苦役列車

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評判

苦役列車の評価:

3.84/5点 レビュー 276件。 C ランク

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平均点3.84pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全554件 421〜440 22/28ページ
No.134
(5pt)

痛快な性エネルギーの昇華

中卒が芥川受賞!

話題先行につられて、読みました。
著者いわく「稚拙」そのものだという文体も
とても中卒とは思えない人物、背景の描写がされていました。

自己開示の一手法として私小説を書く作家が多い中、
西村氏ほど小説を書くことを愛してやまない人は
少ないのではないでしょうか?

思うに酒と風俗と同等もしくはそれ以上の情熱を
掛けるものを見つけた人間にとって
学歴の有無などまったく問題にしない。

新たな生き証人の誕生に拍手を送ります。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.133
(1pt)

中途半端な悪

ひたすら自堕落な生活を描いた私小説。

悪を気取って実は小心者であり、また、家賃を踏み倒すとか、友達に借りた金を返さないとか、家族にたかるとか、スケールの小さい悪で、ただの迷惑な生活破綻者の暮らしぶりを描かれても少しも共感するところはない。

悪というなら、世の中の仕組に異議申立するくらいの気概でやれよ。

それでいて、プライドだけは異常に高いというのも反感しか覚えない。

そうした人間としての欠点も、それゆえにすばらしい芸術作品を生み出しているなら納得できるが、小説の出来もそれほどでもない、とすると、読んでいて不快になるだけである。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.132
(5pt)

痛快な性エネルギーの昇華

中卒が芥川受賞!

話題先行につられて、読みました。
著者いわく「稚拙」そのものだという文体も
とても中卒とは思えない人物、背景の描写がされていました。

自己開示の一手法として私小説を書く作家が多い中、
西村氏ほど小説を書くことを愛してやまない人は
少ないのではないでしょうか?

思うに酒と風俗と同等もしくはそれ以上の情熱を
掛けるものを見つけた人間にとって
学歴の有無などまったく問題にしない。

新たな生き証人の誕生に拍手を送ります。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.131
(1pt)

中途半端な悪

ひたすら自堕落な生活を描いた私小説。

悪を気取って実は小心者であり、また、家賃を踏み倒すとか、友達に借りた金を返さないとか、家族にたかるとか、スケールの小さい悪で、ただの迷惑な生活破綻者の暮らしぶりを描かれても少しも共感するところはない。

悪というなら、世の中の仕組に異議申立するくらいの気概でやれよ。

それでいて、プライドだけは異常に高いというのも反感しか覚えない。

そうした人間としての欠点も、それゆえにすばらしい芸術作品を生み出しているなら納得できるが、小説の出来もそれほどでもない、とすると、読んでいて不快になるだけである。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.130
(1pt)

ここまで落ちぶれる?もう読まない。

同年代の作者なので時代背景も分かり共感できる部分も多いが、
昭和初期を連想させる文体や漢字、そしてなにより中卒で酒好き、風俗好き
孤独で無気力、読んでいて暗くなりました。
芥川賞の受賞作を読んだのは初めてでしたが、たぶんもう読まないでしょう。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.129
(1pt)

ここまで落ちぶれる?もう読まない。

同年代の作者なので時代背景も分かり共感できる部分も多いが、
昭和初期を連想させる文体や漢字、そしてなにより中卒で酒好き、風俗好き
孤独で無気力、読んでいて暗くなりました。
芥川賞の受賞作を読んだのは初めてでしたが、たぶんもう読まないでしょう。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.128
(5pt)

なぜか素晴らしい!

「文学は毒である」という言葉を思い出させてくれます。「きことわ」と同時読みしていましたが、こちらのほうをどうしても先に読み終えたくなりました。

わずか11歳の時、父親の犯罪が元で主人公の人生は決まってしまったようなもの・・・なんて・・・悲し過ぎます。なのに、読後感はカラリとしていて読者を暗い気持にさせません。

19歳の悲惨な日常を描いていますが、自分の青春期にも主人公と似たような部分がたくさんありました。そういった所がとても共感を呼ぶのだと思います。

あまりにも過酷な「苦役列車」。賞を受賞した時の西村さんの言葉・・・圧倒的な私小説であると共に、一種の痛快感さえ覚えます。

なぜか素晴らしい!
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.127
(5pt)

なぜか素晴らしい!

「文学は毒である」という言葉を思い出させてくれます。「きことわ」と同時読みしていましたが、こちらのほうをどうしても先に読み終えたくなりました。

わずか11歳の時、父親の犯罪が元で主人公の人生は決まってしまったようなもの・・・なんて・・・悲し過ぎます。なのに、読後感はカラリとしていて読者を暗い気持にさせません。

19歳の悲惨な日常を描いていますが、自分の青春期にも主人公と似たような部分がたくさんありました。そういった所がとても共感を呼ぶのだと思います。

あまりにも過酷な「苦役列車」。賞を受賞した時の西村さんの言葉・・・圧倒的な私小説であると共に、一種の痛快感さえ覚えます。

なぜか素晴らしい!
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.126
(1pt)

読むに耐えない。

私小説という型の小説は、もともと嫌いだったのだが、暇潰しに書店に寄って、たまたま目についたので立読みさせていただいたのが、苦役列車なる私小説であるが、そもそも何故、私小説を忌み嫌う私が、そんな物を手に取り読んでしまったかかというと「芥川賞」は銘の物だという固定観念に縛られていた故に読んでしまったのではあるが、そんなことは一私人のこと、どうでもよいのである。ともかく私は私小説が嫌いだ。というのも、その小説が作者の想像の産物であるのではなくて、単に自分の犯した汚辱を他人に見せつけるような、自らの愚行の成れの果てであるような小説だからで、読んでいてかなり気が滅入るのだ。この苦役列車も、気を滅入らせる、劣悪な小説である。読者に己の体験に共感してもらいたいのか、自己救済目的か、或いはそれ意外に何かしらの思わくがあって書いたのだろうが、愚行を愚行とも思えない人間、恥を恥とも思えない人間が、たとえ、文章を書くのが巧くとも、小説など書いてもらいたくないと思うし、書いたことで得られるものは何もなくて、よしんば読者からの軽蔑の目で見られても仕方ないのである。また、もし本人が己の恥を自覚していてその上で私小説を書くとすれば、その作者は本当に野蛮な人間であることは間違いないのである。もっとも小説を書くのは各人の自由で、それが愚かな私小説という形式をとっていても同じことであり、その書いた私小説で金を稼ぐのも、またその人の自由であるし、当然その私小説の読者になるのも自由である。無論、読者を責める気は全くないが、私がもし、その作者を責めたり非難しても、その責める、非難する自由はあるが、どうすることも出来なくて労力の無駄である。また、私は文学者などではないので、批判する必要もないから、批判するのは止めておく。ただ私は、この小説を読んで怒り心頭に発したのだ。なので最後になるが云っておきたいことがある、私小説を書く人間のその貧しい精神には全く私は共感できないということを。私小説は、読まないと決めたのにもかかわらず、この苦役列車を読んでしまったことを今まさに恥ている。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.125
(1pt)

読むに耐えない。

私小説という型の小説は、もともと嫌いだったのだが、暇潰しに書店に寄って、たまたま目についたので立読みさせていただいたのが、苦役列車なる私小説であるが、そもそも何故、私小説を忌み嫌う私が、そんな物を手に取り読んでしまったかかというと「芥川賞」は銘の物だという固定観念に縛られていた故に読んでしまったのではあるが、そんなことは一私人のこと、どうでもよいのである。ともかく私は私小説が嫌いだ。というのも、その小説が作者の想像の産物であるのではなくて、単に自分の犯した汚辱を他人に見せつけるような、自らの愚行の成れの果てであるような小説だからで、読んでいてかなり気が滅入るのだ。この苦役列車も、気を滅入らせる、劣悪な小説である。読者に己の体験に共感してもらいたいのか、自己救済目的か、或いはそれ意外に何かしらの思わくがあって書いたのだろうが、愚行を愚行とも思えない人間、恥を恥とも思えない人間が、たとえ、文章を書くのが巧くとも、小説など書いてもらいたくないと思うし、書いたことで得られるものは何もなくて、よしんば読者からの軽蔑の目で見られても仕方ないのである。また、もし本人が己の恥を自覚していてその上で私小説を書くとすれば、その作者は本当に野蛮な人間であることは間違いないのである。もっとも小説を書くのは各人の自由で、それが愚かな私小説という形式をとっていても同じことであり、その書いた私小説で金を稼ぐのも、またその人の自由であるし、当然その私小説の読者になるのも自由である。無論、読者を責める気は全くないが、私がもし、その作者を責めたり非難しても、その責める、非難する自由はあるが、どうすることも出来なくて労力の無駄である。また、私は文学者などではないので、批判する必要もないから、批判するのは止めておく。ただ私は、この小説を読んで怒り心頭に発したのだ。なので最後になるが云っておきたいことがある、私小説を書く人間のその貧しい精神には全く私は共感できないということを。私小説は、読まないと決めたのにもかかわらず、この苦役列車を読んでしまったことを今まさに恥ている。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.124
(4pt)

身体感覚で本作品の世界観は共有できてしまう

まあ,こういう作品はいつでもありではあるのですが,特に今はこういう時代ですので不幸にもしっくりきてしまいます。その昔,『なんとなく、クリスタル』ってな作品は読んでいて不快になりましたが,この作品にはそういう感情を抱かないでいられます。身体感覚で本作品の世界観は共有できてしまうんですね。ロクに食べるお金がなくても風俗に通うための資金は積み立てるなんてのが実にリアルでいいです。犯罪者にならないまでも,社会にはどうしてもはみ出しちゃう人が出るんですね。いつでも中心を明確にしたり強化するには周縁が必要で,その周縁にももちろん人間らしい営みやすったもんだがあるわけなんですね。一緒に芥川賞を受賞した朝吹さんとともに西村さんの今後も楽しみですねえ。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.123
(4pt)

リアルに切実

今の時代にこの小説はあきらかに異色を放つ存在でしょう。

現代、確実に社会問題となっている貧困層の暮らしを描いているが上から目線でなく確実にその中に身を置いている当事者の生の声で語られている。

この実体験による切実さに心打たれない人はいないでしょう。

正直、自分と近い世代で特に手もつけられないひどい不良だったわけでもないのに教師に放っておかれ、進路相談どころか就職の相談も全くされず中卒になってしまったという身の上に驚きを隠せませんでした。

当時は学園ドラマ全盛期で結構熱血教師も多く、進路指導は徹底して行われていたように思えたのですがひどい話です。

かつて「ライ麦畑で捕まえて」主人公のホールデンがライ麦畑で遊んでいる子供達が崖っぷちから落っこちそうなのを捕まえるため見守るそんな大人になりたいといっていましたが
過保護のいきすぎで大人になってさえライ麦畑に閉じ込められているのではないかというような人間が多い今の世の中でそれを止める大人もいないまま、本当に崖から落ちてしまった人間がいたとは・・・・。

ただ、その切実さもやりきれなさも正面きってまっ正直に語られているのにこの作者の強さを感じました。
そのせいか共感できる部分が多く不思議と悲惨な感じがしないのがこの作品の魅力でもある様な気がしました。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.122
(3pt)

ただの私小説じゃあない

この人文章がうまい。芥川賞作家にこういう言い方も失礼だが、ぐんぐんひきこまれるうまさを感じられた。文学界の対談にものっていたが、すべての表現に効果を期待しているとのこと。納得。私小説というのはとかく露悪的な面が強いジャンルでもあるとは思うが、わざと悪い面を体感的に気持ち悪さとして読者に伝えることに執心しているのではないか?と勘ぐってみた。というのも、読後感としては、ある意味最悪だったからだ。あとで思い返して「これも計算だったのでは?」と思った次第。やや物事を裏面からみる単純化された観点があるものの、それもまた一つのキャラとして考えれば納得がいく。

 蛇足ではあるが、同時受賞の「きことわ」に比べてとても読みやすく、かつ肉感的に迫る小説の醍醐味があるような気がした。私小説なので、表現の幅はともかく書かれるキャラの幅に限りがあるとは思うものの、人物自体の考えにバラエティがでてくるともっと面白いのではないかと愚考。いわば一連の作品が認識面での成長小説のようになっていければ今後もっと面白い展開がみられるのではないかと期待している。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.121
(4pt)

身体感覚で本作品の世界観は共有できてしまう

まあ,こういう作品はいつでもありではあるのですが,特に今はこういう時代ですので不幸にもしっくりきてしまいます。その昔,『なんとなく、クリスタル』ってな作品は読んでいて不快になりましたが,この作品にはそういう感情を抱かないでいられます。身体感覚で本作品の世界観は共有できてしまうんですね。ロクに食べるお金がなくても風俗に通うための資金は積み立てるなんてのが実にリアルでいいです。犯罪者にならないまでも,社会にはどうしてもはみ出しちゃう人が出るんですね。いつでも中心を明確にしたり強化するには周縁が必要で,その周縁にももちろん人間らしい営みやすったもんだがあるわけなんですね。一緒に芥川賞を受賞した朝吹さんとともに西村さんの今後も楽しみですねえ。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.120
(4pt)

リアルに切実

今の時代にこの小説はあきらかに異色を放つ存在でしょう。

現代、確実に社会問題となっている貧困層の暮らしを描いているが上から目線でなく確実にその中に身を置いている当事者の生の声で語られている。

この実体験による切実さに心打たれない人はいないでしょう。

正直、自分と近い世代で特に手もつけられないひどい不良だったわけでもないのに教師に放っておかれ、進路相談どころか就職の相談も全くされず中卒になってしまったという身の上に驚きを隠せませんでした。

当時は学園ドラマ全盛期で結構熱血教師も多く、進路指導は徹底して行われていたように思えたのですがひどい話です。

かつて「ライ麦畑で捕まえて」主人公のホールデンがライ麦畑で遊んでいる子供達が崖っぷちから落っこちそうなのを捕まえるため見守るそんな大人になりたいといっていましたが
過保護のいきすぎで大人になってさえライ麦畑に閉じ込められているのではないかというような人間が多い今の世の中でそれを止める大人もいないまま、本当に崖から落ちてしまった人間がいたとは・・・・。

ただ、その切実さもやりきれなさも正面きってまっ正直に語られているのにこの作者の強さを感じました。
そのせいか共感できる部分が多く不思議と悲惨な感じがしないのがこの作品の魅力でもある様な気がしました。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.119
(3pt)

ただの私小説じゃあない

この人文章がうまい。芥川賞作家にこういう言い方も失礼だが、ぐんぐんひきこまれるうまさを感じられた。文学界の対談にものっていたが、すべての表現に効果を期待しているとのこと。納得。私小説というのはとかく露悪的な面が強いジャンルでもあるとは思うが、わざと悪い面を体感的に気持ち悪さとして読者に伝えることに執心しているのではないか?と勘ぐってみた。というのも、読後感としては、ある意味最悪だったからだ。あとで思い返して「これも計算だったのでは?」と思った次第。やや物事を裏面からみる単純化された観点があるものの、それもまた一つのキャラとして考えれば納得がいく。

 蛇足ではあるが、同時受賞の「きことわ」に比べてとても読みやすく、かつ肉感的に迫る小説の醍醐味があるような気がした。私小説なので、表現の幅はともかく書かれるキャラの幅に限りがあるとは思うものの、人物自体の考えにバラエティがでてくるともっと面白いのではないかと愚考。いわば一連の作品が認識面での成長小説のようになっていければ今後もっと面白い展開がみられるのではないかと期待している。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.118
(3pt)

私にとって初の芥川賞作品でした

本書の著者である西村賢太氏は、芥川賞受賞作家としては異色な経歴の持ち主で、その個性的なキャラからも

ニュースや文芸誌でも注目を浴びました。私もそんな彼がいったいどういった作風を醸し出すのかとても興味が

湧き、手に取った次第。まったく内容としては華々しさも、ハッピーな展開もあったものじゃない。ただあるのは、

中卒であり、父親が性犯罪者であり、日雇いで日銭を稼ぐ人足のありのままの姿。

主人公がなにが凄いわけではない。こんな奴だったら今の日本にでもいくらでもいる。この本では、そんな彼らの生活態を

如実に描き、心情や葛藤を代弁している。…「世の中には、自分より駄目な奴はいる」そう感じたのなら、この本の投げかける

意味を十二分に汲んだことになるでしょう。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.117
(3pt)

私にとって初の芥川賞作品でした

本書の著者である西村賢太氏は、芥川賞受賞作家としては異色な経歴の持ち主で、その個性的なキャラからも

ニュースや文芸誌でも注目を浴びました。私もそんな彼がいったいどういった作風を醸し出すのかとても興味が

湧き、手に取った次第。まったく内容としては華々しさも、ハッピーな展開もあったものじゃない。ただあるのは、

中卒であり、父親が性犯罪者であり、日雇いで日銭を稼ぐ人足のありのままの姿。

主人公がなにが凄いわけではない。こんな奴だったら今の日本にでもいくらでもいる。この本では、そんな彼らの生活態を

如実に描き、心情や葛藤を代弁している。…「世の中には、自分より駄目な奴はいる」そう感じたのなら、この本の投げかける

意味を十二分に汲んだことになるでしょう。
苦役列車 Amazon書評・レビュー: 苦役列車より
4103032324
No.116
(5pt)

すがすがしいwどこがダメ男なのかわからない

読後感はすがすがしいです
徹底したダメ男ぶりが・・・・とさんざんな紹介のされかたでしたけど
どこが ダメ男なんだろう???と首をかしげましたね
良い奴じゃないですか カンタ
ていうか ごく普通の善良な少年だと思いますよ
正直でほほえましいですね
誰だってあれくらいの妬みそねみはありますよ
彼女ほしいし 毒づいたり見栄をはったり 若者なら余計にそうですよね
カンタはそれを全部ば〜って出しちゃうし 正直っすよね
健全です
正直すぎて 毒が薄いくらいです
話の中で出てくる 専門学校生のほうが狡猾で小ずるくて小市民的で
要領だけよくって でもその一方でカンタのような 少年を見下しており
本当に典型的でありきたりな詰まらない常識人だと思います
私は断然 カンタの方が好きですね

性的な妄想も出てきて
その過激さに 性犯罪者の父親とのつながりを感じてゾッとするなんていう場面もありますが
あれくらい誰でも妄想してるでしょう?私的には物足りないくらいです^^:
19歳ならもっとグロい事考えていてもおかしくはないと思いましたね

ただ ラストが少し気に入りませんでした
友達を失って またひとりぼっちになったけど
私小説家のコピーをポケットに無造作に突っ込んでいるという一文
これはいらないでしょ
最底辺みたいだけど じつはインテリなんだ〜おれ 小説家めざしてるんだ〜〜
そんなニュアンスがあって ちょっと興ざめでしたね
最後までひとりぼっちでいいと思いました
徹底的に一人ぼっちになってほしかったですね
あんな平凡な小市民とは混じりようのない「ダメ男」→無垢な少年であってほしいわけですね
余計な一言だったように思います

しかし文章は上手いですね
この文章でなかったら もっと下品で通俗的でありきたりの話になりそうですよね
文章でもってるところは大きいと思います
ところどころ出てくる 日常生活では耳にすることのない熟語の使用については
どうなんだろう?と思いますが もっと普通の熟語でもいいような気がしましたが
どこまでもずらずら続いていく文章が、ダラダラしたカンタの生活を象徴しているうようで小説の内容とよくあっていたと思いました

しかし
「最底辺」
世の中の最底辺に暮らす人
その人をどうとらえるか
これは
漫画「リアル」なんかでもとりくんでいるテーマだと思うんですが
経済的な最底辺=人格的な最底辺ではないですよね
逆に言うと
世の中で「富裕層」と言われる人たちが 人間的にも「富裕」な人なのかどうか
という事でもあると思うんですよね
先生とよばれるほどの馬鹿でなし って言葉もありますが
富裕層とよばれるほど貧しくはない
最底辺とよばれるほどの余裕なし
みたいなね
「富裕」と呼ばれるくらいなわけだから 相当危ないことや人を痛めつけるような事しないかぎり金は稼げないというのも ある意味真実なわけでね
カンタをどう見るのかは
そういう意味でもあると思いましたね

ぜひ読んでほしい作品です
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.115
(3pt)

なんか惜しい

読みやすく面白かったです。 ただラストが…。 ラストがただの説明文ってのは小説としてどうなんでしょう。もう少し含みを持たせて…というと、それはそれで臭くなるのかもしれませんが、もう少し考えて欲しかったです。主人公が19歳時点のまま終わっても良かったし、どうしてもその後を書きたいなら説明調にならないようそれなりにきちんと書いて欲しかったですね。 あと、あくまで私小説と銘打ってるんですから 文学だ映画だと語りながらも郵便屋止まりだった日下部〜〜的な文章に対し、寛多は日下部も羨むであろう一人前の作家になってるんですよね。底辺のならず者を描いているのであれば、あの部分は計算ミスだと思います。 面白かった分、残念な箇所が目について惜しいです。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842