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半落ち



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【この小説が収録されている参考書籍】
半落ち
半落ち (講談社文庫)

半落ちの評価: 3.74/5点 レビュー 344件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.74pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全216件 81~100 5/11ページ
No.136:
(5pt)

私の中では1番です。

私は横山秀夫さんの作品でこの作品が一番好きです。
他の作品とは一味違い、警察小説というよりは人間ドラマ的な雰囲気です。
それぞれの登場人物が梶という妻殺しの男と接することで愛情にも似た『何か』を感じていく過程と、梶が頑なに隠していた2日間の謎にどんどん引き込まれていきます。
ラストでは思わぬ結末に、泣きました。梶という男の「人生50年」の意味が分かります。
おすすめです。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.135:
(5pt)

いい作品です。

妻を殺害した警察官(主人公)の空白の2日間を描いた作品。裁判官・弁護士・主人公・被害者(妻)が抱える心のつっかえが如実に表されており、人生はどうしょうもないことの連続だと、改めて考えさせられる。
主人公の行動は、真面目な人間がやはり選択してしまう方向性でではないかと恐ろしささえ感じる。家族に真摯に向き合ったからこそであり、決して否定できるものではないだろう。
また、本書で描かれているものは「痴呆」の問題。記憶が失われるとその人ではないとするのは、人間の根幹・脳死にも関わる問題である。そして、自分のことを認知できない、記憶をのこせない者をどこまで愛せるかという点でも考えさせられる。
最後のシーンではやはり涙がとまらない。殺人は肯定できないが、最後まで生きた主人公の生き様が尊く思えてならない。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.134:
(5pt)

予断なく読めば、質の高いことが分かります

 本作は警察官による、妻の嘱託殺人から自首までの空白の二日間の謎を縦糸に、
そしてこの殺人事件に関わる取調官、検事、弁護士等、関係者の心情の動きを横糸
に構成されています。縦糸に関してのコメントはネタばれに成らざるを得ないので、
本レビューでは横糸に関して紹介致します。
 とかく、縦糸の結末ばかりが注目されますが、ひとつの殺人事件が起こった後に
如何に多くの人間が関わり、思いを持っているのか、それぞれ独立した短編と見る
事ができるほど見事に描き込まれています。このあたり多くの短編を書かれている
作者の真骨頂だと思いました。むしろ殺人事件発生から様々な局面を経て人が裁かれる過程で、
関係した登場人物の心情を味わいながら読んでいったほうが、
素直入っていけるように感じます。
 もう文庫本になっている事でもありますし、事前の情報なしに素のまま読んで
頂くことをお薦めします。いろいろ話題になっただけに、予断を持って読んでも
いいことはありません。
質の高い作品である事は保障します。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.133:
(5pt)

テレビで謎だった部分が読んでわかった

直木賞の選考会では、歌舞伎町に行ったことがそんなに悪いのか、といった批評がでたそうです。私もそれには同意していました。でも、それ以上にどうして梶警部は自首した時に、理由をはっきりと述べなかったのか?それがわかりませんでした。思わせぶりに隠しておくより、きっちり言っておいたほうが、青年に何かあった時、すぐに骨髄液を提出できると思うのです。そうしておいたほうが、手続きもスムースに行くと思いました。
私はテレビドラマを最初に見たので、それがどうしても不思議で仕方なかったのです。
しかし、本の中で青年を守りたかったの言葉にガーンと頭を殴られた気分になりました。
梶警部はそこまで心の優しい方だったのですね。
北方謙三が警察の捜査に不備があるとのことで、直木賞落選となり、その後、著者が直木賞との決別宣言をしたりと揺れた作品ですが、文句なしに素晴らしいと思いました。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.132:
(4pt)

ミステリーと思わずに読むなら傑作では・・・

妻を殺した現職警察官・梶聡一郎が
アルツハイマーを患う妻を殺害した2日後に自首
自首する2日間に何があったのかを探っていく話
ミステリーとして読むならば、落ちはいまいち…
しかし空白の2日間を探っていく、6人の中年男の心理描写はなかなかのもの
(6人とも空白の2日間が解らずに終わり、次の登場人物に替わっていくのは焦れるが)
そして最後の『完落ち』の瞬間も涙を誘う、人の在り方を考えさせる終わりでもある
どちらかと言うと男性向けの小説ではと思う1冊でした
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.131:
(4pt)

筆がまだ弱い

すぐれた作品です
テーマがすばらしい
展開もスピーディです
しかし
筆が弱い
書き込みすぎます
無駄な字が多い
直木賞の選考で心無い委員からボロクソに言われました
それを真に受けて直木賞と絶交するというのも大人気ない
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.130:
(5pt)

オチに欠陥?そんなの関係ねぇ!

本書は、温厚な警部が妻を殺害したものの、
自首に至るまで二日を要したため、
その「空白の二日間」の謎を解くべく、
刑事訴訟法の流れに沿って(+新聞記者)、
当事者が真実に迫っていくというものです。
個人的に興味深かったのは、
謎に挑戦する警察官、検察官、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官のいずれもが、
くたびれ切っていること。
すなわち、皆が多かれ少なかれ家族の問題を抱え、
また組織に翻弄されながらも必死に不器用に生きていることが、
共感を呼び起こします。
彼ら6人と、不幸にも人生を投げてしまった被告人の清澄さとの対照も鮮やかです。
また、本書が突きつけるのは、
痴呆にまつわる哀切です。
本件の被害者の悲しみには、思わず涙しそうになりました。
なお、本書は直木賞選考過程で、
「オチに欠陥がある」と酷評されたようですが、
私の知りうる限り、本書のオチは成立しうるように思えます。
ネタバレを避けるため、回りくどくなりますが、
例えば法律に違反しているとかではなく、
解釈や運用で十分対応可能であるということです。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.129:
(4pt)

人のため

さすがです。 見事にのめり込んでしまいました。謎が最後の最後までとけなくて、じれったい部分があったり専門用語が多い気がしました。でも、内容としては一つ一つの捜査にすごく意味があってドキドキもたくさんありました。しかしラストは本当に感動しました。これをよんでから自分の人生の価値が大きくなったといっても過言じゃないです。人としての温かみも感じる作品です。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.128:
(4pt)

攻め方が秀逸なだけに…

妻を殺してしまった警察官の、犯行後の2日間。その謎が全くつかめないまま、ストーリーは進行していきます。彼を取り巻く、同僚、検察官、新聞記者、弁護士、刑務官、それぞれのおかれた立場、利害関係などは面白く、読ませます。
しかし、ラストぎりぎりで明らかになった2日間の真実が、そこまでするかなぁ〜と思わせるもので、プロセスが面白かっただけにちょっと拍子抜けでした。
映画は見ていませんが、本では主人公梶はほとんどしゃべらず、登場せず、周りの人間描写に重きが置かれています。映画では寺尾聡、どうだったんでしょうか?観てみようかな?
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.127:
(5pt)

6人と自分との格闘

映画化されもされたこの作品。かなり読み応えがあった。
ほんと久々に読み応えがあった。みなさん是非よんでください。
梶という警視がアルツハイマーの妻を殺してしまう。白血病で亡くした息子の命日までも忘れてしまった妻は落胆し、殺してくれと梶に懇願したからだ。
梶は妻を殺したあと、自殺をしようとかんがえた。しかし、二日後に自首。
空白の二日間なにがあったのか。
口を割らない「半落ち」状態。
梶の取り調べをした刑事、検事、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官、の六人の心情とともに物語が進んでゆく。
人生50年
と自首前に書いた梶の大切はモノとは。
今日は、1日係りで、私も六人とともに半落ちと格闘した。今日はこの余韻からぬけれそうにない。
今日は本を読んでいただけなのに、人とたくさん会い、たくさん話、心が乱れ、疲れてしまった。
それくらい話にぼっとうしてしまった。
最後は完落ちになってたか?と、聞かれると、ちょっと納得できない部分もあったが。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.126:
(5pt)

秀逸 

読み始めから かぶりつきだった 面白いとはこの事だ
文体のテンポが、シチュエーション毎にリズムが違う
使い分け?が上手い
組織の内情、組織間の軋轢がリアル 臨場感を掻き立てる
映画は映画なりの解釈で、プロットを微妙に改めている
それはそれでいい
媒体の違いは、表現方法の違いであっていい
私は本著作を薦めたい
読者それぞれの解釈で、速度で読み進め かみ締めてほしい
何より それぞれの人物の 人生が切ない
誰もが弱い 受忍し難い仕打ちに打ちひしがれる
唯々諾々と 理不尽な厳命に 従う
だからこそ のた打ち回る 
そんな自らを嘲笑う 卑下する 落胆する 見失う
それでも一縷の 確固たる何かを 誰もが手放さない
だからこそ 強い 誰もが強い 誰もが切ない
生きるとは 実は こういう事だ
泣ける
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.125:
(4pt)

関係者の重層的な描写が秀逸

 現職の警察官が妻を殺害後,2日経ってから自首してくる。犯行は素直に自白するものの,2日間何をしていたかは頑として口を割らない。この間,被疑者が歌舞伎町(響きからして不謹慎な場所というイメージ)に行っていた事実を把握した警察上層部は,その事実を隠し,自殺するために県内をさまよっていたという虚偽の供述をさせる……。
 本作は,上記のような事件の捜査・公判・執行段階で犯人(被疑者・被告人・受刑者)に関わった警察官・マスコミ・検察官・弁護士・裁判官・刑務官といった人たちの目から,事件と犯人を多層的に描き出している。
 それぞれの関係者の人物描写ももちろんだが,組織内・組織間の葛藤がリアルに描かれていて,まるで実在の事件のルポルタージュを読んでいるようだった。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.124:
(4pt)

人間が生きる動機

妻を殺して自首してきた現職警察官。
殺害に至る事情については素直に供述するのだが、殺害してから自首するまでの2日間については口を閉ざす。
なぜ完全に「落ち」ないのか。
この事件に關はる人物達の視點から描き出されて行く謎と眞實。
搜査一課指導官の視點、檢事の視點、新聞記者の視點、辯護士の視點、判事の視點、そして刑務官の視點。
最後にすべてが明らかになつた時、人間が生きる動機にはこのやうなこともあるのかと感銘をうける。
この作者の他の作品も讀んでみたくなつた。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.123:
(5pt)

警察小説+ミステリ+感動。三拍子揃った名作。

 著者は地方県警を舞台とした警察小説を得意としており、捜査に関する記述は具体的でリアルです。
現職警察官が妻を殺して自首、取調べでは動機も犯行手法もすべて語りつくし「完落ち」状態と思われたのに、
犯行後自首するまでの空白2日間については頑として語ろうとしない「半落ち」状態。
この事件にそれぞれの思いと立場で関わる同僚刑事、検察官、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官の視点で、
捜査の経過は語られていきます。
 県警と地検の対立と裏取引、事件記者たちの特ダネを目指す熾烈な争い、アルツハイマー患者介護の壮絶な現実。
作者はこれら重いテーマを随所に織り込みつつ、妻を殺してからの空白の2日間に何をしていたのか?
人生50年と書いたのは50歳での自殺を意図してなのか?というメインの謎に読者を引き込んでいきます。
 最後に謎解きの答えが提示される場面は感動を誘います。仕掛けられた数々の謎がひとつの線でつながり、
登場人物たちの事件と犯人に対する温かくしかし複雑な思いについての描写が、アルツハイマー患者である
妻の殺人という一見救われない題材を扱いながらも、この小説を読後感すがすがしい作品にしています。
 警察捜査に関する描写は興味深く、ミステリとしても秀逸、感動も約束されている。三拍子揃った名作です。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.122:
(4pt)

映画を見てから、読みました。

この作品は、学校の課題のための本を探していたときに、手に取ったものです。その為、各章ごとに読みました。しかし一気に読みたい!!と思うものでした。映画よりもよかったと私は思います。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.121:
(4pt)

生き恥を晒してまで守ろうとしたものは?

「半落ち」とは一部自供したと言う意味です。
現職の警部「梶」がアルツハイマーの妻を殺し自首してきました。
殺してから自首するまでの「空白の二日間」、その真相を探ろうとする6人が、それぞれの章の主人公として1章を構成し物語が進行していきます。
自殺しようとしたが、思い留まり生きていこうとしたのか何故か?
「梶」が自首前にしたためた書「人間50年」は何を意味するのか?
一体、何を守ろうとしているのか?
結局、私は最後まで謎解き出来ませんでした。
一気に読み終えてしまえる程、面白い作品ですが、残念ながら「梶」が、生き恥を晒してまで守ろうとした秘密の必然性が、私には理解出来ませんでした。
「梶」の優しさは痛いほど理解できるのですが...。
「あなたは誰のために生きているのですか?」
考えさせられてしまう言葉ですが、これに惑わされ謎解きが出来なくなるのは私だけではないと思います。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.120:
(4pt)

面白いですねぇ。

映画化されているのも、筋も知らずに、読み始めました。
いやぁ、面白い小説ですねぇ。
他のレビュアーの皆さんの評を読んでみると、
私のような状況で読み始められたのは、
幸せな事の様だったようですね。
ただ、弁護士さんの部分は、ちょっと中途半端な気がしました。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.119:
(4pt)

構成力にやられた

直木賞の受賞は逃したが、ノミネートされた際かなり世間を騒がせ、映画化もされた作品
今となっては皆さん先入観だらけかもしれません
私は運良く初版本発売してすぐに店頭で何の気なしに手にとる幸運に恵まれましたので
まったく先入観なし。それどころか特別な期待もなし。
そんな状態で読み始めると驚嘆!
妻の自殺を幇助した元警察官の取調べから裁判までを、残りの半落ちを追いながら
ストーリーは展開していきますが、最初は取調べにあたった刑事に始まり、新聞記者や
検事、裁判官などなど時系列に沿って彼と対峙するキャラが変遷していきます
この構成が最大の魅力に感じました
構成力を楽しみたい方にぜひぜひお勧めです
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941
No.118:
(4pt)

期待が膨らみ…

「犯行後二日間の空白については口を割らない」これは読みはじめからずっと気になるものですよね。
私は途中でわかるようになっていくと思いきや最後の最後まで引っ張りました。
私的に期待して損をしなかったのでなかなかいいと思いました。
うるっとくるところもありよかったです!!
ただ、もっと人生経験があるともっと違う楽しみ方もできたかなと思いました。
半落ちAmazon書評・レビュー:半落ちより
4062114399
No.117:
(5pt)

重い力を持ったミステリー

視点がいくつも変わりながら展開していく構成がよく効いていました。梶の妻への愛・亡くなった息子への愛など、沈黙の中に滲み出て心を打たれました。読了後、「もう少し、別の生き方はなかったものか……」そんな思いにもかられました。しかし、どうにもならなかったのですよね。どうにもならない中で、だからこそ、どうしても行いたかった二日間の行動。切なく重い力を持ったミステリーだと思います。
半落ち (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:半落ち (講談社文庫)より
4062751941

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