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世界推理短編傑作集6
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世界推理短編傑作集6の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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短篇なので読みやすくて面白かったです、推理も分かりやすくて楽しかったです | ||||
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江戸川乱歩編纂から漏れた作品を補遺する本巻をもって『世界推理短編傑作集』のリニューアルが完結したことを慶ぶ。 黎明期のガボリオ、ホームズのライヴァルたるプリンス・ザレスキーの絢爛たる衒学趣味、軽妙なクライムコメディである紳士泥棒ラッフルズ物、さらにチャンドラーやシムノン、イネスといったビッグネーム、この種のアンソロジーの定番であるケメルマンとロバート・アーサーの代表作など、作品の歴史的意義とクオリティのバランスの取れた内容はさすが長く創元推理文庫を牽引されてきた編者らしい堅実な仕事ぶり。 中でも最大の驚きはニック・カーター譚の意外なまでの面白さ。スピーディーで起伏に富む物語展開は今も新鮮。 | ||||
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創元推理文庫の名編集者として長年、日本の翻訳ミステリ業界に多大な貢献をされた戸川安宣氏が、創元推理文庫の看板である江戸川乱歩編纂の「世界推理短編傑作集」(全5巻)の補選として編集した、ガボリオからイネスまで83年間の歴史の中から江戸川乱歩の意に沿うべく選定した労作である。 昨年に全6巻が完結した小森収氏の「短編ミステリの2百年」が良くも悪くも編者の好みと癖に満ちたマニアックな選定と評論(というよりエッセイ)だったのに対し、本作は戸川氏らしく、選定の考え方は奇を衒うことなく、あくまで正攻法という印象。ただ、35年ぶりに読み直してみた、「世界推理短編傑作集」(昔は「世界短編傑作集」で、ほんの一部掲載短編が異なる)が、古典的な有名短編とは言え、今読んでみると古めかしさは否めなかったのと同様な感じとともに、やはり江戸川乱歩の編纂から漏れているだけあって、質的にもやや落ちるような気はした。 ただ、小森氏編集の「短編ミステリ」の一番新しい巻に掲載されている1960年代、70年代の、ミステリらしさが希薄化した短編の読後感に比べると、私の好みとしてはこちらの方が好きである。 そして本作は、収録作品以上に、巻末の編者戸川氏の解説を読むだけでも、買って読むだけの価値がある。特に、本作に関する編者のもう一つのねらいと書いている、「翻訳界のレジェンドと言われる先人たちの名訳を集大成し、その足跡を印しておきたい」(「短編推理小説の流れ6」世界推理短編傑作集6、P.687より引用)という言葉には大変共感するものがあった。 早川書房の「ハヤカワ・ポケット・ミステリ」「ハヤカワ・ミステり文庫」と並び、東京創元社の「創元推理文庫」が日本の翻訳ミステリ業界に果たしてきた貢献は大きなものがあり、できるだけ応援したいと思っているのだが、最近の新訳への置き換えは、カーのように一部悪訳だったものの改善はあるにせよ、戸川氏が本書で「かつての名訳が姿を消している現状」(前掲書、P.688)と書かれている通りで、私も大変懸念している。私はホームズの延原謙氏とともに、宇野利泰氏の訳が好みなのだが、「赤毛のレドメイン家」とか、どうして新訳にするのだろう。(ハヤカワで言えば、「ポケットにライ麦を」など) そういう翻訳業界の現状に対し警鐘を鳴らしただけでも、本作の意義はあると思う。また、本作の巻末解説自体も、戸川氏の文章はいつもながら書誌学的価値も含めてバランスがよく、読みごたえがある。それに比べて、最近の海外翻訳ミステリの解説の酷さときたら。。。特に、新訳ものの解説が酷い。チャンドラーの某新訳など、訳は素晴らしいのに、巻末解説の散漫な文章が好きになれず、残念であった。 何はともあれ、戸川安宣氏にはこれからも巻末解説などで引き続き筆を揮っていただきたい。 本書の評価は、戸川氏の解説で星1つ増やして星4つとなろう。 | ||||
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タイトル通り、世界の(といっても欧米に限るが)推理短編小説のアンソロジーである。 前書きその他に何回も書いてあるが、かの江戸川乱歩が編んだ同名のアンソロジーが1~5まで(創元推理に)存在していて、それを補完する6を出版したというもの。なんともマニアックな話である(それを買うほうもマニアックな者だということ)。 読み終わっての感想は、、、再読ものもあったけど、ひととおり舐めるつもりで読んでおいてよかったなというもの。超有名な逸品(ケメルマンとか)も収録されているし、トリックだけ超有名な某作品(別のアンソロジーで読了済み)も収録されているので、これを手に取るような擦れた読者は再読作品も多いのが普通かもしれない。といっても自分の場合、ふつうなら手に取らないよなあという様相のものもあったりするので、こういうアンソロジーだからこそ読めたんだよなということになる。 1~5と同じように、息が長く売れ続けると一読者としてはありがたい。 そう思って書棚を見たら、自分の蔵書は「世界短編傑作集」の1~5で、「世界推理短編傑作集」の1~5というのはこれをもとに2018年に整理しなおして改版したもののようだ。追加収録はポオやドイルあたりのメジャーどころらしいので、まあさすがに買いなおさなくてよいかなとは思っているところ。 | ||||
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ちょっとわかりにくい点もあるけど、推理小説だなーと思いました。 | ||||
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旧版の江戸川乱歩編「世界短編傑作集」1~5を持っていると、これが新版となった「世界推理短編傑作集」1~5を買うのはかなり迷います(新版の短編は、ごく一部が新しいだけだからです)。しかし、それでも、あるいはそれならばこそ、この第6巻は「買い」です。1~5には収められなかった、目利きの編者が選んだ、歴史的にも評価の高い短編が並んでいます。私は、名のみ知っていたハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」を、本書で初めて読むことができました。 「世界短編傑作集」1~5が、江戸川乱歩編であることは特別なことなのかもしれません。しかし、選ばれた短編はそれ自体の良さと、推理小説としての歴史的な価値のバランスで選ばれているという点で、江戸川乱歩の方針を理解している編者が6の編纂を引き継いでいればそれで良いのだと思います。私にとっては、この「世界短編傑作集」は、かつて、早川から出ていた「イギリス・ミステリ傑作選」とともに、推理小説のオムニバス短編集の双璧です。両シリーズとも、編者が誰であっても、選択する視点、レベルが保たれていた点で、読後感が深い、印象に残るものとなっています。 | ||||
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数年前にリニューアルされた『世界推理短編傑作集』全5巻(江戸川乱歩の選が基本になっている)の補遺的なものを意図しているそうです。 解説を読むと編者は生真面目な人のよう。 同じ創元で先ごろ完結した『短編ミステリの二百年』シリーズが、解説も作品選択も編者の好き嫌いや趣味に走っていて、 「この作家で、これを入れるの?」(代名詞的なものでも作風をよくあらわしているものでもない)というのもあったりと、良くも悪くも特色が出ていたのとは逆ですね。 こちらでは私の大好きな『青銅の扉』や『ビンゴ教授の嗅ぎ薬』がチャンドラーのこれ一作として入れるのはどうか、ということで編者も好きなようですが却下されていました。 M・P・シールの同じく迷ったけれどやめたという異色系の作品など、読んだことがなかったので残念です。 『紫の雲』も良かったし、これは読んでみたかったなあ。 まあ、そういった方針のおかげで、しっかりした王道の名作揃いといえるアンソロジーだと思います。 | ||||
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