苦役列車

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評判

苦役列車の評価:

3.84/5点 レビュー 276件。 C ランク

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平均点3.84pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全554件 481〜500 25/28ページ
No.74
(2pt)

「創り込み」が足らない〜もし現代社会情勢が無ければ.....

受賞後のインタビューによると、本作の内容は「9割方、自身の体験談」だと言う。私小説に一生を捧げる意志を標榜している作者らしい言説だが、その姿勢も上述の回答もファイクだとの印象を受けた。元より、身辺に起こった出来事をそのまま綴るだけでは文学足り得ず、何らかの創り込みが必要であるが、本作の特徴は以下の点にあると思う。

(1) 「主人公貫多=作者」のように見えて、作者は貫多を突き放し戯画化している。貫多の行動・心理描写を通じて笑いを取っている感もある。
(2) ワザと昭和初期の私小説作家のような文体・言葉遣いをして、それらしい雰囲気を醸し出す一方、親しい事を「intimateな」等と貫多に似合わない表現をして、読者に妙な違和感を抱かせている。
(3) 貫多の置かれている状況を、就職難・雇用不安と言った現代社会情勢に合わせている。ともすると、貫多の身の上に共感を覚える読者もいるかもしれない。あるいは、貫多に対し優越感を抱く読者もいるかもしれない。
(4) 貫多に対比する人物として日下部というスノッブな男を配し、二人の距離間を「友人めいた関係→反目関係」として描き、貫多の孤立性(孤高ではないだろう)を浮き彫りにしている。

作品のテーマとしては(3), (4)が主で、日常がどんなに困難でも人はそれなりに生きて行かねばならない、という趣旨だと思う。だが、貫多の性格・行動は常識の範囲内であり、ピカレスク小説という程に日常を逸脱している訳ではない。(3)の現代社会情勢が無ければ注目さえ受けなかった作品なのではないか。その意味で、「創り込み」が足らないように映った。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.73
(4pt)

汗の匂いと熱気を

正直、作者の経歴に興味を持ち読みたくなった本だった。
もう一方の文学一家に育ちきっと何の不自由もなく育った「お嬢様」作家とかことごとく違った作品だ。
ある意味殺人と同じくらい忌み嫌われている「性犯罪」を犯した父を持ち、母からも愛を受ける事なく育った作者のただひねくれた性格から
起こった出来事なのだからそれこそ「自己責任」の一言で終わるものかも知れない。
しかし、作家として「書きたい」という思いと「作品」の中には熱すぎる熱気と汗と泥臭さがドン!と読む側に伝わってくる。
その臭さがまったく嫌な感じがしなかったのが不思議だった。
また次の「作品」を読みたいと思わせる十分な「作品」だと思う。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.72
(4pt)

芥川賞受賞を言祝ぐ

本書には、芥川賞受賞で話題になった表題作ほか1篇が収録されている。その「苦役列車」の方は、まずまず期待していた通りのおもしろさであった。こぢんまりとはしているが、最後にやはり藤澤清造の名が出てくるところなど、演出もうまく利いていて、小説として体よくまとめられていると思った。また、わずか40頁ほどの「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の方もなかなかよい。古本を買うシーンが出てきて、こういうのは古本好きにはたまらない。主人公が買う本がまたシブくて、唸ってしまった。

さて、西村賢太の魅力は、何といっても自分の言葉を持っているところにあると思う。この作家にしか使えない言葉があるのだ。あまり馴染みのない語彙や言い回しがそこには多く含まれ、辟易する読者もいるかもしれないが、作家の固有性はまずその言葉にこそ表象されるものである。それらは何も奇を衒って使われているのではなく、長い年月をかけて熟成させ血肉化してきた言葉なのだ。他に名を挙げれば、野坂昭如、車谷長吉、町田康なども同列に並べることができるかもしれない。私はこういう作家たちを大切に読んでいきたいと思う。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.71
(3pt)

強烈なにおい

土埃、泥、汗、体臭と”ぬめり”を強烈に感じるような小説。
難を言えば、文体は、ところどころ古めかしい言葉を用いて、ダラダラと妙に長い一文が続く。
男っぽい、力強い言葉を使い、猛々しいかと思うと「おそば」「お菜」など、不意に丁寧な言葉で表現されるので、少しとまどった。
性犯罪加害者の父親を持つ青年、貫多が主人公。
貫多が、やがて親しくなるのは、学生アルバイトの日下部。
初めは、貫多が優越感を持って付き合うが、やがてあることがきっかけで逆転が起きる。
この心理描写と展開はわかりやすい。
誰もが、こういう心理状態に陥ることがあるからだ。
このねじれた心は、加害者を親に持つ青年だけが持つ特有の感情ではない。
誰もが、今まで自分の方が優れているという思い上がった気持ちがあれば、真実を知り、相手の方が恵まれている、優れていると感じた時、プライドが傷ついた時のダメージは大きい。
友情が、ひがみ、ねたみ、劣等感、憎悪に切り替わる時の反動はすさまじく、負のエネルギーが爆発する。
貫多は「どうしようもない男、哀れな男」でもある。
だが、この世の中、誰もがどうしようもない人間であり、悲しみを抱えていると思う。
その事に気付いているか、気付いていないだけの差なのかもしれない。
人生自体が、苦役とも言える。
日下部達に毒舌を吐きながらも、自分自身にも唾を吐いている事を自覚している悲しさが、こちらにも伝わってきた。
格差社会、持って生まれた運命、甘っちょろい生き方への、憤りの挑戦状とも感じられる。
文体は粗いし、好みは分かれると思う。
特に若い女性には、苦手な部類に入りそうな作品。
だが、メッセージは力強い。
性表現が露骨で荒々しく、独特の古い言い回しも多いので、どちらかと言えば、男性向けの小説だと思う。
★は3・5
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.70
(4pt)

そこはかとなく感じられる「おかしみ」

芥川賞を受賞作をいち早く読むという習慣もなく、『KAGEROU』のような
話題作にもまったく食指が動かない私のような人間でも、授賞式の記者会見で著者
を初めて知って以来、読まざるを得ない気持ちになった。この著者は小説を書か
ざるを得ない人だということが直感的に伝わってきたから。

私小説であるというその内容は、罪なき罰を背負った青年の、孤独と不満と諦念
の入り混じった塩辛い日常を淡々と描いたものである。もちまえの過剰な自意識
がこの青年にことさらに卑屈な態度をとらせ、せっかくできた友人も遠ざかって
いく。かといって青年は一念発起するわけでもなく、凶悪犯罪に走るでもなく、
自分を罵ったり、他人を妬んだり、もうどうでもよくなったりしつつ、日雇いの
仕事と居酒屋と風俗店のループから出ることなく日々過ぎていく。

暗くて後味の悪い小説を予想していたが、意外にも、その独特な文章からは「お
かしみ」が滲みでていて、深刻になりすぎないよう絶妙にコントロールされてい
る。語り口を変えれば、「未来を閉ざされ、友も恋人もなく、単純労働で日銭を
稼ぐ毎日」という設定のこの物語も、随所で笑えるドラマやマンガにさえなるよ
うな気がした。その「おかしみ」は、この本に収録されている短編、「落ちぶれ
て袖に涙のふりかかる」でも存分に発揮されている。著者は、尊敬してやまない
藤澤清造の作風を「滑稽だけど悲惨味もある」と評しているが、この小説は、
「悲惨だけど滑稽味もある」ふうに仕上がっている。私小説が日記や自伝と違う
のは、自分の人生や経験なりをあくまで第三者的に見て、読者目線で構成しなお
し、悲惨さなり滑稽さなりで入念に味付けをしているところだろう。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.69
(3pt)

私小説である迫力と、おぞましい付き纏われ感が残る

性犯罪者の父親を持つ人間の私小説であるということを知っていて読むと、より物凄さを感じます。主人公の貫多に対しては、「こういう人間とは付き合いたくない」という感情が湧きます。友人の借金も返せず、家賃も踏み倒すとんでもない人物で、「それでも憎めないところ」というものが全く存在しない、おぞましさというか、嫌な付き纏われ感が残ります。その次に、絶望感とか、寂寥感とか、無力感とか、そういったことを感じさせます。貫多のような人間を切り捨てる訳にもいかず(少なくとも表面的には)、国政を担っていかなければならない政治家や官僚というのは何なんだろうとも思います。

私にとって小説というのは、主人公が一連の人との繋がりなどを通じて、何らかの形で「成長」することに、その価値というか、読む楽しさを見出すものだと思っており、それからすると、本書は本当に全く異質な衝撃的な作品であり、ずっと気持ち悪さが残っています。それだけ、文学的にはレベルの高い作品というか、受賞には値する作品ということになるのでしょう。

こういう作品もあるということです。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.68
(5pt)

悲しいときに元気がでる

辛い体験をユーモラスに書いてあって、読んでて元気になった。とても良かった。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.67
(4pt)

人間の欲求の果てに

西村さんの私小説を読み、肉体労働者の方たちが訴えるような社会主義・左翼的発言がないことから、このひとは私小説を書くにふさわしい方なのだと思いました。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.66
(4pt)

芥川賞受賞を言祝ぐ

本書には、芥川賞受賞で話題になった表題作ほか1篇が収録されている。その「苦役列車」の方は、まずまず期待していた通りのおもしろさであった。こぢんまりとはしているが、最後にやはり藤澤清造の名が出てくるところなど、演出もうまく利いていて、小説として体よくまとめられていると思った。また、わずか40頁ほどの「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の方もなかなかよい。古本を買うシーンが出てきて、こういうのは古本好きにはたまらない。主人公が買う本がまたシブくて、唸ってしまった。

さて、西村賢太の魅力は、何といっても自分の言葉を持っているところにあると思う。この作家にしか使えない言葉があるのだ。あまり馴染みのない語彙や言い回しがそこには多く含まれ、辟易する読者もいるかもしれないが、作家の固有性はまずその言葉にこそ表象されるものである。それらは何も奇を衒って使われているのではなく、長い年月をかけて熟成させ血肉化してきた言葉なのだ。他に名を挙げれば、野坂昭如、車谷長吉、町田康なども同列に並べることができるかもしれない。私はこういう作家たちを大切に読んでいきたいと思う。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.65
(3pt)

強烈なにおい

土埃、泥、汗、体臭と”ぬめり”を強烈に感じるような小説。
難を言えば、文体は、ところどころ古めかしい言葉を用いて、ダラダラと妙に長い一文が続く。
男っぽい、力強い言葉を使い、猛々しいかと思うと「おそば」「お菜」など、不意に丁寧な言葉で表現されるので、少しとまどった。
性犯罪加害者の父親を持つ青年、貫多が主人公。
貫多が、やがて親しくなるのは、学生アルバイトの日下部。
初めは、貫多が優越感を持って付き合うが、やがてあることがきっかけで逆転が起きる。
この心理描写と展開はわかりやすい。
誰もが、こういう心理状態に陥ることがあるからだ。
このねじれた心は、加害者を親に持つ青年だけが持つ特有の感情ではない。
誰もが、今まで自分の方が優れているという思い上がった気持ちがあれば、真実を知り、相手の方が恵まれている、優れていると感じた時、プライドが傷ついた時のダメージは大きい。
友情が、ひがみ、ねたみ、劣等感、憎悪に切り替わる時の反動はすさまじく、負のエネルギーが爆発する。
貫多は「どうしようもない男、哀れな男」でもある。
だが、この世の中、誰もがどうしようもない人間であり、悲しみを抱えていると思う。
その事に気付いているか、気付いていないだけの差なのかもしれない。
人生自体が、苦役とも言える。
日下部達に毒舌を吐きながらも、自分自身にも唾を吐いている事を自覚している悲しさが、こちらにも伝わってきた。
格差社会、持って生まれた運命、甘っちょろい生き方への、憤りの挑戦状とも感じられる。
文体は粗いし、好みは分かれると思う。
特に若い女性には、苦手な部類に入りそうな作品。
だが、メッセージは力強い。
性表現が露骨で荒々しく、独特の古い言い回しも多いので、どちらかと言えば、男性向けの小説だと思う。
★は3・5
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.64
(4pt)

そこはかとなく感じられる「おかしみ」

芥川賞を受賞作をいち早く読むという習慣もなく、『KAGEROU』のような
話題作にもまったく食指が動かない私のような人間でも、授賞式の記者会見で著者
を初めて知って以来、読まざるを得ない気持ちになった。この著者は小説を書か
ざるを得ない人だということが直感的に伝わってきたから。

私小説であるというその内容は、罪なき罰を背負った青年の、孤独と不満と諦念
の入り混じった塩辛い日常を淡々と描いたものである。もちまえの過剰な自意識
がこの青年にことさらに卑屈な態度をとらせ、せっかくできた友人も遠ざかって
いく。かといって青年は一念発起するわけでもなく、凶悪犯罪に走るでもなく、
自分を罵ったり、他人を妬んだり、もうどうでもよくなったりしつつ、日雇いの
仕事と居酒屋と風俗店のループから出ることなく日々過ぎていく。

暗くて後味の悪い小説を予想していたが、意外にも、その独特な文章からは「お
かしみ」が滲みでていて、深刻になりすぎないよう絶妙にコントロールされてい
る。語り口を変えれば、「未来を閉ざされ、友も恋人もなく、単純労働で日銭を
稼ぐ毎日」という設定のこの物語も、随所で笑えるドラマやマンガにさえなるよ
うな気がした。その「おかしみ」は、この本に収録されている短編、「落ちぶれ
て袖に涙のふりかかる」でも存分に発揮されている。著者は、尊敬してやまない
藤澤清造の作風を「滑稽だけど悲惨味もある」と評しているが、この小説は、
「悲惨だけど滑稽味もある」ふうに仕上がっている。私小説が日記や自伝と違う
のは、自分の人生や経験なりをあくまで第三者的に見て、読者目線で構成しなお
し、悲惨さなり滑稽さなりで入念に味付けをしているところだろう。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.63
(3pt)

私小説である迫力と、おぞましい付き纏われ感が残る

性犯罪者の父親を持つ人間の私小説であるということを知っていて読むと、より物凄さを感じます。主人公の貫多に対しては、「こういう人間とは付き合いたくない」という感情が湧きます。友人の借金も返せず、家賃も踏み倒すとんでもない人物で、「それでも憎めないところ」というものが全く存在しない、おぞましさというか、嫌な付き纏われ感が残ります。その次に、絶望感とか、寂寥感とか、無力感とか、そういったことを感じさせます。貫多のような人間を切り捨てる訳にもいかず(少なくとも表面的には)、国政を担っていかなければならない政治家や官僚というのは何なんだろうとも思います。

私にとって小説というのは、主人公が一連の人との繋がりなどを通じて、何らかの形で「成長」することに、その価値というか、読む楽しさを見出すものだと思っており、それからすると、本書は本当に全く異質な衝撃的な作品であり、ずっと気持ち悪さが残っています。それだけ、文学的にはレベルの高い作品というか、受賞には値する作品ということになるのでしょう。

こういう作品もあるということです。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.62
(5pt)

悲しいときに元気がでる

辛い体験をユーモラスに書いてあって、読んでて元気になった。とても良かった。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.61
(4pt)

人間の欲求の果てに

西村さんの私小説を読み、肉体労働者の方たちが訴えるような社会主義・左翼的発言がないことから、このひとは私小説を書くにふさわしい方なのだと思いました。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.60
(3pt)

「苦役」と言うには軽すぎる

「話題の本」を読むのはほぼ初めて。
どれだけ重いテーマが…と期待して読み始めると、裏切られる。
非常に軽い。テーマも軽いし、読後感も軽い。

つまらないわけではない。読んで損はない。
「中卒+日雇い」というまったく違う世界の19歳の日常に、「なるほど、こういう生き方もあるんだ。ふーん」くらいの感想は得られる。

しかし、まったく共感はできない。境遇が違いすぎる。
その割には、主人公の背負うものが軽すぎるし、あまりにも低俗な「酒、タバコ、風俗」の生き方に感情移入さえもできない。

出張中の時間つぶしには良かったので後悔はない。
しかし、これで芥川賞はちょっと…。

自宅に戻り「人間失格」を開き、その格差のあまりの大きさに愕然とする。

「文学」というものが、現在の日本では切実な存在ではなく、せいぜい「やや高尚な暇つぶし」程度の位置付けということなんだろう、と自分を納得させるしかない。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.59
(2pt)

「商品の説明」に決定的な誤記が…

作品云々よりもまず、「商品の説明」の誤字を指摘したい。(誰か早く直してほしい)

内容(「BOOK」データベースより)
友もなく、女もなく、一杯のコップ酒を心の慰めに、その日暮らしの港湾労働で生計を立てている十九歳の貫太。…(2011年2月12日現在)

主人公の名前は「貫太」ではなくて「貫多」では!?

レビューを書く人が登場人物の名前を書き間違えてるのはさらっと読み過ごすのですが、「商品の説明」で登場人物(しかも主人公!)の名前を間違えたまま放置されているのは、見過ごせないなぁ。著者にも失礼ではないかと…。

(レビューを書く気にはなれないので、今日はここまで)
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.58
(3pt)

駄目なものには魅かれるが・・・

駄目人間の仲間の僕としてもすんなりと共感できないほどの駄目さ加減がいい。しかし、その文章表現はとってつけたような・・・昔の小説家やガロ系漫画家達からの影響をつぎはぎしたような“なかなかリズムにノレない”ギクシャク感があって、読むうちに不快感に襲われる。普通に書きゃいいのに・・・と素直に思う。その言い回しというかノレない小栗虫太郎のような底の浅い虚飾に満ちあふれた文章は、秋葉オタク系のような作者の見た目のようではある。

文芸春秋に掲載されている、ある芥川賞選者の選評に「現代のピカレスク」とあるが、果たしてそうだろうか? 裕福な家に生まれた選者の、自身とは真逆の汚さへの憧れというか、もしかしたら内心は侮蔑の様な感想である。裕福なる選者には決して西村氏の様な人間やその精神世界など理解できるはずがない。ものは言いようだが奔放・・・で貞操感のない奇をてらっただけのくだらない性交渉や恋愛にうつつを抜かす物語ばかり受賞する様なイメージがあって芥川賞受賞作なんて読まないのだが、今回は魔が差したのだとため息ばかり。ま、夜読むのはインスマスがいいと言う同受賞のもうひとりの女性作家による「きことわ」を読んでいる途中で、今回の受賞作は2つともこれまでのものとは違うのだな? と少し安心したのです。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.57
(3pt)

「苦役」と言うには軽すぎる

「話題の本」を読むのはほぼ初めて。
どれだけ重いテーマが…と期待して読み始めると、裏切られる。
非常に軽い。テーマも軽いし、読後感も軽い。

つまらないわけではない。読んで損はない。
「中卒+日雇い」というまったく違う世界の19歳の日常に、「なるほど、こういう生き方もあるんだ。ふーん」くらいの感想は得られる。

しかし、まったく共感はできない。境遇が違いすぎる。
その割には、主人公の背負うものが軽すぎるし、あまりにも低俗な「酒、タバコ、風俗」の生き方に感情移入さえもできない。

出張中の時間つぶしには良かったので後悔はない。
しかし、これで芥川賞はちょっと…。

自宅に戻り「人間失格」を開き、その格差のあまりの大きさに愕然とする。

「文学」というものが、現在の日本では切実な存在ではなく、せいぜい「やや高尚な暇つぶし」程度の位置付けということなんだろう、と自分を納得させるしかない。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.56
(2pt)

「商品の説明」に決定的な誤記が…

作品云々よりもまず、「商品の説明」の誤字を指摘したい。(誰か早く直してほしい)

内容(「BOOK」データベースより)
友もなく、女もなく、一杯のコップ酒を心の慰めに、その日暮らしの港湾労働で生計を立てている十九歳の貫太。…(2011年2月12日現在)

主人公の名前は「貫太」ではなくて「貫多」では!?

レビューを書く人が登場人物の名前を書き間違えてるのはさらっと読み過ごすのですが、「商品の説明」で登場人物(しかも主人公!)の名前を間違えたまま放置されているのは、見過ごせないなぁ。著者にも失礼ではないかと…。

(レビューを書く気にはなれないので、今日はここまで)
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.55
(3pt)

駄目なものには魅かれるが・・・

駄目人間の仲間の僕としてもすんなりと共感できないほどの駄目さ加減がいい。しかし、その文章表現はとってつけたような・・・昔の小説家やガロ系漫画家達からの影響をつぎはぎしたような“なかなかリズムにノレない”ギクシャク感があって、読むうちに不快感に襲われる。普通に書きゃいいのに・・・と素直に思う。その言い回しというかノレない小栗虫太郎のような底の浅い虚飾に満ちあふれた文章は、秋葉オタク系のような作者の見た目のようではある。

文芸春秋に掲載されている、ある芥川賞選者の選評に「現代のピカレスク」とあるが、果たしてそうだろうか? 裕福な家に生まれた選者の、自身とは真逆の汚さへの憧れというか、もしかしたら内心は侮蔑の様な感想である。裕福なる選者には決して西村氏の様な人間やその精神世界など理解できるはずがない。ものは言いようだが奔放・・・で貞操感のない奇をてらっただけのくだらない性交渉や恋愛にうつつを抜かす物語ばかり受賞する様なイメージがあって芥川賞受賞作なんて読まないのだが、今回は魔が差したのだとため息ばかり。ま、夜読むのはインスマスがいいと言う同受賞のもうひとりの女性作家による「きことわ」を読んでいる途中で、今回の受賞作は2つともこれまでのものとは違うのだな? と少し安心したのです。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324