■スポンサードリンク
深く深く、砂に埋めて
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
深く深く、砂に埋めての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こうしたほうがいいとか得だとか普通は考えます。 ズルをする人は自分のことばかり考えるでしょうし、誠実さや忍耐も最後は自分のためになると人は知っています。 悪女、妖婦と呼ばれる有利子に関わり人生を狂わされる人たち。 けれど彼女はよいことも悪いことも何も考えずに行う。 その無垢な姿が特異で怖いのと同時に、狂わされた人たちが苦しみながらどこか幸福なことに呆然とします。 現実には決してできない、何かを手放してしまう感覚(或いははじめから持たない?)を読ませていただきました。 真梨ワールド…大好きです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
真梨幸子は大体読んでますが結構好きです。母親の娘への嫉妬など女の嫌な部分でてます。誰もがもってる女の嫌な部分を濃縮して、さらに煮詰めたくらい。真梨幸子は共感じゃない。いつか自分もこうなるかもと怖くなるような美しい醜さ。有利子が沢尻エリカで再生されたのは私だけ? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなった真梨幸子の4作目の単行本。 『フジコ~』から著者の作品にハマった自分としてはとにかく書店で見かけたら買い漁る、という中で購入した一冊。 一人のファム・ファタールとも言える魔性の女。野崎有利子に人生を狂わされていく男達の物語を描いたロマンス。決して単純なロマンスではなく、ある種のホラー要素も持ち合わせたサスペンスに近い様相も呈しており、また、核となる殺人事件の真相が気になることも相まってグイグイと読み進んでいった。 読者目線として、有利子の弁護士となる篠原賢一が一応の主人公として全編をリードするのだが、冷静な立場の彼も男であるがゆえに徐々に壊れていく。その傾倒ぶりが非常に段階的でうまい。それだけに、終盤で『え!そこまでしちゃうの!?』という行動が少し一足飛びな気もした。(人間なんてこんなもんか) また、事件のキーマンとなっていた斎藤啓介や、殺人事件の被害者であり生まれついての悪党であった金田等、馬鹿な男達がある意味、生き生きと輝いている。そしてその輝きは有利子に吸われるだけ吸われてしまうのだが、こうした男達を『どうしようもない馬鹿だ。以上。』などと割り切れない気持ちもある。それはやはり自分も男だからだろう。 そんな恐ろしい有利子だが、では彼女が一番ひどい奴なのか、と考えるとそれはそれで違うようにも思えた。確かに彼女は魔性の女であったが、本人が、自身の魔性を真に自覚していなかったのではないか、とさえ思える。あくまで彼女は自身の幸せや、与えられる愛情を追求したまでで、周りの男たちが自ら全てを捧げ自滅していったのではないか。有利子の母、辰子という存在も物語に大いに絡むが、果たして彼女は有利子に愛情を注いでいただろうか? ある意味、有利子は環境が招いた悲劇の象徴だったのかもしれない。 「怖さ」という面から言えば『殺人鬼フジコの衝動』には遠く及ばないが、今作はあくまで「ロマンス」ということだし、こうした作品を経てあの傑作が生まれたんだなぁと思える原点の部分が垣間見えた気がした。 タイトルの意味は最後に明かされ、変に凝ったりしていなくてストレートに終わったのも良かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
現代嫌ミスの旗手といえばこの人だが、本編はストレートなファム・ファタールもので嫌ミス度自体はそれほど高くはない。 面白いかといわれれば面白いが本作で描かれる主人公は、悪女としては若干類型的で 「前にもこんな話読んだことあったかな」などと思われる可能性が高いのが欠点。 まあこの手の話が好きな人ならばかなりツボにははまるだろう。 あと一点用語の誤用で引っかかったのがラスト近くで使われる「損保会社にお支払いする慰謝料」という言葉。 「慰謝料」というのは精神的苦痛に対して支払われる補償なので通常は法人に対しては用いられない。 一般的には「賠償金」乃至は「損害賠償」とすべきだし、少なくとも登場人物である「元損保社員」にこのような誤用は絶対にないだろう。 (文脈上、「損保会社が払った慰謝料に対する賠償」とでも言いたかったのだろうか) こういったところ校正者もしっかりして欲しいものである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
他の男に平気で抱かれる女とわかっていても好きで仕方がないなんて思える女がいるなら会ってみたいと読んでいて思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
美貌の元女優「野崎有利子(神崎ゆりこ)」を軸に、彼女の 周りで人生が変わっていく人達(敢えて破滅して行く人達とは 言いません)を描いた物語です。 子供の頃から容姿が優れており、それを利用した彼女の実母、 義父。 彼女を買った何人もの男達。 彼女に入れ込むあまり大企業のエリートサラリーマンの座を 棒に振って犯罪に手を染めた「斉藤啓介」。 その犯罪との関連が疑われた彼女の弁護を請け負った弁護士 「篠原賢一」。 そして、その件を記事にしようと追う、ルポライターの「楢本 野江」。著者の別の作品女ともだち (講談社文庫)にも出てきます。 何人もの登場人物のうち、本当は誰が幸せだったのか。 読後は、野崎有利子の「ありがとう。弁護士さん。私とても幸 せだったわ」という言葉がとても心に響きます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
類いまれなる美貌をもった女性に、翻弄される男性達。 女を喜ばせるためなら、善悪も判断がつかなくなってしまうのだろうか? だんだん先が気になり、一日で読破してしまいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「殺人鬼フジコの衝動」の文庫を書店で見かけ、なんとなく買ってみたら・・・はまった。それから、真梨幸子の本を読みまくった。どの物語も最後に意外な展開があって、もう一度最初から見直したくなる。ありふれた物語?そうかもしれない。この「深く深く・・・」は読了後も余韻が残る。主人公の女性は、悪女だったのか?聖女だったのか?もう一度読んでみようと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
魔性の女の元祖は「マノン・レスコー」という小説だそうです。 その「マノン・レスコー」を下書きにしたのが、この作品です。 「マノン・レスコー」誕生から200年以上経った今、魔性の女の小説は沢山生まれ、悪女も沢山生まれています。そんな中、「深く深く、砂に埋めて」のヒロインは、悪女にしては毒が薄いかもしれません。 「悪女」というよりは、「聖女」に近い感じでしょうか? とにかく、無垢なほど欲望に忠実です。男性も一途に愛しますが、その男性に財力がないと知るや、すぐに他に移ります。特に悪いことはしません。ただ、周囲の男が勝手に堕ちていくだけです。自分はなにもしていないのに、周囲を惑わすその存在こそが『魔性』なのかもしれません。 しかし、今も昔も、恋愛と金は切っても切れないものなんでしょうね。 「金」の問題を棚上げにした「純愛」小説も多いのですが、金の問題を忠実に扱うと、この作品のようなラストになるのかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
魔性の女の元祖は「マノン・レスコー」という小説だそうです。 その「マノン・レスコー」を下書きにしたのが、この作品です。 「マノン・レスコー」誕生から200年以上経った今、魔性の女の小説は沢山生まれ、悪女も沢山生まれています。そんな中、「深く深く、砂に埋めて」のヒロインは、悪女にしては毒が薄いかもしれません。 「悪女」というよりは、「聖女」に近い感じでしょうか? とにかく、無垢なほど欲望に忠実です。男性も一途に愛しますが、その男性に財力がないと知るや、すぐに他に移ります。特に悪いことはしません。ただ、周囲の男が勝手に堕ちていくだけです。自分はなにもしていないのに、周囲を惑わすその存在こそが『魔性』なのかもしれません。 しかし、今も昔も、恋愛と金は切っても切れないものなんでしょうね。 「金」の問題を棚上げにした「純愛」小説も多いのですが、金の問題を忠実に扱うと、この作品のようなラストになるのかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話自体は、ありふれた感じなのだけれど、 わけもわからず、気付けば有利子のハマっていた弁護士や、 すっかり、有利子の虜になっているエリートサラリーマンや 結局、有利子に依存している母親や、 有利子を利用しようと企みながらも、やはり有利子に執心の義父。 淡々と語られる、エリートサラリーマンと有利子の生活を 覗き見する気分で、読んでいると 得意のどんでん返しに、身の毛もよだつ。 もじゃもじゃ頭が、有利子の万引きを発見しちゃう辺りは、もー!! ミステリーじゃなくて、ホラーです。 しかも、「ぞわぞわ」って怖い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話自体は、ありふれた感じなのだけれど、 わけもわからず、気付けば有利子のハマっていた弁護士や、 すっかり、有利子の虜になっているエリートサラリーマンや 結局、有利子に依存している母親や、 有利子を利用しようと企みながらも、やはり有利子に執心の義父。 淡々と語られる、エリートサラリーマンと有利子の生活を 覗き見する気分で、読んでいると 得意のどんでん返しに、身の毛もよだつ。 もじゃもじゃ頭が、有利子の万引きを発見しちゃう辺りは、もー!! ミステリーじゃなくて、ホラーです。 しかも、「ぞわぞわ」って怖い。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!