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うつくしが丘の不幸の家
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うつくしが丘の不幸の家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 1~20 1/2ページ
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よくある同じ場所で起きたいろいろなストーリーをうまくまとめた短編集風作品です。 創元文芸文庫をあまり手にすることがなく、他の文庫よりも字が小さかったりして読むリズムがつかみにくかったですが、それぞれのストーリーもなかなか面白くていい作品でした。 ただ町田さんは女性を描くのが素晴らしい代わりに、男性の描写やキャラクターが少し薄いのが少しだけ気になります。 男性が主人公のストーリーも結局イニシアチブを握っているのは女性の登場人物ですし。 女性作家さんだからというのはたぶんにあるのですが、それでもその落差が気になるのも町田作品あるある。。。 | ||||
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すっかり町田そのこ作品の虜になった一ファンです。 『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』『ぎょらん』などと同様、連作短編で紡がれる、「家」をテーマにした作品。 第一編から、「うつくしが丘の一軒家」の住人が、時代を遡る形で描かれ、この一軒家で起きた21年分(エピローグを含めると24年分)の出来事が紡がれます。 登場人物の家族や住まい、葛藤などを鮮やかに切り出すのが本当に巧みな町田そのこさんの作品らしく、どの編も魅力的でドラマ性に長けています。 「不幸の家」と呼ばれていた一軒家、その蔑称に相反するように、そこで暮らした一家は自分たち家族と自分たちなりの向き合い方を見つけ、前向きな形で家を去っていきます。 そこには私達が本質的に好きな「ゴシップ」がいかに表面的で浅はかで愚かなものかを見せつけるかのようです。 作品の象徴的なオブジェクトとしてびわの木が登場します。第一編でその木を切ってしまおうとした美保理を信子はさりげなく止めます。そのびわの木には大切な思いが込められていることも明らかになります。 ミステリー雑誌に掲載されたので誤解を生んでいるところはありますが、ミステリーではありません。 ただ、端々に「そういうことだったのか」となる箇所があり、読者を楽しませてくれる感じが嬉しいです。 純文学やミステリーといった枠に一切とらわれず、描きたいものを圧倒的な筆力で描き出す、今作も非常に満足度の高い作品でした。 例にもれず、読み始めたらどんどん引き込まれる構成力は本当に見事です。 | ||||
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時間軸をさかのぼっていく感じなので、謎が謎を呼びつつフラグを回収しながらストーリーが進んでいくので、物語に引き込まれる感じがしました。 | ||||
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『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』が良かったので、読んでみました。5つの章から構成されますが、一軒の戸建てをめぐる話なので、章により年代は前後します。絶妙に登場人物が重なり、輻輳的に話が進みます。また、小道具として、枇杷の木が重要な役目を持ちます。 それぞれ問題を抱えた登場人物のその後の顛末はというところですが、著者の巧みなストーリー構成で一気に読ませます。笑いあり、涙ありのお勧めの一冊です。 | ||||
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町田さんの作品は本当に読みやすくて、心にスッと入ってくる。 でも、先に読み進めるのがもったいなくて、少し読んでは閉じ。を 繰り返してしまう。 どの話も良かったけど、一番心に響いたのは「夢喰いの家」。 | ||||
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せっかくの新刊本でしたが、箱の中に無造作に放り込まれていて 届いたときには用紙が折れ曲がっていました。 梱包する時に一手間の配慮をお願いしたかったです。 | ||||
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可もなければ不可もなし…と言った感じかな | ||||
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オーディブルで新着に表示されたので、知らない作家さんだったけど聴き始めました。感想としては、ほっこりさせる良い話風を装ってなんだかじめじめ陰湿ないじめだったり、いやがらせだったり、もめごとだったりが出てくるので、それがいつまでも残る感じがしてしまう。たとえていうなら、見た目は甘いコーティングがされたお菓子なのに、中身はなんだか舌触りが悪いクリームが入ってるみたいな。こういうちょっと良い風の話が好きな人はいいかもしれないが、自分はなんだかすごく偽善的なものを聞かされているようで、途中で聴くのが嫌になってしまいました。なんでも勧善懲悪では済まないのかもしれませんが、こういうすっきりしない話、見る視点でよい人にも悪い人にもなるみたいな話はストレスがたまります。 | ||||
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「ホテルローヤル」という本を、思い出した。荒れ果てた廃墟のようなラブホテル、過去にさかのぼってゆく。 この本も、一軒家の中古物件を、購入した新婚夫婦の物語から始まる。さぁ、これから頑張るぞ、と思ってた矢先に、親からの電話で夫が呼び戻される。あ~あッ、なんか憂鬱な気分になった。スッキリしないまま第2章に。過去に住んでた人たちが不幸に見舞われるのだろうか。不安な気持ちのまま読み進めてゆく。不幸な要素は見え隠れするけど、それぞれの家庭の住人達は、なんとか不幸を克服してゆく。ちょっとホッとする物語です。 | ||||
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物語が遡って行くところが面白かったです。 主人公それぞれが大きな幸せではないけれど小さな幸せを大事にしていこうというところがよかったです | ||||
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美しが丘にある、3階建ての真っ白な壁の家。新築時代~20年にわたり、この家に暮らした5つの家族を描く短編集。過去に遡っていく物語で、それぞれに小道具や人物に繋がりが仕込んであって、楽しいです。 エピローグで、最初に戻って、ほっこり。 | ||||
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読みやすかったです リレー形式というか 前編とのつながりの箇所がわかるたびに 面白さが深まりました どこにでもあるような問題だけど 何らかのきっかけで 前向きになれるという事も 教えられた気がします 読見終えたあとの気分も良きです | ||||
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ミステリーじゃないのに、ミステリーっぽさにドンドン読み進められる構成が、うまいな〜と感じました。 ひとつの家を取り巻く様々な人々の人生が、とても面白かったです。 裕福ではない子供時代、ボロボロの家が嫌いで、綺麗な家やマンションを1人で見て歩いたり、ハウジング雑誌を購読したりしていた自分自身の事を懐かしく思い出しました。 子供の頃の夢は叶えて、憧れの新築一戸建ては手に入れたものの、早い段階で一人暮らしの今、本書に書かれているように、家はただの容れ物だな〜と共感しました。 | ||||
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タイトルから後味の悪い不幸エピソードか続くのかと思っていたけど 良い意味で期待を裏切ってくれました。 一章ごとに住民が変わるオムニバス形式ですが、読み進めていると少しずつ登場人物に繋がりがあって面白かったです。 こんな時代だからこそ救いのある話でホッとしました。 | ||||
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思った以上に良かった作品でした。 | ||||
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レビューが気になり、読んでみました。良かったです。凄く心がほっこり、優しくなれます。最後のお話もじんわりと心が温かくなりました(*^^*) 他の作品も読みます!! オススメです。 | ||||
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この本は内容が面白く、かなり中身の深い本です。それでいて、色々な事を考えさせられる勉強になる本でした。何かにつまずいて困っているそんな人に送りたい本です。 | ||||
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町田さんのものは辛いものも多いですが、これはそうでもなくほっとしました。 | ||||
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短編集ですが、それぞれが繋がっていて、最後は、心がとても癒されました。 他の作品も読んでみたくなる作家さんでした。 | ||||
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【読書のきっかけ】 何十年も前の話ですが、私は、現実の「うつくしが丘」に住んでいたことがあります。 この作品のように、「海を見下ろす住宅地」ではなかったけれど。 また、そこに住む人たちを過去に遡って描いていく趣向も面白いな、と思い、手に取った次第です。 【率直な感想】 正直なところ、私が小説に求めるものとは違う作品だったな、と感じています。 5つのエピソードが描かれているのですが、どれも、普通にありそうなお話なのです。 確かに、あまりにリアリティに欠けているのも問題かもしれませんが、フィクションなのですから、もっとドラマチックな展開にしてくれないと。 「不幸の家」と呼ばれているというけれど、このエピソード程度のことが、「不幸」なのかどうか。 その辺りの疑問が払拭できず。 また、このエピソードが、すべて「ホームドラマ」なのです。 つまり、「社会性」がない。 この家に住むことになった登場人物たちが、前の住人の残した痕跡を発見して、過去に遡っていることは分かるのですが、いまひとつピンと来ないですね。 現在この家は築25年ということですから、21世紀になる少し前に建築された家ということになります。 この間の社会での出来事を時系列的にあげると、 「ハッピーマンデー制度の導入」「9.11のアメリカ同時多発テロ事件」「ワールドカップ日韓共同開催」「オレオレ詐欺の横行」「『格差社会』が流行語に」「東京マラソン初開催」「スマホの普及」「リーマンショックによる不景気」「テレビがアナログ波からデジタル波に」「東日本大震災発生」「東京スカイツリー開業」「ブラック企業が話題に」「マイナンバー導入」「ポケモンGOの流行で、歩きスマホが問題視」「インスタ映えが流行」「歴史的猛暑の夏が到来」などなど。 これらの少しでも、登場人物たちの会話に含ませていたなら、「この物語は、時代を遡っているのだな」と実感できたと思います。 また、現実世界との関係でいうと、ここに住んでいた人たちは、1エピソードだけ、「借りて」いますが、その他は「購入」しているのですよね。 「うつくしが丘」の場所は特定されていないけれど、三階建ての一軒家ですから、地価の安いところでも、数千万円以上はするでしょう。 普通はローンを組むことになり、確かに、ローンのことは、いくつかのエピソードに登場しますが、一戸建てにせよ、マンションにせよ、自分の家を購入するというのは、普通の人にとっては、人生の一大イベントです。 ローンを組むには、きちんと返済可能かという審査がありますし、全額ローンというのは通常はなくて、一定額の頭金、つまり自己資金がないといけない。 確かに、ローン返済中でも、家を売却して、そのお金でローンを返済し、別の住宅に移り住むということも可能ですが、それは計画性がなさ過ぎ。 だから、25年の間に、所有者が4人目というのは、設定として無理がある。 もっとも、そうしないと、1冊の本にならないというのは分かりますが。 【全体評価】 この作品は、「幸福」か「不幸」かは、本人が決めるもの、ということを主張したいようなのですけれど、それは当たり前のことです。 少なくとも、私が「うつくしが丘」に住んでいた頃、周りには、「自分が不幸だ」なんて思っている人は、いなかったと思います…。 | ||||
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