(短編集)

作者不詳 ミステリ作家の読む本

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

作者不詳 ミステリ作家の読む本の評価:

3.94/5点 レビュー 31件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.94pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全24件 1〜20 1/2ページ
No.24
(5pt)

懐かしの傑作ホラーミステリ

この「ミステリ作家の読む本」と、「ホラー作家の棲む家」と副題がついている作家シリーズの二作が、私が三津田信三に嵌るきっかけになった本でした。
内容は「迷宮草子」という謎の同人誌に収録された七編を読み解いていくうちに、語り手(三津田信三)自身も怪異に見舞われていくというメタ要素の強いミステリホラー。
七編の個々の短編の謎解きと、全体の大きな謎が楽しめる贅沢な作品です。
印象が強かったせいか、読んだのはずいぶん前でも、各編のオチや名前の謎解きはなんとなく覚えていたのですが、それでも楽しく再読できました。

帯に「全面改稿の決定版」とあり、加筆修正が行われているそうですが、講談社版と内容自体には大きな変更はないと思います(たぶん)。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 下 (角川ホラー文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 下 (角川ホラー文庫)より
4041155045
No.23
(4pt)

既存作品が別出版社から出ているもの

一応書いておくと既に講談社から出ている同名の作品と同じ内容です。
話自体はとても面白いですが、自分みたいに「新刊出てる?あれ、でもこの作品前も無かったっけ?」と思った人向けにレビューを残しておきます。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 上 (角川ホラー文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 上 (角川ホラー文庫)より
4041155037
No.22
(5pt)

掘り出しものです。

店頭では、手にはいらないですが、非常に面白いホラー小説です。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
4062766221
No.21
(5pt)

満足です

隠れた名作ですが、なかなか手に入らなかったものが、Amazonで簡単に手に入りました。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.20
(5pt)

ノベルズ版と文庫版の圧倒的な結末の差

本作のノベルズ版を読んだ時、その年のベストに入る作品だと実感しました。ところが、レヴューを見ると低い評価が目につきました。レヴューを読み進めて行くと、どうやら文庫版とノベルズ版の評価がいっしょになっているようです。私もあらためて文庫版を読んで納得しました。レヴューの中でご指摘されている方もいらっしゃいましたが、ノベルズ版と文庫版は結末が全く違います。
ここからはネタバレはありませんが、若干、その違いに触れています。

ノベルズ版ではところどころ文章中に伏線があり(たとえば文章中の文字が写植ではなく手書きになっていたり、文章の並びのレイアウトが不自然になっていたり)、その部分が最終的な結末につながっています。で、その結末は文庫版に比べ、前作との連続性が明確になるとともに、文庫版とは比べものにならないほど救いのない物語となっています。確かに文庫版の結末は現在ではありきたりと言われても当然のものです。以降の作品で三津田信三氏が久々に恐怖と探偵小説を融合させた傑作を生み出しているのにも関わらず、何故、文庫版でこんな改変をしたのか悩むところです。それはそれとして、文庫版で満足できなかった皆さんは一度、ノベルズ版をお読み頂くことをおすすめします。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.19
(5pt)

お得

わずか2冊の中に、短編7冊およびその謎解きが積み込まれ、大変お得に感じる
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
4062766221
No.18
(4pt)

ミステリオタクによるミステリ短編集

上下巻通してのレビューです。

ミステリとホラーの融合を図る作家シリーズ第二弾。第一弾はホラー寄りだったのに対して、今回はミステリ寄り。
上下巻に渡る長編でありながら、7つのミステリ短編が収録されている贅沢な造り。それでいてオムニバスや連作短編ではない、メタ構造を得意とする三津田信三ならではの極めて珍しい構成。
これらの短編を読むだけで、ミステリーの基本テーマを抑えられるのが凄い。密室殺人、クローズドサークル、多重推理、意外な犯人、叙述トリック……刀城言耶シリーズの元ネタみたいのもいくつかあったり。しかし、どのテーマもクオリティが高いのは凄い。
特に「霧の館」が素晴らしい。鮎川哲也の『本格推理』に入選しただけあって、ある一点で全ての謎がすっきり氷解するのは見事としか言えない。
完成度が最も高かったのは「朱雀の化物」だと思うが、正直ヒント多すぎて真相がすぐにわかってしまった。逆に「首の館」はあれだけ大胆にヒントが書いてあるのに全く気づけなかった。お見事。

そして全ての大オチ。よくもまぁ毎回毎回、ここまでひっくり返せるもんだと感心する。序盤から違和感はあって、まぁフィクションとしてのご都合主義というかお約束だろう(ただメタ性や構成が凝ってるから普通の作品より違和感が目立つだけで)と思っていると、それが全て伏線で、メタ仕掛けの一種というやり口は、来るぞ来るぞとわかっているのに騙される。

ちなみに今作もホラーやミステリーの薀蓄が満載でそういう意味でも楽しめる。「テン・リトル・アン・インディアン型ミステリ」の評論には唸らされた。確かに、パターン多い割にはクローズドサークルで一括りにされがちだよね。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.17
(4pt)

第一作『忌館 ホラー作家の棲む家』に続くシリーズ第2弾

第一作『忌館 ホラー作家の棲む家』に続く、著者である"三津田信三"の名が作中に登場するシリーズの第2弾である本作ですが、ノベルス版からの文庫化の際に、上・下二巻大勢になっただけでなく、その結末までもが大幅に改稿されています。特に目を引くのが、作中作である『迷宮草子』の装丁がノベルス版に比べて凝っていることです。

 さて、本作では、前作『忌館 ホラー作家の棲む家』で散々な目にあった"三津田信三"が、その昔『迷宮草子』を巡って体験した恐怖と謎解きの物語について書かれており、著者のメインコンセプトである“ホラーとミステリの融合”が前面に打ち出された内容となっています。
 作中作の『迷宮草子』には全7話のミステリ短編集が収録されていますが、その中では「謎の提示」に留まり、それを読んだ作中の"三津田信三"と"飛鳥信一郎"が『迷宮草子』の怪異に迫られるなかで「謎の解明」に挑みます。本来であれば謎を提示した著者がその作中で謎の解明を行うーーつまり真相を示すーー事で答え合わせを行いますが、本作では"三津田信三"と"飛鳥信一郎"が真相を突き止めたときのみ、迫りくる怪異が止むことで推理の正誤を判定する構成が何とも面白いです。

 『迷宮草子』の謎を解き切った二人になおも怪異が迫りくる中、"迷宮草子そのものの謎"が焦点になるラストは、『迷宮草子』の全7篇の謎解きがミステリ的であったのに対し、奇怪な怪異そのものに合理的な説明を試みるという点はホラーミステリならではの要素と言えるでしょう。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
4062766221
No.16
(4pt)

デビュー作『忌館 ホラー作家の棲む家』に続く第2弾

第一作『忌館 ホラー作家の棲む家』に続く、著者である"三津田信三"の名が作中に登場するシリーズの第2弾である本作ですが、ノベルス版からの文庫化の際に、上・下二巻体勢になっただけでなく、その結末までもが大幅に改稿されています。特に目を引くのが、作中作である『迷宮草子』の装丁がノベルス版に比べて凝っていることです。

 さて、本作では、前作『忌館 ホラー作家の棲む家』で散々な目にあった"三津田信三"が、その昔『迷宮草子』を巡って体験した恐怖と謎解きの物語について書かれており、著者のメインコンセプトである“ホラーとミステリの融合”が前面に打ち出された内容となっています。
 作中作の『迷宮草子』には全7話のミステリ短編集が収録されていますが、その中では「謎の提示」に留まり、それを読んだ作中の"三津田信三"と"飛鳥信一郎"が『迷宮草子』の怪異に迫られるなかで「謎の解明」に挑みます。本来であれば謎を提示した著者がその作中で謎の解明を行うーーつまり真相を示すーー事で答え合わせを行いますが、本作では"三津田信三"と"飛鳥信一郎"が真相を突き止めたときのみ、迫りくる怪異が止むことで推理の正誤を判定する構成が何とも面白いです。

 『迷宮草子』の謎を解き切った二人になおも怪異が迫りくる中、"迷宮草子そのものの謎"が焦点になるラストは、『迷宮草子』の全7篇の謎解きがミステリ的であったのに対し、奇怪な怪異そのものに合理的な説明を試みるという点はホラーミステリならではの要素と言えるでしょう。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.15
(5pt)

二重三重の仕掛け

不可能犯罪を描いた短編と、その解釈があり、ホラー要素も楽しめる贅沢三昧な構成。
随所に散りばめられるミステリに関する含蓄も楽しい。
さらに、ラストにはもう一段仕掛けが・・・!!
何重にも楽しめる傑作です。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
4062766221
No.14
(4pt)

刀城言耶シリーズで入ったファンにもおすすめ

「~のごとき」で始まるタイトルでおなじみ、おなじみの刀城言耶シリーズで一躍一線級に躍り出た筆者のミステリ短編集。大作志向の刀城シリーズとは毛色の違う、正統派ミステリーが収録されている。既におおまかな世界観や人物設定の出来上がっている刀城シリーズでは書けないいろいろな設定やトリックをここで一気に発散しているかのように、とても自由に楽しく(そうに)書いている感じがする。短編なのでさくっと読めるのも魅力。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
4062766221
No.13
(4pt)

刀城言耶シリーズで入ったファンにもおすすめ

「~のごとき」で始まるタイトルでおなじみ、おなじみの刀城言耶シリーズで一躍一線級に躍り出た筆者のミステリ短編集。大作志向の刀城シリーズとは毛色の違う、正統派ミステリーが収録されている。既におおまかな世界観や人物設定の出来上がっている刀城シリーズでは書けないいろいろな設定やトリックをここで一気に発散しているかのように、とても自由に楽しく(そうに)書いている感じがする。短編なのでさくっと読めるのも魅力。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.12
(4pt)

ゾッとする話

本に向き合うことはヒトより少なく、小説を読むという気もありません。 それは影響を受けてしまうということもありますが、単に面倒くさいからでもあります。 この本を読んだのは、私が空想妄想を語るのを聞いてくれるお方が、これを読んだかと訊いたのがきっかけでした。 この本は読んでいて、ワクワクしてきます。次はどうなる次はどうなると(著者様の他の本もそうですが)ワクワクドキドキしながら、頁を捲ります。そして驚かされたり関心させられたり、私はします。 本はあまり読まないので、あれと比べてとか、こういう形式がどうのとは言えないのですけれど、私はとても買って、読んで、損はないと思います。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.11
(4pt)

私はあまり好きではない趣向

短篇集みたいな作りだが、ラストで短篇がひとつの大きな話になっている。ものすごくざっくり言えばそういうジャンルの話です。 まあそれは物語当初から明らかにされているのですが。

主人公達が同人誌を一話読む→
主人公達の周りに怪奇現象、主人公達同人誌の中身を謎解き→(ここで一話完結)
また一話読む→
また怪奇&謎解き→
全ての話を読み終えた時、主人公達に何が起こるのか?(大オチ)
この流れです。

で、私はこの大オチにがっかりしました。
また○○○が犯人かい。三津田さんの作品てこれ多い。
またメタものかい。私これ吹き出すんだよな。ギャグ漫画とかでキャラクターが「読者から飽きられるぞ」とか言ってるのは笑えるけど、真面目なミステリ風作品でこれやられると…もう珍しい趣向でも無いし…
いつもの○○を分解してみると実は、も、もう「ははは(乾いた笑い)」としか…

ただし、大オチ迄はとても好きでした。同人誌一話+主人公達の謎解きの部分。同人誌の内容も怪奇小説風だったり、軽いミステリ風だったり、スプラッタ風だったり、すぐに物語世界に入れて浸れて楽しめました。謎解き部分の怪奇描写も、追い詰められ方もわくわくして読んでました。

だからこそ大オチにがっかりした。 これ普通に謎解き部分も一話に含め、素敵なイラストの付いた短篇集、の方が良かったのでは…。

三津田作品はこれが初めて、って人はとても楽しめるかも…
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.10
(5pt)

読み始めたが最後、途中で止められません…

怖かった…
作中で探偵役の2人が謎を解く度にほっとして、
それなのにまた新たな謎を提起されては恐怖するという。

読んでいる数日間中、何かに追いかけられる夢や
酷く恐怖を感じる夢ばかり見ていたような気がします。
寝る前に読むもんじゃなかった。

途中で読むのを止めると恐ろしいことが起きそうな気がして、
とにかく最後まで読まなきゃ、早く結末を読んで恐怖から逃れたい、
という気持ちでいっぱいにでした。
結末を読んで、暫く放心してしまいました。

この作者の本は初読なのですが、
ほかの作品も読んでみたいです。怖いけど。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.9
(5pt)

ジャケ買いでした。

上下巻、横に並べたときのカバー表紙のなんとも言えない一体感。恐怖と美しさは背面にあるのだと思わせます。ホラーが苦手だったのですが、一行一ページ確かめるように読みました。とても面白い、その一言につきます。タロットカード一つにしても、とても凝っており小説の世界観とみごとに一致しています。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.8
(5pt)

三津田氏の初期の名作。文庫化に際し構成も変わり読みやすく。

8年を経てようやく文庫化。前作「忌館」からも3年たっているので、ひさびさ、という感じ。発売前の復習ついでにノベルス版「作者不詳」を読んでから読了しました。その上で気づいたことをいくつか。(1)デザインの変更点があった。残念(?)ながらノベルスであった"unknown"の文字はなくなり、その代わりに7話それぞれの扉に(三津田氏の小説のイラストで定番の)村田修氏のイラストが添えられ、割と得した気分です。さらにその扉絵についても作中で言及されるなど、相変わらずの趣向が凝らされています。(2)文章と構成にそれぞれ追加変更点があった。復習後すぐに読み進めたこともあったのですが、結構な箇所で加筆修正がなされています。構成においても、「ある部分」の構成が大きく変わっています。(3)結末に変更があった。(2)の「ある部分」の構成の変化も確かに目立ちましたが、こちらの方がメインでしょう。ノベルス版の時と比べて結末に変化が生じています。「作者不詳」は「作者シリーズ3部作」(1作目「忌館」、3作目「蛇棺葬&百蛇堂」)の中でも最もミステリー色の強い作品で、以降の「刀城シリーズ」を彷彿とさせるものでもあると思います。1「霧の館」、2「子喰鬼縁起」、3「娯楽としての殺人」、4「陰画の中の毒殺者」、5「朱雀の化物」、6「時計塔の謎」、7「首の館」の7編とその解決編を中心としてホラー風味も添えたような作品です。また以上のようなことを踏まえまして、ノベルス版を持っている方にもおすすめします。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.7
(5pt)

三津田氏の初期の名作。文庫化に際し構成も変わり読みやすく。

「作者不詳」(上巻)の方にも書きましたが、こちらにも。8年を経てようやく文庫化。 前作「忌館」からも3年たっているので、ひさびさ、という感じです。 発売前の復習ついでにノベルス版「作者不詳」を読んでから読了しました。 その上で気づいたことをいくつか。 (1)デザインの変更点があった。 残念(?)ながらノベルスであった"unknown"の文字はなくなり、その代わりに 7話それぞれの扉に(三津田氏の小説のイラストで定番の)村田修氏のイラスト が添えられ、割と得した気分です。さらにその扉絵についても作中で言及さ れるなど、相変わらずの趣向が凝らされています。 (2)文章と構成にそれぞれ追加変更点があった。 復習後すぐに読み進めたこともあったのですが、結構な箇所で加筆修正がな されています。構成においても、「ある部分」の構成が大きく変わっていま す。 (3)結末に変更があった。 (2)の「ある部分」の構成の変化も確かに目立ちましたが、こちらの方がメ インでしょう。ノベルス版の時と比べて結末に変化が生じています。 「作者不詳」は「作者シリーズ3部作」(1作目「忌館」、3作目「蛇棺葬&百蛇堂」)の中でも最もミステリー色の強い作品で、以降の「刀城シリーズ」を彷彿とさせるものでもあると思います。1「霧の館」、2「子喰鬼縁起」、3「娯楽としての殺人」、4「陰画の中の毒殺者」、5「朱雀の化物」、6「時計塔の謎」、7「首の館」の7編とその解決編を中心としてホラー風味も添えたような作品です。また以上のようなことを踏まえまして、ノベルス版を持っている方にもおすすめします。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
4062766221
No.6
(5pt)

《三津田信三》シリーズの第二長編

奇妙な古書店〈古本堂〉で、革装でありながら粗雑な作りのミステリ
同人誌『迷宮草子』を手に入れた三津田信三の友人の飛鳥信一郎。
『迷宮草子』には、七つの物語が収録されていて、信一郎と三津田が
一つの物語を読むごとに、彼らの周りで、怪異が発生するようになる。
怪異から逃れるためには、物語の謎を解かねばならないらしく……。
解決が宙吊りにされた作中作を読み解かない限り、怪異
からは解放されない――という、スリリングな設定が秀逸。
虚実を次第に混淆させていくメタフィクショナルな手法が前作よりも徹底されており、
それによって生じる、カオスな結末を娯しめるかどうかが、評価の分かれ目でしょう。
※作中作『迷宮草子』の各話の内容については「コメント」をご参照ください。
作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)より
4061822616
No.5
(5pt)

夜を徹して読む価値があった

「忌館 ホラー作家の棲む家」と『「蛇棺葬」&「百蛇堂 怪談作家の語る話」』の間に位置する作品。
メタフィクショナルな作風を持つ「作家シリーズ」と言われる作品群の第二弾です。
あらすじは基本的に作中作「迷宮草子」中に収録された(本格)掌編を三津田信三と飛鳥信一郎が解いていくというスタイルです。
「迷宮草子」は7編からなり、それぞれ1「霧の館」、2「子喰鬼縁起」、3「娯楽としての殺人」、4「陰画の中の毒殺者」、
5「朱雀の化物」、6「時計塔の謎」、7「首の館」…のようになっています。
その中でも「子喰鬼縁起」「朱雀の化物」「首の館」はニヤニヤが止まらないような逸品でありまして、
更にいえば「朱雀の化物」は、ああ!またこの手か!とつい最近同系統の作品を見ていたのに唸らされてしまいました。
前作はホラーよりのミステリ、次作はホラー寄りのミステリと認識していますが、本作はミステリ寄りのホラーといった感じで、
本格が好きな方でも楽しく読めると思います。
特に三津田氏の近作「刀城言耶シリーズ」から入られた方でまだ読んでいない方にはオススメです。
徹夜で一気読みする価値はあったと思いました。
文庫では大幅改訂がなされると言うから楽しみです。
作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)より
4061822616