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銀行篭城
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銀行篭城の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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1979年の梅川事件(三菱銀行人質事件)に影響されて書かれたものであろう。 その事件の犯人だった梅川氏よろしく、まさに冷徹な男そのもの、そう『悪魔』とすら呼べるような男が主人公である。梅川氏の名前や事件のことも作中に過去の事件として出てくる。 まぁ、こういうダークなものだからこそ、興奮してしまいスイスイ読み進められたのだが、そんな私の中にもまた人間の『原罪』的なものが宿っているのではと感じてしまった。 | ||||
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新堂作品の中では異色作。毎回スタンガンを駆使し、ひたすら殺しを楽しむかのような殺戮劇に目を覆いたくなるが、今回はスタンガン登場は一回だけ、動機を最後まで明かさず、最後の最後で一気に物語を締めくくるストーリーはハラハラ感が伝わり良かった。新堂作品は恋愛物と殺戮物の両極端だが、私は後者の方が、人間らしさがあり嫌気を感じながらもつい手に取ってしまう。 | ||||
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人質を真っ裸にして、マジックで名前を書かせる凄み。 テンポよく進む、軽快なB級小説の決定版。 容赦なく、バンバン殺しちゃうのがいい。 ノンストップクライムの疾走感の中で、ふと籠城犯五十嵐の真意が見えて来る。ラストは感慨深い。 「血塗られた神話」同様、バイオレンスサスペンスの形を更新した作品である。 実際の事件を下敷きにしてるのは確実だが、それも最近の「時事ネタベース警察小説」の先駆け的な作品ということだ。 | ||||
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男が銀行に籠城。 行内の人質を恐怖により支配します。 警察の動き方は過去の事件を参考に熟知した上の犯行。 金を要求する訳でもなく、政治的目的を持つ訳ではない。 逃亡を計画するどころか、名前を明かし、メディアに顔を出す始末… 男の目的は一体何なのか。 前半は、男の残虐さをこれでもかと見せつけます。 気にくわない者は射殺。 人質を全裸で従え、自分への忠誠を強要します。 極限状態、銀行支店内という狭い企業社会に表れる、人の本性を暴きます。 刑事との交渉も想定の範囲内。 何ら要求を出してこない犯人に対しては、警察も打つ手に困るところ… 次々と人質が殺される状況に、捜査本部も苛立ちを隠せない。 そこにも出てくる、組織社会の醜い一面。 キャリア・ノンキャリといった構造の歪みを描きます。 後半、ついに犯人からの要求が明かされる。 そこから一気にクライマックスへと持ち込みますが、そこでは、さらに大きな人間社会の歪みを浮き彫りにします。 何が男の行動を起こさせたのか。 きっかけは何だったのか… 冒頭に出てくる男の想いを引用します。 《それは単なる引き金に過ぎない。それを眼にしなくても、おそかれはやかれ決断していた。ただ、決断がはやまっただけの話だ。》 社会の歪みから目を逸らした結果、負の感情が溜まっている所は随所にありそうです… どんな「言葉」がその引き金になるのかは、想像もつきません。 しかし、高ぶった感情を沈めるために必要なのが、また「言葉」であるところに因縁を感じます。 | ||||
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ある男が周到な計画のもと、閉店直前の銀行に押し入り、20人以上の行員や客を人質に立てこもってしまいます。 1分以内に行内の全員を集めろ、と無茶を言い、1秒遅れただけで人質を射殺してしまうような、残酷な犯人です。彼を説得に当たる刑事は、過去にも似たような大事件を解決し、栄光に包まれた刑事でした。 そんな刑事が、彼の説得に当たるのですが、どうも犯人は、お金も何も要求していないようなのです。なぜ彼はそのような犯行をするに至ったのか・・・というような話でした。 が、新堂冬樹の作品としては、やや小粒です。とても読みやすいのですが、なおかつ彼の作品の中で、 はじめて読むのを3週間以上、中断できた唯一の作品でした。 | ||||
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新堂冬樹の作品はどれも比較的重量級の長編が多いのだが、これは長編は長編でも軽量級。そして他の作品はどれもこれでもかとばかり人間の醜悪さをどぎついタッチで描かれているのに対し、この作品はどぎつさも薄い。 平成の名刑事と呼ばれ、順調に出世を重ねてきた刑事はしかし最初に彼の名を世に知らしめた事件で犯人を射殺してしまったことをずっと心に病んでいた。そしてある目的を果たすためだけに行員と客を人質にとって銀行にたてこもった男。男は端から生きてそこを出ようとは思っていなかった。緻密に計算しつくして犯行に臨んだ男は人質の扱いにも容赦はなかった。 男の目的を果たすべく刑事が奔走した挙句明かされた真実とは・・・!? 新堂ワールドの新境地か?と思わせる部分もないことはないが、なんとなく2時間もののサスペンスドラマチックな感も否めない。さらりと読めます。 | ||||
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世の中を震撼とさせた「梅川事件」を彷彿させる銀行篭城をテーマにした作品。作中にも梅川事件の記述が出てくるが、あくまでもストーリーそのものはオリジナルである。闇金世界を描かせたら随一の書き手である作者が、今回は銀行篭城犯を主人公にしている。相変わらずその作品の雰囲気はどっぷりと暗く、人間性の真の闇を描き出している。作者の最近の恋愛ものに慣れている読者に慣れている人にはおすすめしないが、新堂ワールド好きにはたまらない一冊。最後の事件解決の仕方にはちょっと疑問が残るが、ノンストップで読める一冊ではある。 | ||||
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銀行に立てこもった犯人。 何一つ要求も出さずに、一人一人と人質を殺していく無情さ。 その裏に隠された一つの情。 事件の発生から集結までも一気に読ませてしまう新堂さんの筆力はさすがです。 ただ、連載ものをそのまま纏めるのではなく、補筆してもうちょっと全体的に肉付けしてボリュームを持たせてほしかった。。。 | ||||
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今回も「あッ!」という間に読み終えてしまいました。 凶悪犯が、ある目的をもって銀行に籠城するのですが…とにもかくにも、この犯人は残虐非道であります。 想像を絶する人質への仕打ちの数々。 この辺りの描写は新堂氏冬樹! という感じです。 このまま、いつもの新堂ワールドに突入か? と思うと もう一人の主人公といってもよい、刑事が登場します。ここから物語は、予想外の展開へと…… 結末には、新堂ワールドの中では珍しく「切ない」終わり方を しているように感じるのは、僕だけでしょうか?ずいぶんと前の話しになりますが、1979年に起きた 大阪・三菱銀行北畠支店での事件をモデルにしていると思われます。 今回、この本を読んでみて、大きな事件の裏側では虚々実々の人間模様があるのだということを実感させられました。 被害者と加害者の関係というか、心の動きというか… そういうものを感じるのにも、この一冊はおすすめです。 | ||||
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内容については触れないように書きます。私は小説など積極的に読まないのですが、表紙帯の導入文を見て買いました。 タイトルからして堅苦しい雰囲気はしますが、冒頭から息もつかせぬ展開でどんどん読み進めていけました。この手の犯罪を想定しながら読み進めている時に、「こうしたら良いのでは?」と自分で思ったりするのですが、様々な状況を踏まえた内容となっているので、きちんと答えが出でてきます。中盤まで堅く閉ざされた物語の核心が、様々な経緯によって徐々に剥がれていく様は読んでいて快感を覚えるほどでした。物語の解決に向けて自分なりに結末を予想したりするのですが、 しっかりと作られた様々な話が、伏線とも言える作りになっているので予想は覆され、読み終わった後に疑問は一切残らず、清々しい気分になりました。 | ||||
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新堂冬樹さんの作品にしては一気に読める ボリュームだと思います。 内容は・・・・・、警察内部(機構?) についての解説を入れたりして内容 がさらに薄っぺらくなっている感じが しました。 ちょっと期待はずれです。 | ||||
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