彼女は存在しない
評判
彼女は存在しないの評価:
2.72/5点 レビュー 81件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 1〜20 1/2ページ
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彼女は存在しないの評価:
2.72/5点 レビュー 81件。 C ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
ブックマークをしたまま、やっと読んだ。なので、何故ブックマークをしたかを忘れていた。
読んでて違和感は感じた。二つの視点で物語が進むのは良くあるが、香奈子の視点の際は、全て一人称で語られる。だから、根本有希の視点から切り替わる際、誰が “語っているのか”が一瞬わからなくなってしまう。
その違和感で、物語途中から「ひょっとして本書は叙述トリック系の本では?」と思いながら読むようになった。ミステリ系をブックマークする事は無いが叙述トリックはブックマークをするからだ。
結果、最後までトリックには気づかなかった。本書を読んで良かったのは自分がしっかりと騙された点。
しかし最後のネタ明かしでも、「えっ !?そうだったのか!!」の様な騙された感は無く、もやもやだけが残ってしまった。
登場人物は、根本有希と根本亜矢子の兄妹。兄の有希の視点で物語は進む。自分はトリックにまんまと引っ掛かって読む方が好きなので、トリックは探さないタイプなのだが、中盤で本書が叙述トリック系の本では?と感じた辺りから、「ひょっとして兄の有希はユキと読む女性なのでは?」と考えた。全く違ったが。
もう一つの視点は、大学生の貴治と香奈子のカップル。自分は一切気づかなかったが、香奈子の状況は一切書かれていない。香奈子視点でも貴治とは「恋人と言っても差し支えない」仲と言うだけで、お互いがそう思う恋人同士では無い。貴治の性格から、香奈子はナンパして ”上手くいった” 女性の一人に過ぎないのだろう。
この、香奈子の状況(働いているのか、大学生なのか、無職なのか)が書かれていないのが、一つのポイントだろう。
貴治と香奈子のカップルは、由子と名乗る女性と知り合う。この由子が、本書の最大のトリックだと思う。
由子は根本亜矢子の幼馴染。幼い頃に根本家の夜逃げによって離れ離れになったのだが、普通に読めば、根本亜矢子の多重人格の一人が由子だと思うだろう。
ところが、由子は根本亜矢子の多重人格の一人として登場するが、本物の由子としても登場している。このトリックは流石だと思った。
それと、もう一つの鍵は根本亜矢子の多重人格の一つが香奈子と言う事。これは最後になって明かされる。
だから、普通に読めば根本有希と根本亜矢子の兄妹、貴治と香奈子のカップル、途中で気付く亜矢子の人格の一つの由子で物語が進むと思う。つまり、有希と亜矢子と貴治と香奈子の四人。
しかしトリックの答えは、兄の有希と、香奈子と由子の人格を併せ持つ亜矢子、実際は根本亜矢子と付き合っている貴治、亜矢子の多重人格としても出てくるが、本人として実は登場し続けている由子の四人となる。
根本亜矢子も由子も、共に学校にも行かず働いてもいない。家族に疎まれていると感じていると言う設定。
これが、由子は実際の人物では無く亜矢子の多重人格の一つと勘違いさせる設定だった。
気になるのは、貴治の友人の作家が書いたストーリーを根本亜矢子は自分の人格として取り込んでしまうが、では根本亜矢子はどれだけの人格を取り込んでいるのか?殺人と言う異常な行動を何回も取っているが、その人格はどこから来たのか?
カニバリズムも本書では出てくるが、その嗜好はどうして芽生えたのか?
男性も含む複数人の殺害に関わっているが、どうやっていとも簡単に殺害出来ているのか?殺されそうになったら、当然反撃するはず。返り血どころか普通の女性では反撃による傷が相当刻まれるはず。
貴治が他殺という判断をされているのなら、マスコミも含め相当ニュースになるし、警察は関係者を徹底的に洗うだろう。当然、貴治の携帯電話も押収し登録者全員に聴取をするだろう。
そう言った部分がさらっと流されているのが、気になった。