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スパイたちの遺灰
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スパイたちの遺灰の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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期待通りの内容。 | ||||
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やられました。久々に面白いスパイ小説です。前半「?」「展開が遅い?」と感じたのは間違いで・・そう来ましたか。 書いた人、頭いいんだろうなぁ。 | ||||
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大卒の新規採用でMI-6から落とされたことを積年のトラウマとして持ち続けるさえない大学助教授。謀略史学を専門とするが公私ともに完全にスランプ状態で、妻からは離婚を突き付けられたうえ、経済的にも借金だらけ。父親との関係も破綻しており、なんとかイギリス、ソ連、アメリカのスパイたちの裏面史を上梓することで一発逆転を狙うものの当然さまざまな妨害が入り一筋縄ではいかない。 「突然(半)素人巻込まれ系」ではあるが背景があまりに複雑で途中からは「全員嘘つき」に陥り誰も信じられなくなる。これだけ長い話をまとめきった作者の剛腕にひたすら驚かされるが、やはり饒舌すぎる感じも残らざるを得ない。 | ||||
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最後までどうなるかわからなくて面白かった | ||||
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「巻き込まれ素人」主人公が場数を踏んで成長するのが、諜報史研究者としてはプロだったから、という建て付けが良いです。 今さら冷戦下スキャンダルが明るみに出たところで、混迷の21世紀に大した衝撃は起こさないだろ、と思う読者をなお引っ張っていく若い作者の筆力は強気です。 作中、もたつきや追及の甘さに退屈を感じる時もしばしばあるのですが、それもまた作者の計算。 伏線も幾重にも張り、ある程度予測のつくものもありますが、最後まで面白いです。 リチャードソンは30代の作家で、生まれる前の冷戦諜報史を良く調べて料理した書籍。1970/80年に同時代諜報エンタメ小説を読んでた読者層としては違和感を持つ部分もありますが、 今には今の書き方があるのでしょう。 スパイ小説は初めて、という方にも薦められます。 古い読者への配慮か、フィルビーとかル・カレとか有名人士の名前が大盤振る舞いで、その興味をつながせて飽きさせない、同窓会的読書として楽しめるところもあります。 邦題は『スカーレット・ペーパー』でも良かった気がします。 | ||||
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主人公は、諜報史学者、マックス・アーチャー。彼は、冷戦時代にMI6の伝説のエージェント、スカーレット・キングから手記の執筆を依頼されます。その手記の内容には、第二次世界大戦から隠蔽されてきた或る作戦が詳述されていて、彼はMI5から追われる羽目に陥ります。スカーレット・キングは何者なのか?彼女は何故その手記の執筆者に彼を選んだのか? 離婚も間近、准教授止まりで先行きの見通せないマックスは、その謎を解明しようとしますが・・・ そのマックスの現在の時系列に1940年後半からのエージェントとして暗躍するスカーレットの時系列が交互にインサートされ、そこでは、この世界のエスピオナージュに於けるスパイの歴史が網羅されつつ、虚実皮膜、現実世界が再構築されています。そのグラマラスな物語世界に圧倒されました。圧倒されたと言うことは、いつまでもこの物語の中にいたいと思ったということでもあります。まず、それほどページを捲ることもない間に、ル・カレの時代から「スパイ小説」の代表格と言ってもいい名前が出た段階で、度肝を抜かれました。私のような米英のこの時代を扱った「スパイ小説オタク」には堪らない歴史の一コマ、場所、名称、作戦名が頻出します。勿論、スリラーですから、その内容を記すわけにはいきません。勿論、スパイのようにミス・ディレクションすることも叶いません(笑)。 ル・カレに始まり、グレアム・グリーン、アリステア・マクリーン、ケン・フォレットの名前とその作品もまた小出しに参照されそれらの作品、それらの映像化作品のオーラを背負いつつ<ひ弱な>マックス・アーチャーが刻一刻と一人の男として成長する個人史もまたその面白さの要因なのかもしれません。特にマックスと元妻・エマのやり取りに及んでは、「人は必ずしも歳を取ったからと言って人として成熟するわけではない」という涙目を浮かべながらの真実に気づいたりもしました。(私だけかもしれません(笑)) 読み進めながら時折違和感を抱いた部分はいくつかの伏線となって読者に静かに襲いかかりますが、終盤になって、おそらくそれらは全て回収されるでしょう。スパイ小説、エンタメ、歴史小説、パズラーそれらのファクターが詰め込まれながら、しかし読後の印象は爽やかで端正でした。その物語の姿は、ジェイ・ギャツビーのようだった。 傑作だと思います。 □「スパイたちの遺灰 "The Scarlet Papers"」(マシュー・リチャードソン ハーパーBOOKS) 2025/7/27。 | ||||
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