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彼らは世界にはなればなれに立っている



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彼らは世界にはなればなれに立っているの評価: 3.34/5点 レビュー 29件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.34pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全15件 1~15 1/1ページ
No.15:
(5pt)

いろんな意味で

いろんな意味でこわい これはどこか遠い地のお伽噺ではなくて、日本のいまの話
彼らは世界にはなればなれに立っているAmazon書評・レビュー:彼らは世界にはなればなれに立っているより
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No.14:
(5pt)

これは架空の世界ではなく、日本の今であり未来の姿

読み進めるごとに、今の日本の状況と重なる要素があまりに多く、背筋が凍りそうでした。

「戦争は結果にしか過ぎない。おびただしい死は、無数の人々の選択の結果、あるいは選択を放棄した結果、または選択と思わずに同調した結果なのだ」の言葉に、今の投票率の低い日本の姿を重ね合わせるのは、それほど難しいことではないでしょう。今を生きる日本人は必読の書だと思いました。

そういった具体体な国をイメージさせる世界観の作り方もさることながら、物語の進め方や、細かい仕掛けの作り方も見事で、本を読み進めるごとに「あ、これはあれだったのか!」と、何度も話のつながりを思い出しながら読み進めていました。

確かにこれまでの太田さんの作品とは色合いが違いますが、間違いなく傑作だと思います。
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No.13:
(5pt)

とんでもない傑作かもしれない

この題名も舞台となっている設定された時代や場所も一見とっつきの悪い響きがある。だが、
この作品を読み進めていくと、これはひょっとするととんでもない傑作かもしれないと思い始める。
現代に近い時代、場所は「塔の地」にある「始まりの町」。色々な人物が登場するが、この作品で
重要な役割を与えられているのは、「羽虫」と呼ばれる被差別民。過酷な差別の中で一生懸命に
生きようとする人間たちが描かれていく。母が羽虫のために悲惨な人生を歩む少年トゥーレ、煙草の
吸殻を集めて生計を立てている「葉巻屋」、どこからともなくこの土地に流れ着いた有色の女
「噓つきのマリ」、そしていろいろな事件の真相を知る「魔術師」と呼ばれる老人。この4人の口から
羽虫たちの悲惨な不幸が語られる。そして、この「始まりの町」も徹底した中央集権の管理体制の
強化によって大きな崩壊を迎える。小さな奇跡も描かれる。だが、「羽虫」達に幸福が訪れることはない。
世界のいろいろな国を見ても、少しずつ、あるいは大いに当てはまるような描写も多い。世界は
善人ばかりではない、幸福は黙っていてもやってくるものではない。まるで結末の残酷なおとぎ話の
ような物語が綿々と語られる。やるせなくて辛い。
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No.12:
(5pt)

マリの人生に涙

僕はこの本を探していたんだと思いました。いろんな意味で不遇な経験をしたことがある人なら心に響く本だと思います。コンテッサとマリが好きなんですけど、特にマリの人生は涙がでるような文章でした。著者の先生に要望したいのが、この本の続編かシリーズものかこういうテイストの本をまた書いてほしいです。
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No.11:
(5pt)

切ない気持ちになりました

それぞれの立場の人物からみる、世の中に引き込まれました。
とても、心に響く物語です。
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No.10:
(5pt)

昔見たイタリア映画「道」を彷彿させる世界

時代も国も不明な土地に、貧しいが懸命に生きていく人間を描いており、いつのまにかその世界に溶け込んでいました。大道芸人の登場で「あ!」これはジェルソミーナの世界だ、と感じた次第。太田愛さん、こんな作品も書くなんて想像出来ませんでした。
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No.9:
(5pt)

ファンタジー?ファンタジーじゃない!

あの3人組のお話も好きですが、これもとても良かった。後半一気に読みました。前半の忘れていたところ、いつの事かあやふやだったりしたところがあったのですぐ再読しました。
すごく考えさせられたしこれからも思い出して考え続けていくと思う。
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No.8:
(4pt)

ファンタジーと現実との一致

始まりの町で物語は展開する。

貴族ではないが、その言動から「伯爵」と呼ばれている資産家。その養女で、愛人でもある「コンテッサ」。魔術を仕事にしている「魔術師」。しかし、その技は失敗してばかりだった。褐色の肌で、頭を殴られた状態で見つかった「なまけ者のマリ」。ホテルの洗濯場の夫婦に下働きとして引き取られ、その夫婦が亡くなると映画館の受付として働いた。黄色いパラソルをこよなく愛する「パラソルの婆さん」。lどこからかこの町に現れたこの老婆は、妄言をわめき散らして周りの人を困らせたが、コンテッサがパラソルを渡すとおとなしくなった。だが、なぜかこの婆さんは図体のでかい男を憎んでおり、見つけるとパラソルで打ちかかるのだ。その対象になったのが「怪力」だ。その名の通り力持ちで、動かなくなった伯爵の車を押して、坂の上まで押し上げたのだ。その出来事の後、伯爵は「怪力」を警備員として雇った。町一番の情報通、「葉巻屋」もいる。そして、赤毛のハットラ、優等生のカイ、「私」である。

これだけの登場人物が、「私」の持つ写真に写っている。お祭りの時の写真なのだが、この写真の後にいろいろな事件が起きてくる。

トゥーレの母(羽虫と呼ばれていた)が行方不明になったのだ。「羽虫」は、帰る故郷がない流民のことだ。母はその出自のせいで、町の人から差別されていた。トゥーレの父は警察に連絡し、町中で母を探すことになった。

登場人物の名前がみんなカタカナだったり、読んでいる雰囲気はファンタジー小説のようだが、「羽虫」の子であるせいでトゥーレがいじめを受けていたり、一般人が投票できる選挙が廃止され、中央集権的な政府になっていたりするところは現実世界に近い感じがする。

舞台は変わっていても、底には差別があり、いじめもあり、民主主義の是非が問われている。

異世界を描くことで、かえって現実の世界にもある問題がくっきりと見えてくる。著者はそんな狙いでこの物語を書いたのかもしれない。毒にも薬にもならないというが、毒はしっかりと含まれた小説だった。
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No.7:
(4pt)

作者の新境地

相棒の脚本は太田さんのものがいちばんおもしろかった。
それでこれまでの3作を続けて読んだのですが、この小説についてはいろいろ考えさせられることがたくさんありました。
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No.6:
(5pt)

高評価と低評価に2分される

過去3部作とは明らかに異なる論調。
物語を楽しむというよりは、作者が世界に訴えたいことが物語を通じて伝わってくるという感覚を覚えた。
評価は2分されるように思える。
それは、内容が面白いかどうかではなく、読者がこの本に何を期待していたかによるのではないかと思う。
過去3部作と同じようなストーリー、結末を望むのであれば低評価になると思う。
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No.5:
(5pt)

今までの人生観がぶっ飛んだ

読み終えた瞬間、この作者は凄いと思った。と同時に自分の今までの人生観が、ゴロリと変わり虚しくもあり、痛いほどわからせてくれたような気分に陥った。でも、だからこそ根本的な人間とは、こういう生物だと、改めてわかった気がした。遠慮なく斬新で、冷酷なストーリーに感動すらおぼえた。
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No.4:
(5pt)

寓話か警告か

今、ここにある危機をこれほど的確に見事に寓話化した作品は頗る稀有と思う。「茶色の朝」に比肩する。必読。
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No.3:
(4pt)

前作とは違うけど

前作三部作とは全く趣きの違う作品です。
ブラッドベリのようなSFファンタジーで、これはこれで好きです。
色々な、伏線があちこちにちりばめてそれが終盤に向かって収集させてく力は流石です。
前作の様な作品を期待されていると違うかもしれません。
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No.2:
(5pt)

さすがに読ませるなぁ

「犯罪者」「幻夏」「天上の葦」とは、全く異なる世界観で、冒頭から「あ、これは無理かも」と思ったのも束の間。さすがは太田愛先生。読ませますね!
とても辛く重く苦しい内容ですが、先が知りたくて、ページをめくる手が止まりませんでした。登場人物達のキャラクターも良くて、彼らが幸せになる世界を心から願いました。

「犯罪者」他のようなエンターテイメント性は皆無ですし、結末もスカッとはしませんから、評価低いだろうなと思って来たら案の定。
たしかに「犯罪者」を期待して読んだら期待外れかもですが、これはこれで非常に読み応えのある一冊です。そして、自分の中にも有る、差別的な感情や偏見を、一枚ずつ捨てなければならないと思わされました。
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No.1:
(5pt)

異世界物語だけどその街の一般住民の選択は現実に起きている

4人が語る塔の街の物語。同じ街の出来事を異なる視線で語られるにつれていろんな謎が解き明かされ、前後の物語が追加されるみたいな異世界物語なのだが、これはかつて起きた事実であり、今起きている現実でもある。
Amazonでは何故か批判的なレビューか目立つが、太田愛作品を知らない人、ファンタジー好きな人等にぜひ読んで見ていただきたい。そしてこの強烈なメッセージを受け取って欲しい。
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