苦役列車

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評判

苦役列車の評価:

3.84/5点 レビュー 276件。 C ランク

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Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全554件 221〜240 12/28ページ
No.334
(4pt)

これを現代に書く意味

徹頭徹尾、矮小で卑屈な主人公が馬鹿なことをして碌でもない結果を招く。このネットだ、グローバルだ、スマホだと騒がれる平成の世の中に、こんな大時代な小説が成立しえていることに驚かされてしまう。恐らく、みんな疲れているんでしょう。いつ、ネットで悪口や陰口を囁かれているかとびくびくしながら生活する現代人に、いつリストラにあって失業者になってもおかしくない時代に、作者は「良いじゃないか、俺よりまともだぜ」と語りかけているようだ。そのおおらかな温かさに皆が惹かれているのだろう。確かに稀有な作家だ。しかし、歴代の私小説作家はだいたい行き詰まって自殺か発狂に追い込まれるのが常だが、この作家には頑張って生き延びてもらいたい。自分たちより駄目な人間として。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.333
(3pt)

単調肉体労働者カタログ

豊かな何でもある日本の国で、報われない働きかたをする労働者の紹介小説。人間は快楽(=お金)を感じる方へ動く。青年も中年も高齢者もできることの中で快楽の取り方に差があるだけで快楽を求めて活動する。この話しは無学歴、無資格で体だけを唯一の道具にして単調労働で働くモデルはいかに対価が薄いかを紹介している。アルバイト、契約社員、正社員とあるなかで、同じ作業をするにも付くオプションが違う。無学歴、無資格の身で作業をすると単調な一本の筋でしか対価は生まれないカタログ。一本の筋道で真面目に働いても報われないという見本カタログだろう。そこから脱け出すためには何を信じれば開けるのか!と思った。宗教か、資格取得か。人はお金稼ぎができる何者かになる為に宗教をしたり、資格取得に精をだす。稼げる身になる為に何に気づけばいいのか!何をおもい実践すればいいのか!そこを活字にできる人はいないものか。高校生、青年、中年も高齢者までそれを探している。現代日本には家電から食物、TSUTAYAにコンビニと何でもある国なのに、人を意欲的にする思想的なソフトがない国になった。そんなアプリがあっていい。 恵まれた国に生まれているのに、やるべき事が見つけられないのは何故だろう。そんな自分を他人のように大切に思える気持ちが読後にでた。逆転する働きかたは芥川賞授賞に匹敵する資格取得だけか。一般の労働者にとっては。小さな芥川賞に匹敵するものなら見つかりそう、そんなことをおもった。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.332
(3pt)

普通の作品

それなりの内容ではありますが二度読み返したくなるものではなく、買うほどではありません。中卒で自意識過剰の救われない人間が書いた作品という意味では稀有ではありますが、文章力は作家の標準と比べて劣っているとさえ感じました。経済的困窮の象徴として、商業主義に基づいて選出されたんだと思います。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.331
(5pt)

生々しい

生々しく汚い男の性欲と卑屈な底辺の生き様が
迫力のある文章で脳に流れ込む感覚
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.330
(4pt)

苦しい

テレビで西村さんを拝見し、 とても楽しいお話と容姿に 惹きつけられました☆ 特に瞳が。 キラキラキラキラしている★ あんな瞳を持つ 日本人いたんだって思い ました。インド人の 子供みたいにキレイな 瞳ですね。ご自身の 興味を持つ対象に対して、 なりふりかまわず貪欲に 追求していく人の瞳なの でしょう。私は、 その瞳が欲しい♪ 作品は読んでて、 ちょっとキツいときもあり ました。なぜなら自分自身の 苦々しい 思い出、くやしい思いが 頭の中に蘇ってきたから です。でも、 それと向き合うことが結局、 自分で自分を認めることに 繋がるのかもしれませんね↑ 気づきが、たくさんあった 作品です。もっと早く 西村さんの作品に出会い たかった。できれば十代の 頃に。そしたら私の人生は、 もっと広がっていたと思い ます。いままでの私は “日下部”側の人間に憧れ、 でも近づけなくて自分を責め 自分を振り返らず 見当違いなことばかりして 生きてきました。。が、 これからは“自分”を見て “自分”の人生を歩いて いこうと思います! 西村さんに感謝です
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.329
(5pt)

毒を吐く

映像を見て芥川賞作家でこんなに毒を吐くやつら(彼の表現)がいたかと
父親のせいとはいえ中卒で落ちぶれた彼の作品が無性に読みたくなった。
最近の本で一気に読んだ作品は無かったがこの小説は一夜にして読み切った。
やるせない怒りを実体験に投射してぶちかましてくれる。
作品の体裁や文章の書き方でなく、怒濤の勢いが生み出す文学である。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.328
(5pt)

近年の芥川賞受賞作の中で

唯一感動した作品でした。生ぬるい文芸界にぶち込まれた下流からのカウンターパンチって感じ。この作品が大きな反響を呼んだのは、貫多と共通の孤独感、疎外感を抱える人がたくさんいることの証左でしょうね。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.327
(5pt)

ワンカップに文学の香りをつけた作家

どうしても著者が欲しかった文学賞である川端賞の選考日の様子が、こんな風に描写されています。

「ワンカップのぶ厚い壜を握りしめつつ瞑目して項垂れる貫多は、一歩も動けぬまでになった腰の痛みも相俟って、
いつまでもその場に立ちつくしていた。」

私にとってワンカップというのは、お金はないが酔っ払いたい、というおじさん達が飲むものというイメージが
ありました。私が夕方仕事を終えて通勤電車に乗るために駅に行くと、居酒屋に行くお金もないのだろうな、
と察する事のできる人が飲んでいる姿を目にしたりするものですから。
そういうものから漂うなんともいえない香りを文学にしたのが著者だと思います。
お洒落な大人の男女がこれまたお洒落なバーでカクテル片手に駆け引きするシーンなんて
この小説には一度も出てきませんし、またそのようなシーンを作る登場人物とは
別の世界=社会の底辺で生きていた著者ですが、だからといって同じような生活をしている
人々の希望になりたいというようなものもまったく文章からは感じられず、
孤独をただそこにひっそりとあるものとして描けるのは、やはり著者が本書を描いていた当時も孤独だった
からなのではないかと思いました。
芥川賞受賞を祝ってくれる人が現れるといいな、と思いつつ、そういう人が
現れて人並みのささやかな幸せを著者がつかんでしまったら、もうこのような
私小説が読めなくなると思うと、複雑な気持ちになるのです。著者には幸せになって
欲しいのは山々なのですが。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.326
(4pt)

無駄なプライドなんて捨ててしまえといいたい感じ

第144回芥川賞受賞作。読んだ感じは私小説を思わせるような感じですね。

苦役列車:貫多19歳。港湾人足作業の日雇い仕事で生計を立てる。バカの癖にプライドが高いがゆえに、人とうまくいかず、何度もろくでもないやつだなと感じる。日下部というやつが入ってきて、友達づきあいができるかなと思ったが、自分との境遇の違いに、自分でそのチャンスを逃がしてしまった。結局、港湾人足作業の日雇い仕事しかないだろうし、そこでいいように利用されるしかない。

落ちぶれて袖に涙のふりかかる:貫多40歳代ぐらいかな。川端康成賞にノミネートされている作品があったが、それに落選してしまう顛末を書いたもの。ぎっくり腰になって苦痛に耐えながらも、川端康成賞がほしいと思っていて、編集者に常識外れな行動を取る。

感想なんですけど、「苦役列車」のほうに興味を持って読ませていただいた。自分の体験をベースにしているということで、引き込まれるような感じはあった。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.325
(5pt)

日本文学史初の……

この作品は、日本文学への叛逆の作品だと思う。そして、西村氏はその旗手だろうか。
例えば、泉鏡花や三島由紀夫は「美」を求めた。無論それ以外の作家もそうだろう。それと、よく太宰と比べる馬鹿者がいるが、ベクトルが違うので論外だ。それは何故か? 彼は本当の意味で敗北者でなく、意識と価値観は表現者なのだ! つまり、多くの文豪は「美」を求め、そこから自らの醜さに「酔う」ことがある。だが、本当の意味で「醜」を追求した者は日本文学史上でいただろうか? そう、西村賢太こそ「醜」への求道者なのだ。
いまどき珍しい文体と私小説と云う手法を武器に、閉塞感と平均感が漂うこの世へ泥臭く生きる下級人の様を生々しく剥き出しに晒すのだ! それが何故か読後の爽快感へと変わる……。
今までの価値観は打破されるべきである。醜いことは「悪」でない。本質だ! ばかりでない。怠惰と倦怠を妙技にて描く! どうしようもなく美化しない。ごまかさない。なんと清々しいことだろうか。

なんども言うが、今まで日本文学に足りなかった「醜」を、この作品で得られた。 

こんな奇才が出てきたのだ。まだまだ、文学も捨てたものではないのかもしれない。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.324
(5pt)

圧倒されました

読み終えて、ただただ圧倒され、出版社宛てに、初めてファンレターのようなものを書きました。「ようなもの」というのは、まだファンになったのかどうか自分でも定かでなく、ただ闇雲に何かこの作者に向けて発信せざるをえないという感情だけだったから。
 漫画家でいうと、つげ義春作品の読後感、あるいは林真理子氏の「ルンルンを買っておうちに帰ろう」以来の新鮮な衝撃を受けました。
 勝ち組、負け組と選別したがる風潮が蔓延する社会の中で、他の作品からも窺える、これほどまで藤澤清造を軸とした生き方にはキングオブオタクという賛辞を送る他ありません。
 また独特の文章に今時の草食系とは対極の非常なる男性性(あまりにも男性性が強すぎて自分でももてあましてる)と諧謔味を帯びた芸術性を感じます。
 私小説を書き飽いたら、海外へ旅などして今までに無い旅行記を書いていただきたい。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.323
(5pt)

講談を聞いているかのごとき文体。

西村賢太の文体はユニークだ。
主人公が置かれている状況というのは、非常に悲観的状況で、本書の中にも表現として出てくるのだが、「落伍者」としての主人公が登場していて、すなわちそれは作者のかつての西村賢太自身のことでもあるということなのだろう。
そうしたタイトルの『苦役列車』ということからも分かるように、『蟹工船』的な悲惨さが漂う作品かと思いきや、読み始めから何やら文体にユーモアがあり、「悲劇的状況」がそうは感じられないという効果がある。

この「ユニークな文体」を、未読の人に説明するにはどうしたものかと考え込んだのだが、「講談風文体」とでも表現するのが相応しいのではないかと思えてきた。
本当に講談師が、講談をしているような感じなのである。
この「講談風文体」によって、西村賢太はある種の「寓話性」のような「救い」を小説の中に取り込むことに成功している。

決して劇的な結末が用意されているわけではないが、読後感は「さらり」として印象を残す。

作者の西村氏は、愛すべき人間というような人では決してないのだが、そもそも作家業というものは変人のような人がしてきた仕事でもある。
だから、作者自身に人間性なるものを求めるのは、本来的な作家の性質とは真逆なことのようにも思える。

であるから、どうか作者自身に嫌悪感を抱かないで、西村賢太の作品を読んで欲しいものだと願う。

作品とは、それ自体自立して離れていくものなのだから・・・。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.322
(1pt)

期待していた程ではなかった

話題になっていたので衝動買いをしてしまいました。
「苦役列車」確かに、主人公北町貫多の19歳という若い時代の、日雇労働時の自業自得の厳しい生活については、興味をそそられる部分もあったが、ラストはなんか中途半端に終わってしまっているように感じてしまいました。
「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」は冴えない40男になった貫多の姿を描いているのですが、これらを通して読むと、なぜ、「苦役列車」時代の貫多が小説を書いていて、賞を貰えるまでになったのか、20、30代の貫多が描かれていないので消化不良を起こしてしまいました。
確かに自分勝手な主人公の話、私小説なのでしょうが、私には「芥川賞」を受賞した意味がわかりませんでした。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.321
(3pt)

話題だったので…

芥川賞受賞ということと、受賞式のニュースで見た西村氏の風貌や言動に興味を覚え、買いました。
著者をモデルにした主人公の小説、こんな人生もあるんだなと…一気に、興味深く読みました。※ネタバレになるので内容は省かせて頂きます。
私にとっては読み慣れない、聞き慣れない言い回しや言葉が若干多くて戸惑った感もあります。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.320
(5pt)

気分悪い

自分のことが書かれていて恥ずかしさを感じながら読みました。
こんな無様な自分になってしまい死んだ親父に申し訳なく思います。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.319
(4pt)

徹底した卑俗

父親が性犯罪者、中卒、家出、人足で日銭を稼ぐ、常に空腹で孤独で、夢も希望もない。その日暮らしだった作者自身の陰鬱な青春時代に材を取った表題作のほか「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を収録。

退屈で悲惨な毎日を反復するだけだった北町貫太の生活は、日雇い先で出会った日下部正二という専門学生との交流によって好転していく。だが卑屈さの裏返しとしての攻撃性と、愛されてこなかったがゆえの甘えによって、せっかくの友情を自らぶち壊してしまう。殻を破って他者と親しくなったことで、相手を傷つけ自分をも傷つけ、かえって一層、寂しくなってしまうという展開は、自業自得とはいえ痛々しい。

劣等感、怠惰、嫉妬、憎悪・・・自身の醜さをさらけ出すのは私小説の基本であるが、芥川賞受賞の表題作はそれだけの作品ではない。日本の私小説はどこか露悪趣味なところがあって、そこが鼻につくのだが、作者は貫太の愚行と自滅をユーモラスに描くことで、この問題を巧みに回避している。要するに貫太を戯画化することで自己を相対化している。貫太は周囲の人間全てに迷惑をかける問題児であるが、彼には少しも悪意がない。単に身勝手なだけであり、その幼稚さが読者から見ると一種の愛嬌となっている。いわば「憎めないダメ人間」であり、作者は若き日の自分をそのまま描いたのではなく、人物造形に工夫を凝らしているものと思われる(そして世渡り上手の日下部との対照によって、貫太の性向が殊更に際立つ仕掛けになっている)。この辺りの匙加減が絶妙である。この辺りの匙加減が絶妙である。

また、実体験を基にしている有利を差し引いても、「下流」な生活描写が非常にリアルで唸らされる。特に性欲と食欲に関する記述が異様に詳細で、何とも下品な文章なのだが、卑俗に徹しているからこそ笑えるのである。この作家の文章力は侮れない。

無教養な少年が主人公の作品なのに、妙に小難しい言葉が多用されているのもポイントだろう。そこに語り手である西村賢太と作中人物である貫太との分裂が明確に示されているわけだが、教養をひけらかすことじたいが中卒である作者のコンプレックスの表明に他ならない。もちろん作者は意識的にそうしているはずで、なかなか食えない作家だと思う。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.318
(4pt)

買いですが・・・。

こういう作家は嫌いではないですし、「根津権現裏」の解説を読むと、芥川賞を取ったことが藤澤清造という作家に世間の注目を集めることに寄与しているので、すべてを肯定的にとらえるべきなのかもしれませんが、それでもやはり芥川賞には違和感が拭えません。ただ、同時受賞の「きことわ」と「ニコイチ」と考えれば、どこか相互補完的といいますか、足して二で割ると、すごく中庸の凡作になってしまうのではないかとか、つい由無し事を考えてしまったりもします。繰り返しになりますが、個人的にはこういう作品は嫌いではないのですが、三十数年前に太宰をはじめとする、いわゆる「私小説」の一群の作品を読んだ時や、十数年前に車谷長吉をはじめて読んだ時のこちらにぐっと迫ってきた衝撃に比べると、本作がそれらの作品のパロディに思えて仕方ありませんでした。「文藝春秋」か「文学界」のどちらかのインタビューで、「面白く読んでもらわなければ、」という趣旨のことを述べられていたので、作者にそういった意図があったのかもしれませんし、あるいは、読むこちら側が歳を重ねたことが大きいのかもしれません。太宰は言うまでもないですが、ほかの誰よりも自分と歳が近いのがこの作者であるので、逆に近すぎてうまくいかないとも考えられますが。もしかすると「田舎教師」として二十数年を過ごした自分と作者との距離が、自分がこの作品に手放しで乗っかることのできないなにかしらの遠因になっているのかもしれません。あれこれ書きましたが、結論としては十分「面白く」読むことはできました。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.317
(1pt)

なぜ受賞されたのかわからない

「苦役列車」というからには、どれだけの苦労を
してきたのだろうと思っていたのに、
ちょっとでも嫌なことがあるとすぐ逃げ出し、
人のことを妬み、悪いことは人のせいにする。
全然良い作品だと思えるところは一つもなかった。
何とか最後まで読み終えた後テレビの受賞コメントを
思い出して、「ああ、この人は結局昔と変っていないんだな」
と思った。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.316
(4pt)

日雇い人足仕事の実態

主人公は 北町 貫太。
中学を出て、家を出て、安アパートの一室にこもり、日々を過ごす。

19歳になった今、とりわけやりたい事もなく、やるべき事もない。
ただ ただ、生活のために日当5500円の、日雇い港湾人足仕事で日銭をまかなう…

青年の成長実態、人間の本性、港湾の現実を生々しく描いた私小説。

肉体労働者の心と気持ちの移り変わり…
そこに、痛々しいけれど認めざるを得ない現実が横たわっていました。

本書は、『苦役列車』と『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』の順に2編が収められていますが、初出はそれが逆です。
単行本への編集時点で順番を入れ換えたのでしょうが、それが見事に功を奏しています。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.315
(3pt)

うーむ・・・・。

芥川賞受賞直後に受賞作掲載の文芸春秋で読んだ。率直に言って小説としてはきちんと描けているし、特段の傷もない。だがいわゆる小説としてどうか?と言われると正直言って普通・・・。車谷長吉氏のような凄味と超絶的な巧さがあるわけでもないし、実際に西村氏は相当しんどい人生だったと思うのだがそのソウルが作品に表れておらず、戯画的に笑えるほどでもない。だが朝日新聞の広告記事やAMAZONのベストセラーリスト上位にあって「なんでそんなに売れてんの?」と思った際、はたと気付いた。
「格差社会だからなんだ・・・・。」
僕自身は「自分が感じている事を書いてくれてる」というノリで小説を読む生理や性分が無いのだが、大部分の人はそういう感覚で純文学を読む傾向が多い。それは太宰治と村上春樹氏の中核読者層が良い例だ。僕は若い時そういう傾向を唾棄すべきものと考えていたが、年をとったせいか「そういうありかたもあっていいじゃないか」と思うようになってきている。かつ純文学作家の若年デビュー=読書・経験不足で数年で消えてしまう傾向が続いてきていたが、40歳を超えた西村氏が受賞した事自体はいい傾向だと思う。色々書いてしまったが西村氏はもっと凄い小説をかけるようぜひ頑張って欲しい。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842