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ウランバーナの森
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ウランバーナの森の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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| 軽井沢で夏の間を過ごしていたジョンは、ひどい便秘に悩まされ、ついには病院で治療をうけることになり、その診療の帰り道に、靄のかかった森で心に引っかかっていた人たちと出会う・・・。(もちろん相手はすでに死んでしまっている人たち・・・。つまり亡霊。) 最後に母親の亡霊も現れ、ジョンは母親と確執があったため、会うのをためらいますが、母親の生い立ちを知り、母親の愛情を知る・・・。 この作品って、奥田氏のデビュー作なんですね。伊良部シリーズのような笑いはありませんが、心が癒される効果は充分の作品だと思います。 お手伝いのタオさんがいい味でててます。 | ||||
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| 新鮮でしたね。便秘って(笑) でも、真剣なんです(笑)いやでも、本当に便秘は大変ですからね。笑ってちゃいけませんね。 「病気のつらさは、それが生活のすべてになってしまうこと」ってことを言っていて共感しました。病気の機嫌をとって、これはいい、これは悪いって振りまわされるんですよね。自分で選んで食べたり遊んだりできなくて、病気が選んじゃうんですね。 もう一つ、心に響いた台詞が。ジョンの便秘がひどくて、医師は「でなくてもいいんでは?」というんです。でも、ジョンは「???」って感じで納得できなくて。その他諸々伏線はあるのですが、まぁそういう状況での医師の台詞の一つです。 「人間にしろ、動物にしろ、生きていくうえでしなければならないことなど実はひとつもないのです。読まなければならない本もなければ、会わなければならない人もいない。食べなければならないものもなければ、行かなければならない学校もない。権利はある。しかし義務はない。してはいけないことがいくつか存在するだけで、しなければならないことは何もないのです。あなたは《かくあるべし》という気持ちが強すぎる」 なんだか考えさせられてしまいましたね。そういう視点では非常に好きな本です。描かれているメッセージが好きです。 ストーリー展開的には、先が読めませんね。確かにちょっとしんどいかもですね。 | ||||
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| モデルはジョンレノンですよね。 本物のジョンが実際に姿を隠していた頃の話だったっけかな? もちろんフィクションで 困難だったら面白いだろうなぁ〜って想像だと思うんですけど。 で、そのジョンは軽井沢でひどい便秘に悩まされていた。 耐え切れなくなって病院に言ったジョンの元に 過去の亡霊たちが現れてくる。 すでに死んだ人たちとの交信を図ることで ジョンは自分の過去と向かい合っていく。 あ〜精神世界のおはなしだぁ〜。 とはいえ、そこは奥田英朗。 そんなにへんなほうにも走らずに 上手い具合に均衡を保っています。 でも、すごく彼の作品の中では読みにくい作品でした。 しかも、伊良部先生シリーズを読んだ後に読んだものだから その差になかなか追いつけませんでした。 | ||||
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| 正直これまで読んだ奥田作品の中で一番面白くなかった。それはきっと時代背景が、いわゆる「ジョン=レノン」が生きた時代だから、僕にはうまく想像できないからかもしれない。いや、絶対そう。 ただ僕のような年代の人にはちょっと面白みや印象に欠けるのだと思う。 | ||||
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| 最近通い出したいきつけのカフェではいつもビートルズのナンバーが流れている。そこのソファに深くもぐりこんで本書を読めたことは小確幸であった。「ジョン」関連の書籍に空白の4年間があると作者はいう。ふたりのこどもがまだ小さかった頃、夏がくると来日し軽井沢でおだやかな日々を過ごしていたそうだ。そんなある年の夏の数日間の出来事が小説化されている。直木賞受賞作の伊良部医師の一連の短篇集の原点を垣間見ることができるかも知れない。主人公が森を彷徨ううちに行き着く「こちら側」と「あちら側」の境界線が最後まで曖昧なままなのも深く余韻を残している。全篇を通してたちこめるやさしさの気配が読んでいて心地よい。読了後、私も少し再生されたかも。 | ||||
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| 精神の奥底にある過去の傷を浄化していく過程で辿り着いたのは、また過去の傷。 非現実的になりがちな「あの世」を心療的香りを交えることで、 その世界に引き込まされた。 日本的な情緒もありつつ、ラストにはとても心が軽く穏やかになった。 | ||||
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| ビートルズやジョンのことはその楽曲を何曲か口ずさめる程度にしか知りません。ですからファンならうなるであろうエピソードの数々を発見して楽しむことはできなかったのですが、フィクションとして十分面白く読めました。 著者は執筆の動機について、「フィクションで彼の伝記の空白部分を埋めてみたかったのだ」と書いています。伝記の不満をフィクションで補完してみたらどうだろうという発想、そして世界的な偉人を素材にした小説に本当に挑戦してしまう大胆さ、思いのままに思うがままに筆を動かしたような伸びやかさ・・・デビュー作ならではの勢いと意欲に満ちた作品だと思います。それでいて、デビュー作とは思えないエンターテイメント作品にしあがっているのはさすがです。 浅田次郎氏が本書を絶賛していたことを知り、なるほどと思いました。読みながら浅田作品を思い浮かべていたので・・・浅田氏にも「うらぼんえ」(『鉄道員』所収)という印象深い作品がありますね。 | ||||
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| すでに死んだ人、あの世の人との交流を モチーフにした作品には傑作が多い。 それはおそらく、 「死」というものを見つめる分だけ、 現在の「人生」について深く見つめるからだろう。 ディケンズの「クリスマス・キャロル」などはその代表だが、 この本もそうした系譜にある作品だと言えるだろう。 他の奥田作品に比べてあまり注目されていない本書だが、 私などは、「邪魔」「最悪」の後にこの本を読んで、 著者の懐の深さに瞠目した。 主人公ジョンが自分自身の魂を見つめ、 再生していく姿には素直に共感できたし、 深い感動を覚えた。 この人は、ほんとうに人間を描くのがうまい。 「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」に感動した人なら、 きっとこの本も楽しめるはず。 もっと評価されてもいいまっすぐな作品。 | ||||
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| 私は主人公が誰をモデルにして書かれているかあとがきを読むまで、恥ずかしながら気づきませんでした。ストーリーは『インザプール』、『空中ブランコ』でもみられるように、最後にこういうことかと納得する部分があったり、最後まで不思議な部分もあり、あっという間に読めてしまう本でした。日本のお盆と重なって、主人公ジョンの昔関わった人(もう死んでしまっている人々)が次々に登場し、生前に果たせなかったこと、または、ずっと気にかけていたことをその人々ともう一度森の中で出会うことで晴らしていくというストーリー展開です。不思議な感じのストーリーですが、一度読み始めると止まりません♪ | ||||
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| 本書は、主人公ジョン(本書で、特定した記述はないが、おそらくジョンレノン)の空白の4年間(1976年から1979年)をフィクションで埋めた話である。なぜ、1980年に再び出てきたときは、なぜ曲調が変わったんだろうかという問題意識があったんだろう。 話の流れは、ジョンが便秘で苦しむことになる。病院から帰宅途中に、過去からの亡霊が出てくる。悪いことをした人には、謝罪し、トラウマになっている出来事には、本心を聞くことでトラウマを解消する。そして、歌を取り戻すことになる。 ジョンレノンの生い立ちがわからないので、正直話についていけないところはありました。つまり、何が本当の話で、何が偽者(フィクション)の話かがわからないところがありました。それでも、他の作品同様に、奥田作品のユーモアさと面白さが伝わる話でした。 | ||||
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| ビートルズともジョン・レノンとも一言も書いていないが、明らかにこの主人公のジョンはジョン・レノンだ。解説によるとジョンには空白の4年間があり、その後曲調が変わったと言う。この小説はその空白の4年間がフィクションに仕立てて書かれている。軽井沢で避暑生活を送るジョンが便秘に苦しむところから物語は始まる。下腹部の不快感とともに過去の悪夢が彼を襲う。妻の勧めで訪れた医師のもとに便秘の治療に通うたびに、その悪夢が現実となって彼のもとに現れる。過去に傷つけた人たちや、誤解を解けないまま死に別れた人たちが亡霊となって彼のまえに・・若いころ言えなかった言葉、「ありがとう」や「ごめんなさい」「好きだよ」を亡霊たちに言うたびに、ジョンの心は軽く穏やかになっていく。誰にでも巻き戻したい時間がある。それを追体験することで魂が浄化され再生されるのではないか。「便秘」というちょっと笑ってしまう設定も面白い。 | ||||
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| 最初のうちは、主人公の便秘がひどくなっていくだけのストーリーで、先の展開が心配された。やたらと非現実的な場面が繰り広げられ、ファンタジーかと思いきや、最後は現実に戻る(かなりの非現実性はあるが)。「ヤラレタ」という感じ。 展開もおもしろいが、ホッとする結末が心地よい。 かなりの秀作。 | ||||
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| 私はビートルズファンなので、楽しく読めましたが、そうでない人には共感すること、エピソードに頷くことが少なくてあまり面白くないかもしれません。文章は平易でテンポも悪くありません。場面によってはやや突飛な展開で、万人受けするとは言いがたい内容になっています。個人的には★4つでもいいかもですが、上記を踏まえ一つ減らさせて頂きました。ゴメンなさい | ||||
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| 97年に発表された作品でかなり初期の頃です浅田次郎氏が絶賛の作品でもあります舞台は夏の軽井沢、主人公が過去の自分と向き合いトラウマをどう克服するかデジャブのように淡い作品で、丁寧に書かれた作品ですでも★一つなのは、亡くなった人と再会し語りあうシーンなどがジョン、レノンやビートルズに対して無知の私には不可解な言動だったから「空中ブランコ」から入った奥田ファンの人は驚きそう「東京物語」を読んだことある人は入り易いかもしれない | ||||
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