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(短編集)

おまじない



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【この小説が収録されている参考書籍】
おまじない (単行本)
おまじない (ちくま文庫)

おまじないの評価: 3.60/5点 レビュー 25件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.60pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全25件 21~25 2/2ページ
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No.5:
(3pt)

ちょっと物足りなかった。

短編集ですが、炎上する君ほど斬新ではなかったし、西さんの作品にしては物足りなかった。
おまじない (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:おまじない (ちくま文庫)より
4480437371
No.4:
(3pt)

昔の作風と新しい作風の融合

このところ西さんの作品はかつてのような躍動はなく、内向する心と向き合う文章が綴られている。この短編集もそうだが、作風の変化は少しずつ形になってきたように感じる。いくつかの作品で女の子が出てくるが、「子供がこんな感情を持たないだろう」という場面が出てくる。描かれているのは大人が考える子供の感情で、たとえば佐川光晴の名作「大きくなる日」のような子供がもつ自然な感情表現の繊細さには及ばない。けれどもそんな粗っぽさは西さんの作品の特徴のひとつともいえる。

思春期以降の女の子の心の描写は見事だ。「あねご」という短編。17歳の頃からお酒ばっかり飲んでいた女の子は「あねご」と呼ばれるキャラで、たくさんお酒を飲んでガハハと笑い失礼なことを言ってみんなを笑わせる。そそられないと言われながら何人もと関係を持つ。「イタイ」と陰口をたたかれてもキャラを変えず、派遣社員として契約を打ち切られると、お酒を飲みながら仕事ができるキャバクラに就職する。ブスキャラが身について人気者となる。そこに居丈高な芸人グループが来てタダ酒なら必ず現れるという男が呼び出される。いたぶられる男。「噂通りのポンコツだわ、歳いくつよ?」「あ、今年で53になります!」「地獄じゃん!」 グループはその男と彼女をくっつけようと盛り上がる。そして。。。心の描写が美しく、共感した。

ラストの短編「ドラゴンスープレックス」、おまじないをたくさんかけていた大好きなおばあちゃんのお葬式で、71歳のおっさんが15歳の少女に夢中で話す藤波辰爾のドラゴンスープレックスの話には大笑いした。ハチャメチャ躍動する昔の西さんの作風がそこにはあって、内向する新しい作風と重なった気がした。
スランプを脱したかな? 次は新境地で書く長編を楽しみにしている。
おまじない (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:おまじない (ちくま文庫)より
4480437371
No.3:
(4pt)

豚汁をきっちり1人分だけ作れる

西加奈子さんの作品はずっと気になっていましたが、初めてこちらを読みました。文章の書き方がとてもユニークで面白かったです。「孫係」の中にある「 豚汁をきっちり1人分だけ作れる」という文章に惹きつけられました。このたった一文におじいさまがどんな性格であり、どんな人柄なのか、沢山のことを想像させる文章で読んでいて面白かったです。これはどういう意味で作者は付け足したのか?どういう意図があるのか?など、想像力を掻き立てられます。心が軽くなるような魔法の言葉が詰まった本です。
おまじない (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:おまじない (ちくま文庫)より
4480437371
No.2:
(5pt)

この本に会えてよかった

はじめて西さんの作品を読みました。
長編は手が出しづらいなと思っていたので、短編なら読みやすそうと思ったのと、女性をテーマにした作品に興味があったので。
色々な設定の女の子が出てくるけれど、設定や性別が大事なのではなく、それぞれが個としての悩みを抱えている、という書かれ方に西さんの真摯さを感じました。
特に「燃やす」は、つらくて忘れたかった記憶を「あなたは悪くない」と抱きしめてもらって、大丈夫だよ、と言われている気持ちになりました。
その時の自分に必要な言葉をくれる本というのが人生で時々あるけれど、そのうちの一冊になりました。読めて本当によかったし、ありがたかったです。
おまじない (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:おまじない (ちくま文庫)より
4480437371
No.1:
(5pt)

一気に読んでしまった!

西さんの作品の中ではずっと『漁港の肉子ちゃん』が一番だったけれど、『おまじない』はそれに並ぶくらい良かった!
「おじさん」が出てくる短編集と聞いて最初は???でしたが、読んでいるうちに『ⅰ』の「自分以外の誰か、それも、自分を愛している誰かではない、ほとんど『世界』に等しい無関係の誰かに『それ』を言ってほしかった」という一番好きな場面を思い出した。
西さんの描く世界はいつも優しいなあ。
一気に読んでしまったけれど、読んだ後にどの作品が好きだったかじっくり他の人の感想も聞いてみたくなる一冊。
私は一番初めの「燃やす」が好きでした。
おまじない (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:おまじない (ちくま文庫)より
4480437371

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