■スポンサードリンク
毒草師
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
毒草師の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
うんちくがとても面白かった こう言っちゃなんだが、主のストーリーはむしろどうでも良かった 御名形って人の、この面倒見の良さはどこから来るんだろ 特殊なファッションセンスと話法を使うが、とても「善意」に満ちた人? 楽しく読みました | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まあまあ、です。人物のかき分けにもっと精通していただきたい! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
QEDシリーズのとちゅうで、熊野出身の「毒」に詳しい毒草師として登場した青年、御名形史紋。イギリスの血を引き、白い能面のような顔、いかにも理系で無愛想な感情のクールさという、魅力的なキャラクターですが、今度は絡むワトソン的キャラクターも男性で、医療関係の出版社の編集者、西田くんという天然でおっとりしたタイプです。御名形が無表情ながらくそみそに彼につっこみ、彼が首をひねる、というツッコミとボケの対照も、QEDの桑原と小松崎や奈々よりきわだっていて、キャラクターが立っている面白さもあります。 旧家にまつわる一つ目の山羊や一つ目の子どもの伝説、密室の離れから失踪する人物、というのが今回の現代ミステリです。こちらのおどろおどろしさと、御名形が西田くんにレクチャーする伊勢物語の裏歴史、一見無関係な両ラインが読者を引っ張ってゆきます。ことにこのシリーズは叙法にもくふうがあり、その二つのラインを交互に、また視点人物も、消毒液の匂い漂う御名形と、ほっと肩の力の抜ける西田くん、と緩急のリズムのつけかたで読ませます。 一気呵成に最後まで読みましたが、人物失踪の謎は、QEDの某作と少し似ており、また旧家の禁断の人物関係も多少既視感はあります。 また一つ目の謎(今回はたたらに収束しなかった!)解きは、毒草師、御名形の面目躍如で、読者のほとんどが知らないレベルの深秘としてなされ、天下り的であることは否めません。しかしながら正倉院の奥にこのような事情があったとは、ということ含めて、あいかわらず歴史の闇、政争の混沌を鋭く剔抉してくれる面白さはこの著者ならではです。 このシリーズは語り手もいつのまにどっぷりと事件の渦中の人になってしまうこと含めて、ミステリ、歴史、薬学の三つの部分をQEDシリーズよりも、有機的に絡ませることに成功していると思います。しかも西田くんが御名形とかなり近いレベルでの推理能力を発揮する、という設定も面白かった。「明察神のごとき」ただひとりの探偵ではない点も読みどころかと。 このシリーズも、著者の発展進化形として、引き続き楽しみたいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こちらにまだレビューがないなんてびっくりです。 ホントかよ、と思わせるラストですが、史紋さんの怪しさに比べると、まあ良いかと(笑)。 キャラ立ちしているというか、なんというか。 なんかフラフラ出てくるクリスマスローズが気になってしょうがなかったんですけれども、あれって関係あるんですかね。 はい、自分で調べなきゃ怒られます。 個人的には好きですが、消化不良のところが少々残って星4つです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「QED神器封殺」に神山禮子の幼なじみとして登場した「毒草師」と称する御名形史紋が、主人公として登場!それだけでも興味を喚起する。期待は裏切られなかった。 密室事件の推理が日本の古典と絡められて展開されるパターンはQEDを継承している。 伊勢物語の時代にまで遡る家系の鬼田山家に起こった3度に及ぶ密室からの失踪事件。その都度「一つ目の鬼」を見たという証言が伴う。鬼田山家の複雑な人間関係というこれまたクローズドな世界での物語。「一つ目」の連想が、伊勢物語・ギリシャ神話につながり、一つの流れを生み興味深い。 医療業界向け出版社の編集者・西田真規が、悪戦苦闘の推理を展開する形でストーリーの回し手となり、御名形を引き込んでゆく。クールな御名形の颯爽とした登場で鮮やかに事件が解明される。 事件に並行し進行する伊勢物語に隠された意味の解明も、古典の読み方におもしろさを加えている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「Q.E.Dシリーズ」に出てくるサブキャラクター“御名形史紋”が密室殺人の謎解きをします。 だからといって、本作は決して「Q.E.Dシリーズ」を読んでいなければ理解できない話ではありません。 きちんと独立した一遍の物語になっています。 が、伊勢物語のネタを仕込み、それを現代の殺人事件に絡める、といった手法は全く同じであり、 尚かつ現代の殺人事件の謎解きを、御名形史紋がその博覧強記ぶりを発揮して まるで全て知っていたかのようにあっさりと解決してしまうといった設定も同じ。 ついでに言うと、現代の殺人事件がミステリーとしての出来映えという点でイマイチなのも・・・。 違うのは、桑原タタルが歴史上の怨霊や妖怪達の代弁者となってモノ語るのに対して、 御名形史紋は、作品中本人が言うとおり歴史にはそれほど興味はなくて(それでも凄いが)、 歴史に出てくる毒、あるいは歴史の含む毒、また、毒草そのものに関する知識を語る点でしょうか。 独立した作品ですが、言わば“姉妹作”のようなものですね。 しかし、「Q.E.Dシリーズ」の読者からすると、御名形史紋のキャラクターが本作では立ちまくっていて、 いまいち分かりづらいあちらの主人公の桑原タタルとのキャラの違いが本作を読むことで見分けが付くかも。 かなりエキセントリックな、愛すべき毒草師。個人的には豊川悦治さんあたりを脳内で充ててます。 「キャラクターを設定してしまってからストーリーが書かれている」ような印象ですが、 作者が御名形史紋を突き放すことに成功しており、また今後の見通しも分からないことから “これは、こういうキャラクターの出てくる一回こっきりのお話ですよ”というような、 ある意味で潔さみたいなものも感じられます。 今や巨大になってしまった「Q.E.Dシリーズ」読者のための一服の清涼剤、 あるいは高田崇史ワールドの入り口としての読み切りものとして。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!