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インシテミル
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インシテミルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全122件 41~60 3/7ページ
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正直、アマゾン評価が大して高くなかったので、余り期待していなかったインシテミルですが、私的には米澤作品で最も楽しめました。 僕はミステリマニアではないので、『トリックのクオリティはそこまで高くない』という批評は『まあ、そうなんだろうな』と受け流せますが、最後の犯人の事情開陳が不徹底である、という事に対する低評価は、正直、『馬鹿だろ、お前ら』としか感じません。 その『最後が納得がいかない』の前に『中盤までは面白かったのに……』という文言が見えると、最早失笑物です。誤読も良い所。 そもそも、その中盤、終盤までを疾走感溢れるスピーディで軽妙な物にしていたのは、人物の描写を外見的な特徴や、言動の性質による書き分け(お嬢様、体育会系のリーダーシップ、頭は良いが嫌味、警戒心が色濃い、恋人への依存、ミステリマニア、ガンマニア)程度に留める事で、それぞれの登場人物の事情に必要以上に踏み込ませず、あくまで『インシテミル』という例外状況における事態の推移に集中させた事にあったからです。 まず、主人公が突然、探偵然としてしまう、という事に付いては、彼自身が殺し合いから抜け出た事で冷静さを取り戻した事、ミステリマニアの『先輩』の助力を得た事、紙とペンを使えるようになり、状況を整理しやすくなった事、等色々事態の推移が付加されていますので、それ程唐突には感じませんでした。主人公の性質が『ミステリマニア』であり、『探偵』の素質がある事は、そもそも運営者に感じたのが怒りではなく、軽蔑であった、という描写等にも現れ、伏線がない訳ではありません。 余りに超然としたヒロインに付いてですが、これには同意出来ます。というか、この物語には彼女の存在は特に必要ではありません。其れくらい『インシテミル』という限定状況下において役に立ちません。活躍しません。 最後に、犯人の『十億円必要な事情』が開陳されないで終わる展開に付いてですが、そもそも、この小説は『軽妙に推移する事態』を楽しむ物であり、『個々人の事情に立ち入って、その心情を慮る』性質の物ではないのです。主人公も米澤作品では珍しく、人間的情もあり、犯人役の願いを最終的には叶えてやったり、意図せず人を殺してしまった『先輩』に同情をしたりして、この人物への好感を抱かせますが、そんな彼も『犯人役』の事情には深入りしません。 このインシテミルに集めれた十二人は、本質的に他人であり、あくまで限定的状況に囚われた上での関係性です。それによって際立つ展開の軽妙さ、それを中盤まで楽しみながら、その軽妙さを貶める『黒幕及び犯人の事情開陳が足りない』と憤るのは、正に作者の込めた作風を読み切れてない、誤読、という言葉が浮かんでしまいます。 インシテミルにおいては、犯人役の苦悩は、最後自殺までも測ろうとした事等で、充分描写されていると自分は考えます。事情開陳ではなく、あくまで状況推移に対する反応や行動で、その人物の輪郭を浮かび上がらせようとしているのです。 『限定状況下の事態の推移』を軽妙に描き切る、という事にこのインシテミルは成功しています。主人公への好感も手伝って、米澤作品の中でも特にお気に入りの一冊になりました。 この作品に付いて、評価の高いレビュー群が、この作品の作風を読み切れていない事には正直不満を感じます。自分の読解力の無さをアマゾンレビューにより周囲に晒して、彼らは如何したいのでしょうか? 勿論、『インシテミル』という殺人ゲームに充分な説明が加えられないと満足出来ない。ディテールにこだわるタイプや、犯人の事情は深くまで知らないと満足出来ない真意、黒幕追求タイプにはこの作品は合いません。 余りにもあっさりし過ぎていますから、逆にジェットコースターのように軽妙に流れるエンターテイメントをお探しならば、インシテミルは十全にお勧め出来ます。 最後まで貫かれた軽妙さをきちんと理解出来る読解力があれば、この作品の結末を爽快に感じたまま、本を閉じる事が出来るでしょう。 (まあ、結局は読み方の違いなので、別に低評価な方がいても構わないのですが、その方々のレビューがこの作品に対する正当な評価だとは到底思えません。軽妙さ、人物の背景をあっさりさせた事は寧ろ、作者の計算だと思われます。誤読なのにも関わらず、恥晒しにも正当な振りをして意見を述べるのは如何な物でしょう。インシテミルが面白かっただけに、このアマゾンレビューには腹が立ちましたので、久しぶりに一つレビューを書きました)。 | ||||
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典型的なデスゲーム物ですが、エンタメミステリとしてとても秀逸な作品でした。ゲームのように非現実的な舞台設定に通され、謎の「おもちゃ箱」に動揺し、そして犠牲者が……と息つく間もなく進みますのでページをペラペラ捲っていけること請け合いです。結構ページ数がありますが私は一日で読んでしまいました。 はじめに、とにかく暗鬼館なる舞台の雰囲気がいいのです。不気味にうねった構造の廻廊。鍵のない個室。洋館には不似合いな高性能ガードマン。読んでいるだけでワクワクします。が、そこに入ることになる12人のモニタはそれぞれ「いかにも」この手の作品に出てきそうな典型的な性格をしているのではじめは笑ってしまいそうになりました。ただ、読み終わったいま思うと、シンプルな人物配置ゆえにそちらに余計な気を取られずに館の空気に大いに堪能できたのかもしれないとも考えられますね。この辺は読者がどの部分を重視するかにもよると思いますが、私は大変気に入りました。 アラを探すとすればやはり「大雑把な人物設定」これに限ります。トリックやら舞台設定などは凝っているのに、登場人物は誰かれ問わずに説明不足感がいなめません。例えば主人公の唐突な「変身」具合だったり、犯人の動機告白タイムだったり、須和名譲からの手紙だったりのことです。いずれも事前にそれらを匂わす描写がないので、それらをいきなり目の前にパッと出されて鼻白んでしまいました。主要人物だけでももう少し何とかしてほしかったです。 良いと感じた部分とその逆が二律背反になってしまいましたね。やはりあまりページを増やし過ぎることができないでしょうから仕方がないのかもしれません。本当に雰囲気は最高だったので、文庫落ちの際に加筆修正とかしてくれたら嬉しいんですけどね(まぁ、ムリか……) | ||||
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「コーヒーに砂糖は入れますか」と訊くような何気なさ。 うまい、と思います。 文庫本にして、513ページとなりました。最近、推理小説で、これぐらいの分厚いものが幾つも出版されています。大抵、表現および内容が重すぎて、早くは読めません。 本作を一気に読みました。言い淀みがないからだと思います。 | ||||
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おどろおどろしい設定だが、根底にあるのは作者のミステリーに対する愛。いろいろな有名ミステリーを本歌取りしていたり、重要な登場人物がミステリーという仕組自体を利用した仕掛けをするなど、メタファーにもなっていて、いろいろな意味で読者のインテリジェンスを刺激する挑戦的な佳作だと思う。ある程度本格推理の読書歴がないと良さがわからないかもしれない。 | ||||
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本作の作者米沢穂信著「折れた竜骨」が面白かったのと、映画版があまりにひどかったので、原作は一体どんなものかと思って読んでみました。 感想としは素直に面白かったと思います。 折れた竜骨もそうですが、米沢さんの作品はミステリーのカテゴリーに入るのでしょうか? 私は最近のミステリーと呼ばれる作品に関して、トリックの奇抜さや犯人の意外性を追及せんがため、物語としての面白さがおざなりになっているような気がします。 そういう意味では、本作は物語としての面白さや、思わず先を読み進めたくなる展開、また読後のストーリーの広がりを感じさせる作品で、ミステリのカテゴリに無理に入れるべきではないと思います。 だって、謎解き部分よりシチュエーションやストーリ展開のほうがずっと面白いですから・・・。 たとえば、ミステリの構成要素として重要である犯行動機が最後まで明確化しないとか、10億円の使い道が判らないとかいう意見が多いのですが、作者は読んだ人それぞれ解釈できる余地をあえて残したのではないかという気がします。 逆に10億円必要な理由が明確にされた時点で物語全体が陳腐化してしまうと思いますが・・。 10億円規模のお金は自分だけでは使い切れない金額で、自分で使い道がイメージできない金額である以上、「それがなければ沢山の人が死んでしまう」という言葉で納得するしかないと思います。 逆にこの人はどんな立場の人で、後日談で家を出たとの記述しかないことで、もっと大きな使命を果たすためなのか(もしくは、単純に死ぬためか?)と想像してしまいました。 この人の視点からの物語で、もう一作長編が書けそうです。 小説を読んでみて、映画版を見た後の違和感をすべて払拭できたのでスッキリしましたが、なぜ本作を映画化したのかすごく疑問が残ります。 実写化するにあたり、13話分のドラマとして、細かな人物描写を含めてじっくりと取り組めばよかったのにと残念です。(現状のテレビ事情を考えると、放映できる内容であるかは疑問ですが・・・) 何にせよ、他作品も読んでみようという気にさせる作者が増えたことは喜ばしいことです。 | ||||
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とても長い間売れているので、読みました。 よくある設定と言えば、良くある設定です。 なんだかよく分からない、求人、もしくはパーティー、そんなものに引き寄せられた 人間達。そして疑いあい、だましあい、殺しあう。そしてあなたは誰? という、これもクリスティーが元祖なんですかね。私はミステリーマニアでは ありませんので。 こういう設定だと、とにかくその人間達の中に、応援したくなる、もしくは、 この野郎と思ってしまう、そんな強いキャラクターが必要かと。 須和名さん、良いですねえ。楽しめました。私の応援キャラでした。 こういう場合、完全にありえない世界なので、リアリティーを求めるのも変ですし、 昔読んだ小説と似ているからボツ、というのも、そんな事言ってたらかなりの作品が 類似品です。小説を読めなくなってしまいます。 文章も達者。ある程度の匂いを残して、隠すところは隠す。構成力もまずまず。 楽しかったです。(結末は別にして) 確かに類似品の中で、抜群かと聞かれたら、一番良かったのは岡島二人の作品なので、 90点はつけられませんが、80点かな。読んでいて楽しかったです。 | ||||
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難癖や屁理屈を付けずに純粋のその世界観に没入出来る人、ぜひ読むべし。 レビューを書いてる人の中で、自分が生きているこの世界の価値観や常識を、こともあろうに小説の中に持ち込んで読む人がいる。 そんなつまらないことをいちいちしなくても良いと思うんですけどね。 自分は通勤用に買ったにも関わらず、我慢できずに家でも読み始めてしまい(笑)、 3日で読み切ってしまいました。 まさにあの閉鎖された空間に自分もいるような気持ちになり、 息も詰まるような展開をこの身で体験してしまいました。 いや〜、本当に楽しかったですね。 久々に本にのめり込みました。 これを機に、この著者の他の小説もいくつか買いましたが、なかなか面白いです。 久々に良い作家と出会えて嬉しく思いました。 | ||||
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本作品は、法外な時給を提示された12人が地下のクローズドサークルにて1週間、サバイバルする、というもの。 ただし、サバイバルには、ルール(殺したり殺されたり、謎を解いたりするとボーナス等)があり、そのルールに則って、各参加者が行動を律していくというころが面白い。 謎解きの半分以上は、ルールを読み込めば予測できる、ということが読了後に理解できる。 作中においては、当然のように、殺人が起き、謎解きがある。 この作品の醍醐味は、主人公結城の素性(ミステリ愛好家)をいつごろ見抜くか、というところにあるが、正直、メモランダムの解析をしている最中の説明で結城が明らかに愛好家であることはバレバレなので、その点が意外だ、という感想を持つことはなかった(むしろ当然であると思えた)。 個人的にはボトルネックよりは、楽しめた、というのが正直なところであろうか。 あと、須和名さんのキャラが最後まで「予想外」のキャラだったのはうれしかった。 | ||||
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もともと、米澤さんは「日常の謎」系が主流だと思っていたために、インシテミルには驚きました。 でも、さすがですね。人数が多いのに、ちゃんと何がどうなったか、よくわかる文章でした。 私はとても面白かったと思います。 他の皆さんのレビューをみていると、ちょくちょく「最後が……;」なことが書かれています。 説明が足りないとかも目立ちます。 でも、直接的な表現がないだけで、ちゃんと書かれていると思うんですよね……;あ、説明についてはですよ。 最後については、それこそが米澤さんの魅力ではないかと思うんです。 「書かない」部分が、「書いた」感情やその他もろもろを引き立たせている……。 よくよく、丁寧に噛み砕きながら読むことで、深みを増していく、素敵な作品だと、私は思いますよ。 | ||||
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皆さんのレビューは低いですが、普通に良い作品だと思います。 クローズド・サークルに興味を持ったきっかけになりました! | ||||
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閉ざされた空間で1人1人殺されていく…この超古典的なテーマをどう面白く読ませるのか。今回は1人1人に与えられた凶器が違うのだから、それを見せ合えば一目瞭然、お前が犯人だ!で終わってしまうではないか…などという私の心配は杞憂だった。やはり、一筋縄ではいかない展開が待っていた。 なんといってもこの作品の面白さは古今東西のミステリとの絡みでしょう。各自に割り当てられた鍵のかからない個室には“おもちゃ箱”が置いてあり、その中には凶器とその出典、殺害方法が記された〈メモランダム〉が入っている。これが必ずしも出典が正しいわけでもなかったりするのだが、古今東西のミステリをどのくらい読んでいるのかによって面白さが変わってくる作品なんだと思う。 私は結局犯人がわからなかったから、してやられたということだが、主人公・理久彦の楽天家ぶりが作品全体を陰湿にせず、むしろゲーム感覚(その方が恐ろしいか)で進んでいくかのようで重苦しくなることなく読めた。 面白かったのだが、惜しむらくは、時給11万2千円という高額バイトを募集した雇い主の目的がよくわからないので、このメンバーが集められた理由もぼやけていること、閉ざされた空間の恐怖はわかるけれども、そう簡単に殺人が起きるものかな、という感じがしなくもない。 映画はまだ見ていないが、登場人物と映画のキャストは必ずしも一致していないようなので、こちらも興味深々。 | ||||
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登場人物が参加する実験とそのルールに代表されるように、設定から登場人物のキャラクターまで、虚構に徹した作品です。 そのように割り切った上で展開される本格ミステリタッチの物語は、ほのかなユーモアを漂わせて読みやすく構成されていますので、ほとんどミステリを読んだことの無い人から、本格物のファンにまで広くアピールすると思います。 虚構に徹しソフトな語り口ながらも、妬みや恐怖心、罪悪感といった苦い感情もきちんと描かれており、物語に奥行きを与えてくれています。 | ||||
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例えば、<主人>はなんでこんなこと…?とか西野の毒薬はちょっと甘くない?とか引っ掛かるところはなくもないですが、読み物としてミステリーとして純粋にはらはらしたし面白かったです!みなさんが書いているなんで主人公が急に…とか後半か失速とかもわたしは特に感じず、むしろ後半にむけてはらはらしていました。主人公カッコイイ。終わりもいろいろ匂わせる感じでよかったです!ただ、いろいろはっきりさせたかったり、終わりが不明瞭なのを苦手とするかたには向かないとは思います。 わたしはとにかく読み始めたら止まりませんでした。それが大事だと思っているのでこの評価です。あー面白かった! | ||||
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久しぶりに、クローズトサークルものを…。 と、映画化もされたので 読んでみました。 時給の1120百円に惹かれて集まった12人。 閉ざされた館で、殺人が…。 と、定番といえば定番ですが。 突っ込み所もありましたが、感想を聞かれたら 素直に「中々面白かった」です。 ***以下、少しネタばれ有りなので、未読の方は注意*** 生き残った者の中の、真犯人。 その真の理由は、ハッキリとは明かされないまでも 「どうしても必要だから」というところが、心に残りました。 よくある「恨み」や「憎しみ」で殺人を犯す訳ではなく。 だからこそ、人を殺すという行為に、これからの苦しみを背負う。 この部分が、余韻を残します。 現代風、クローズドサークルもの…という感じですが 「わりと面白いよ」と、人にオススメできる本です。 | ||||
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時給11万2千円、殺人を犯したり、犯人を見つけるとボーナスあり…… そんな条件のアルバイトに巻き込まれてしまった12人の男女。 人を殺さなくても7日間暮らすだけで1,500万円を超える大金を手に入れることができる……はずだった。 1人の男性の死で密閉空間は、命を賭けた心理戦に変わってしまう。 ……ミステリマニアにはベタな「嵐の山荘」物、12体のインディアン人形などストーリーの序盤で「皆殺し」を予想させるモチーフなど、なんやとがっかりさせながら、探偵役が次々と変わり、ついには視点の中心になっていた人物までも舞台から退場させるなどミステリでもメタミステリでもない興味深い作品に仕上がっています。 あら探しをするならば、時給が11万2千円だった理由とか、武器(凶器)とその使用法を暗示する作品の引っ張り方がどうかとか、そんな事は言えるのですが、物語のグイッと引き寄せる力を削ぐまでには至りません。 著者の「ボトルネック」ほど読後感が悪いわけではなく、充分楽しめる作品でした。 「ライアーゲーム」的な世界ですね。 | ||||
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10代というケータイ世代のなかに生きている私はこの本に出会うまではもっぱらケータイ小説を読んでいる人でした。そのせいか、横書きの文字に慣れてしまい縦書きの本をやたらと避けていました。ある日書店で本を探していたとところ、偶然にもこの本を発見。そういえば映画化するんだっけーと思い若干流行に乗ってみただけのつもりでした。正直読み始めたときは、12人という登場人物の多さにとまどいまったく一致しなくて苦労した部分もありました。それに私はこういう長い本を読んでいると最後のほうになって最初のストーリーを忘れるというのがお決まりでしたが、インシテミルは違いました。最後のほうになっても鮮烈によみがえる最初のほうのストーリー 笑そして、最初のほうは人殺し??ぜんぜん起こらないじゃん!!!と思ったのに、中盤から次々と起こる不可解な殺人。錯乱する登場人物たちのちょっとしたなぞ。。。そして、デスゲームの戦地「暗鬼館」のなぞ。本当におもしろかったです。私はまだ映画のほうを見ていませんが、これで実際に映像となったものをみて、この人物はこの人が演じているんだ〜とかってきっとなっておもしろく感じるかなと思います。本当にここ数年で一番面白かった本だと私は感じました。読書を普段しない方にも本当に読んでほしい一作です。 | ||||
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米澤さんの小説は初めて読みましたが、本当に面白かった。巧みなストーリー展開と人物造形が良かったと思います。文章力にも問題はないと思うのですが、最近デビューしたばかりの神崎和幸のデシートを読んでいたので、贅沢を言わせてもらうと、米澤さんにはもっと文章力をつけてほしいと思います。神崎和幸の文章力は半端じゃなかったので。それでもインシテミルは最高に面白い小説だと思いました。 | ||||
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主人の動機は続編のためかもしれないが、 せめて金が必要だった犯人の金が必要な理由を書いて欲しかった。 面白いけどラストが・・・っていう小説はちょっとタチが悪い。 最初からつまらないものは割りきれるけど、こういうのは消化不良で気持ち悪いから・・・と、ケチつけてみましたが、素直に言うと普通に面白かったです。 動機や感情が少ないぶん、「フィクション」って感じがして肩の力を抜いて楽しめます。 社会派ミステリーに飽きた方や疲れた方の息抜きに。またはゲーム感覚で手軽に読めるので活字離れしてる方や、暇つぶしが欲しい方にオススメ | ||||
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久しぶりに推理小説を読みました。アガサクリスティなど過去の名作のエッセンスを散りばめながら現代風にアレンジして、純粋に楽しめました。異常な空間で繰り広げられる、異常な状況ですが、登場人物たちの行動はある程度リアルで、実体感がありました。ちょっとしたドキドキを楽しむためには良い一冊です。 | ||||
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はじめて、米澤穂信さんの作品を読みました。そして、久しぶりにミステリー物を読んだんですが、起承転結、違和感なく構成されていて、特に「転」からは勢いを感じました。最後の最後にオチというか、曇っていた部分を晴れさせてくれるというラストには爽快感さえ覚えるほど。読み終えた後、米澤穂信さんが「季節限定甘味シリーズ」(こう呼ばれているかはわかりませんが)の作者だと知り、急いで本屋まで走りました。これから順々に読んでいこうと思います♪ | ||||
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