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(短編集)

赤と青とエスキース



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【この小説が収録されている参考書籍】
赤と青とエスキース

赤と青とエスキースの評価: 4.28/5点 レビュー 82件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.28pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全64件 61~64 4/4ページ
No.4:
(5pt)

なんで、こんなにも愛おしい・美しい言葉が紡げるのだろう

赤と青で描かれた、エスキース(下絵)と題された一葉の画。
プロローグと独立した4短編。それぞれの中に同一の画が登場します。そして、エピローグで…

「その瞬間、体のまんなかが、ぐいっともぎとられた。目が、そらせなかった。」
「私は、自信もないくせに見栄っ張りで、~いつまでも未熟で」
「奇遇だね。俺もまったく同じだ」
「俺は君の気高い生命力を知っているよ」

なんで、こんなにも愛おしい・美しい言葉が紡げるのだろう。
これは、恋と愛と人生の物語。
赤と青とエスキースAmazon書評・レビュー:赤と青とエスキースより
4569850642
No.3:
(5pt)

赤と青とエスキース

読み始めは単なる恋愛小説かと思いました。
読んでいくうちに目が離せなくて気づいたら3時間ぶっ通しであっという間に読み終えました。
途中から涙がするっとこぼれ、とっても温かい気持ちになりました。
この本の題名の意味と込められた想いが溶けた時はなんとも言えない幸せな気持ちになりました。
ありがとうございます。
赤と青とエスキースAmazon書評・レビュー:赤と青とエスキースより
4569850642
No.2:
(5pt)

あの絵の行方が気になり、あの二人の繊細な描写が素敵です。

絶対、最後まで読んでください。
赤と青とエスキースAmazon書評・レビュー:赤と青とエスキースより
4569850642
No.1:
(5pt)

心がじーん、と温まるような小説です。

本書は、2021年本屋大賞2位『お探し物は図書室まで』の著者青山美智子の最新作である。

まず本書を手にとるとこの表紙にあるきれいな水彩画が目につく。本誌では語られてないが表紙は、『春1番』という題名の水彩画である。水彩画家であるU-ku(ゆーく)氏の作品である。

著者との出会いは、著者が画額を説明をうけたのが
U-ku氏であった。

『春一番』は、「春はもうすぐ展」に出展すために書き下ろした作品である。この開催が2月下旬であったため、「これから春が来ることが楽しみになったらいいなぁ」と思える絵を描いたとU-ko氏は語る。

著者は、1970年生まれ、愛知県出身現在は横浜市に住んでいる。大学卒業後シドニーの日経新聞社とで記者として働く。2年間のオーストラリア生活の後遅刻。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。

主な受賞作品は、第28回パレットノベル大賞佳作受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が第1回宮崎本大賞を受賞。

また今年は、『お探し物は図書室まで』が2021年本屋大賞2位に選ばれ大活躍中の作家である。

本書は、何も言ってもネタバレになるので本書を紹介するのはかなり難しいが、物語は、5編で構成されている。※ネタバレ注意!

自分が大切に思っていること。そして自分が大切に思っている人と真剣に向き合い、お互いに成長していくという設定になっている。

①メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。しかしレイは、留学期間が過ぎれば帰国しなければならない事態に陥る。2人は「期間限定の恋人」として付き合い始めるところから本当の物語は始まっていく。

② 一枚の絵にまつわるお話です。日本の額縁工房に努める30歳の額職人である空知(そらち)くんは、既製品の制作をしていたました。そんな毎日に毎日に迷いを感じていた。そこ十数年前に、メルボルンで出会った画家、ジャック・ジャクソンが描いた「エスキース」というタイトルの素敵な絵画に出会い変化が起こります。

著者は、ストーリーを考えているなかで、この額縁の話を聞きたかったので、U-kuさんに額縁職人を紹介してもらい、お話を聞いた。そのお話がとても面白く、この話に繋がった。

③中年の漫画家であるタカシマの、昔アシスタントを務めていた砂川が、「ウルトラ・マンガ大賞」を受賞した。雑誌の対談企画の相手として、砂川がタカシマを指名したことにより、二人は久しぶりに顔を合わせることになることからこの物語は始まる。

④パニック障害が発症し休暇をとることになった51歳の茜。そんなとき、元恋人の蒼から連絡がくる。茜は昔蒼と同棲していたアパートを訪れることになるのだが、パニック障害を発症した茜と元恋人の再会にある変化が...

⑤水彩画の大家となったジャック・ジャクソンの元に、20代の頃に描き、手放したある絵画が戻ってくるところから少し長めのエピローグが始まる。

青山美智子氏の作品を読み終えると毎回とても幸せになる。今回は冒頭にも話したように1枚の絵が素敵なキーワードになっている。

これも本書には載ってないが、著者はこの水彩画に本当に出会った頃は、今年の6月、本書のタイトルしか決まってなく、物語はまだ思考中だった。この水彩画を見た瞬間、私の描きたいものがここにぎゅっと詰まっている!と言う思いになったと語っている。

レビューに最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

最後に、何度も申し上げますが、本書を読み体と心がとても暖かくなりました。著者に、本当に感謝します。

【おまけ】

あたたかいお話をもう一つ。本書を読み終えた後、表紙の水彩画をもう一度横から見て欲しい。手に取った時はわからなかったが、本を横から見ると小さく桜の木が描かれているのがわかる。

この小さな木から新たなスタートをして欲しいと願いをこめているように感んじてならない。著者は、そのような細かいところも大切にしている。
赤と青とエスキースAmazon書評・レビュー:赤と青とエスキースより
4569850642

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