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大阪経由17時10分の死者
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大阪経由17時10分の死者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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1988年7月講談社ノベルスとして出版ののち、1991年6月に講談社文庫として発売され、2004年12月に光文社文庫として再発売されたものです。 いわゆる時刻表をからめた推理小説ですから、列車ダイヤも初出の時期のもので、今とは少し事情が違っている可能性もありますが、しっかりとした筋書きでしたから、最後まで飽くことなく読み進めました。 津村秀介の小説は、彼自身が長らく週刊誌のルポライターとして生計を立てていたこともあり、本格派でもあり社会派の作家とも言えるでしょう。本作でも雑誌記者と新聞記者がなぞ解きをしています。警察ものとは少し違った展開がこの小説の持ち味でしょう。酒好きのルポライター・浦上伸介は、作家・津村秀介の分身ともいえるキャラクター設定でした。 梶井基次郎の文庫本がカギとなって登場します。有名な言葉「桜の樹の下には屍体が埋まっている」が本作でも有効に使われていますので、季節感のあるストーリー展開です。表題の『大阪経由17時10分の死者』は意味深長です。推理小説ですから、内容には一切入りませんが、被害者や加害者のバックグラウンドがしっかりと描けているので、推理小説特有の現実離れした奇妙さは感じられません。 動機も理解できるもので、犯人の心情にひかれるのも読者への提示の仕方が明確だったからでしょう。鉄道もののアリバイ崩しですから、旅情感も漂っていますので、息抜きとして気楽に読める小説なのですが、内容が薄いということではありません。 | ||||
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