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パイロット・イン・コマンド



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パイロット・イン・コマンドの評価: 4.53/5点 レビュー 15件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.53pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

パニック描写はいいけど、オヤジくさい所が……

機長としての経験と知識に裏打ちされているであろう、飛行中の描写や、乗務員同士の関係性、操縦中の緊張感が素晴らしい小説でした。

砧機長の設定が特に良いです。典型的なクソオヤジ上司だけど、確かな・意外な実績も持っているというあたりが生々しい。現実に多くの人が直面するくそ上司も、実際にはこんな人ですよね。

ただ、主人公や砧機長、つまり作者が実際に関わってきた人については多面的な造形がなされていて良いのですが、それ以外の登場人物が軒並み一面的なキャラ付けをされていて、正直、「多くの人間の思惑が絡むミステリー」としては楽しくありません。

女性に至ってはさらに問題度が一段階上です。
ほぼ全ての女性キャラは何かしらその肉体の美しさを妙な文章量で持って語られます。読んでる身としては、あーこういう綺麗なヒロインなんだ良いなー、とはなるんですが、何というか実にオッサンくさくて気持ち悪いです。どんだけ女性キャラの外見にこだわってるんだお前、ってなります。男性キャラについては、性的な目線は殆ど出て来ないです。
もう本当にオッサンイズム全開です。
CAのメイク事情など、そんなもの一般人にバラしてやるなよと笑ってしまう部分もいくつかあったんですけどね。

あと、そもそも文章が素人臭いという欠点もあります。処女作なので仕方ないですが。

全体として、作者にとって犯罪組織の思惑とかは物語の核ではなく、ただただ操縦者にとってのパニックを描きたかったわけで、だったらバードストライクという現実にもいくつかあった事例を用いることはないはずです。
小説にするなら、読者としては現実の航空パニックの焼き直しではなく、現実に起こったことのないパニックが見てみたいわけで。

面白いのですが、同じ作者のであれば、もっと後期の作品かノンフィクションをお勧めします。
パイロット・イン・コマンド (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:パイロット・イン・コマンド (新潮文庫)より
4101160449

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