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球形の季節
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球形の季節の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 1~20 1/3ページ
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amazon内容(「BOOK」データベースより)紹介より以下、 四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。 「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。 やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。 町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた…。 何かが起きていた。 退屈な日常、管理された学校、眠った町。 全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した! 新鋭の学園モダンホラー。 * 終わって、何かが始まる気配をみせながら読了。 やけに序盤で谷津という町に固執してるなと説明で感じつつ、 終わってみれば納得する。 でも、こんな終わり方でいいのか、消化不良で、と感じざるを得ない。 ううむ、どう評価つけていいものかわからないので中途半端な星の数。 主人公は誰か、「町」そのものなのか? そこに閉じ込められた若者たち。青春。 ホラーのようで、ファンタジー。 「六番目の小夜子」が脳裏をよぎる。 | ||||
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NHKドラマ「六番目の小夜子」再放送をきっかけに恩田陸作品を再読しています。この「球形の季節」は「小夜子」の2年後の1994年に発表された第2作です。 地方の高校を舞台にしていること、何人かの高校生たちが平行して主役扱いになっているところは「小夜子」とよく似ています。一番出番が多い女子高生みのりは、明るいキャラクターも似ていることから、ドラマでヒロインだった鈴木杏さんの顔が浮かんで仕方ありませんでした。 ただ「小夜子」がホラーのように見せて結局ホラーではなかったのと違って、こちらは完全にホラー・ジャンルに入る作品です。 第3章までは東北の地方都市、谷津がどんな町なのか、どんな人たちが住んでいるのか、2つずつある男子高と女子高の校風、そして主要登場人物の紹介が展開されます。必要な部分ではあるのですが、ここは少しくどい感じがします。が、第4章で「5月17日に如月山でエンドウさんが宇宙人にさらわれる」という噂が本当になるところから一気に緊迫感が高まり、引き込まれました。各高校からメンバーが集まった地理歴史文化研究会の仲間たちはその噂の元を辿ろうと調査を始めます。 昔から人が消えることが多かった谷津という町、特殊能力のあるらしい人たちがいて、その人たちは別の”場所”とこの世界を行き来しているようだ、金平糖をばらまいて、好きな子がそれを最初に踏んでくれたら相思相愛になれるというジンクス、如月山の頂上にあるケヤキの木の洞に願い事を吹き込んだテープを入れておくとそれは回収され、”正しい”願い事だけがかなえられるという伝説・・抑圧された不満や不幸、一見のどかに見える日常生活の裏に流れる不穏さ・・このあたりの雰囲気作りは、恩田さんは本当にうまいです。 高校生たちがそろそろ気づき始める将来への恐れや人生のむなしさが描かれいるあたりはまさに青春小説です。いつものように印象的な言葉が散りばめられ、読んでいてはっとさせられたり、その通りだと共感したり。 最後にはっきりしたオチがないのはいつも賛否両論になりますが、この作品ではどこか明るい諦めのようなものが感じられ、それは登場人物たちの人生はそれぞれただ淡々と続いていくだけだと暗示しているような気がしました。 個人的には、小説としてのまとまりは「六番目の小夜子」の方が高いと思います。けれど凄みという点ではこちらの方が上で、さらに「常野物語」などへの萌芽も感じられます。恩田さん作品の不可思議な雰囲気が好きな方にはおすすめです。 | ||||
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我慢して読み進めた。 描写が細切りなため全体像が理解しにくい。 結果に対する原因づけが弱い。 内容と作者が言いたいであろうことの繋がりが弱い。 全部読むとココいらなかっただろという箇所が出てくる。 | ||||
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恩田氏の作品といえば、私の印象では爽やかな印象がありました。サスペンス的要素が入っていても、残酷な殺人描写や性描写がない等、優しい印象でした。数例申し上げると、デビュー作『六番目の小夜子』や『夜のピクニック』などです。『ネバーランド』も面白かった。 しかし本作を読んで、この人は凄い人なのだと実感しました。本作はホラーなのです。 恩田色をじゅうぶん残しながらも、しっかり怖いのです。私は、ページを手繰る手が止まりませんでした。確かに裏表紙には「新鋭のモダンホラー」とありました。しかし、これまでの印象が強すぎて、殆ど信じていませんでした。ほんとにホラーかよ、と。読後の今、白旗を挙げますが、モダンホラーと呼ぶのにふさわしい作風と怖さでした。 ネタばれになりそうで申し訳ないのですが、本作のホラー要素の一つは、この世と並行して存在するもう一つの世界についてです。その世界については詳述されませんが、霊能力者のように簡単にアクセスできる人もいれば、大きな心的ショックを経てアクセスできる人に分けられるようです。そしてひとたびその世界に漬かると、仮に戻ってこれたとしても「人間」が変わってしまうという設定。 私は霊感なぞ全くありませんが、こうしたもう一つの世界には、興味が沸く一方で同時に恐怖を覚えます。本作ではこの異世界の恐怖がじわじわと味わえます。 シックスセンスの能力保持者とか異世界の話というと、モダンホラーの大家S.キングやD.R.クーンツが思い出されます。 しかしながら、舞台設定が学園という事もありますし、主人公がほんのり成長したような明るめの終わり方となっているところから、しっかりと爽やか系恩田節を味わうことができます。通して読んだ後に、やっぱり恩田氏らしい作品だと一人で納得してしまいました。 少し不満を申し上げると、はじめの第一章と第二章途中までは、何故か非常に読みづらく感じました。表現が固い?のか、多くの登場人物が出てくるため頭の整理がしづらいこともあるかもしれません(ただ、第二章以降は引きづりこまれるかの如く面白い!)。また、章タイトルが長いのだが、今一つその意味や意図が分からなかった(例:第三章は「長い間地元では遠巻きにされてきたという」とか)。その点は少し減点かもしれません。 纏めますと、本作は、恩田氏しか書けない爽やかでかつ怖いお話です。学園モノが好きな方、日本のモダンホラーに挑戦してみたい方、恩田氏のファンのかた等におすすめできる本です。面白かったです。 | ||||
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指摘されている方も何人かいらっしゃいますが、それ程の長編でもないのに、登場人物が無駄に多過ぎる。主人公と呼べる人物も居なく、その都度主役が変わる手法なのは分かるが、あまりにも登場人物が多く、結果的に全員の描写が曖昧になってしまい、誰一人魅力を感じない。全体的に、テーマの割にページ数が足りな過ぎといった印象。六番目の小夜子、常野物語シリーズは面白かったが、これは残念ながらもう一度読みたいとは思えなかった。 | ||||
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六番目の小夜子の次に読んだ学園ホラー。設定の東北地方のある町が異世界化されていく。小夜子の方が衝撃度は高かったが、こちらも異世界に浸ることができるお薦めの一冊。 | ||||
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20年ほど前の高校の時にこの本と出会って、恩田陸さんにハマりました。 まず表現が凄い。そして、小説の舞台の存在感。この世に存在してるのかと思うほどのリアル感。 登場人物も多いけど、ちぃさな事が後々に繋がってたりして、一度二度読んで分かることも……。登場人物の一人に自分もなってるような感覚、自分も谷津という場所に立っているかのように思えます。 恩田陸さんは凄いですー 学生の、皆経験してる年頃の話なので、どこかで過去の自分や今の自分と重ねるように読める気がします。 | ||||
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「六番目の小夜子」でも似たようなレビューを書いたが、結末から考えてそこに収斂するように書かれてはいない気がした。本作の場合も、ある地方都市の高校生の間で広まった噂話の秘密を探るうちに、というストーリーは面白くグイグイ読ませるのだが、その種明かしを読んでも釈然としない気分になったのは私だけではあるまい。又、登場人物は数多いものの特に魅力的と言えるほどのキャラクターも存在せず、その点でも「六番目の小夜子」より高くは評価出来ない。 それでもミステリアスな謎の提示やこれがどう収束するのかと期待させて読ませる技量は素晴らしい。ミステリのようにスッキリした結末を求めると肩透かしを食うがそれなりの評価は出来る。個人的にはもう少し登場人物を絞った方が良かったように思ったが、一つの地方都市全体を描こうとした意図は感じられた。 | ||||
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最後がちょい微妙な終わりでした。恩田さんぽいといえばぽいのだが、少し謎が残った。 | ||||
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はじめは、よく分からない謎に凍りつきつつ引き込まれました。 ですが終盤は、登場人物と伏線、エピソードが多すぎて、まとめきれずに終わった感じ。 噂を流し、実行し、信じさせ、次の噂をまく。繰り返して何がしたいのか。。 もやもやが残ったので、もう一度流し読みをしてみて、なんとなく落としどころを見つけた気がします。 最後にユミがみのりに言っている言葉に全て集約されているかな。 この何とも言えない、読者に考えさせる余韻が恩田ワールドなのかな~と思いました。 | ||||
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地歴研内、学校内…そしてついには どこか眠っている様な空気を纏った『谷津』という町全体にまで 広がってゆくミステリー/世界観が壮大! ラストについては、分かりにくいだとか色々と書かれてますが むしろこれなら、恩田陸の中では分かりやすい方だと思う なんだか、故郷を想い、ふと切ない気持ちに陥りました これが"ノスタルジアの魔術師"と呼ばれる著者の "魔術"たる技なのかもしれません この本から、恩田陸のファンになって 未だに結局は、この本に還ってきてしまいます | ||||
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外部から隔離された町、谷津を舞台に繰り広げられる青春ホラー。 町には二つの世界があり、裏の世界を知る者とそうでない者の間には大きな隔たりがあります。 また嫌な感じの風習や秘密、日本人特有の閉鎖的な空気が流れており、読者は嫌な脂汗を流しながら読めることを保障します。これぞ恩田ワールド、というった感じですね。恩田陸さんの作品の中でもかなりのお気に入りです。 | ||||
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終盤に来て尻すぼみ、という多くのレビューに自分も同意。 なんというか、これからITばりのホラー長編が始まる! みたいなところで終了してしまう。 まさに大長編の序章という感じ。 登場人物が多すぎ、主役と呼べるような人物がいないため感情移入しにくい。 だからと言って群像劇といえるほど各キャラが魅力的なわけでもない。ただ多いだけ。 またそのせいか、視点(小説技術的な意味の視点ではなく、ここではその場面の中心人物という意味)がコロコロ変わって読み辛い。 | ||||
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恩田陸さんの初期の作品。「月の裏側」のように、隣に居る人がある日突然変わってしまう、地方都市の日常に泡のように現れる「怖さ」を描いています。 全体的に魅力のある設定と、引き込まれる導入部。恩田陸さんの作品らしく、ついつい読み進めてしまうのですが、気がつくと……取り残されてしまいます。どうしても「跳べない」んですよね。 読者に優しくない……というのは言い過ぎかもしれませんがちょっと消化不良。 | ||||
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「小夜子」の次の作品かな。こう言っては失礼だが、まだ「すれていない」頃の作品で、恩田氏独特の雰囲気が色濃く出ていて、私は好きだ。 何ということもない田舎町に重なるようにして存在する「あちら」。それを感じる人間と、一生感じずに済む人間と、行ける者と行けない者。その「あちら側」が、決して楽しい夢ような場所ではなく、荒涼とした草原が広がるだけの世界で、それでも行きたいと願う者がいる。 うまく表現できないのがもどかしいが、今ある「ここ」ではない「あちら側」にずっと惹かれ続けている私には、とても面白かった。残される者の哀しみをきちんと描いて終わるあたり、なかなかである。 | ||||
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いや〜またまた恩田陸の不気味ワ−ルドに嵌まってしまいました!ある田舎の町で高校生の間にたつ奇妙な噂…その内容の異色さから、出所をつきとめようと調べ始める地歴研グループ。誰から何月何日に、どこでその噂を聞いたのか?調べていくと、ある人物に辿り着くが…何の気無しに読み始めたけど、とまらなくなりました。こんな閉鎖されたような田舎では実際に起こる話だったりして。。と思うとなんともぞ〜っとします。この世界とは全く別の次元も存在してるのかも!と少しファンタジーな気持ちにもなり、怖くもあり。序盤から一体何なんだろう、何が起こるんだろうと思わせる感じがホントくせになる恩田陸です。最後はあれ、終わり?て思っちゃいました。まだ次の章があっても全然おかしくない終わり方だし、まあでもこうなるのかな…と予想させるような終わりも話の雰囲気に合ってるかもしれない、と思いました。 | ||||
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読み始めた最初は単なる学園ホラーかと思い、ひょっとしたら時間の無駄だから読むのを中途でやめようかと思ったが、読み進めるうちに登場人物とその人達が各々別個に体験したこととが有機的に繋がってくるのが面白く、止まらなくなった。 東北の小さな町「谷津」。眠ったふりをしたような町。若者はみんな出ていく。でも、出て行ってから戻ってくる人も何人かいる。絶望的な停滞感。夢も希望ももてない。しかし、その町は古代の原初的なものを所々から吹き出し、ある時人はそこからねじれた異次元世界に吸い込まれ、更に跳んでいく。どちらの世界があるべき世界なのかわからない。 停滞したこちらの世界で自分をすり減らすだけで年老いていくことの閉塞感。かといって何かを守るために頑張るとしてその守るべきものは腐臭を放つ唾棄すべきことどもかもしれない。それでもこの世界を、という想いを示唆するところでこの物語は終わる。 僕もたまに思う。自分が特攻隊員だとして何の為に死ねるか?おそらく、美しい故郷の山や川のため、妻子のため、母のため、父のため、僕にやさしかったすべての人のために・・・などを大義名分にして死ねるだろう。そこで措定されている故郷の山や川は現実的には既にそれほど美しいものではなくなっているかもしれない。僕自身が子供のときに見て接したそれを理想的にイメージしたものの為に死ぬのだ。 そのようにこの世の何かを信じていたい。向こうの世界を措定するのでなく・・・ | ||||
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4つの高校に広まる うわさが軸になる話です。 ミステリーの雰囲気をたたえながらも 怖くて読めないなんてことは決してありません。 多感な時期である登場人物たちの心情描写で どんどん読み進めることができます。 | ||||
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モダンホラーとあるが、やっぱり何処かファンタジーで 恩田陸らしく、そして女性らしい作品だったように思う。 ファンとしてはそれで面白いが何処かについリアリティを求めてしまってついていけない感はある。 | ||||
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恩田陸らしい作品です。 設定、登場人物などは面白いのに、ラストが中途半端。 「え、だから、あれは何だったの?」的な感じになりました。 でも、決してつまらない作品ではないので★4つです。 | ||||
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