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(短編集)

第三の時効



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【この小説が収録されている参考書籍】
第三の時効
第三の時効 (集英社文庫)

第三の時効の評価: 4.52/5点 レビュー 190件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.52pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全167件 161~167 9/9ページ
No.7:
(5pt)

面白い!

県警の捜査一課長と三つの班の班長のキャラクターを上手く書き分け、さらに脇役それぞれにも奥行き深い造形を与えて、すんばらしい短篇連作になった。以前の「陰の季節」や「動機」あたりは、全体に受ける印象が暗く、(タイトルも関係してるか…?)地味なイメージだった。もちろん、捜査部門でない警察官を主人公にしていたことも関係しているだろう。その作者が変ってきたのがご存知・直木賞落選の「半落ち」である。各章ごとに主人公が違うという手法は初期作品と近いが、明らかに犯罪捜査を本線において全体が語られている。もう一つ。「顔」。テレビ化されたことでクローズアップされているが、北上次郎などは深みがなく物足りないと評する作品である。いわゆる似顔絵捜査の婦警を主人公に据えた連䡊??でここにも横山式の手法が駆使されているのだが、何よりも主人公が女性ということで明るく、前向きな印象のある作品となった。この前向き感が「第三の時効」にもあるといったら言い過ぎだろうか。特に「ペルソナの微笑」に出てくる落研出身でワケありの若い刑事に使わせる「イマ」の言葉など。単なる通好みの横山ワールドを越えて、広がりが出てきたと思えるのだが。真保裕一がさえない公務員を主人公に書き続けた上でものした超傑作「奪取」のように、こんどは横山秀夫の犯罪小説が読みたいと思うのは、僕だけだろうか。
第三の時効Amazon書評・レビュー:第三の時効より
4087746305
No.6:
(5pt)

密度の濃い作品達

F県警の捜査第1課、朽木、楠見、村瀬の3人の班長、彼らは、「執念」「職人」「プロ根性」より「情念」「呪詛」「怨嗟」が似合い、事件を食って生きてきた強者刑事達である。彼らの事件を描く連作。現金集配車の強盗事件を扱った『沈黙のアリバイ』、タクシー運転手の殺害事件を扱った『第三の時効』、主婦殺し、証券マン殺し、調理師殺しを扱った『囚人のジレンマ』、殺人死体遺棄事件を扱った『秘密の抜け穴』、青酸カリ殺人事件を扱った『ペルソナの微笑』、一家3人殺しを扱った『モノクロームの反転』3人の刑事のキャラに似てどれもこれも一筋縄で終わらないストーリー展開に脱帽、濃度の濃い作品達
第三の時効Amazon書評・レビュー:第三の時効より
4087746305
No.5:
(5pt)

リアルでドラマチック

色んな人間関係が味わえます。おもしろい!捜査一課の一係、二係、課長、三係、と順番にスポットが当たっていき、出尽くしたかと思ったら今度は合わせ技だったり・・・。やたらライバル心をむき出しにしてると思ったら、人情味のあることをやったりするから、ぐいぐい引き込まれます。読み終わる頃には、捜査一課に愛着が沸くこと間違いなし!刑事と新聞記者とのやりとりが特に面白かった。今まで読んだ刑事物にはそういうシーンはなかったので新鮮だった。後で、作者がかつて記者だったと知って納得。
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4087746305
No.4:
(4pt)

上質の推理小説

どちらかといえば長編が好みなので、大きな期待はしていなかったのだが、各編の完成度の高さに驚いた。謎解きのプロセスや意外な結末といった構成要素は高いレベルにあり、本格推理小説の醍醐味を堪能できる。加えて、個性的な刑事を競合させるキャラクター演出の妙、短編ならではのスピーディーで無駄のない展開はスリリングで、どれも凝縮された読み応えのあるタイトルである。匂い立つような男根集団の群像劇に効かせた浪花節は、著者の『半落ち』とも共通する。ノワールでもサイコサスペンスでもない、オーソドックスで上質の警察ミステリである。
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No.3:
(5pt)

凄い奴らだ!

 すごい迫力だ!読んでよかった。 捜査官たちの行動、会話、ライバル意識どれもが凄すぎて、彼らの世界に圧倒されました。 中にはそんなのあり?これで落ちるの?というのもありましたが、それすらも納得させてしまう彼らのパワー。強引なだけでなく、時に優しく、時にあっと驚く推理を展開したり、それぞれの捜査官のキャラが際立っていて、その存在感をずしりと感じました。 私は「半落ち」よりもこちらの方がずっと面白いと思います。できれば彼らの続編を是非読みたいです。
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No.2:
(5pt)

今、もっともハズレのない作家です!

最近、人気急上昇の横山秀夫だが今回の作品もぐんぐんと読者を引き込んでくれます。3つの捜査班が軸となってストーリーが展開されるが、これらがそれぞれに重なり合って警察機構でのドラマを展開させる。今回の作品も例外ではないが、横山秀夫の作品にはちょっとキレ気味の警官が登場する。しかし、必ずその底辺には正義に対する真摯な想いが横たわっていて非常にさわやかな読後感を与えてくれます。今年は横山秀夫の新刊がたくさん読めるらしく、とても次回作が楽しみな作家です。
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4087746305
No.1:
(5pt)

作者初の「刑事モノ」短編集!

 作者の作品は主に警務部(会社で言えばの総務みたいなところ?)で働く警察官を主人公とした人間ドラマを手がけているんですが、今回は正真正銘の刑事物です。 F県警刑事部第一捜査課の個性的な刑事達による謎解きもさることながら、横山氏特有の「極上人間ドラマ」も楽しめるという贅沢な短編連作集です。 表題作「第三の時効」ですが、時効には通常の時効(第一の時効)と、海外逃亡期間を延長する「第二の時効」があります。もし、「第二の時効」のことを犯人が知らなければ・・・。息を潜めて待ち伏せをする冷酷非道の楠見刑事が仕掛ける「罠」とは?
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