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海神の晩餐
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海神の晩餐の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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船のミステリーが読みたくて購入。 予想以上によかった。 | ||||
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若竹さんの客船あるいは航海シリーズ。長編の当作品の他、連作短編と短編があり、計三つ、全て1930年代の話。 若竹さんにしては、登場人物、総取っ替えで、共通する人物は出てこない。唯一、Oヘンリーの名前が出てくるくらい…と思っていたら、実在の人物他、昔の海外ミステリーの登場人物名前がちらほら登場しているとのこと。不勉強で恥ずかしいが、知らなくても物語の魅力を妨げることはなかった。 読み終わって振り返り何が起こったの考えると… 連作短編「名探偵は密航中」は重罪犯罪目白押しの割にあっけらかんとした明るい作風だったが(刊行年は後)、こちらは全体的に暗いとまではいかないが、上空を厚い雲が覆っているイメージ。他の航海ニ作では触れられなかった時代背景をしっかり組み入れている。 同時代をテーマに虚実入り混ぜて描いた名作、佐々木譲氏の第二次世界大戦三部作を思い出したが、佐々木氏の作品のようなピリッとした緊張感はなく、古き良き時代の終焉を予感し、物悲しくノスタルジックな気持ちにさせてくれる。 【追記】 杉田さんのカバーが欲しくて、講談社文庫に次いで、後に出版された光文社文庫も購入。 講談社版は、月夜、デッキ上の女性の後ろ姿。脇に他の人物の姿もあり。青が基調で、海っぽさ、夜っぽさとともに過去として時が凍りついている感。 光文社版は、同じくデッキの上に男女の姿。日中カモメも飛んでいる。背景は黄色だが若干くすんだ色合いで、夕方前の時間帯と感じられる。登場人物は前途洋洋と船旅に出たものの、その後歴史は大きく傾いていくのが読者にはわかり寂寥感を感じる。杉田さんは黄色の使い方が上手い。毎回ではないだろうが、明るい黄色の後に暗転を予想させる。 解説は服部まゆみ氏でどちらも同じ文。 | ||||
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若竹さんであれば、この半分の分量で、より密度の濃い、スピーディーな作品に仕上げることができたのではないでしょうか。葉村晶シリーズが好きでよく読んでいるのですが、それに比べるとやや退屈でした。船旅のゆっくりとした時間の流れを表現したのでしょうか? | ||||
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タイトルは物々しいが中身は本山と愉快な仲間たちといった感じでかなりゆるく、 海という閉鎖空間系の作品ではあるが、基本的に展開がゆるいのでぎすぎすとした雰囲気に なったり疑心暗鬼になったりということもなく、そういうのを期待して買った自分にはややガッカリ ミステリ要素はかなり薄く、どちらかといえばサスペンスだろうか 登場人物はかなり多く登場人物欄に乗ってない人間も多いので覚えにくく、 本筋と無関係な話もあったりと読んでいてやや疲れる 盛り上がってくるのはラスト50ページくらいからなので、それまでは適当に流し読みするぐらいが ちょうどいいかもしれない | ||||
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※削除申請(1件)
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古きよき時代の船旅につれていってくれる本。 でも最後のエピローグの部分は個人的にはいらないと思う。 最後の部分を読んでイヤな気分になってしまった。 娯楽作品なんだから読後にイヤな気分にさせるのはどうかとおもう。 若竹さんはこうゆう作風なんですか? 若竹さんがどうと言うより日本の小説界には楽しませることを低くみる風習があるのではないか。あるいは娯楽作品より文学作品のほうを上にみる慣習というか。 | ||||
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登場人物たちは皆とても好感が持て、ストーリーもおもしろく、ぐいぐい読ませるのに、その中にそこはかとなく漂う暗い感じ…。見え隠れしていたその暗さが、深刻な影を落とすラストには、とても重い宿題をもらったような気持ちになりました。この後の日本がどういう道を突き進んでしまうかを知っている私たちとしては…。なんというか、どうしようもできないやるせなさというか。時代の波に翻弄された彼らの人生が、何とも胸に苦く、苦しかったです。でも、ほんとに全体のトーンは決して暗くないですし、おもしろかった、読んでよかったです。 | ||||
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第二次大戦の始まる前の時代、アメリカに向かう客船、氷川丸を舞台にした長編ミステリーです。若竹さんの作品は、コージーものと呼ばれるものでも、比較的、後味のニガイものが多いと思うのですが、この作品には、優しく切ない余韻が感じられ、私的には、若竹作品の中では一番好きな作品です。ミステリー部分も、なかなか、よく出来ていますし、古き良き時代の客船の旅の雰囲気も、良い感じなので、にがめな若竹さんの作品を読んで、う~ん、と思った人にも、是非、読んで欲しい一冊です。 | ||||
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時代は日本と中国の関係が悪化しはじめた1932年。中国から日本を経てアメリカへ向かう客船の中で起こる盗難事件。盗まれたのは、タイタニック号の沈没のとき、作者ジャック・フュートレル(フットレル)とともに海に消えたと思われていた「思考機械」が活躍する短編探偵小説の原稿。この盗難事件をきっかけに、金髪の幽霊の出現や殺人事件がまきおこる。 どう、ミステリ好きならこれだけで読んでみたくなったでしょ?ところが作者はさらに楽しいおまけを用意してくれている。客船にハワイ・ホノルル警察のあの人が乗っているし、主人公が実は・・・。。いや、これは言わないでおきましょう。 作品が面白いのはもちろん、作中にでてくる「消えた女」、こちらもよくできたミステリ。ホントにジャック・フットレルが書いたと言ってもおかしくないくらいの出来映えです。そんなこんなで、お薦めの1冊です。 | ||||
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