試みの序章はつづく

極端な評価は差し控えたいので。しかし心情的には★5であり、★0です。もし、小説的試み(既に多く触れられている人称や体言止め、地の文における<視点>などなど)を求めている人であれば、大いに楽しめる作品だと思います。それらの試みは作品にある種の緊迫感を持たせることに成功していると僕は思います。しかし、否応無く引きずり込まれる体験を求めている方には、残念ながら今のところ僕は肩をすくめてしまいます。因みに僕にとってのそれは、氏の作品であれば「国境の南、太陽の西」でしょうか。ですからこの読後感は決して量的な問題では無いと僕は思います。「国境~」も決して長い作品ではないですから。もしあなたが、読後にここにレヴューを書いて、誰かの参考になると、心から信じられる人であれば、この限りではありません。多分満足されると思います。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.127
(3pt)

天に落ちる地,屈折する光

「身体代謝」,サンタフェ研究所を筆頭に研究が推し進められている「複雑系」のなかでも「自己組織化」と「創発」理論,「DM-3」・・を村上春樹 氏 は,「文節」と「論理」を用いて描こうとした,という感想が一つ.しかし,サンタフェ研究所が研究する「複雑系」のなかでも,スチューワート・カウフマン 氏 らが提唱している「自己組織化」と「創発」理論・・を「文筆」業の作家として「アフター・ダーク」のなかに「装置」として「組み込み」書かれてはいるが,しかし作品の全体としては,サンタフェ研究所が研究する「複雑系」の「創発」理論を「感性」と「調査」のみでは,「創発」理論を書ききれていない,という感想が一つ.では,村上春樹 氏が「アフター・ダーク」をいかにして書いたのか?という疑問が私のなかで発生する.その疑問の応えを示唆するテクストを私なりに思索してみた.「アフター・ダーク」を文学として,成立させているのは,“JAZZ”だ,という印象を,本作の「文節」と「論理」を読んで「アフター・ダーク」に「バタフライ・効果」としてみることを,私は拭えない.つまりは,即興で奏でる“JAZZ”が「アフター・ダーク」を文学作品として纏め上げているデジタル的一貫性がある,という感想が一つ.しかし,「闇」は「空間」を持っています.「闇」は,「沈黙」を内包しています.それ故に,「アフター・ダーク」を読んだ感想を私は私なりの印象をできるだけ「素直」に書いたつもりです.星3つは,僕にとってでは無く,私にとって確かな感想の数です.
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.126
(4pt)

聞き手を含む一人称複数なのか、それとも含まないのか

一人称複数形という奇妙な形式で成功している作品を思い浮かべると、アゴタ・クリストフの『悪童日記』だろう。原題はLe grand cahier(大きなノート)。語り手である双子の兄弟「ぼくら」はナチス支配下のような東欧で、祖母のところへ疎開するところから始まり、過酷なサバイバルを日記につけるという設定だ。これは物語の構造そのものが一人称複数形にあっているという例だが、通常、一人称複数形というのは非常にあいまいさをもつ。つまり「私たち」に聞き手を含む場合と、含まない場合がある。話し手である「私」は不変要素だが、「私たち」がその「私」と聞き手である読者を含むのか、それとも含まないかのか。村上春樹はその隠れた要素をコントロールしながら読者の視点と作者の視点を使い分けて物語を進めていく。 『悪童日記』には固有名詞はいっさい登場しないが、『アフターダーク』も地名は明かされない。新宿っぽい感じもするし、渋谷っぽい感じもするし、まるで六本木のような描写もある。登場人物が「タカハシ」から「高橋」に変化したりするのも、最初から最後まで、作者である村上春樹と登場人物との距離感が意識され、計算されていると思う。実体のない純粋意識がひたすら観察するというのは、一人称複数で書かれた『ヘビトンボの季節に自殺した五姉妹』ジェフリー・ユージェニデスに似ているかもしれない。とにかく、村上春樹の「私たち」は無意識に仲間を要求しているような甘えは感じられない。しかし、主体の意識が「ぼく」という個人に限らないということを強く主張しているように感じる。『ねじまき鳥クロニクル』から社会へのかかわりを深めているが、安直に社会とのかかわりが一人称複数を選ばせたとはいえないまでも、これまでの歩みの中での必然ではあったんじゃないかと思う。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.125
(1pt)

正直がっかりした

何ヶ月も前から予約して、待ちわびてた作品なのですが、この作品を読みながら、これ、ほんとにあの村上春樹が書いたの?って何度も表紙を見返しました。単に表現手法が今までと異なるという意味ではなくて、どうにも彼の美意識でもって精査され推敲された文章とは思えなかったからです。初期3部作のようにスタイリッシュでもなく、『ねじまき鳥』のように骨太のストーリーがあるわけでもなく、『ノルウェーの森』のようにムーディでもなく・・・そりゃ、どんな作家も変化していくのだから、昔の作品と同じような物を期待しても仕方ないのはわかってますが、レベル的にはどうしても上記のような名作と比較してしまってがっかりします。何より致命的なのは、ありとあらゆる登場人物に魅力が乏しすぎます。少なくとも、何度も何度も読み返したくなるような作品ではありませんでした。付け加えると、彼にとって実験的な位置づけであったとしても、これと同じような手法で書かれた小説は世の中にはごまんとあると思います。もっとコンパクトにして短編集の中のひとつであったなら、別の評価になったかも知れませんが。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.124
(4pt)

高橋のついた嘘

すんなりと引き込まれ、あっという間に読み終わってしまいました。それほど自然な流れの中で描かれているのですが、実は不思議な時間の中に漂っていることに気付きます。ただ、自分の好きな映画に対してつかれた嘘がショックでした。そこが理解できないままでいます。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.123
(3pt)

読者が主人公の実験小説

 文章のうまさ、ストーリーテリングの見事さはいつもどおり発揮されているが、問題は、「で、何が言いたいのか」だ。読者によってさまざまな読み方ができるのがよい作品だろうとは思う。とはいえ、その作品がまず読者の心の深いところに届かなくてはならない。読者は何かを考える材料を充分に与えられただろうか。主人公はだれか、それさえも明らかではない。ひょっとして主人公は読者か。 今回の作品は実験小説と呼べるだろう。登場人物の会話以外のいわゆる地の文は、シナリオのト書きのような文体で、読者の視線を誘導する役目しか果たさない。これは、読者が小説世界に迷い込むような仕掛けだ。著者は村上ワールドへ読者を招待する一方で、なるべく寡黙であろうとしている。実験は成功しているか。読者は出口を見つけることができるだろうか。 本を読み終わり、改めて「アフターダーク」というタイトルを思い起こしたとき、心に響くものがあれば、その試みは成功したといえるのだろう。正直言って、私の心に届くものは少なかった、が、新しい何かを感じさせる作品ではあった。「人にはそれぞれの戦場があるんだ」「人間いうのは、記憶を燃料にして生きていくものやないのかな」という登場人物の言葉が心に残った。これらをキーワードに、もう一度時間を置いて読み返してみようと思う。新しい発見があることを期待して。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.122
(5pt)

新境地なのか!?

正直、多少のわだかまりができました。しかし、言葉ではなく感覚で掴み取る「何か」が潜んでいるようです。何度でも読み返せる本になるかと思います。視点の変化が不可思議でよかったです。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.121
(3pt)

夜明けまでの時間

25年という歳月に、今更ながら驚き、村上春樹氏のデビュー作を雑誌で読んだことが遙か彼方の事になった・・・・・・と、自分の来し方を思い返したりしました。真夜中12時少し前から夜明けまで、「私たち」という言葉に自然と引っぱられて、カメラの視点で19歳のマリに関わるいろいろなことを、つぶさに見ていくことになります。何かが起こりそうな予感めいた言葉が、私を突き動かしていきました。これまでの村上氏の描き方と異なるので、多少の違和感はあったものの、作中の“視点”に忠実に読んだつもりです。マリという、少し頑なで少しコンプレックスも持っている女の子が、一夜、関わる人々がマリに少しずつ影響を与えていくさまが興味深かったです。しかし、夜明けに向けて、彼女の心を一番揺さぶったのは、「高橋」。きちんと語る事ができるところまでいってないという、姉エリのことを、マリに再考させる契機になる人物と、ぽつぽつ話をする場面は、まさに青春。近づいてくる誰かを拒否しつつ、受容しつつ、話せる部分だけを話すということ、あったっけ、とそんなことまで思い出しました。夜明け前、マリがとった行動は、明らかにこれまでの姉への見方が変化したからだろうと思わされるものでした。何かが変わる気配をみせて、夜明けが来ます。この、朝の描写が、とても美しい。夜の闇を抜けて、カメラのような視点とともに辿ってきた物語は終わるけれど、始まりの予感が残されていることにほっとしました。状況の描写の連続なのに、こちらに感情を喚起させる村上氏の力量を、楽しむことができました。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.120
(2pt)

なんだろう、これは

 この小説を「村上春樹」の名前を伏せて読んだときに、果たして村上春樹が書いた小説だと理解できるだろうか?確かに主人公の一人高橋の台詞だけはまさに春樹らしいと言えるだろうが、それ以外の点については文体さえもが異なる、まさに「夜明け」というか変化の予兆とも言える作風。 だが、春樹の独特の童話のようなフィルターがすっぽり失われ、まるで凝った文章のミステリを読んでいる気分だった。文学作家の小説としては文章の存在感があまりに煩雑では無かろうか。元より春樹のキャラクターは現実離れした感が強いが、今作はそれすら悪い方向に働いているように感じられるし、軽薄な印象はどうしても拭えない。 ストーリーにおいても、要所要所がどうしても「仕様も無い」事ばかりでたまらないし、台詞ばかりで進み、地の文が印象に薄いのも、どうにも奇妙だ。いうなれば、戯曲を読んでいる感じであるのだけれど、地の文が嫌にしつこい感じでリズムも良くない、という事か。今後、この路線で村上春樹という小説家が進んでいくのなら、正直たまらないものはある。僕は村上春樹ファンだったからこそ、残念でならない。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.119
(5pt)

一回読んだだけでは分からない

まだ一度しか読んでいないので分からないところが多い。とっつき安さと作品に込められたメッセージを受け止める作業は、必ずしもリンクしないと思う。この小説に出てくる主要人物の一人は、無名の青年→タカハシ→高橋と、人格化されていく。彼は、ナイーブで傷つきやすく、世の中を何とかいい方に変えていきたいと思っている、心優しき青年だ。彼のような人間が世の中に満ちあふれていれば、なんと幸せな世界となるのだろうか?一方、無情な暴力も闇として存在し、それに対してのカタルシスが訪れることは一切ない。人間の心の闇としてのデモーニッシュな部分も受容されるべきファクターとして、村上ワールドの予定調和の世界で展開されている。この予定調和が曲者だと思う。これは、作者が果たして読者に違和感をもたらすために故意に展開してるのだろうか?一度読んだだけでは分からなかった。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.118
(3pt)

個人的な感想

~暴力は、どんな無垢なものをも、それに対する強い防御と感覚をもたねば、怪我し損ね、傷つけ、奪い取ろうとしてきます。台風、地震、雷、交通事故、殺人、病気、金、もろもろのこと。子供たちがいま布団の中で、家の中で、門と壁と鍵に守られた中で、僕のささやかな力と、目に見えない者たちの守りの中で生かされていることを感じながら、明日消えてしま~~うともわからないはかない生き物である自分自身と、家族のことを思いながら、死と別れをよく心に刻み込んで、今を温かな光の心で接していきたいと、そんなふうに思いました。~
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.117
(4pt)

ちょっと人肌のぬくもりが欲しい時におすすめな一冊です。

秋の夜長、眠れない。眠るのがもったいない。そんな時に、ちょっと人肌のぬくもりが欲しい時におすすめな一冊です。秋の夜長にもってこいな最高な秀作。真夜中の都会の片隅で繰り広げられるお話。それを春樹ワールドに。どこにもあるありふれた情景、耳慣れた固有名詞、しゃれた会話。時間軸に沿って心地よくリズミカルに一気に読ませるストーリーテリング。さすがです。次回作の長編の前奏曲(?)ウォーミングアップとなるであろうこの一冊。もう次回作に長編に期待を膨らませてしまう一冊です。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.116
(3pt)

期待外れ

 初期の小説と違って、ファミレスとか邦楽とかコンビニなど小物は 現実っぽいんだけど、登場人物は皆、春樹しゃべり。 無理して現代の若者を描こうとしても、会話が春樹独特だからおかしい。「神の子供たちはみな踊る」のときに、「voiceの書き分けができた」 という発言が村上氏からあったが、全然できてませんって!! どうしても、物の見方が主観的。 だから、群像劇とか書けないんだよ。 初期の「僕は~」語りの一人称小説の方が面白いのに。 それと、今回もテーマが一緒ですか。「ある地点をすぎると後戻りできない」しつこいです。今回は文章も下手ですし。中高生や、普段あまり本を読まない人を獲得しようとして書いたんでしょうか。春樹作品をずっと追いかけている読者からすれば、手抜き小説と感じられます。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.115
(3pt)

アフターダーク

悪くないです。”映画的な小説”、と一言で言ってしまって良いと思います。だけど、なんかもう一つグッとこないのは否めません。それは僕が今迄の村上春樹作品の熱烈なフリークだからです。実際、技術的には凄いと思います。複数の3人称の使い方とか、映画のカット割りのように読み手の視点を誘導する表現とか。一人称”私たち”の使い方も秀逸だと思います。小説自体の尺が少し短い分、話に膨らみが無いのが残念です。もう少しボリュームを持たせてもっと長い小説にしたらグッと良くなるような気がします。全体的な雰囲気も今迄の春樹作品とはチト異なります。それはきっと、短い言い切り文や体言止めを多様しているからだと思います。ですから、今迄の”村上春樹的世界”を求めている人が読むと、ガクッとしてしまうと思います。そこにこだわらずに読める人であれば、それなりに楽しめると思います。村上春樹は確かに新しいステップを踏みはじめているようです。この作品は春樹の新境地へのスケープゴートなのかもしれませんね。気が早いかもしれませんが、次回作が楽しみです。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.114
(5pt)

真夜中。

私は普段読書をしないが、村上春樹の作品だけは好きで読んできた。彼の作品を読みきるには重い鉄の扉を開けるように、とても時間がかかる。私に読解力や想像力がなくて読めないだけのことかもしれない。が、今回の作品は、自分の身に起きたことのようにすんなりと活字を追うことができた。ちょっとびっくり。きっと読み返せば、たくさん新しい発見をすることができるのかもしれないけれど。そして軽い混乱状態に陥るのだろうけど・・・。真夜中という次元に興味を抱くようになった。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.113
(1pt)

なんともいえない

昨今取り出さされる恋愛小説なんかと一線を画して浮ついた文学界に天辺から“どすん”と重りを落としてくれるんじゃないかなって思ってただけにショックが大きかった。表層的なストーリーしかまだ読み取ってはいないのからかもしれないけれど今までの本ならそれだけども満足させるだけのことはできたはずなのに。こちらは映画的な視点なんかまるで求めていないし映像化などしてはいけない価値ってあると思う。羊をめぐる冒険でいうところの鼠との会話シーンのように。文体が映像を超えるところを期待して私は本を読んでます。ことさら村上春樹に関しては。また昔の本を引っ張り出して再読する日々が続きそうです。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366