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十三番目の人格
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十三番目の人格の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 21~40 2/3ページ
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他人の心の動きを読み取るという、特殊能力を持つ由香里は、ある病院で1人の少女に出会う。その少女の会話をするうちに、彼女が多重人格、それも10個以上の人格の持ち主であることに気付く。そして、ある事がきっかけで、彼女の中に十三番目の人格が出現する・・・。 これが前半部のあらすじです。 多重人格の少女との面談や、過去に行った心理テストの分析など、彼女の精神構造に迫ります。 貴志さんの作品は、「黒い家」では犯人の書いた作文を心理学的に分析する場面などが秀逸で、心理学・精神医学を用いての謎への迫り方がとても楽しく読ませますね。 しかしストーリーの後半部に入ると、少し様相が変わりまして、ホラー・オカルト色が強くなってきます。 「黒い家」や「悪の経典」などのように、オカルトを扱わずに、心理学的な観点から、この十三番目の人格について説明を付けてほしかった私としては、ちょっと残念ではあるのですが、切ない気持ちにさせてくれる展開になっていますので、読んで損だとは思いませんでした。 純ミステリではありませんが、ホラー色の強い、準ミステリで、なおかつ恋愛気分も味わえる、エンタメ作品です。 | ||||
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貴志祐介のデビュー作。 他の貴志祐介作品を既に読んだ身としては、少しインパクトが少なかった、と思う。 悪の教典や青の炎などで感じられるような、あの禍々しいほどの恐怖は感じられなかった。 けれど、面白い。 精緻な設定には舌を巻いた。 本格とまではいかないけれど、少しホラーやオカルトに興味がある…という人は是非。 | ||||
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してやられた感が、心地よかった(面白いと思った)。 大抵の読者は引っかかるんじゃないかなぁと思いますね。 「漢和辞典」や「雨月物語」などの「本」が重要な、キーワードになっているもの特徴的。 この「本」に主人公の由香里達も読んでるこっち側も振り回される!Σ(゚д゚lll) 自然災害がもたらした厄災と、人間がもたらした厄災が、複雑に絡み合って交錯した が故に起こった「悲劇の物語」としての面も持っているなぁと思った。 主人公の由香里を始め、千尋、真部、高野など沢山の人が理不尽な運命に 翻弄された人生を歩んでいるし・・・・。 ホラーだったらボスにあたる悪霊を倒すか、成仏させるなどで解決されられる 事もあるけれど、ある意味、ISOLAもまた理不尽な運命に翻弄された「被害者」。 せめて何か一つでも事が起こらなかったり、事が重ならなかったなら・・・・。 こればかりはどうにもならない、ISOLA自身も望んでいなかった「結果」。 だからISOLAの最後の「願い」は、(個人的に)自分は理解できる。 そして千尋もまた、彼女の未来が、決して穏やかなものではない ことは分かる。けれど「誰」が彼女を責められるのだろうか・・・・。('・ω・`) もう「人間」には彼女を裁けないでしょうな。(たとえ主人公の由香里でさえも) この世で、唯一裁けられる「人間」は「千尋自身」のみだと思う。 千尋はこれから沢山の「これまでの家族」と「新しい家族」と共に生きる・・・。 | ||||
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やはりというべきかなんというか、この作家の小説には外れがない。本作も十二分に面白かったです。 初期の作品ということで黒い家をはじめとする他の作品に比べるとややパワーダウンの感じはありますが、それはあくまで「貴志作品の中では」という意味で、数ある他のホラー小説と比較すれば充分トップを張れるレベルの完成度です。 エンパスという他者の感情を読み取る能力を持っている主人公と多重人格の少女が主軸となって物語は展開していくのですが、ホラー小説と銘打ちながらもストーリーの要所要所にミステリー要素もふんだんに盛り込まれており読み手を飽きさせません。 エンパスについての考察や言及がしっかりされているのも好印象。ただ便利な設定というだけで終わっていないので、他者の心が読み取れるというある意味「ずるい」能力なのにも関わらずご都合主義な感じはあまりしませんでした。 中盤から終盤にかけての疾走感はさすがです。一気読みでした。なにより一番怖いのは最後の最後、ラストでしょう。相変わらず上げて落とすのが上手い作家だなぁ久々に小説を読んで本気で背筋が寒くなりました。 本作はコミカライズされていますが小説と比べると漫画の方はかなりマイルドになっています。後味は悪いものの綺麗に終わった漫画にはない、最後の落とし穴を楽しみたい方は必見。 | ||||
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大学生くらいの時に読みましたが夢中になりました。夜中の3時くらいまで。 そして悲しい結末。夜は読まないで!! 後半の探すとこは間延びしたかな。 | ||||
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イソラ、すごく面白かった!とてもお気に入りの作品の一つになりました。 | ||||
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これがホラー文庫から出ていなかったら、ラストは多重人格物によくあるような一応の救いがある展開になっていたかもしれないと思う。しかしこれは違う。救いがない…。そこがじわじわと底なしの怖さに読者の私を誘う。 人の心の動きを望まずして捉えてしまう主人公は気の毒としか言いようがない。一般的にはどう考えても治療を要する精神疾患と判断されてしまうであろうその能力のおかげで、家族にも疎まれて内心、消えてくれることを望まれて、しかもそれが心を読めるためにわかってしまう。そこにも救いがない…。 主人公が関わることになる多重人格の患者、彼女にも救いがない。 まさにホラーだった…。 | ||||
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主人公を売春婦にしたところが意外でした。 でも、そこが良いと思いました。 | ||||
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貴志さんの作品はほとんど読ませてもらってますが、これも大変面白かったです。 いっきに読んでしまいました。 中盤の鬼ごっこ、かくれんぼのような展開は良くも悪くも貴志さんらしい進め方だと思います。 読んで損はない作品だと思いました。 | ||||
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多重人格と幽体離脱を結びつけたところだ面白かった。ISORAではなくてISOLA(TION TANK)であることがヒントだったんだと分かった次第です。 | ||||
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新世界よりで貴志祐介デビューをし、ようやく著者のデビュー作を読みました。 デビュー作ということもあってか、荒削りな部分はありますが文体や恐怖の煽り方は貴志祐介節健在です。 著者の他の作品と比べるとどうしても見劣りしてしまい、評価としては☆3くらいだなぁと思っていましたが、 最後の数ページで☆4の評価になりました。 この本の真骨頂は「最後」にあります。 「最後」を楽しみに読んでみてください。 | ||||
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とても読みやすく、一気に読み上げてしまいました。本作品で4冊目ですが、期待を裏切らない作品でした。 | ||||
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貴志祐介のデビュー作。 阪神・淡路大震災の後に、多重人格者である少女に殺人を容易に行える人格が生まれた。 その人格は、13番目の人格(ペルソナ)。 多重人格者の少女の人格を統合するために、エンパス(他者の感情が読める)の女性が関わるようになる。 しかし、13番目の人格(ペルソナ)は、暴走するようになっていく。 これまで、「黒い家」や「新世界より」など、全ての著作を読んできた。 これが、最後に読む作品。 従来の作品に見られる、「人間の恐怖」「緻密なプロット」「詳細な基礎知識」の片鱗は伺えた。 | ||||
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鍵のかかった部屋のドラマ化など最近とみに注目度の上がっている貴志 祐介氏の本作がデビュー作となります。 阪神大震災直後の神戸が舞台となる多重人格サイコホラーものだが、次作の「黒い家」がリアルスティックな恐怖を描いたのに対して、本作は前半は多重人格ものかなと思っていると、後半でいきなり非現実的な展開になる。そこらへんが評価の分かれるところかもしれない。 「黒い家」以降の作品の圧倒的な面白さから比較するとやはりデビュー作だけあって、やや物足りない気がしてしてしまうのも仕方がないか。ただ、中盤の謎を探る箇所なんかは氏ならではのゾクゾクするような恐怖感があり、その後の片鱗も感じさせる。入門編としては本作はあまり推薦できないが、氏の原点でもあるのでファンならまあ読むべきだろう。 有名ではないが一応映画化も昔されています。 | ||||
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貴志祐介のデビュー作にして、自分が生まれて初めて手に取ったホラー小説。 あれからもう10年近く立つが、いまだにこれまで読んだホラーの中で一番印象に残っている作品。 主人公がエンパスであったり、話のキーマンである少女が13人者もの人格を持つ多重人格障害だったりと、 現実味には欠ける要素が多いが、元々そういう設定に抵抗がなかったので、個人的には面白く読めた。 また、少女の人格に付けられた名前(漢字)が、各人の性格や役割に起因しているという設定には、 ひどく関心させられた覚えがある。 ラストは、一応ハッピーエンドかと思いきや………最後の一文が鳥肌モノ。 あまりの恐ろしさにしばらく読み返せなかった。 | ||||
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阪神淡路大震災の被災地に被災者の心のケアをする為にボランティアでやってきた賀茂由香里は、人の心や感情を読み取る事の出来るエンパスと言う能力者だった。そこで彼女は多重人格の少女森谷千尋と出会う。そして彼女の人格が13ある事、それぞれの名前には父親の形見の漢和辞典の意味が反映している事を知る。ただ一人、13人目の人格が人格の発生原因や『ISOLA』と言う事が引っかかるのだった。ISOLAは父親のもう一冊の形見雨月物語に登場する吉備津の釜に登場する磯良ではないかと考えられていたのだが…。 まず、主人公が特殊能力を有していると言う点において、少し漫画っぽく感じたのですが、なにやら精神科学的なマニアックな表現。また、薬等が登場し。上手い具合に現実に定着出来ている気がした。 駄目な点は多重人格で13番目の人格がヤバイと言う表現。あまりにも13と言う数字は普遍的に不気味と多くの人に認知され過ぎている為に、少しチープ感漂う。 ISOLAは磯良なのではないか?と物語りは進行していく。私は古典文学は全くで雨月物語の吉備津の釜と言われても、あまりピンと来ないのだが、現代。少し漫画的なエンパス。精神科学。古典文学と上手い具合にミックスされているのではないだろうか?特に吉備津の釜をトレースするように展開していくストーリーは良いと思う。お陰で少し古典に興味が湧いて来た。 この物語は後半以降が見せ場だ。そしてラストに時限爆弾が仕掛けられている。だから最後まで読まなくては駄目だ。 なおこの作品は【第3回(1996年)日本ホラー小説大賞長編賞(佳作)】です。 | ||||
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と、当時は思った人がたくさんいるだろう。 しかし、彼は鬼才だった。 | ||||
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限りなく★5に近い★4です。後には残らない内容ですが、とにかく構成がうまいです。無駄なく最後まで楽しめます。この著者特有のSFではないんだけどギリギリのSF感が見事に表現されています。 | ||||
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この作品は後半から主人公でありたぐいまれなる美貌と清い心を持つ女と、悪役でありそれだけで周囲から蔑視される容姿と陰のある性格を持つ女という対照的な二人の、一人の男をめぐる戦いのようになってしまっている。それが外見美=性格の良し悪しの様に感じられたため自分は後半やや興ざめしてしまった。 しかしこの対立構造がラスト数ページでかなりよく生きてくる。結局勝ったのはどちらだったのか、登場人物のうち一人が見せた自己犠牲精神に意味はあったのか、そして何より本当の地獄が始まるのはこれからではないのだろうか… | ||||
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阪神淡路大震災の痛手から立ち直ろうとする地域を舞台に、人の情動が読めるエンパスの女性が、被害者の心のケアに活躍します。そしてそこで逢った13の多重人格を持つ少女との関わったことから、物語は始まっていきます。 漢字の意味を多重人格のキャラクターにこじつけるのは、やや荒唐無稽に過ぎますが、それはそれでおもしろいと思います。おもしろく読み進めるためには、こんな乱暴さもときには必要なのでしょう。 体外離脱可能な人格を消去するには・・・ 結末はちょっと予想できてしまいますが、それでも十分読者をわくわくさせてくれます。 | ||||
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