アフターダーク

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評判

アフターダークの評価:

3.48/5点 レビュー 468件。 C ランク

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平均点3.48pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全512件 501〜512 26/26ページ
No.12
(4pt)

夜を護るもの

村上さんの本を読まなくなって随分と長い時間が過ぎました。久しぶりに読んだ新作は、中年男性にお勧めできる内容です。蘇生すること。壊れかけた人間に生の息吹がもたらされること。村上さんはそのような可能性を、絵空事ではなく描きたいと長年思い続けていたように推測します。癒しという言葉にかなりアレルギーを持つものとして、彼が以前に「癒されるのではなく、赦されるのだ」とどこかで書いていたことを想起します。美しくて、しかし内面はよくわからず(そもそも内面があるのかどうかもわからず)自分から悪夢のような眠りを続けるエリを、作者は懸命に赦そうとします。感情移入することが困難な登場人物への、このまなざしに作者の成熟を感じます。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.11
(5pt)

detouchmentからcommitmentへ

~村上春樹の小説の中心的な主題は長い間「喪失感」と「detouchment(関わりのなさ、他人との距離)」であったように思う。しかし、地下鉄サリン事件被害者へのインタビューや阪神大震災の追体験などを通じて、社会やコミュニティーに積極的に関与すること(commitment)に関心が移ってきたらしく、河合隼雄との対談でもそのことに触れている。本書は19歳の女性のある夜~~の7時間ほどの出来事を軸としているが、中心的な主題は主人公が感じる喪失感をcommitmentによって修復していこうとするもので、前者よりも後者に重点が移ってきている点が新しい。登場人物のほぼ全員に名前が与えられ、その描写はリアルである。また、文章表現は意図して映像的なものになっていて、今までの作品とは趣を異にする。にも関わらず、そこには村上春樹~~でなければ表現できないであろう「核」のようなものがあり、具体的な描写とは反対に、読後に残るのは普遍的で抽象的な概念である。detouchmentからcommitmentへ、方向を大きく変えつつある村上春樹の転換を象徴する作品として評価したい。~
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.10
(3pt)

良かったです。

村上さんの深夜の描写がとても好きです。自分は深夜の新宿を何度か彷徨った事があったので、「わかるわかる」と思いながら読んでいました。時間軸に沿って進んでいく点も面白いです。作者特有の不思議な世界は今回も健在です。例によって意味不明でしたが…
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.9
(5pt)

『け聴を歌の風』~「僕」から「私たち」への不正確な鏡

 帯にわざわざ「『風の歌を聴け』から25年」と書いてある。この作品は、村上春樹が四半世紀かけて問い続けたモチーフのリフレインなのだ。もっと言えば、『風~』と「対」になった作品なのである。 もちろん、二作品は舞台も出来事もまったく違う。それよりもまず、『風~』が一人称の主人公「僕」の語る物語だったのに対して、本作の主人公は、なんと「私たち」なのだ。 一見、高橋やマリが主人公に見えるが、そうではない。この物語の中では「私たち」だけが唯一、時間軸のなかで、「今」を背負っている。 一人称複数(!)の「私たち」が、まるで実験室で粒子でも観察する科学者のように、物語を俯瞰しているのだ。しかも、そんな「私たち」は、三人称の登場人物たちに干渉してはいけないはずなのに、時に思わず登場人物に「逃げるんだ!!」などと叫んでしまう。 書き手でもあり、読み手でもあり、そのどちらでもない「私たち」の、常に現在進行形の記述。 この構造において、本作は『風~』と「対」であり、不正確な鏡なのだ。 つまり、どちらも「『何かを書くということ』を書く」という、無謀かつ真摯な挑戦なのである。『風~』が「僕」の側から一方的に世界を限界づける試みだとすれば、本作は、「私たち」によって「僕」(や高橋、マリなどという主人公性)をも俯瞰し、世界を再構成する企てなのだ。 そんなベースラインの上で、「個人とシステム」「偶然と必然」「記憶や意識と自己同一性」「語り得るものと語り得ぬもの」などのモチーフがジャムセッションのように奏でられていくのである。 評価の分かれる作品かもしれないが、僕は、圧倒的に支持したい。(なにしろ、こうしていくらでも書くことがある。続きは他で書きますが) 最後に、本作中ラブホの名前の由来である映画『アルファヴィル』の中から。「すべては語られた。 言葉が意味を、そして意味が言葉を変えない限りは」
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.8
(5pt)

村上春樹の本ってかんじ

待ちに待った村上春樹の新刊。なんとなくカフカの後の作品なので、もっと心理色が強いのかなあと思っていたけれども、そうでもなく、どっちかというと処女作である『風の唄を聴け』にちかい感じの印象を受けた。彼の作品はいつでも後を引くけれども、良い意味で今回も印象に残った。私は村上作品というと、『ノルウェイの森』を思い浮かべてしまうので、それに比べるとちょっと物足りない感じはするけれど、村上春樹を初めて読む、という人にはお薦め。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.7
(5pt)

新たな村上春樹の展開

9月7日,退勤後即座に購入し,ただいま読了しました。村上春樹を読んで,まもなく20年になりちます。新たな春樹が始まった,との印象をもちます。「カフカ」を読んだときに,今後もしかしたら小説を書かないのではないかと危惧しました。しかし,それは杞憂でした。作者のテーマはより深く,そして新しくなったように思えます。おそらく,今後しばしば読み返す作品になると思います。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.6
(5pt)

弟のことを思った一冊

深夜、街にたむろする若者の背景を描いている。家に居ないで外に居るのには理由がある。家に居ると苦しくて居れないから外に居るのだ。「海辺のカフカ」に続いて、”悩みの種は家族”(今回は兄弟)の話。マリとエリを基にコンプレックスについて考えるのにいい作品だと思いました。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.5
(4pt)

村上氏の答え

きょうは仕事を休んで、朝一番に書店に走りました。個人的には、「ねじまき鳥」が村上氏の作品の一つの頂点で、その後は、何処に向かっていくんだろうと、幾分はらはらしながら作品を追い続けてきましたが、「アフターダーク」はそんな私のような一読者に対する、村上氏からの最初の答えのように思われました。文体が変化していこうと、本作品には、氏の息遣いが「通奏低音」としてそこにあります。でも、欲を言わせてください。もっと、もっと、長い物語を次は読ませてください!!!もっともっと深い底まで連れて行ってください!!という意味で星4つです。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.4
(3pt)

あと30円高ければよかった?

相変わらず「春樹語」がずらずらと出現します。(作家名は挙げませんが)文章が異様に下手な大ベストセラーで、映画化もされた作品より、この本の文章はスラスラと読み取れます。これまで小説などというものを読んだことがない若い人がハマる理由もこのあたりにある気がします。流行りの人気作家の小説は、あまり読まない方なのですが、知り合いから小額の図書券を頂いて、買える範囲で買った本でした。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.3
(5pt)

出会いがあなたにもたらしたものは何ですか?

村上春樹ワールドに引き込まれ、一気に読み進めました。今まで出会ってきた人が、自分にどんな影響を与えてきたのか改めて考えさせられる一冊です。読み終えた後、久しぶりに会いたいと思う人の姿が頭に浮かびました。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.2
(4pt)

細かい銀色の砂のような

細かい銀色の一面の砂のような印象の残る小説。物語は感情を徹底的に排した言葉の連なりで語られる。目を離すことができない文体なので、読み進めていってはしまうが、そこには感情的な高まりというものは特にない。表層的な共感というものはまるで問題にされておらず、そのために、これがはじめて読む村上春樹という人には薦めにくいが、是迄深くコミットして読んできた人には、いつもの如く面白いと思う。じわじわと心の深い部分に砂を溜められていくような気分がある。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.1
(4pt)

一晩で人生は変わるだろうか?

一晩で人生は変わるだろうか?答えは「イエス」だと思う。変わる兆しを掴むのに一晩という長さは十分な時間である。それがこの本の読後にまず感じたことです。ぜひこの小説を読んでみてください。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366