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青の炎
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青の炎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全265件 61~80 4/14ページ
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ここまで登場人物の心情を明確に表現されてる作品にはなかなか出会えないと思いました。主人公に引き込まれ、フィクションではありながら非現実を現実と認識するまでに読みいってしまう作品でした。 | ||||
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青春を謳歌するべき時期に違う道を歩んでしまった主人公。後悔先に立たず。 | ||||
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ラストの展開には驚きました。主人公は本気で今を生きているんだなと思いました 面白かったです | ||||
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この世界のどこに救いを求めれば良いのだろうか。 きっと様々に存在したはずの、殺人鬼にならずにすむ”逃げ道”が、 なぜか見つけることができなくなる。 逃げることができれば、違う道がもう1本あれば、 彼は、殺人鬼にならずにすんだ。 その選択があまりに自然すぎて、 普通の高校生と何も変わらない、 普通と殺人が日常生活に隣り合わせていて、紙一重であることを突きつけられる。 あまりに日常の、あまりに悲しい選択を 知ることになるこの小説は貴志祐介の最高傑作だ。 | ||||
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一気読みしてしまうくらい引き込まれましたけどね。。なんだか哀しいです。 この世から抹消したくなるような人間が側で寄生虫のように存在している主人公の境遇には同情するし、愛する家族を守りたい純真な想いも痛いほど分かるけれど、 人を殺すということは、道義的な面だけでなく自分自身や愛する家族にさらなる精神的苦痛を与えてしまう行為であることを、なぜ理解出来なかったのか。綿密に計画を練るほど神経質で注意深い印象の主人公なのにそこは短絡的だなあと。 まぁ自分が行う殺人行為に強制終了だとかスティンガーだとか名付けるなど、自意識過剰な中二病的幼さは否めない。どんなに賢くて大人びているようでも実際は17歳の少年に過ぎないわけです。 結局のところ、息子が家庭内の現状を嘆き苦しんで訴えているのだから、いかなる事情があるにせよ母親がもっと毅然とした態度で子供達を守るべきじゃあないですかね。 主人公の行為は決して褒められたもんじゃありませんけど、彼が引きこもって何やら思いつめて悩んでるのを分かっていながら口だけ心配だわーって言ってなんもしない母親。 そんな母を守りたい気持ちからの犯罪と思うと何とも切ないわ。 | ||||
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貴志祐介さんの作品は気になりつつも胸をえぐられるのが怖くて、なんとなく避けて来ましたが、心と時間に少し余裕があったので、前から読みたかった『青の炎』を読んでみる事にしました。 読み終わった感想は、切ない。とにかく切ない。文中にも秀一自身が「もしも何かが少しずつ違っていたら」と想像するシーンがありますが、まさしくそう考えずにはいられない心境です。 この先の人生、秀一の母友子と妹遥香はずっと自責の念に悩まされて生きる事になると思うし、紀子の心にも消えること無い深い傷が残るでしょう。秀一はかなり頭が良く大人びた人間である事は間違い有りませんが、そこまで考えられなかった点はやはり子供だったのだろうと思います。 途中、国語の教科書に出てくる『山月記』の引用が印象的でした。トラに化けてしまい、いつしか自分が人間であった事も忘れかつての友人を襲おうとしてしまう。また、友人大門の言葉「いかりの炎は際限なく燃え広がり、やがては、自分自身をも焼き尽くす」と言う言葉が私に強烈なインパクトを残し、更に度々秀一が自分の心を赤い炎よりも熱く真ん中で燃えている『青の炎』(=タイトルですが)に喩えていた事にリンクしてタイトルの意味にもはっとさせられました。 紀子との絡みが物語を更に切ないものに変えました。最後まで、紀子が秀一を救ってくれる事を(無いとわかりながら)願っていたのですが。 この一冊を読んで貴志祐介さんは非常に頭の良い方だと思い知らされました。人が死ぬミステリーは余り好きでは有りませんが、また心と時間がある時限定で他の作品も絶対に読んでみます。 何故こんな作品をかけるのか、同じ人間として不思議でならない程緻密でいて人間臭い一冊。今で読んだミステリーの中では一番好きでした。 | ||||
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心をかき乱されました。最後の章は特に何度も読み返しました。 主人公を囲む登場人物たちは、主人公に対して些細ながら違和感を感じているはずなのに、 誰も、踏み込んでいこうとはしない。 主人公が破たんする前に、誰かに手を差し伸べてもらいたかった。 彼を助けてあげる方法はなかったのか。 そう思わずにはいられない作品でした。 | ||||
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オーディオブック、長かった。しかし、それでも聴きつづけられるほど面白かった。主人公の高校生の青年?少年?の「家族への愛」を火種とする炎が、ある人物への怒りにより青色へと変色していく。いったん高温になってしまった炎は、どんどん勢いを増し制御不能となり「憎しみ」どころか「大切な人」たちにまで燃え移ってしまう。後に残ったのは「悲しみ」という燃えかすであり、当然それらを「燃えてしまう前」に戻すことなどできない…。 | ||||
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心をかき乱されました。最後の章は特に何度も読み返しました。 主人公を囲む登場人物たちは、主人公に対して些細ながら違和感を感じているはずなのに、 誰も、踏み込んでいこうとはしない。 主人公が破たんする前に、誰かに手を差し伸べてもらいたかった。 彼を助けてあげる方法はなかったのか。 そう思わずにはいられない作品でした。 | ||||
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殺人はいけない。いけないけれど、時と場が違えば法に裁かれず行われている事実。子供に、なぜ人を殺してはいけないの?と問いかけられたら、宗教を関係なしにキッパリと明確に説明ができない。いけないと建前では言い続けるが、本音は…殺したいほど憎い相手と関わったことはないが、報道やネットでたまに見る人物。「害悪」でしかない者が存在する。それに関わってる人間はどんな思いをしているのだろうか?思いを馳せずにはいられなかった。これはフィクションだけど、現実、脳内で想像している人は少なくない気がする。 | ||||
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とある高校生男子が、とある犯罪を起こすことを決意するお話です。ま、ザッと書くと、家の中にいる厄介者の男を完全犯罪にて始末する・・・、っていうお話。 犯人が最初からわかっているミステリーを「倒叙」っていうそうですね。普通は、明かされることのない犯人の心理がリアルに描かれるので、そのハラハラ感がたまりません。 でねえ、昨日の夜、一気に読んだわけですが、この男子の気持ちの痛みがよくわかります。今、正にある危険・危機と、「家族を守らなければならない」っていう願い。 そして、「今ここにある不幸は、永遠に続いてしまうであろう」っていう絶望感。怒り。特に若い時の人生の大問題は、「人生を幸福な方に持っていく為の方法論・選択肢」をほとんど持っていないことが多い、ってことと、「感情が行動に直結しやすい」ってことですね。 「長期的なスパンで人生を見る」ってことと、「ある程度適当なところで折り合いをつける」ってことも含め。多分、若者の中には、家族の中に尋常でない憎しみを抱えている人もいるでしょう。まあ、そういうのは別に若者でなくてもいるでしょうが、同じような痛みを抱えた人間を描いた青春小説として読んでも面白いと思うし、何か感じるところはあります。 ラストもね、よくわかるよ。「ヒリヒリする痛み」を共感しながら読めば、何か感じるところのある小説だと思うなあ。今の自分に共感してくれる人はいなくても、今の自分と同じような苦しみ・痛みを感じている人がいる、ってことを知るだけで、何かは変わるものなので。 | ||||
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日本人は律儀と言うのか、犯罪を犯したら罪を償わなければならないと言う思い込みを作家でさえ捨てきれないのか。 作品としては、最初の殺人だけをもっと細かく丁寧に、また被害者の残酷性をもっと描写して悪だというイメージを植えつけて欲しかった。 その上で最初の殺人のみにして追求をぎりぎりのところでかわして捕まらず、ハッピーエンドとなれば言うこと無し。 | ||||
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面白かったです。 本のレビューはネタバレになる事が多いのでこれだけで・・・。 | ||||
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オーディブルで聞きましたので、活字で読むのとは少し違うかもしれない。 読後(聞後)切なさがいつまでも残っていた。 主人公はサイコパスでもなく、どこにでもいそうなちょっと賢い高校生。 サイコパスは怒りで犯罪を犯さないし罪悪感も責任感もない。 完全犯罪の成功確率が高いのは被害者や証拠が露見しないこと。 それを成立させるためには、感情に振り回されず冷徹かつ確実にことを運ぶこと。 主人公はいずれにも該当しない。 どこにでもいる普通の人の中に彼と近い部分を見いだせるのではないだろうか。 殺害という解決策に囚われてしまったのは不幸である。 彼は物静かで、賢い人間だが、外見の印象とは異なり感情コントロールに関しては未熟だった。 他者を尊重し、その意見に耳を傾けられるほどの視野の広さも持ち合わせていなかった。 程度の差こそあれ、感情コントロールも視野の広さ、寛容さも、大人になっても身に着けるのは難しい。 ましてや10代の高校生ならしかたない部分ではあると思う。 彼の友人が「怒りの炎は自分をも焼き尽くす。なくすことはできないが抑えることはできる。」 と言っていた通り。 しかし生きている以上この友人のようにどんな状況でもそのように振る舞えるようになるのは難しい。 例えば理不尽に身近な人を殺された人は、犯人を死刑にして欲しいと怒りの感情に囚われてしまう。 彼を単に殺人を犯してしまった愚かな者、自分とは違うと断罪しても意味がない。 もちろん殺人を肯定はしないが、彼の問題は感情コントロールや寛容さだったのではないか? であれば、自分にも共通する永遠の課題だと思う。 自分の中にも青の炎がついてしまえば、なかなか消せないかもしれない。 恐らく四六時中その炎が付きまとう。 主人公が完全犯罪を計画しているとき、 理不尽に身内を殺害された家族が犯人探しをしているとき、 その炎は少し和らぐのではないだろうか? しかし、それらをやりきっても青の炎は消えず、くすぶり続ける。 だからこそ、この結末は切ない。 | ||||
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高校の秀才な男子が離婚した義理の父親への恨み殺害する計画から始まり、母親と妹のためにも完全犯罪を企てる。だが、上手くいったはずが、そうはならない警察の捜査。殺害に至る動機や背景には共感できるが、殺害したあとの孤独感や絶望感が半端ない。現実の社会では、逃げるという選択肢が最適だと改めて考えさせられました。友人や彼女との間で嘘をつかなければならない刹那さ、結末に虚しさを感じた。名作という評判通りの作品です。 | ||||
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今まで読んできた青春小説の中で間違いなくベスト3に食い込む作品。ホラー小説で有名な作家さんですがこういったストーリーも書けるのかとその多面性に驚きました。 主人公は男子高校生・秀一。数年前に母親と離婚したはずの父親が再び秀一たちの前に現れ、寄生虫のように居付き、家庭内に暗い影を落とす。警察は事件が起こってからではないと動かず、離婚の際に世話になった弁護士も母親からの訴えがなければ動けないと言う。外部からの助けが得られない以上、自分でなんとかするしかない。母親と妹を父親の毒牙から守るため秀一は完全犯罪を計画する…というのが本作のあらすじ。 「黒い家」「クリムゾンの迷宮」などの作品に比べると、読者に先へ先へとページをめくらせる求心力は低め。作風的には「硝子のハンマー」などの防犯探偵シリーズと似てます。ミステリー要素が強いからかな。理詰めのトリックはさすがの一言。秀一が完全犯罪に向けて試行錯誤している部分を見ているだけでけっこう面白い。 主人公・秀一は年のわりに斜に構えた人物というか、気取ったところがあり鼻につく部分も多々見られるのですが、読み進めるうちに不思議と共感していきます。完全犯罪を目論む時点でこういう展開になるのは目に見えていましたが、それでも取り返しのつかないところまでゆっくりと落ちていく秀一を見ているのは本当に辛かった。歯車が狂ったというよりボタンをひとつ掛け違えただけ。要所要所でしっかり話し合いができていればこの結末は回避できたとわかるだけにただただ悲しい。 何気に主人公の年齢設定が上手く、何度かある秀一の失言や凡ミスの描写も「都合のいい展開」ではなく「やっぱり高校生なんだな。まだまだ子供で完璧じゃない」と思わせる効果に一役買ってます。すべてが未熟な子供だったからこそのお話ですかね。最後まで家族を守るために文字通り自らのすべてを投げ打った秀一が愛しくも悲しい。 犯罪小説でありながら、家族愛・恋愛・友情など多方面を高い密度で描ききった傑作。良質な青春小説をお探しの方に是非とも勧めたい一冊。 | ||||
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ミステリーを読んだ後の爽快感はない。 主人公に感情移入すれはするほどつらくなる。 切なさが残った。 内容は文句なく面白いです。 | ||||
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珍しく犯人を応援してしまうミステリー作品。 主人公が犯人という設定だからか、見つかんな!と思いながらずっと応援して読んでいた。 そんな風に感情移入できる悲しいミステリー | ||||
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読み応えがあったからですよ。 貴志さんの作品をすべて読んでみたいですな❗ | ||||
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貴志祐介さんの本は本作『青い炎』から入り、およそ 1年がかりで『クリムゾンの迷宮』『黒い家』を読み、 再び本作を読みました。 『青い炎』が抜きん出てよく出来ていると思います。 残りの2作は星3〜4つといったところでしょうか。 最後の、第11章「海を渡る風」が、とても綺麗です。 そして、儚(はかな)いです。 この物語を最後まで読んだ方はきっと、同じような 感想を抱くと思います。 他に手段はなかったのか……。 追い詰められ、 自分の大切な家族を守る為……。 主人公の秀一が辿る軌跡を、ぜひご覧下さい。 | ||||
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